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読書録20180716 宇沢弘文2013/11経済学は人びとを幸福にできるか

2018年07月16日 15時38分36秒 | 読書録
読書録20180716
宇沢弘文.2013/11/7.経済学は人びとを幸福にできるか.xxi+273pp.東洋経済新報社.[本体1600円+税][大市図島之内331]


・ネオリベラリズムとは、?。
・市場原理主義とは、法律を変えてでも儲ける機会をつくる主義である。?=金儲け(至上)主義 commercialism。
・グローバリズムとは、市場原理主義を貫くという考え方である。
・ミルトン フリードマンは、「儲けるためには何でもやる、それを阻止するものがあれば水素爆弾を使ってもいい」と繰り返し主張した(宇沢弘文 2013/11、 66頁))。



市場原理主義というのは、法律を変えてでも儲ける機会をつくるということなんですね。それを貫くという考え方をグローバリズムと言うわけです。

(宇沢弘文 2013/11、 65頁)。




ハイエクとのモンベルラン・ソサエティの原点であるネオリベラリズム〔略〕は、私たちが理解できる思想の一つの流れで、〔略〕重要な考え方だと思います。ところが、市場原理主義はそれをはるかに超えていて、儲けるために何でもやる、それを阻止するものがあれば、水素爆弾を使ってもいい、と。そういうことをフリードマンは繰り返し主張していました。〔略〕
 〔略〕あるときナイト先生が、主な教授を集めて、こういうことをおっしゃったんですね。「ミルトン・フリードマンとジョージ・スティグラーの二人は、私のところで勉強し論文を書いたと言うことを禁ずる」と。
 実はナイト先生は「アメリカが原子爆弾を広島、長崎に落としたのは人類の犯した最大の罪である」と普段から強く主張されていたんです。そして広島の原爆で両親。失った女の子を養女として、かわいがって育てていました。〔略〕
 それに比べてフリードマンは、守るために何百人死んでも構わない、と。ベトナム戦争のときに水爆を使えと主張して、大きな非難を浴びました。〔略〕
       経済倶楽部講演(二〇一〇年一月八日)

(宇沢弘文 2013/11、66-67頁)。