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かりんとうの小部屋Z

このブログでは趣味や仕事や生活について、まったりと語っています。

君の膵臓をたべたい アニメ版

2018年09月05日 22時25分08秒 | アニメ・ゲーム
MOVIX伊勢崎で鑑賞。
その後敷地内の床屋の待ち時間に漫画版も読んだ。

評価は「悪い」です。


全ては作者の思いのままに!ご都合主義の塊!

♦病気設定はなぜ必要なのだろうか。というより、病気をダシに使ったな!という感じ。
別に病気でなくてもよかったんだろうな。他の人も書いてたけど、「あと1年しか生きられない
呪いをかけられた」とかでもよかった。
何というか、たぶん病気設定が一番都合がよかったんだよね。書くのも楽だし。涙も誘えるし。
(あ、これはアニメ版の感想というより原作の感想だな。原作がこのレベルなんだから、アニメもあれで仕方ないのかな)

問題は、病気設定にしてみたものの、病気に対する深い知識も何もないので、さくらがやってることがちぐはぐすぎることだよね。
病気の子が焼肉食べるの?とか、お泊り旅行行っちゃうの?とか疑問だらけ。お泊り旅行も、たとえ同性の親友と行くと言っても、普通家族は許さないだろーと思う。止めるよね。どんな形であれ長く生きてほしいと思うのが親心で、寿命を削る行為はさせない。だから映画見ながらふと、「咲良の家って家族崩壊してて誰も止める人がいないのかな?」って思ってた。実際、主人公が咲良の家にいるシーン、家の中がものすごく暗かったよね。あれで、「あ、やっぱり家族崩壊してるんだ」と思ったけど、違うのかな。

♦通り魔に殺される意味はあったのか。
漫画版を読んだら、「病気で死ぬまでにはまだ時間があると思って油断してた。」みたいなセリフがあって、なるほどと思った。「神様のいたずらで予期せぬ死が訪れる絶望感」を出したかったわけね。
でもやっぱり通り魔である必然性はないよなー。「病気の急変」「交通事故死」「雷に打たれる」「バナナの皮に滑って頭を打つ」…。死因は色々だけど、「通り魔」はどうなんだろ?作者のご都合なのか。
通り魔に納得がいかない理由はご都合主義的なのと、死後の周囲の状況があまりにも普通すぎるから。
死後10日経って、主人公が咲良の家に行くわけだけど、咲良母割と普通じゃね?愛する家族が殺されたら
どうなるか。10日であんな顔できないと思う。「なぜ殺されたの?通り魔が憎い、殺してやりたい。私の、娘を返して。裁判で死刑にしてやる!」とか思うはずなのに、すっきりした顔してる。あれは「娘を殺された親の顔」じゃない。どちらかといえば、娘を「看取った」親の顔。咲良の親友恭子だって、あんなすぐ立ち直れないよ。1年経ったって立ち直れないよ。傷は一生残るはず。なのにすべてが終わった顔で墓参りしてる。変な世界だなあ。

♦キャラの見た目がパクリっぽい!
主人公「僕」。「氷菓」の折木奉太郎っぽい。「ガム君」がシロバコの高梨っぽい!(思い込み?)

♦恭子の性格がきつすぎる
漫画版はあそこまでじゃなかった。漫画版は仲良くなれそうな感じがするけど、アニメ版は見てて憎悪を
抱くレベル。

●結論として
色々イージーなアニメといった感じ。有名作品のアニメ化ということで安易に考えちゃったのかな。
作画だってそんな動くわけじゃなし、演出も素晴らしいわけじゃなし。原作を超えるわけでもなし。




ナイチンゲール 神話と真実

2018年09月05日 22時08分09秒 | BOOK
今まで持っていたナイチンゲール像が打ち砕かれた。
みんなが知っているナイチンゲールは実は作られた虚像だったのだ!

まず性格。天使のように優しい女性を想像しますよね。
子供向け伝記などは全部そう書かれています。
しかし実際は、賢くて(自分が賢いと知っていて)、他人が間違っていれば鋭く指摘したり、自分が正しいと思っていることを強く主張したりする女性だったようだ。

その性格は父から教育によって与えられたもので、父はナイチンゲールを立派な人間にしようと努力した。しかし19世紀の女性としてはかなり逸脱していたことも間違いない。実際母や姉とは折り合いが悪かったようだ。
姉(パーセノピ)が友達に宛てた手紙には、『妹はいわゆる慈悲心とか博愛精神などは、ほとんど、あるいはまったく持ち合わせていないと思います。妹は野心家-とびきりの-で、世直しがしたいのです。大いなる一撃を下すか、あるいは何か素晴らしい施設をつくって。それは博愛などとはまったく関係ありません。』と書かれており、強い性格が垣間見える。

クリミア戦争の野戦病院に行ったのも、看護師としての使命感や人助けからではなく、姉の手紙にあるように、自分の理想を叶えるための行為だったのだ。


スクタリ野戦病院での看護は、その行為、存在が「クリミアの天使」と呼ばれるまで賞賛されたが、実は大失敗であったようです。他の病院にくらべ、スクタリの死亡率はかなり高かった。

戦地から戻ったナイチンゲールは国の責任を告発しようと、病院での出来事を統計的にまとめようとした。そして結論として、病院で最も罪深かったのは自分自身だと気づく…。

そこから第二の人生が始まる。

みたいな本です。

ぜひご一読を!