中野系

この銀河系の中心、中野で考えること

業界の常識

2005年11月22日 | 仕事
先月から我が社でひとり、フリーのエンジニアに持ち帰りの仕事を頼むことになった。システム業界、それも我々のような小規模の会社ではよくあることで、だいたいの場合フリーのエンジニア、というのは過去に同じ会社に所属、もしくは取引先として知り合った間柄であったりする。

仕事を依頼したのは前の会社の同僚。自分は退職し今の会社をつくり、彼女はフリーエンジニアとしてこのように知人から仕事を請け負って生計をたてている。

昨日初回分の請求書を受領。そこでの請求額は源泉徴収10%を差し引いた金額になっている。以前の会社でも同じようにフリーエンジニアとの取引があったけれど、会社、エンジニアの双方ともに「フリー(個人事業主)は源泉10%をあらかじめ差し引いて請求」が「常識」になっていたので、自分もそういうものなのだ、とばかり思っていた。

今は事務もすべて自分で行う必要があるので、源泉として「預かった」金額は納税しなければいけない。その振込用専用用紙を中野税務署へ受け取りに行った。用紙自体は簡単に入手できるも、記入方法に不明点あったので直接職員に尋ねてみた。

そこで知った意外な事実なのだが、フリーの人に対する報酬で支払い時に源泉徴収する必要がある職種は、実は非常に限定されている。作家、作曲家や野球、競馬騎手、モデル、ボクサー等々。(たぶん、だけれど) 「取り逸れのありそうな」職種だけということみたいだ。

すくなくともシステム開発においては個人事業主であっても、納税は本人が年度末の確定申告で行うものであり、源泉徴収すべきものではない、とのこと。

以前の会社では、個人事業主からくる請求書ではかならず源泉が引かれたものになっていたし「総務のプロ」を名乗っていたおじさんも「常識だろ」と自慢げに語っていた記憶がある。今更ではあるけれど「業界の常識」なんて実にアテにならないものだ。かなり狭い間で流布した常識なので、あまり業界のせいにしてはいけないのかもしれないけれど。

それにしても以前の会社、この徴収してしまった分をどうやって納税していたのだろう…

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