『雄略天皇のクーデター 第三巻』出版❕
キンドル本として出版
永井津記夫(ツイッター:https://twitter.com/eternalitywell)
『雄略天皇のクーデター 第一巻』と『雄略天皇のクーデター 第二巻』に続いて、キンドル本として出版しました。
『雄略天皇のクーデター』は、1993年に『東アジアの古代文化 76号』(1993夏76号 大和書房刊)に「辛亥の変とワカタケル」といタイトルの論文を出したあと、その後の研究成果も加味して書き加えたものを出版するつもりでしたが、なかなか実現にいたりませんでした。が、今回、キンドル本として8月24に第一巻、8月28日に第二巻、そして9月4日に第三巻の出版にこぎつけました。
キンドル本として出版するためのアプリをいくつか試して見ましたが、最後にたどりついたのが VOYAGER(ボイジャー社)のRomancerという無料の ePub変換ソフトでした。ルビなども問題なく変換してくれました。
さて、第一巻から第三巻までの見出し項目を下に列挙したいと思います。
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まえがき
第一章 「辛亥(しんがい)の変」はワカタケルの時代に起こった
【継体の没年は辛亥年(五三一年)か】
【雄略天皇と辛亥年】 〈事件と伝聞の時期のズレ〉
【辛亥銘の鉄刀銘文の意味の再検討】
【通説は根本的に誤っているのではないか】
【「左治」を使役表現とすれば「吾」はワカタケルになる】 〈使役の助動詞を用いない使役表現および「令」の位置〉
【宮崎説と私説】
【「寺在」について】 〈「居在」と「寺在」の対応〉 〈隅田八幡神社人物画像鏡銘文と安本説〉 〈「寺」=「侍」=「御」である〉
【「左治」のように助動詞なしで使役と解せる他の重要な例】
【三人称から一人称の「吾」に変わること】
【雄略の歌とその文体】 〈「居在」と「寺在」〉
【「大王」と「臣」と「吾」…臣下は大王の前で「吾」は使えない】
【系譜の妥当性および奉事の根源との関係】
【問題点とまとめ】 〈左治天下〉 〈「寺在」について〉 〈雄略の作歌(文章)能力〉〈用字と大王側近の史(ふひと)〉 〈(この章の)さいごに〉
***********************ここまで第一巻*********************************************
第二章 倭の五王の比定
【武の上表文】 〈「鹵簿」と「「獲鹵」〉
【奄と倶の共通性】
【興は木梨軽太子か】 〈世子興の意味〉
【謎の言葉「ふなあまり」は「艅」で宋の船のことである】
【「興」は木梨軽の「木」の音を示す】
【雄略の即位と宋への遣使問題】 <なぜ雄略は同盟国・百済を救援しなかったのか>
【雄略のクーデターの前後の経過とその推定年表】 <雄略によるクーデター(辛亥の変)関連の年表>
【倭の五王と安本氏の示す諸説】
【倭の五王についての安本説・・・応神・仁徳兄弟説】
【「興」は木梨軽太子】
【雄略天皇の二十三年の治世と没年】
第三章 雄略天皇の前後の王族の年齢と治世期間の推定
【武烈天皇の没年齢】
【雄略天王の前後の世代の実年齢とハタヒの謎】
【雄略・ハタヒ関連の人物の生存期間の推定表について】 〈髪長媛と泉長比賣〉
***********************ここまで第二巻*********************************************
第四章 「前」壬申の乱
【応神と仁徳は兄弟である】
【応神・仁徳朝と天智・天武朝の類似…髪長媛・ハタヒと額田王・十市皇女の類似性】〈髪長媛と額田王〉
【応神王統と天智王統の復活】
【為政者の運命と五島「運命周期律」説】 〈ナポレオンとヒットラー〉 〈フランス革命とロシア革命とルーマニア革命〉 〈繰りかえしの周期は百年とは限らない〉
【歴史の繰りかえしと国家的無意識】
第五章 辛酉革命説と「歴史の反復原理」
【辛酉革命説はまちがいか】
【辛酉革命説と井上氏の「魔の特異日」】
【辛酉革命説から辛亥革命説へ】 〈大革命の周期〉 〈三九一年と一五九二年の朝鮮出兵と大革命大周期一二〇〇年〉
【神武天皇の即位年を推定する】
【宗教革命家の生没年を推定する】
【シャカの生没年と成道年】 〈宇井伯壽説と安本年代論〉 〈『島史』による仏滅年代と私見による仏滅年代〉〈「百年」とはどのような期間か〉 〈次の辛亥年は二〇三一年〉 〈キリストの生没年〉
第六章 古代人の平均寿命と一年二歳説
【古代人の“平均寿命”はそれほど短くなかった】
【古代人にも多くの長寿者がいた】
【『魏志』「倭人伝」の長寿者たち】
【古代の倭人の太陽暦と「二倍年暦及び一年二歳説」の誤り】 〈『魏志』「倭人伝」の記述こそ「二倍年歴説」や「一年二歳説」を否定する有力な証拠〉 〈「寿考」における失考と「百歳老人は古代にはいない」という思いこみと「二倍年歴説」〉 〈シリウスとスバルと太陽暦〉
【太陽暦と「ひじり」と卑弥呼と「日孁」】 〈ストーンサークルと夏至、冬至〉
おわりに
***********************ここまで第三巻*********************************************
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上の目次から明らかなように、今までに発表したブログ「古代人の寿命」、「神武天皇はいつ即位したか」、「卑弥呼と天照大御神」は、上のキンドル本(第一巻~第三巻)の中の同様の目次の部分とほぼ同じ趣旨ことを書いています。
また、2018年1月に書いたブログ「中国はいつ国家崩壊するか」は上の「辛亥革命説」にもとづいて書いています。
この三巻の本の中には今までだれも言及したことのない“新説”がいくつかふくまれています。釈尊の生没年も安本年代論と私の“辛亥革命説”を用いて確定できたのではないかと考えています。
『雄略天皇のクーデター』は三巻いずれも、会員資格があれば、Kindle Unlimitedとしてしばらく(出版後三ヶ月間)無料でお読みいただけます。 御一読いただければ幸いです。 (2022年9月4日記)