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SVO言語とSOV言語

2022-08-10 11:38:31 | 英語と歴史

SVO言語(中・英)とSOV言語(日)

“被征服(交流)”言語と“非征服(非交流)”言語

永井津記夫(ツイッター:https://twitter.com/eternalitywell)

 

  私は2019年1月に発信したツイートで、“監視カメラ”に関連して、中国と米国は相互によく似ているという事に言及した。次のような文章である(一部修正してある)。

 

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   米国と中国はよく似ている。政治体制はいちおう極端に異なるように見える。民主主義体制と一党独裁体制である。が、米国の富裕層の1%が米国の富の50%を握り、この1%を含む10%が富の90%を握っているという極端な格差社会となっている。中国では共産党員の中の一部の特権階級が利権とワイロによって巨大な資産を蓄えているとされ、一般共産党員などを除外した特権共産党幹部とその他のものの資産の格差は米国以上であろう。この「富裕層」と「一般庶民」の極端な格差が米中で似ているのだ。 

   また、米国では9.11テロ以降に個人情報の窃取を強行し監視カメラ網を張り巡らしている。一方、中国はウィグル人などのテロを怖れて精度の高い顔認証機能を有する監視カメラと情報窃取を続けて国民を監視している。両国は情報窃取と監視カメラ大国として非常に似ている。

  もう一つ米中は言語においても似ている。両国ともS(主語)V(動詞)O(目的語)言語、主語のすぐ後に動詞が来る言語である。日本語やアイヌ語、朝鮮語、モンゴル語等はSOVという語順の言語、つまり、 動詞で終わる言語だ。世界には日本語と同じSOV型の言語が一番多い。

  英語と同じSVOの語順は、私見では異民族の支配を長く受けたことを示す。英語は11世紀ノルマン人による征服があった。中国は中原をめぐって多数の民族が争った。「民」という漢字の字源は目をつぶされた奴隷を示す。中国の農業戸籍を持つ人々は安い賃金で働かされる現代の“奴隷”だと言う中国研究者がいる。米国は南北戦争まで奴隷制を維持していた。米中はこの点でもよく似ている。

(※ I (S) learn (V) English(O).   我(S)(V) 英語(O)。  私は(S) 英語を(O) 学ぶ(V)。 S=subject=主語 ;  V=verb= 動詞;  O=object=目的語)

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 古英語で記述された8世紀の叙事詩『ベオウルフ』を見ると日本語と同じく動詞で終わる文もかなりあり、今のように固定された語順ではない。ラテン語やギリシア語を含めて印欧語は古くは日本語と同じく動詞で終わる言語であった可能性が高いとする研究者もいる。なぜなら、印欧語の最古の言語、ヒッタイト語は動詞で終わっているからだ。また、印欧語に属する(現在使われている)ヒンディー語も日本語と同じく文は動詞で終わるのが原則である。

  現在、英語はSVO式言語と言われ、語順に自由度が少なく、固定しているが、古英語はそうではなかった。私は大学時代、中英語(Middle English)の講座も受講し、多少、古英語(Old English)の勉強もした。英語も古くは、ラテン語と同じように名詞に格変化があり、動詞も人称によって複雑な屈折変化があった。私は次の古英語を見て、心の底から驚いた。8世紀初頭に作られた英国最古の英雄叙事詩Beowulf(ベオウルフ)の中に次のような文がある。

  ic  hine  sweorde  swebban   nylle.  

  I   him   a-sword-with  slay     not-will   →I will not slay him with a sword.

   私は 彼を  剣-で     殺さ ない-つもりだ。

※“sweorde”は“sweord(剣…単数)”の対格で、語尾の“e”は日本語の「で」に相当。“nylle=ne(ない)+wille(つもりだ、だろう)=not will(ないつもりだ、ないだろう)”

 つまり、古英語で書かれたベオウルフの上文は、日本語と同じ語順である。とくに、“nylle(ないつもりだ)”に一番おどろいた、否定語と助動詞の連接が日本語とまったく同じ語順だったからだ。古い英語は日本語と同じような語順でも話される場合も少なくなかった(動詞で終わる場合もあるが、日本語のように動詞で終わるのが原則ではなく、語順が自由というのが一般的学者の見解)。というより、世界中の言語はもともとは日本語と同じように動詞で終わっていた、とする研究がある。

  『ユーラシア語族の可能性』(岸本通夫著1971年 神戸学術出版刊) には、ユーラシア大陸に分布する諸語、印欧語、ウラル語、アルタイ諸語は同じ祖語を持つという考えが示されている。英語やドイツ語やラテン語、ギリシア語などの印欧語も古くは動詞で終わっていたと岸本氏は述べている。彼は、ラテン語やギリシア語も古い文献になるほど動詞で終わる文が多くなる、それに最古の印欧語とされるヒッタイト語は日本語と同様に動詞で終わる、と説く。つまり、SVO文型の総元締めのような印欧語(インド・ヨーロッパ語)ですら、古くは動詞で終わっていたと考えて大きな間違いはないと私も考えている。日本語、アイヌ語、朝鮮語、モンゴル語、トルコ語などはSOV型の動詞で終わる言語であり、この動詞で終わる言語が世界の諸言語で約半数を占め、最も多いのである。これは、人間の標準的な思考の流れがSOVであることを示しているのであろう。

  現在の英語がなぜSVO型の言語に固定してしまったのか。この問いに対する私の答は簡単である。異言語を話す集団の衝突(=征服・支配)と交流の結果である。最初、ブリテン島ではケルト語を話す住民が住んでいたが、5世紀にゲルマン民族の一部族のアングロ族が、ついでサクソン族がブリテン島に侵攻し、ケルト語を話す住民を駆逐した。この時にゲルマン系統(古代ドイツ語)の言語を話すアングロサクソン語(古代英語)とケルト語の接触が起こったと考えられる。そして、1066年にノルマン人の征服によって、征服者、つまり、支配層の話すフランス語と現地住民の話す英語の接触によって、“外国人”が話すのに面倒な動詞の屈折変化や名詞や形容詞の性(男・女・中)や語尾変化が消滅していき、おそらく、異言語話者同士での一番理解が簡単なSVが最初に結びつく語順が確定していった、と思われる。そして、動詞の屈折変化や名詞や形容詞の語尾変化が消滅していった結果、孤立語に近い現在の英語ができあがっていった、と考えてよいだろう。

  この英語と同様にドイツ語やフランス語も英語ほどではないが(動詞の人称変化がまだかなり残っており、ドイツ語では従属節中ではSOVの語順になる)、SVO言語になっている。ヨーロッパ大陸も他民族が複雑に交錯し、支配・被支配の変化が繰り返されたと考えてよい。

  漢語(中国語)も英語と同様な変化が生じたと私は考えている。中国の中原は“古代漢民族”と北方等の諸民族が接触し、闘争し、征服と被征服、回復と支配を繰り返したたところと言える。その結果、言語も英語と同じように、孤立語化したと思われる。漢語は典型的な“孤立語”とされているが、一人称代名詞の「我」と「吾」は英語の「I」と「me」のように元は代名詞の格変化を表していたとする研究者もいる。つまり、他民族(複数民族)の接触、交流、闘争、征服、支配、被支配のある地域では言語がSVO化しやすく、孤立語化しやすいのではないか、と私は考えている。 (2022年8月10日記)

 

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※中国と米国がよく似ているのは、支配層の中に「“商人“=殷人の遺民・流浪の民の末裔」と「“ユダヤ人“=故国を破壊され奴隷化され流浪の民・商人となった者の末裔”が多数いて巣くっているように思われることである。

 現在の米国の(主として民主党)政権に寄生して世界を支配しようとするDS(Deep State)は、大多数ユダヤの流浪の民の末裔で、奴隷にされてきた(あるいは奴隷状態に近い差別的状況の中で暮らさざるえなかった)怨念のDNAと(その奴隷状態を逆転させ)世界の人々を奴隷的に支配しようとする強欲のDNAとを深層意識に併せ持つ支配層(≒金儲け第一主義の商売人)である。世界の人々を幸せにしようとする哲学や宗教心は持ち合わせていない(世界には敬虔なユダヤ教徒が多数いることはよく承知している) 同様に、現在の中国の支配層も米国の支配層のユダヤ人と同じような“怨念”のDNAを持っている。

 この“怨念”が米国人大衆の不幸であり、中国人大衆の不幸である。中国や米国の現在の状況はその国に住む人々を幸せにしないし、世界の人々の利益(=安全・名誉・幸福・平和)を損なう。(2022年8月17日追記)

 


The Cheering Poem for the Brave of the World (international version)

2018-03-28 18:48:14 | 英語と歴史

The Cheering Poem 

for the Brave of the World

  世界の勇者への応援歌  by Tsugio Nagai 永井津記夫

                           

 

    I have altered “Cheering Poem for the Brave of Japan and the World” to some extent concerning the arrangement of lines and verses and the replacement of words in the wish that the poem may be read and loved by as many people as possible all over the world.  *前回の「日本と世界の勇者への応援歌」を修正しました。タイトルも少し変え、歌の並びも変えて、語句も多少変更しました。“世界版”としてより多くの人に読んでもらえれば、と考えています。

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    To the Brave of the World

          (1)

Rise up, O the brave of the world !

   Rise up, O the brave on Mother Earth,

The brave and righteous !

    The brave and courageous!

Rise up, and be the brave for the world !

   The whole world with all its fears and tears,

With all the hopes of future years,

   Is waiting breathless for your decision vigorous and firm !

立ち上がれ、ああ、世界の勇者! 

  立ち上がれ、ああ、地球ガイアの勇者!

正しき勇者!

 まことの勇者! 

立ち上がれ、世界よのひとの 勇者となれ! 

  全世界よのひとは、かぎりなき 怖れをいだき 涙をながし、

未来への かぎりなき 希望をいだき、

  待っているぞ、 固唾のみ 汝の決意、揺るぎなき 決断を!

 

           (2)

Sail on, O Ship of the world !

   Sail on, O Ship of the Earth, brilliant and gallant !

Sail on, and be the Ship for all the world !

   Some people on the earth,

surrounded by inescapable poverty and dearth,

   With all the hopes of future to come,

are waiting pantingly for thy warm-hearted kingdom !

進航すすみゆけ、ああ、世界号せかいごう! 

  進航すすみゆけ、ああ、地球ガイアの船、堂々の船! 

進航すすみゆけ、全世界よのひとの 船となれ! 

  世界せかいには、逃げ場無き 貧困・ 飢餓に さいなまれ、

未来への かぎりなき 希望をいだき、

 待つ人がいる、 あえぎつつ 汝なれの救いの 王国を!  

  

         (3)

Unite, O the brave of the world !

   Unite , O the brave on the Earth !

The brave and vigorous !

   The brave and valorous !

Unite, and be the brave to save the world ! 

   The whole world,

Surrounded by enmities and terrors recurring,

   With all the hopes of the future coming,

With all the wishes for world peace

   And no nuclear weapons apostate,

Is hanging breathless on your fate !

   Ah! the fate of the world is rested

On your shoulders broad and decided !

団結せよ、ああ、世界の勇者!

 団結せよ、ああ、地球ちきゅうの戦士せんし

堂々の勇士ひと

 果断の戦士!

団結せよ、世界を救う 猛者つわものとなれ!

 全世界よのひとは、

繰り返す 敵意とテロに さらされて、

 未来への かぎりなき 希望をいだき、

世界の平和、 核無き時代ときを祈りつつ、

 すがっているぞ、 息こらし 汝の命運に!

ああ、世界の命運は かかっているぞ、

 汝なれの決意の 双肩に!   

 

          (4)

Rise up, O the brave of Japan (or the name of your country) !

   Rise up, O the brave of the Sun (or the nickname of your country), brilliant and valiant !

Rise up, and be the brave for the world and Japan (or  the name of your country) !

   The whole world with all its tears,

With all the hopes of future years,

   Is hanging breathless on your fate !

立ち上がれ、ああ、日本やまとの勇者! 

  立ち上がれ、ああ、日の本の勇者、堂々の勇者! 

立ち上がれ、全世界よのひとの 勇者となれ! 

  全世界よのひとは、かぎりなき 涙を流し、

未来への かぎりなき 希望をいだき、

  すがっているぞ、 息こらし 汝の命運に!

 

      (5)

 Sail on, O Ship of Japan (or the name of your country) !

   Sail on, O Ship of the Sun (or  the nickname of your country), brilliant and gallant!

 Sail on, and be the Ship for the world and Japan (or  the name of your country) !

   The whole world with all its fears,

 With all the hopes of future years,

   Is hanging breathless on thy fate!

Ah! the fate of the world is rested

   On thy shoulders broad and trusted !

 

進航すすみゆけ、ああ、日本やまとなる船! 

  進航すすみゆけ、ああ、日の本もとの船、堂々の日本丸にほんまる! 

進航すすみゆけ、全世界よのひとの 船となれ! 

  全世界よのひとは、かぎりなき 怖れをいだき、

未来への かぎりなき 希望をいだき、

 すがっているぞ、 息ひそめ 汝の命運に!

ああ、全世界の命運は かかっているぞ、

 汝なれの頼れる 双肩に!

 

**************************************************************************


Cheering Poem for the Brave

2018-03-17 14:29:05 | 英語と歴史

 

Cheering Poem for the Brave of Japan and the World    

       日本と世界の勇者への応援歌  by Tsugio Nagai 永井津記夫

                            

    I have added one more verse to the poem I wrote about a week ago in the wish that it may be read and loved by many people not merely in Japan but in the world.  [(3) is added.]

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To the Brave of Both Japan and the World


      (1)

 Sail on, O Ship of Japan !

   Sail on, O Ship of the Sun, brilliant and gallant !

 Sail on, and be the Ship for the world!

   The world with all its fears,

 With all the hopes of future years,

   Is hanging breathless on thy fate !

 

進航すすみゆけ、ああ、日本やまとなる船! 

  進航すすみゆけ、ああ、日の本もとの船、堂々の日本丸にほんまる! 

進航すすみゆけ、世界よのひとの 船となれ! 

  世人よのひとは、かぎりなき 怖れをいだき、

未来への かぎりなき 希望をいだき、

 すがっているぞ、 息ひそめ 汝の命運に!

 

        (2)

Rise up, O the brave of Japan !

   Rise up, O the brave of the Sun, brilliant and valiant !

Rise up, and be the brave for the world !

  The world with all its tears,

With all the hopes of future years,

  Is hanging breathless on your fate !

 

立ち上がれ、ああ、日本やまとの勇者! 

  立ち上がれ、ああ、日の本の勇者、堂々の勇者! 

立ち上がれ、世界よのひとの 勇者となれ! 

  世界よのひとは、かぎりなき 涙を流し、

未来への かぎりなき 希望をいだき、

  すがっているぞ、 息こらし 汝の命運に!

 

        (3)

Rise up, O the brave of the world !

   Rise up, O the brave on Mother Earth,

The brave and righteous !

   The brave and courageous !

Rise up, and be the brave for the world !

  The whole world with all its fears and tears,

With all the hopes of future years,

  Is waiting breathless for your decision vigorous and firm !

 

立ち上がれ、ああ、世界の勇者! 

  立ち上がれ、ああ、地球ガイアの勇者!

正しき勇者!

 まことの勇者! 

立ち上がれ、世界よのひとの 勇者となれ! 

  全世界よのひとは、かぎりなき 怖れをいだき 涙を流し、

未来への かぎりなき 希望をいだき、

  待っているぞ、 固唾のみ 汝の決意、揺るぎなき 決断を!

     

         (4)

Unite, O the brave of the world !

  Unite , O the brave on the Earth !

The brave and vigorous !

  The brave and valorous !

Unite, and be the brave to save the world !

  The whole world,

Surrounded by enmities and terrors recurring,

  With all the hopes of the future coming,

With all the wishes for world peace

  And no nuclear weapons apostate,

Is hanging breathless on your fate !

  Ah! the fate of the world is rested

On your shoulders broad and decided !

 

団結せよ、ああ、世界の勇者!

 団結せよ、ああ、地球ちきゅうの戦士!

堂々の勇士ひと

 果断の戦士!

団結せよ、世界を救う 猛者つわものとなれ!

 全世界よのひとは、

繰り返す 敵意とテロに さらされて、

 未来への かぎりなき 希望をいだき、

世界の平和、 核無き時代ときを祈りつつ、

 すがっているぞ、 息こらし 汝の命運に!

ああ、世界の命運は かかっているぞ、

 汝なれの決意の 双肩に!

 

*************************************************************

 


日本と世界の勇者への応援歌

2018-03-12 17:29:01 | 英語と歴史

日本と世界の勇者への応援歌

                                               

 前回の「サッチャーは米国の対日強硬策の黒幕か」と前々回「英語のはなし③“find”の用法」でサッチャー元英国首相が2000年に米国のフーバー研究所で行なった演説の中に引用したロングフェローの詩The Building of the Ship (船の建造)という詩の一節を取り上げて、私自身の訳も示し、それを応用して(本歌取りして)日本と日本人への応援歌としての詩を書きました。

 今回のブログでは、その詩にさらに第三番を書き加え、“世界の勇者”への応援歌としたいと思います。

                                永井津記夫

 

 ********************************************************************************************** 

      (1)

 Sail on, O Ship of Japan!

    Sail on, O Ship of the Sun, brilliant and gallant!

 Sail on, and be the Ship for the world!

    The world with all its fears,

 With all the hopes of future years,

    Is hanging breathless on thy fate!


進航すすみゆけ、ああ、日本やまとなる船! 

   進航すすみゆけ、ああ、日の本もとの船、堂々の日本丸にほんまる! 

進航すすみゆけ、世界よのひとの 船となれ! 

   世人よのひとは、かぎりなき 怖れをいだき、

未来への かぎりなき 希望をいだき、

  すがっているぞ、 息ひそめ 汝の命運に!


      (2)

Rise up, O the brave of Japan!

     Rise up, O the brave of the Sun, brilliant and valiant!

Rise up to be the brave for the world!

    The world with all its tears,

With all the hopes of future years,

    Is hanging breathless on your fate!


立ち上がれ、ああ、日本やまとの勇者! 

   立ち上がれ、ああ、日の本の勇者、堂々の勇者! 

立ち上がり世界よのひとの 勇者となれ! 

   世界よのひとかぎりなき 涙を流し、

未来への かぎりなき 希望をいだき、

   すがっているぞ、 息ひそめ 汝の命運に!

 

      (3) To the brave (men and women) of the world (世界の勇者へ):

Unite, O the brave of the world !

    Unite , O the brave of the earth !

The brave and vigorous !

    The brave and valorous !

Unite, and be the brave to save the world !

    The whole world,

Surrounded by enmities and terrors recurring,

    With all the hopes of the future coming,

With all the wishes for world peace

    And no nuclear weapons,

Is hanging breathless on your fate !

    Ah! the fate of the world is rested

On your shoulders broad and decided !


団結せよ、ああ、世界の勇者!

 団結せよ、ああ、地球の戦士!

堂々の勇士ひと

 果断の戦士!

団結せよ、世界を救う 猛者つわものとなれ!

 全世界よのひとは、

繰り返す 敵意とテロに さらされて、

 未来への かぎりなき 希望をいだき、

世界の平和、 核無き時代ときを祈りつつ、

 すがっているぞ、 息ひそめ 汝の命運に!

ああ、世界の命運は かかっているぞ、

 汝なれの決意の 双肩に!


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ロングフェローの詩“The Building of the Ship”のクライマックス(絶唱)部分を本歌取りする形で、日本と日本人への応援歌として前のブログに書いたのですが、さらに、世界の勇者(男女とも)への応援歌として三番目の詩を書き加えました。

 詩のいちばん重要な要素はリズム(弱強格、強弱弱格など)と押韻ですが、日本人が英詩をつくる場合、これが一番むずかしい点です。押韻もできるだけするようにしましたが、うまく行かなかったところもあります。日本語の詩では五音、七音になるようにできるだけ配慮したつもりですが、そうはいかなかった部分もあります。

 大学生のとき、「英詩概論」の講座を受講しました。担当は、ハーバード大学で米国の学生に「万葉集」を教えていた本田先生(たしか、当時、定年退職されて講師でした)でした。その時に、多少、英詩について勉強したのですが、自由に英語の詩を作るというわけには行きませんでした。また、当時、英作の授業で、昭和の流行歌を英語に翻訳するという授業がありました。「山の上に月が出た」という内容の歌でしたが(元の流行歌は何だったのか覚えていません)私は次のような英訳をしました(細かいところは抜けている部分があるかも知れません。語順が問題です)。

  Above the mountain is rising the moon. 

 が、これが教室で大問題となりました。このような倒置が可能か、ということです。担当の林栄一教授は生徒からの質問には即答せず、外国人教授に聞いてみるということでした。「場所を示す副詞句+be動詞+主語」という倒置は可能(よく見かける倒置)ですから、私は進行形でもかまわない、と考えたのですが、同じ授業を受けていた学生の中には疑問に感じるものもいたのです。一週間後に「ファリシー先生 (当時、私たちの英会話の授業担当で、オックスフォードの大学院を出た米国人の客員教授) に聞いたところ、詩ならかまわない、ということでした。詩なら何でも(どんな語順でも) いける (これは、私の語順が間違いではないことの強調のための発言と推察) とおっしゃてました。」というのが林教授の返答でした。

 現在、英語はSVO式言語と言われ、語順に自由度が少なく、固定しているが、古英語はそうではなかったのです。私は中世英語の講座も受講し、多少、古英語の勉強をしました。英語も古くは、ラテン語と同じように名詞に格変化があり、動詞も人称によって変化しました。私は大学時代に次の古英語を見て、心の底から驚きました。

  ic  hine  sweorde   swebban  nylle.(Beowulf ベオウルフ…英国最古の英雄叙事詩、8世紀初頭の作)

  I   him  a-sword-with  slay     not-will →I will not slay him with a sword.

    私は  彼を   剣-で           殺さ   ない-つもりだ。(『古代中世英語初歩』市川三喜著p. 45より)

(※“sweorde”は“sweord(剣…単数)”の対格ですので、語尾の“e”は日本語の「で」に相当。“nylle=ne+wille=not will”)

つまり、8世紀初頭に書かれたベオウルフの中にある上文は、日本語とまったく同じ語順です。古い英語は日本語と同じような語順でも話されていた場合もあったのです(動詞で終わる場合もあるが、日本語のように動詞で終わるのが原則ではなく、語順が自由というのが一般的学者の見解)。というより、世界中の言語はもともとは日本語と同じように動詞で終わっていた、とする研究があります。

 『ユーラシア語族の可能性』(岸本通夫著1971年 神戸学術出版刊)には、ユーラシア大陸に分布する諸語、印欧語、ウラル語、アルタイ諸語は同じ祖語を持つという考えが示されています。英語やドイツ語やラテン語、ギリシア語などの印欧語も古くは動詞で終わっていたのではないか、とあります。岸本氏は、ラテン語やギリシア語も古い文献になるはど動詞で終わる文が多くなる、それに最古の印欧語とされるヒッタイト語は日本語と同様に動詞で終わる、と述べています。つまり、SVO文型の総元締めのような印欧語(インド・ヨーロッパ語)ですら、古くは動詞で終わっていたと考えて大きな間違いはないと私も考えています(印欧語に属するヒンディー語は動詞で終わります)。日本語、アイヌ語、朝鮮語、モンゴル語、トルコ語などはSOV型の動詞で終わる言語であり、この動詞で終わる言語が世界の諸言語で約半数を占め、最も多いのです。

  現在の英語がなぜSVO型の言語に固定してしまったのか。この問いに対する私の答は簡単です。英国の歴史を見ると分かります。異言語を話す集団の衝突(=征服・支配)と交流の結果です。最初、ブリテン島ではケルト語を話す住民が住んでいましたが、5世紀にゲルマン民族の一部族のアングロ族が、ついでサクソン族がブリテン島に侵攻し、ケルト語を話す住民を駆逐しました。この時にゲルマン系統(古代ドイツ語)の言語であるアングロサクソン語(古代英語)とケルト語の接触が起こったと考えられます。そして、1066年にノルマン人の征服によって、征服者、つまり、支配層の話すフランス語と現地住民の話す英語の接触によって、“外国人”が話すのに面倒な動詞の屈折変化や名詞や形容詞の性(男・女・中)や語尾変化が消滅していき、おそらく、異言語話者同士での一番理解が簡単なSとVが最初に結びつく語順が確定していった、と思われます。そして、動詞の屈折変化や名詞や形容詞の語尾変化が消滅していった結果、孤立語に近い現在の英語ができあがった、と考えてよいと思います。

  漢語(中国語)も英語と同様な変化が生じたと私は考えています(これは私の見解でこのような主張をする研究者は他にいないと思います)中国の中原は“古代漢民族”と北方等の諸民族が接触し、闘争し、征服支配、回復支配を繰り返したたところと言っていいと思います。言語も英語の孤立語化を上まわり、孤立語の代表とされるまでに変化したと思われます。漢語は典型的な“孤立語”とされていますが、一人称代名詞の「我」と「吾」は英語の「I」と「me」のように元は代名詞の格変化を表していたとする研究者もいます。つまり、他民族(複数民族)の接触、交流、闘争、征服、支配のある地域では言語がSVO化しやすく、孤立語化しやすいのではないか、と私は考えています。ヨーロッパも中国の中原と同様に異民族の交錯するところで、接触、戦争、征服、支配の繰り返しの結果、言語のSVO型化が進んだと考えてよいのではないでしょうか。

  私の結論は、現在孤立語化が進んでいる英語や孤立語とされる中国語(漢語)も、もともとは日本語と同じSOV型の言語で、複数民族(言葉が通じない部族)間での、接触、交流、闘争(戦争)、征服、支配の結果として、SOV型からSVO型の言語に変化した、ということです。

 また、古英語の動詞には人称による屈折変化があり、ラテン語と同様に強調する場合を除けば、動詞に主格の人称代名詞(ego; icなど)をつける必要はなかったのです。そして、この動詞に人称代名詞を付けなかったという過去の歴史と、そこから生じる深層意識が、私が前のブログ(英語のはなし③)で取り上げた、

  This cloth feels soft. この布地は柔らかく感じます。

という英文を生み出していると私は考えています。つまり、主格“I”を省略し、

  This cloth I feels soft. この布地は (ワタシ) 柔らかく感じます。

という文を作り出しているのです。 つまり、“This cloth”は欧米の英文法家が考えているような“主格(主語S)”ではなく(主格Iは省略されています)、“主題(T)”なのだ、ということです。「主格(主語)と主題の違い」を明らかにした日本が世界に誇る文法家・三上章氏の見解をもっと世界に広めなければならないのに、その立場にいる人たちはそのように行動していないと思います。 2000年に自然科学の分野で、白川英樹氏が電気を通すプラスチックの発明でノーベル化学賞を受賞したのですが、翌年、日本化学会が特別賞を授与しようとしましたが白川氏は受賞を辞退(拒否)しました。これは、それまで日本化学会が白川氏の業績を評価せず、それまで賞を与えなかったのに、ノーベル賞を取ったとたんに賞を与えようとしたためでしょう。このようなことが学問をする人たちの間でよく起こります。これは日本人(日本人だけではなく、人間というほうが正確) の悪癖・嫉妬心がからんでいると思います。2014年に起こったSTAP細胞問題において小保方晴子氏に対する異様なほどの非難も、この嫉妬心に根ざしていると私は考えています。

  ネットなどで、「なぜ、こんなに反日日本人が多いのでしょう」という質問がときどき出ていますが、それは日本人の嫉妬心とそれにからむイジメに起因する場合が多いのではないかと私は考えています(小保方晴子さんも周りの人間やマスコミ[日本人によって構成されています]に強い反感があるでしょう)。これも大問題ですが、ここで簡単に述べることは不可能で稿を改めたいと思います。