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まっとうな政治と宗教心

2021-02-01 22:09:46 | 時事問題

まっとうな政治と宗教心

 

永井津記夫(ツイッター:https://twitter.com/eternalitywell)

 

 「(菅首相に対して)まっとうな国家観・歴史観を示せ」というタイトルの対談(櫻井よしこ氏vs加藤康子氏 『月刊Will 3月号』)の案内を見て、私も一文を書きたくなりツイッターで発信した。以下はツイッターの文章を少し敷衍したものである。

   世界はいま混乱の中にある。コロナ禍に見舞われそれに伴う経済的危機の中にある。このような状況下、まっとうな国家観・歴史観はまっとうな“宗教観”“宗教心”から生じる。宗教的支柱がないと、極めて自己中心的で“敵と見なす”相手に対しては何をしてもよい、殺してもよい、という考えが生じてくる。神仏を否定し、暴力革命を志向する「共産主義」は、暴力革命で“敵の政権(悪行非道の政権も稀ではない)”を倒した後も、同志として共闘した仲間でさえ意見対立があれば“反革命”のレッテルを貼り粛清する、つまり、殺害する(神仏にあらざる不完全な人間が安易に“暴力を肯定する”と意見の相違で仲間を殺し、気に食わない一般大衆も簡単に殺害することになる)

  共産主義は、全ての人民(労働者や農民など)の経済的平等を目指すはずなのに、政治的権力を握ったものが特権階級として利益を一部の階層にだけ分配し、その他の人民の経済的困窮は放置し、政権に逆らう者、従順でない者は監獄や強制収容所に入れ処刑(殺害)する場合も希ではない、というより悪魔の所業かと思えるほど残酷に処刑を重ねる。そして自国民を2千万人殺戮したソ連共産党政権や6千万人殺戮した中国共産党政権のような“人民を大量に殺害することによって人民に恐怖心を植え付け人民を支配する共産党政権”ができあがる。カンボジアのポルポト政権も北朝鮮の労働党政権も共産主義の一党独裁政権であり大量に従順でない自国民を殺害した、または、殺害してきた点では中国共産党政権と異なることはない。

  日本人の宗教の特長は“神仏習合”である。これは千数百年間の長い歴史の中で醸成されてきたもので激しい流血の宗教戦争(6世紀の嵩仏派対敬神派の戦争;16世紀の享禄・天文の乱など)もあったが、これを戦国時代の英雄、信長・秀吉・家康が克服し“世界初“の 宗教に敬意を払うがその政治的影響を完全に超克した、つまり、完全な“政教分離”の日本型“世俗国家体制”を確立した。

     大多数の日本人は(下に示した私のブログ「なぜ日本にテロや宗教紛争がほぼないのか 2」を読んだ人以外は)日本が世界初の完全な政教分離の世俗国家であることを知らないし、外国の知識層でも知っている人はいない(日本が日中戦争から太平洋戦争に突入する時期に明治維新以来、神道を国教にしようとした一部勢力が軍部と手を結ぶ形で、日本の伝統である「神仏習合」の形が崩されようとしていた時があった)(注1)。  

     日本は、“separation of government from any religion 政治がいかなる宗教からも分離独立であるが、欧米のキリスト教国では、“separation of government from any church 政治がキリスト教のいかなる教派からも分離独立”であっても、日本のようにseparation of government from any religionではない、つまり、separation of government from Christianity(政治がキリスト教から[完全に]分離独立)が達成されているとは言えないのだ。

     米国では公立学校で唱和する「忠誠の誓い」

"I pledge allegiance to the Flag of the United States of America, and to the Republic for which it stands, one Nation under God, indivisible, with liberty and justice for all."

 私は忠誠を誓う、アメリカ合衆国の国旗とその国旗が表す共和国に、神の下もとなる一つの国、不可分であり全ての人に自由と正義がある国に。

の中に“God”があるように、程度の差はあるがキリスト教と無関係に“分離独立して”政権が存在しているわけではない。イスラム教が広がっている国も欧米のキリスト教国と同様のことが言えるし、イスラム教が“国教”として人々を支配しているかのような国もある。

  日本の戦争等の歴史の中で一般民衆(非戦闘員)の殺戮がないのは古来(縄文時代)からの平和思想と“神仏習合”思想のお陰である。大半の日本人はこのことを理解していないし、まして一神教の枠に縛られている外国人には理解できないことである。

  立派な政治家もいるが、多数の日本の政治家は民衆の利益のために活動する意識をどこかに置き忘れ、自己の利益(当選(注2)・金・利権)に主眼を置き行動する。日本の民衆の利益のためにではなく、自国の民衆を無慈悲に殺害する外国の政権の利益のために活動する政治家も希ではない。表層意識的であれ深層意識的であれ日本人と日本国に恨みをいだき、不法無法非道の日本周辺国の政権の利益のために活動する、日本人の心の欠如した政治家(その出自は問題ではない)は排除されなければならない。 (2021年2月1日記)

 

 

(注1) 私は20代半ばまでは、日本の重要な役職に就く政治家が米国の大統領が就任式で聖書に手を置いて宣誓するように“神仏”に誓わないのは恥ずかしいことのように考えていた。しかし、終戦前後の米ソの非道無法の行動や、日本周辺の不法無法非道の国々(中韓北)の言動に対する知見が広がるにつれ、日本の方が宗教的にも道徳的にも他の国々より優れていると考えるようになった。日本にテロがほぼないのは「神仏習合」という長い歴史の中で培われてきた思想のお陰である。

(注2) “当選”のためには選挙区の住民と支持者の利益は十分に考慮しなければならない。そうしなければ支持は得られない。が、ここに大きな問題がある。選挙区内の住民の利益、つまり、一部の日本人の利益は“大多数の日本国民の利益(=安全・名誉・幸福・平和)”に反する場合も少なからず在る。ここに大きな問題がある。日本の政治が昔より(昔が良かったとは思わないが)悪くなったのは衆議院選挙が中選挙区制から小選挙区制に変わって小さな選挙区の住民の利益(それも支持者中心の利益)を優先するようになってからのように思う。 衆議院は細川内閣ができる前の中選挙区で選挙を行なったほうがよい。小選挙区制は日本の政治を劣化、悪化させた。 (この“注2”2月3日追記)

 

参照:「日本とテロ・・・なぜ日本にテロや宗教紛争がほぼないのか 2」

*https://blog.goo.ne.jp/151144itnagai/e/f44ffccb6f6cd856c507eefea67ce087

 

参照:「Korea, the Hopeless Liar !  慰安婦と南京事件の真相と中国共産党の隠蔽 

  *https://blog.goo.ne.jp/151144itnagai/e/8f1e4b0c6066f9a7ae6f740736d2c0d8

 

参照:「中国共産党政権の悪逆非道」

*https://blog.goo.ne.jp/151144itnagai/e/750f582c8b5dca4eda1531ea1c062fd3