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歴史文献気象学

2022-07-26 09:40:52 | 時事問題

 

歴史文献気象学

永井津記夫(ツイッター:https://twitter.com/eternalitywell)

 

 堆積物や化石・岩石等の資料、氷河、南極の万年雪の下の氷(氷柱)、木の年輪などの資料を分析することによって、20億年前の地球の温度や、7億年ほど前の地球全凍結の時代や、歴史時代に入っての温暖期や寒冷期の状態が把握できるようになってきた。この堆積物や氷柱などの分析によって過去の気候(変動)を推定する学問を“古気候学”という。ほぼ同じ意味で“歴史気候学”という言葉もある。

 この古気候学は地球に残されている物質(堆積物、氷、木)などから古代の気候の推定を行なうのであるが、これに対して、人間の書き残した資料、つまり、文献から古代(歴史時代)の気象を推定する学問を「歴史文献気象学」と私は名付けたい。“気象”という言葉を使うのは、

*戦国時代の1563年5月の8日間の断続的豪雨で大和川が氾濫し河内国の大半が浸水する大洪水が起こり、1万6千余名が死亡。

といような文献資料にある事柄に対して、この時の8日間の“総雨量”はどのくらいか(どの程度の地域が浸水したのか)を推測する学問であり、比較的短期間の気象現象を探る学問であるからだ。

 河内国の住民の度重なる陳情を受け(当時大阪は幕府の直轄地、つまり、天領であった)、江戸幕府は氾濫を繰り返す大和川の瀬替えを工事を決定し、1703年に大和川の運ぶ水を現在の柏原市付近から堺市に流す工事にとりかかり、3年の工事期間の予定であったが総延長14キロメートル、幅180メートルの川を7万1千5百両(現在の貨幣価値で約143億円)の工事費で8ヶ月かけて完成した。このあと、大阪府内の大和川流域では現在(2022年7月)に至るまで洪水は発生していない。大和川は大阪府北部を流れる淀川と並んで国が管理する1級河川となっている。

 徳川家康は豊臣秀吉によって三河から関東に国替えさせられた時、未開発の湿地帯であった関東平野を利根川を制することによって、広大な田畑に変えてのちの江戸幕府(徳川幕府)の基礎を築いた。側近に優秀な治水(学)に長けた者がおり、その伝承された知識も活かして大阪の大和川の流れの変更工事(瀬替え)が行なわれたと考えられる。

 大阪では1703年の大和川の治水工事のあと、洪水による大規模な被害は発生していない。が、近年の九州や、広島などの洪水や土石流災害の頻発はいったい異常気象による仕方のない被害なのか、それとも昨年(2021年)7月の静岡県の死者26名を出した土石流災害のように、違法な工事等に伴う人災なのか。

 “歴史文献気象学”は過去の文献から大雨の雨量や地震・津波の規模等を推定をし、今後の治水、地震津波の対策等の構築に貢献する学問となる。平安時代の貞観11年(869年)に現在の東北地方に2011年の東日本大震災に匹敵する“貞観地震”が起こった。マグニチュードは8.3以上と推定されているが、正確には分からない(*注1)。この地震は日本国の歴史書(国史)の『日本三代実録』に記述されている。この貞観地震の前後にいくつかの地震や火山噴火が発生した。

 この貞観地震とそれに伴う大津波を地層などから研究し、どのあたりまで津波が来たか、地震の規模がどの程度だったのか、また、それ以前の地震・大津波の痕跡を地層から研究している学者がいる。歴史書に記載された貞観地震の年代に基づいて、それよりも前の大地震・津波の発生年代を推定できるのである。

 日本の文献に地震の記録が最初に載せられたのは允恭天皇の時代である。允恭帝は万葉集の冒頭歌「こもよ、みこもち~」で有名な雄略天皇の父帝である。

 允恭帝の治世は、雄略帝の即位年を471年とする私の説と“安本年代論”も考慮しつつ、比較的に長い治世であったと考えられることも勘案して算出すると441年~468年となり、その5年は445年(ころ)になる。湖底などの堆積物によってできた縞模様を分析する年縞などの年代測定法によって(私の推定した)この445年の地震の痕跡は発見できないものであろうか。そして、その規模を推定することはできないものか。

 “歴史文献気象学”は過去の文献から台風とそれに伴う洪水等の規模をも推定をし、現在の私たちの生活に活かす学問となる。

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 現在、NHKなどは気象庁の発表に基づき、“観測史上最大”の雨量などと、嘘に近いニュース(Legally Not Incorrect but Practically Fake Information)を流している。ここ30年ほどのアメダス記録をもとにした“観測史上最大”である。「観測史上最大」というような言葉を使いたいなら、戦後の雨量記録や、東京気象台が初めて天気図を作製した1883年(明治16年)からの観測や記録を含めるべきで、その記録が分からないなら「観測史上最大」という言葉を用いるべきではない。「ここ30年間の観測記録によると」というように正確に情報伝達するようにすると、気象庁が戦後の雨量記録さえ資料として用いることさえしていない、つまり、さぼっていること(?)が明らかになるのかもしれない。

 電子化することができないのなら、別に資料として有効利用する方法もあると考えられるのにそれをしないのはなぜか。気象庁はサボりと無能の集まりか? それとも地方自治体等の“怠慢”治水対策を覆い隠すのに協力するために“観測史上最大”を連発するのか。

 私は「歴史文献気象学」を発展させ、文献資料から得られる過去の災害記録を数値化して、「“日本歴史上最大”の雨量と推定される」というような事が言えるようにもっていって欲しいのである。日本は歴史も長く、文献も豊富である(貴族の日記や寺社などの記録がいくつかある。日本書紀を含めれば1300年前の資料がある。歴史の浅い米国等ではこうは行かないし、歴史が長くても革命によって前政権が完全否定され、歴史資料等が散逸し日本にしか文献が残っていないものが多数ある中国でもこうは行かない)

 「観測史上最大の雨量」というような嘘か嘘に近い情報を出し続けるのではなく、気象庁は“歴史文献気象学”の予算をとり、意欲のある大学等と連携して新たな学問の構築に貢献したらどうか。

  中国は一昨年、昨年と記録的な豪雨に見舞われた。2021年8月、鄭州に雨が降り続き、ダムを守るために故意にダムの一部を壊して大洪水を起こし多数の死者を出したが、この時、当局は100年に一度の豪雨から1000年に一度の豪雨というような言葉遣いをして、ダムが洪水を防げないことを想定を上回る“自然の猛威”のせいにし、人々に「そのような大雨なら仕方がない」と思わせようとしていた。日本はこの非道の中国共産党のやり方を真似すべきではない(いや、中共が日本の気象庁の真似をしたのかもしれない)

  国土交通省は気象庁を管轄する機関であり、国民の生命財産を守らなければならない。そのためにも昔の記録を含まない、せいぜいここ40年程度の観測記録だけを用いて「観測史上最大」というような嘘(fake)に近い情報を気象庁が流すのを止めさせる必要がある。法的には問題がなくとも実質的には嘘の情報を流すことは大問題だ。法的には問題がない(legally not incorrect)情報を政治家や政府機関やマスコミが流し、国民を誤った方向に導くならそれは大問題だ(*注2)。不誠実で実害をもたらす情報は出させないようにする必要がある。

 明治時代などの記録と現在のアメダスの記録は比較すべきもので極めて有用であると考える。“記録的”というのなら、日本は5世紀くらいから確実な文献の記録が出てくるのだ(「稲荷山鉄刀銘文」)。7世紀の前半には『日本書紀』が完成した。この国撰史書には、先に述べた允恭天皇5年のところに「五年秋七月丙子朔己丑、地震」とあり、史書に初めて「地震」の記述が出てくる。

 天文学の記録としては藤原定家が『明月記』に過去の超新星の爆発(1054年、かに星雲がその残骸)を記述しており、その記録をもとに「かに星雲が超新星爆発の残骸である」ことが証明された。つまり、日本の平安時代の陰陽師・天文博士が実際に観測した記録、鎌倉時代の貴族等の日記などの“記録”から天文学の新発見が生まれたのだ。これは「歴史文献天文学」とでも呼ぶべき学問の領域になる。

 また、長雨や洪水、台風の記述などの記録にもとづいて過去の被害の状況や現代との比較もできる。天文学だけではなく、気象学においてもアメダスのような短期間の記録を基にするのではなくもっと広く、過去の文献による「歴史文献気象学」を構築し、より安全に国民が生活していけるように政府、気象庁、NHKなどは(無駄に予算を使わず人々の生活に役立つものに金を使う)努力すべきだ。高性能コンピュータの発達した現在、奈良・平安時代以降の文献の中の気象情報等を調査しそれを数値化し(大ざっぱなものでよいし気象の数値、雨量などは機械で計測しても大ざっぱにならざるを得ない)、現在の私たちの生活に活用することは大切なことであり、これを学問化すべきだと私は考えている。

  怪しげな“地球温暖化説”と“地球温暖化の犯人はCO2説“を受入れ、それを称揚するグループを側面援助する政策に金を使うのではなく(*注3)、日本国民の生活を豊かにする政策を掲げるように日本政府は努力を傾注する必要がある。世界は悪人と悪党に満ちており、その悪意をいかに排除し、“日本丸”を安全に航行させるかが日本政府の第一の仕事である。

 

 

(*注1) 貞観地震の正確なマグニチュードが分からないのは当時、地震計や精密な観測装置があったわけではなく、被害の規模を文献などから推定して妥当と考えられる数値を出すのが「歴史文献気象学」の仕事である。現在の精密な雨量観測機器を使ってもある日のある地域の降水量は大雑把なものにならざるを得ない。なぜなら、雨量計の存在する場所から50メーター離れた場所の雨量が大幅に異なるということが起こりうる。雨は一定の地域に同一量の雨を常にもたらすとは限らないからである。同様に、地震の規模もかなり大雑把な要素がある。2011年の東日本大震災の地震の規模も最初に出てときはマグニチュード8.7か8.8だったように思うが、最終的に9.0に決定された。これも色んな要素を勘案して決定する部分があり、機械的(地震計などの計器の記録)だけに基づいて決めているわけではないからであろう。つまり、計器の整った現時点でも“推定”という作業が必要なのであろう。

(*注2) 橋下徹元大阪市長は、大阪のメガソーラー事業に関連し、日本のダミー的会社をかませて、中国共産党の支配下にある上海電力に重要な基本的インフラになる電力の利権を提供したが、これは大阪市民、府民、日本国民の安全を損なう行為だと言える。が、法的に問題がないと言い張る。政治家は法的に問題がなければ何をやってもいいのではなく、地域に住む住民、市民、日本の国民の利益(安全・名誉・幸福・平和)になることをすべきだ。政治を自分と周囲の取り巻きの利益の手段と考えるような政治屋は日本に必要ない。 (2022年7月26日記)

(*注3) 日本共産党(日共)との関連があると考えられる委員の任命を菅内閣が任命拒否をして物議をかもしている日本学術会議のWebサイトに数か月前にアクセスし、「学術会議の委員の主要論文を読めるようにはしていないのか」と“納税者で主権者である国民の一人より”」とし、質問をすると、「そのようにはしていないが、協力関係にある若手中心の日本学術会議協力学術研究団体の論文は公開されている」との返答があった。少しチェックしてみるとSDGsや地球温暖化のような政府の意向に沿うような研究項目が多く、中身を見る気はしなかった。科学的に正しいかどうか、疑わしいものの研究を学術会議が奨励しているとしたら、日共の意を受けてか、中国共産党の軍事研究には協力し、日本の大学の科学研究には「軍事研究につながる」とケチをつけていた学術会議の一部幹部連中の一方的“反民”行動と異ならない。地球温暖化の研究においても、学問として、賛成の研究、反対の研究のどちらも公平に扱うべきである。それができないなら現在のような国民の税金を使うかたちの日本学術会議は存在させるべきではない。

 

参考:朝日新聞記事

氷河期サイクル、公転軌道変化に伴う日射量増減きっかけ  2007年08月24日14時36分

 地球でほぼ10万年周期で起きる氷期と間氷期のサイクルが、地球の公転軌道の変化などで生じる日射量の増減に連動して起きていることを、国立極地研究所や東北大などの研究チームが突き止めた。今後の気候変動を予測するのに役立ちそうだ。23日発行の英科学誌ネイチャーに発表した。

 極地研の川村賢二助教らは、90~96年に南緯77度の南極のドームふじ基地で、深さ2503メートル分の氷床コアを採取、氷の中に残る過去約36万年分の気泡(空気)を分析、当時の雪の温度と二酸化炭素(CO2)濃度の変動を推定した。

 一方、他の惑星の引力の影響で、数万年単位で変化する太陽からの距離や地球の地軸の傾きから、北半球の日射量の変動を割り出した。北半球の日射量が増大する時期に南極の気温とCO2濃度が上昇するなど、日射量変動とコア分析で推定した雪温やCO2濃度の変動がよく一致した。

 この結果は、氷期と間氷期が、地球の公転の変化などによる北半球の夏の日射量の変動をきっかけにして起きるとした「ミランコビッチ理論」を具体的データで裏付けたことになる。

 

 

 

 



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