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大石邦子「29人の中学生」を読んで

2023-12-12 04:42:45 | エッセイ

高校生の頃、同級生とともに歩いたところで、美しい村として心に刻まれている「熱塩加納村」がある。

心に残る雪の飯豊山と、水の入った田んぼに映る遥かな白い雲の流れだった。

そこの中学校から35年ぐらい前に、講演の依頼があった。

当時のPTA会長三浦とは、それがご縁で今でも交流が続いている。

中学生が田んぼの管理を全て行っており、その三浦さんから、先日、稲刈りに連れて行ってもらった。

可愛い生徒たちで、田植えから米になるまですべての作業に参加、どこも同じ教室みたいなものと言う。

生徒たちは、稲を刈り、しっかりと束に結び稲掛けに下げて乾燥、ここに至るまで、肥料撒き、田植え、稗等の除草してやがて実りの秋となり稲刈りをする。

1ヵ月ほど乾かし、いよいよ脱穀、精米、12月にはみんなで餅をついて収穫祭を祝うという。

一人の女生徒が傍らに来て、トイレ大丈夫ですかと小声で言った。外出時の私の不安を察してくれる。私は手を合わせた。

唯一寂しいのはこの会北中学校が2年後に無くなってしまうという。現在29人の在校生だった。

時代の流れとは言え。でも大丈夫。誰にも遥かな未来がある。

私も、このエッセイから、飯豊山登山やその麓の風景などの思い出、写真は2003年8月の飯豊山頂でガスが懸かっています。



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