波乱の朝を経て、チョルとミエは現在教室にて授業を受けていた。
けれど二人それぞれに、心の中にはメラメラと炎が揺れている。
ゴオオオ・・
ゴオオオ・・
ジロッ
ミエは以前、チョルからモ・ジンソプについて言われたことを思い出していた。
「モ・ジンソプにいじめられたら俺に言えよ」
「お前、モ・ジンソプの前でヘラヘラしねーでしっかりしろよ」
自分のことは棚に上げて・・
ミエには”モ・ジンソプには近づくな”と言うくせに、自分はちゃっかり遊びに行く約束をしていたことが、
そしてミエとの約束は避けていたのに、ということが、ミエには許せなかったのである。
朝、二人の関係を問い詰めるとモジ・ンソプがこう答えた。
「え?俺ら?俺らこの間から友達になることにしたんだよ。驚きでしょ?」
「チョルの方から先に俺のとこに来て、一緒に勉強しないかって誘われてさ。
それで試験期間中ずっと一緒に勉強してたんだ」「へぇ〜」
「そ〜なんだぁ〜〜」
そう言いながらも、ミエの背後に”負担になるって言っておきながら・・”という
本音が透けて見えた。
「ま、そんな感じ」と締めるモジンソプの隣で、チョルは幾分動揺している。
なんで私とはダメなわけ??!!!
・・というやり取りを、チョルもまた思い出していた。
イラつきのあまり、強く握ったペンが折れる。
バキッ
いやいやお前とあいつじゃ状況がちげーだろ!!でっけー男とちびっこい女じゃ!
チョルは今まで遭遇した事柄を踏まえて、なぜそんなにもミエが察しないのかがもどかしいのだ。
いくら何も考えずに生きてるっぽくても、
図書館でああいうとこ見てんだし、気になんだろ?!
そんでイケメンにはカツアゲされてもピアス買ってやるってどーな ん?!
マジでどーかしてんだろ!!
なんで俺があそこまで・・!
チョルはミエのことを心配して、モ・ジンソプを見張る意味を兼ねて試験期間中ずっと一緒に勉強までしたのだ。
「俺と仲良くなりたいんじゃなかったか?」なんてセリフまで口にした自分を思い出して、
チョルは今にもマジで舌を噛んで死にたい気分なのである。
わかったよ!もう勝手にしろっ!!
もう知るかーーーーっ!!
チョルもミエも、お互いの心がまるで図れなくて苛立ちばかりがつのった。
怒りの炎をメラメラと燃やしながら、放課後まで二人は口をきかなかったのだった・・・。
第五十三話①でした。
あ〜〜これはチョルがはっきり言ってあげないと・・ミエももう少し察してあげれたらいいんだけど・・
いや〜〜もどかしいですね。。もう三人で一緒に遊べばいいのに・・
第五十三話②に続きます
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