放課後、ミエはまたもレンタルショップで漫画を読んでいた。
・・が、内容がほとんど頭に入ってこない。
なぜなら、キム・チョルとモ・ジンソプの関係が気になって仕方がないからだった。
は?二人が友達になったって?
じゃあなんで前もって話してくれなかったの?
私はそうとも知らずに・・
朝、二人に会った時のことをミエはもう一度プレイバックする。
え?なになに?二人何してんの?なんか話してる?
しばし会話をしていた二人だが、チョルがモ・ジンソプの手を振り払う動作を見せた。
以前チョルから言われたことが蘇る。
「もしあいつにいじめられたらすぐ俺に言えよ」
ま・・まさか・・??
ミエの脳裏に、今の状況がどうなっているかの想像が駆け巡った!
喧嘩をやめて〜二人を止めて〜私のために〜争わないで〜
「誤解、誤解よ!」
ミエがまるでトレンディドラマのようなそんな場面を想像している間に、チョルとジンソプの会話は進む。
「それじゃその日は街で遊ぼっか」
コクッ
「俺ら友達になることにしたんだよ」
・・という流れになったのだった。
変な想像をして、挙句自分との約束は渋るくせにモジンソプとは遊びに行く約束をしていたチョルに対して、
ミエはなんとも言えない気持ちである。
そしてミエは、一人うわああとなりながら頭を抱えたのだった。
「うわああ!私完全に痛いやつじゃん!!」
思春期真っ只中のファン・ミエ。
そしてその頃、同じく思春期真っ只中のチョルは、というと。
「どーせ俺はお人好しのバカだよ!!」
「どっちにしろ最初から関係ねーし!」
「こんなこともう止めだ止め!」
鬱憤を晴らすかのように、大声で自分の気持ちを口に出しながら、
カバンを置き、手を洗い、おやつのりんごを食べた。
バッ
参考書を開いて、チョルは自身に言い聞かせる。
俺は俺の道を行く——・・
そしてチョルは勉強に勤しんだ。
時刻は午後1時半。
しんと静まった部屋に、秒針が響く。
我が道を行くだけ、と決めたはずのチョルだが、やはり心がざわめいていた。
勉強したからちょっと体操して体を動かすだけ、と己に言い聞かせて窓辺に立つ。
するとドンピシャで、窓下の道路に見覚えのある姿が見えた。
帽子を押さえながら、ダダダと走って行く。
その姿を見て、チョルは思わず呟いた。
「スカート・・?」と・・。
嫌な予感が拭えない。
心の中のモヤモヤは、依然として大きくなるばかり——・・・。
第五十三話②でした。
確かにミエちゃんのスカートは・・
制服以外では初めて見るかもしれません・・
そしておやつにリンゴを爆食いするチョルがかわいいですね・・
第五十三話③に続きます
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます