ファン・ミエとモ・ジンソプは、依然としてピアスを探して街を歩いていた。
「こっち見てみよ」
そして二人にバレないように、後ろからついて行くキム・チョル。
ミエは違和感を感じてはいたものの、確証が掴めずにいた。
後ろを気にしつつ、目の前にあるピアスのことをモ・ジンソプに聞く。
「これはどう?この下にあるやつっぽくない?」「違う」
「それじゃこっちは?」「うーん違うね」
「ん?あれ似てるっぽい」「ほんと?!」
ミエが小走りで駆け寄ると、それに合わせてチョルも走った。
通行人に肩が触れ、謝りながらチョルは二人を追っかける。
「あー違うわ。見間違え〜」
いい加減イラついてきたミエが、モ・ジンソプに聞いた。
「・・ねぇ、ちゃんと探してるよね?メンズものって種類あんまないけど・・」
「もちろんだよ〜」
ガサッ
すると背後で、はっきりとした気配がした。
バッ!
しかし、誰もいない・・。
姿が見えないのに、確かに気配がする。ミエは若干背筋を凍らせて呟く。
「あっちにもっとお店あるよ」「どれどれ?」
気を取り直して、二人は再び店を見に行った。
気づかれぬよう、静かに見張るキム・チョル・・。
(その姿はやはり不審らしく、通行人は皆ギョッとして振り返って行く・・)
「ここは?!」「ないなー」
「それじゃこっちは?」「うーん・・ないね」
「それじゃこっち!こっちはどうだ!」「全然違うよ。これピアスじゃないし」
「もう街一周したよ〜?!疲れた!足痛い〜!」
「もう無理ー!」「じゃあ一緒に何か食べながら休もう?」
モ・ジンソプはミエを起こしながら、
(こういう疲れたときに合わせて・・)と今までの鞭に対する飴を差し出す。
しかし次の瞬間、再び後ろで気配がした。
パッ
と、同時に振り返るミエ!
バッ
チーン・・
「あーもう一体なんなの?!何?!なに?!なんか本当に怖いんだけど!」
挙動不審なミエに引いていたモ・ジンソプだが、ふと気がつくとあの店の前まで戻ってきていた。
モ・ジンソプだけが知っている、二人が探しているピアスがある店だ。
その店に気がついたミエ、そしてジンソプ。
すぐさまミエは走り出した。
「ちょっと行ってくる!」「あ・・待っ・・!」
さてミエはそのピアスを見つけることは出来るのか?!
そしてモ・ジンソプは、それを阻止することが出来るのか・・?!
第五十四話②でした。
二人の攻防・・w
モジンソプに踊らされるミエちゃん、お疲れ様です・・
そしてチョル、大きな体で尾行大変そうです・・こっちも頑張れ!!
第五十四話③に続きます
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