さてここで、キム・チョルの視点に添ってミエとジンソプのデート(?)を追ってみよう。
[みんなの予想通り、]
[この人物は大魔王である]
ミエに気づかれそうになったら・・
サッ
素早く身を隠して二人を追い続けた。
歩いている途中で、何人もの人から声を掛けられるモ・ジンソプの様子を伺う。
[けど姉と妹がいるから、ピアスの値段は大体知ってるつもりだ]
[あいつは子供相手に一体なにを企んでる?]
あの・・チョルさん、ミエは同い年ですw
[だから、
あいつにカツアゲっぽいことをされないかどうかだけ
[本当にマジでそれだけ・・]
チョルがこんなにもジンソプを気にするのには理由があった。
中間テストの勉強を二人でしているときに、彼と話した時のことがあるからだ。
「あーっ反省文マジだるい!!」
「手伝ってくれるって言ったの向こうだよ?ありえなくない?なんだよその目はー」
英語の宿題をハン・ソンイに手伝ってもらったことがバレ、反省文30枚の刑を受けたモ・ジンソプ。
睨むチョルに、余裕の表情でこう語る。
「お前何か勘違いしてるみたいだけど、俺一度だって無理矢理頼んだことなんてないからね?
[
モ・ジンソプの醸し出す軟派な空気で信じ辛いが、
ミエも「いじめられてるんじゃないって!」と何度も言っていた。
なので大丈夫だとは思うのだが・・。
それだけ確認して・・・
そう思いながら、二人の後を追っているチョル。
まるで子供のような、ミエの横顔が見える。
微妙な気分を味わいながら、チョルは二人をじっと見ていた。
するとミエの声が聞こえた。
「あ、これ見て!」
そう言って、モ・ジンソプに何かを見せようとしている。
ぎゅっ
するといきなり、モ・ジンソプがミエの手を握ったのだ!
そしてあまつさえ、まるでフォークダンスのように、
二人が急接近しているではないか!!
それを目にしたキム・チョルは、たまらず飛び出した。
「馬鹿野郎!なにを・・!」
のだが、動揺していたため足元にあったプラケースをひっくり返してしまい、
ガランガランとものすごい音を立ててしまった。
その音を聞いてこちらを向くファン・ミエ。
に、バレないように咄嗟に身を隠すチョル・・。
・・という顛末があったのだった。
バレないように隠れて、肩で息して、路地裏に座り込んで・・。
チョルの心の中に、ドーンと暗い幕が降りる。
馬鹿野郎は俺だっつーの・・
なんと残酷な、リアルな現実自覚タイム・・。
もう心が折れそうだ。
・・と言いつつ、やはり気になる。
チョルは再びそっと顔を出した。
遠〜く・・
二人はすでに遠く、しかもモ・ジンソプはミエの肩に手を回している。
「くそーっ!」
なんのかんの言いながらも、チョルは二人を放っておけずに走り出した。
馬鹿野郎を自覚しながらも、気になるものは気になる・・。
第五十四話①でした。
チョル・・w
怒ったり落ち込んだり・・なんかすごく人間らしいというか、思春期ぽいというか
最初の頃の諦めたようなチョルが印象的だったので、すごく嬉しくなってしまいますね!
そしてモジンソプは本当にタバコ吸ってないのか・・?友達は吸ってても自分は吸ってない感じなんですかねー
カツアゲはしないけど500ウォンはせびるモジンソプか・・
第五十四話②に続きます
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます