青リンゴ観察日記

韓国漫画「世紀末青リンゴ学習塾」観察ブログです。
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第二話③

2021-01-16 | 第一話〜第三話

<ミエはずっと我慢していた>

さてここから、ミエの勉強部屋事情を見ていこうと思う。

[その日の夜]

大魔・・転校生が引っ越して来たその日の夜、

ミエはずっとあることについて考えていた。

あること、とはズバリ、ミエが使っている勉強机のことなのである。

<ミエの勉強机>
 
[お父さんが結婚前に使っていた机と椅子。
 
めちゃダサい]

[お母さんが結婚前に使っていたタンス。
 
古くて曲がっている]

[超開きにくい]

引き出しを開けようにも、立て付けが悪くてガタガタと引っ掛かる。

ミエはずっとそれが不満なのだ。

「ミエ、ご飯だよ!」

呼ばれたミエが食卓につくと両親は早速、

今日越して来た”お友達家族”の息子の話をしていた。

「あの子がやったんじゃないんですって」

「そうだろうとも。とっても優しい子だったじゃないか」

前の学校では誤解されたみたいだけどね。でも転校して来て良かったみたいよ」

「ミエ、アンタも変な目で見ずに、あの子と仲良くしなさいね。分かった?」

そう言われたミエだったが、ミエの頭の中は机と椅子のことでいっぱいだった。

 

<少しも受け入れられない>

 

「私も!デュオバック買って!」

「机もタンスも椅子も、全部古いじゃん!周りにあんなの使ってる子誰もいないよ!」

*デュオバックとは・・韓国で知らぬ者はいないと言われるほど有名な良い椅子。ちょっと高い。

必死に訴えたミエだったが、両親には少しも受け入れてはもらえないのだった。

「あ、そういえば電話機やっぱり壊れてるみたいだわ。とにかくお金がかかって・・」

「騙し騙し使っていくか」 「あーーもう!」

「デュオバック買ってくれたら勉強頑張るから!」「騙されないでよ」「ハハハ」

「お父さん頑張って働いて絶対買ってやるからな」「あなた、余計なこと言わないで!」

一人娘に甘い父親と、割と常に厳しい母の間で、ミエは夕飯を頬張る。

一方、そのデュオバックの持ち主といえば・・

「食べてから片付けなさい!」「おい!メシだぞ!」「お兄〜早く〜!」「早くしろ!」

デュオバックを持つ少年は絶賛片付け中だった。

それぞれの夜が更けて行く。

 

<タンスの用途>

夜も更け、月が真上近くに上がる。

キイッ、とミエは窓を開ける。

「ふんふんふん〜♪」

鼻歌を歌いながら、タンスに半身乗せたミエが夜空を見上げる。

双眼鏡を覗き込みながら。

すると・・

「ねぇ!」

「あなた、ファン・ミエだよね?」

向かいの窓から、ミエに話かけてくる女性がいた。

「ヤッホー!私のこと覚えてる?」

それはキム・ソンジョン(21)大学生 であった。

ミエは彼女の昔の姿をぼんやりと思い出す。

田舎で出会った一家の長女、背の高いスンジョン姉さんだ。

「あ・・こんばんは!スンジョンお姉さん!」「ハハッ、中坊が一丁前に敬語使ってんじゃん!」

「うん・・あ、ハイ!」 「プハハッ!」

姉さんは笑いながら、ミエが持っている双眼鏡を見てこう聞いた。

「てか何してんの?UFOでも探してんの?」

「いいえっ!飛行機の数を数えています!1000機になるまで!」

「へ?なんで?」

「なぜなら、1000機集めたら願い事が叶うんです!」

「どういうこと?飛行機をどうやって集めるの?」

「いや、集めるって言葉はアレですけど見つけたらチェックしてるって言うか・・」

「???」

真夜中の窓越しでの会話は、閑静な住宅街に響き渡っていたらしく、

ワンワンと犬が鳴き「静かにして下さい!」とご近所からクレームが入った。

スンジョン姉さんは手を振りながら、ミエに別れの挨拶をする。

「ま、とにかく弟と仲良くしてやってね!二人とも気が合えば自然とそうなるかな!じゃーね〜」

パタンと閉じられた窓を見ながら、ミエは一人こう呟いた。

「みんなしてそう言われても・・?」

スンジョン姉さんも、スンジョン姉さんのお母さんも、

ミエの両親も、決まってミエにこう言った。

彼と仲良くしてやってくれ、と。

ミエは空を見上げながら、少し途方に暮れるのであった・・。

 

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第二話③でした。

話題のデュオバック↓

良い椅子ですね!ただお値段が5万ウォン〜30万ウォンと少しお高めとか。

新しいインテリアに憧れるミエちゃんの気持ちわかるなぁ〜

 

第二話④に続きます