北野進の活動日記

志賀原発の廃炉に向けた取り組みや珠洲の情報、ときにはうちの庭の様子も紹介。

大飯・高浜3、4号機仮処分 司法で止める手ごたえ十分 

2015-11-13 | 脱原発
福井、京都、大坂、兵庫の住民9人が福井地裁に提訴した大飯・高浜原発の運転差止仮処分命令申立ての裁判が福井地裁で開かれた。

   

正確に言うと高浜原発は今年4月14日に運転差止の仮処分が出ており、それに対して関電が異議を申し立てた「異議審」。普通の裁判でいうと高裁である。
大飯原発の差止仮処分は地裁の審尋が継続中(裁判でいう一審段階)。

高浜原発はこの仮処分決定があるので、関電は再稼働しようにもできない。
まさに司法が原発再稼働を止めている状態にある。

   

「今日にも審理が終結するのでは?」との情報で、私も原告団事務局長の堂下さんとともに福井に駆けつける。
石川からは私らを含め6人が参加。


   

仮処分の審理は通常の裁判と異なり傍聴はできない。
そこで地裁正面入口で集まった支援者が申立人と弁護団を激励し、送り出す。

   

終了後の報告集会。
弁護団から、この異議審と審尋について、それぞれ審理を「終結」する方針が裁判長から伝えられたと報告がある。

弁護団共同代表の河合弘之弁護士が「手応えは十分。樋口裁判長(昨年の大飯原発の差止判決、今年4月の高浜原発の仮処分の決定を出した裁判長)が移動になり、最高裁から(これらの判決、決定を覆すための)刺客が送られたと思ったが、心配していた強権的な訴訟指揮はなく、慎重な審理をした」と裁判長を評価する。
同じく共同代表の海渡雄一弁護士も、関電の反論がなく煮詰まっていない争点があり、審理の継続を求めたことを明らかにしつつ、裁判長からは「確かにその通りだが、反論がないことを踏まえ決定を出す」との旨が示されたことを明らかにする。

裁判だから決定に予断は許されないが、樋口裁判長の下でのこちらの主張と比較し、その内容を格段に深められたという両共同代表の自信に満ちた発言から、あらためて差止仮処分の決定が下されることを確信する。

質疑では、西川一誠福井県知事が高浜再稼働に向け、地元同意の手続きを進めていることについて問われた申立人、弁護団からは「フクシマの前ならいざ知らず、フクシマ後に再稼働に同意し、事故が起これば、過失ではなく故意の責任が問われる、言い換えれば加害者としての責任が問われる、その覚悟があるのか」との厳しい意見が相次いだ。

また、申立人の水戸喜世子さんは「(今春の)仮処分で再稼働を止めているという成果が日本中に浸透していない現実に忸怩たる思いがある」と結審を迎えた心境を語る。
仮処分の審尋に初めて足を運んだ私にとってはズシンと重い一言。
「司法が再稼働を止めている」
「「司法がこれからも再稼働を止める」
もっともっと注目を!

   

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