羊日記

大石次郎のさすらい雑記 #このブログはコメントできません

デート~恋とはどんなものかしら~ 1

2015-03-24 20:27:39 | 日記
依子、30歳の誕生日の数日前、依子は鷲尾から巧を忘れてほしいと頼まれ、自分が初恋を忘れる為の実践したノートに相手の嫌なことを書き出す方法を教わっていた。
誕生日当日、誰からも相手にされず、思わず巧に電話を掛けそうになり、教わった通りノートに巧の嫌な点を書き出す依子。しかしいよいよ時間を持て余すとバスに乗る依子。『バスに乗る』ことは依子の好むことであった。と、当たり前のように巧がバスに乗って来た。本を買いに行くという。「あ、そういえば誕生日」モソモソと祝ってくる巧。「ありがとうございます」そのまま話しているとビニール? で保護された切符を取り出す依子。21年前に手に入れた四則演算で切符の数字を10にすることのできる解が一つだけあるという切符。「駅からどうやって出たんです?」「どうやって?」思い出せない依子。
巧がキセル等と言い出すと依子は「キセルなんてしません!」と切符を取り返そうとするが落としてしまい、さらに拾おうとするとあたふたした巧に手を踏まれ、痛がった拍子に巧に頭突きを喰らわして鼻血を出させてしまった。近くの客にティッシュをもらって鼻に詰める巧。
「仲がいいのね」客に恋人同士と勘違いされる二人。否定し、今別に相手がおり楽しい恋をしている等と言うと「おままごとみたい」と言い出し、自分の苦労した恋を語り、「恋をして幸せになった人なんているのかしら?」と依子に林檎を一つくれた。
その後、佳織から留美が倒れたと連絡が入り急行する依子。巧も「たぶん大したことない」と言いながら足の早い依子にフラフラしながら付いて行った。
     2に続く

デート~恋とはどんなものかしら~ 2

2015-03-24 20:27:28 | 日記
留美が倒れたというのは嘘だった。鷲尾や佳織達は依子のサプライズパーティを計画していたのだ! だがクラッカーに本気で驚き、留美を心配し、事態が飲み込めない依子。説明されてようやく把握できた。「期待に沿うリアクションが取れず申し訳ありません!」頭を下げる依子だったがともかく誕生日会は始まった。
なごやかに過ぎるパーティ。と島田兄が妻とよりを戻すと言い出し、俊雄も年下の看護師と見合いをすると言い出し、留美は努が再び教育評論家として筆を取り始めたのを手伝うと言い出した。いい流れで佳織が留美の教室を継ぎ、巧も卒業生のマネージメントをする仕事を既に始めていると発表した! 有頂天になる依子! 恋って素晴らしい!! 恋の~魔法ね~☆
誕生会は終わり、依子が礼を述べようと『演説』を始めると些細なことからいつものように巧と口論になってしまった。その様子がどう見ても仲良しで、ザワザワする一同。慌てた二人は「鷲尾君とのデートの思い出あるだろう?」「もちろんです!」と何とか鷲尾との思い出を語ろうとするが、デートの内容は出てくるが『鷲尾』の思い出が出てこない。これに、「お義父さん、自分もうここでやります!」と鷲尾はレストランの予約も捨て、覚悟を決めた!
鷲尾は「依子さんにも奇跡は起きるべきです」婚約指輪を依子に差し出した!! 「イエスです! YES! YESッ!」感激する依子。巧も「良かったな鷲尾君」と穏やかに見守っていた。
早速指輪を依子の左手の薬指に入れようとするが、サイズは合ってるハズなのに入らない。指が腫れていて入らない! バスで巧が踏んだからだ!!
     3に続く 
 

デート~恋とはどんなものかしら~ 3

2015-03-24 20:27:16 | 日記
「いつもいつも余計なことばかりしでかしてッ!」「僕が何したっていうんだよッ!」言い争う依子と巧だったが、また『誤解』されると気が付いて争い中断する二人。佳織もとうとう怒り出した。数日前、今回のサプライズが依子と関わる最後と約束していた巧だったが、一度は逃げ出そうとしていた。「未練が湧くからでしょう?! それってまだ気持ちがあるからじゃん」巧の代わりに依子が否定し、自分も鷲尾に教わった通り巧の欠点をノートに書いていて、今も持ってると言いだした。
鷲尾に『巧の欠点ノート』を見せる依子。一冊最後までビッシリ書き込まれている。さらに依子は鞄から何冊も取り出した! まだまだ書き足りないという。鷲尾はもう笑うしかなかった。「凄いな、依子の頭の中は谷口巧のことで一杯だ!」笑った後、号泣する鷲尾。忙しい。
「ほんっと! あったまくんなこの二人!」佳織も受け入れた。「あんたら恋してんだよ、ずっと前から!」困惑する依子と巧。バスの客と同じように恋は楽しいものではなく、苦しいものだと皆から諭される依子と巧。「そういう、ものなんですか?」「そういうものだな」断言する俊雄(父)。
「巧くん、教室継ぐとか会社起こすとか、無しね」「依子さんと自分はやっぱり不等号でした。プロポーズ、撤回さしてもらいます。ありがとうございました!」「解散(島田兄)!」優しい人々は依子と巧を残して谷口家を出て行こうとした。一度消えてまた現れた母、小夜子の幻像? も「さっきの(一回消えたのは)はフェイクよ。あなたもようやく解りかけてきたようね、本当の恋とは何か」と言ってくる。「こんなの嫌です!」「僕も嫌だ」依子と巧は鷲尾と佳織に最後の説得を試みた!!
     4に続く 

デート~恋とはどんなものかしら~ 4 完

2015-03-24 20:27:03 | 日記
「僕な訳ないだろ?」「私と結ばれたら幸せになれない!」互いに自分のポンコツな欠点を告白し、自分では相手が不幸せになってしまうと力説する依子と巧。「相手が僕なんてかわいそ過ぎるよ!」巧は泣いていた。「谷口さんはとっても繊細で、壊れ易い心を持った人です。私ではダメです!」依子も泣いた。二人は鷲尾と佳織に土下座までした。「こんな愛の告白、始めて見たわ」「羨ましいです」「不幸だろうがなんだろうがそうなるしかねーよ」「お気の毒様」「恋をしたんだな依子」俊雄達は去って行った。
残された依子と巧。依子は騒動で床に転がったバスの客にもらった林檎を拾い上げ、齧った。それを巧に渡す依子。巧も齧った。交互に林檎を齧り合う二人。やがて林檎が芯だけになると、二人はキスをした。
21年前のある日、子供の依子は小夜子と二人で電車に乗っていた。何の用事かはわからない。依子が切符の数字を四則演算で解いた。答えを言うと「そうね、それだけね」小夜子が認めた。依子が切符を欲しがると小夜子に嗜められた。それでも欲しがっていると前で吊革に掴まっていた子供の巧が自分の切符を差し出してくれた。黙っているよう仕草で伝える巧。依子は了解し、四則演算で解いた切符を胸ポケットにしまった。それから駅で依子達が電車を降りると、「切符を無くした」と母に怒られた巧は電車の中からピースサインを送ってきた。依子は微笑んで見送っていた。
21年後の四月のある日、今は何をして暮らしているのか? 巧はまた奇抜な格好の依子と花見デートをしていた。長く花を見て「まだ見ますか?」と聞いてきた依子の手を取り「見ましょう」と答え、二人で桜を見ていた。
・・・谷口家の会話劇がちと長かったが、いい締めだった。