概念

今日は昼に臭メシを食べに行く事にしました。
臭メシ歴４年の先輩と後輩と３人で「くーさい臭メシ食べに行きましょう」「うわー今日の風向きとか１ブロック前から臭いっすやん」なんてキャッキャ言うてました。
すると周りの先輩なんかも、楽しそうな雰囲気が気になったのか「飯どこ行くん？」なんて聞いてくるので「尼崎で１番臭いチャーハン食いに行くんすよ。」なんて言うと、みんな気になってか、「うわ、それめっちゃ面白そうやん」みたいな感じで結構な人数で臭メシを食べに行く事になりました。
ただ臭メシ屋はそのたたずまいのインパクトも去ることながらその狭さも中々のもので、店内には６人しか入れず、臭メシ屋始まって以来初めて行列が出来ました。
そんなこんなで勿論自分達が注文したのは臭メシことチャーハンです。
自分達はこのチャーハンを作る過程も楽しみで、誰もが大将の手元に注目していました。
このチャーハンの臭さの元は油。
通称臭油（くさゆ）な訳ですが、大将が中華鍋に臭油を入れた瞬間誰もが前のめりになっていました。
自分にあっては「出たー臭油！」と隣に座っている後輩にだけ聞こえる声で発しました。
大将の調理方法は型破りで、全然温まっていない鍋に卵を放り込むと、作り置きしていたチャーハン色のご飯を放り込み、３回お玉でモサモサっと炒めると、暫く休憩する斬新なスタンス。
チャーハンとは漢字で書くと炒飯な訳で読んで字の如く米を炒めるのですが、殆ど炒めないスタンス。
もう面白過ぎて皆笑いをこらえるのに必死でした。
後輩は我慢出来なかったのか「全然炒めてないっすやん」と自分にだけ聞こえるような声でツッこんでいました。
そんなこんなで臭メシは出てきました。
どんだけ臭いんやろと楽しみにしながら、どんなリアクションしたろう、なんて考えながら恐る恐る臭メシを口に運びました。
びっくりする位リアクションに困りました。
全然臭くない。
嫌、むしろ美味い。
めちゃくちゃマズイであろう臭メシを美味いと感じた自分の味覚センスを疑った自分でしたが、隣に座っていた後輩に目をやると、後輩は自分と視線を合わせ「俺このチャーハン嫌いじゃないっす。いや、むしろ美味いっす」と言ったので、自分も「うん。完璧に美味いな」と言いました。
そんな訳で臭メシは調理方法からは想像出来ない位おいしく、これからヘビーローテーションで通いそうな勢いです。
みんな「臭メシうーまいやったなー」なんて言いながらきゃっきゃ言うて会社に帰りました。

写真は臭メシ