苦しみの後

人間、思いがあれば乗り越えられる　
母の看病も疲れたが　
父の亡くなる前１７日間も壮絶だった　
大晦日の夜入院し、１７日間、夜は私が看病した　
正月休み中は、母と日中交替してもらうから寝られたが　
仕事が始まってからは毎日の睡眠がぶつ切りの２、３時間　
９時過ぎに会社から直接病院に入り　
朝６時には、直接会社に向かう繰り返し　
疲労が限界に近づいた１６日土曜日の朝　
父は家に帰ると言い出した　
主治医は、命の保証はしないと外泊許可を出した　
義兄・叔父の協力を得て、寝たきりの父を家に連れ帰った　
その夜、父と母のベッドの谷間に挟まって寝た　
お祭りの長唄を歌ったり　
子供の頃の思い出話をしたりして　
外泊の一夜を楽しんだ　
夜中が近づくと、父が「もう１７日になったか」と訊く　
１７日は祖父・祖母・父の兄の命日である　
父は自分の逝く日を１７日と決めていたのだ　
「１７日になったよ」と応えると、父は暫く見せなかった穏やかな顔になった　
翌朝、家族や姉夫婦・孫に囲まれ、父は静かに逝った　
父に漸く恩返しができた　
私の心も穏やかだった　
１７年前のことだ　

もっとも

もう２年も前になる　
母が、一時寝たきりになったとき　
下手すると、夜１時間おきに起こされていた　
１時間に３回起こされたことも有る　
それに比べれば、夜中に５回は・・・良い方か、な・・・

似たもの同士

母の具合が悪くなったら　
犬まで調子が悪い　
夜中に、５回も私を起こした　
その前の日は、母に３回起こされた　
今日は勘弁して下さい　
私まで調子悪くなってしまうよ～　

おでん

昨日、静岡おでんを調理していて　
指に竹串を突き刺した　
情けない話だ　
今日になっても痛いので、拡大鏡で見た　
何と、細い棘が刺さったままだった　
痛い筈だ　
棘抜きで抜き出したら、３ｍｍほどもあった　
痛みさえも鈍くなっている　
嗚呼、何という老化