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卒業式

2011年03月18日 | シングルマザーライフ
仕事をほおっておけないという気持ちもあったけど子供たちにとっての親は私だけ。

今まで経験した事のない胸が張り裂けんばかりの思いの卒業式。

合唱の場面で流れる市役所からの停電の放送。空襲警報は知らないけどきっとそんな不安が渦巻いている。

先生からの涙ながらの挨拶。父兄も卒業式なのに髪もボサボサの人が沢山いた。

きっとみんな色んな意味で大変な思いをしているのだろう。

子供達は強い。どんな場面でも笑う事ができる。でもその胸の内にどんな不安を抱えているのだろう。

Q-ちゃんは地震以来学校へ行けず毎日家の中にいてストレスが溜まってきて

私も仕事でイライラが溜まりきつい事を言ってしまうと布団に潜り声を殺して泣いている。

東京がこんな状況なら被災地の人達の不安、ストレスは一体どれほどのものだろう。


帰ってからすぐさま会社の情報を拾うと日経新聞に自分の会社のことがニュースになっていた。

会社に電話をすると上司は朝からエレベーターの動かないビルの階段を何往復もし走りまわっていてつかまらない状況だという。

こんな時に本当に申し訳ない。


地震以来小刻みにしか眠る事が出来ない。

特に停電の夜の時の恐怖感。何度も何度も玄関へ行って戸締りを確認する。

そして節電しなければと思いながらも電気をつけていないと眠ることが出来ない。

私が子供を守らなければとずっと思って生きてきたけど

自分の不甲斐なさが情けない。

怖い。


強いのは子供ばかりではない。戦火をくぐり抜けてきた我々親世代は本当に強いと思う。

父は食べるものがなく生の芋を食べ、結核で何度も吐血し死を目前にし生き抜いた。

いつでも死ぬ覚悟は出来ているのだろう。

自分達が築いてきた会社が揺らいでいても心配しながらも

「なるようにしかならない」

と言いきれる。


そうだ。仕事が無いという不安は何度も味わってきた。

いつの間にか仕事があるのが当たり前になっていたけど

あの頃の気持ちを考えればいつでもスタートラインには立てる筈だ。

不安は人を破壊する。その事を自分は良く知っている。

でも闇はいつか光へ向かう、その事も信じる事が出来る。

母は今まで大切に大切に育ててきた花々のスペースをひっくり返しすでに野菜の種を蒔いたという。

「いざとなれば自給自足よ!」

日本人は素晴らしい。

日本がこんなことになって、あらためて思い知らされた。