のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

ひとつでいいんで、ください。

2014年05月28日 08時32分01秒 | 日常生活
我が家に姪っ子ちゃん(と甥っ子くんと妹さん)がやってきました。
何回見てもちっちゃい・・・。
そして、いつ見てもすやすやすやすや眠ってます。
気持ちよさそう・・・。いいなあ・・・。

赤ちゃんというものを見るたびに「かわいい」よりも「(飲んで眠っての生活が)うらやましい」
という気持ちが先に沸き上がってしまう私は、母性本能というものをどこかに置き忘れてきたんだろうと思われます。

ようやっとママとゆっくり過ごせるようになった甥っ子くんはテンション高く
「もーもたろさん、ももたろさーん♪」と何やら懐かしい歌をご機嫌で披露。
よかったねぇ・・・と、目を細めていると
「ねえね!『ちょうだい!』って言って!」
と頼まれました。

それって、あれでしょ?
おっ腰ーにつけたー♪きーびだーんごー♪ひっとつーわたしにくださいなー♪
のくだりでしょ?いいよー!
と、ノリノリで(ごっこ遊びは未だに大好きなのです。)

きびだんご、ひとつくださいなー!
とお願いしたところ、甥っ子くんから満面の笑顔で
「ねえねはダメー!」と断られました。

なんだ、それー。
と思わず叫びましたが。

よくよく考えると、私ってば、エアきびだんごひとつごときで
危うく2歳児(もうすぐ3歳)の家来になるところだったんだわ・・・と思い至り、
断ってくれた甥っ子くんにほんのり感謝したのでした。



・・・ホントに母性本能というものをかけらも持ち合わせてません。
きびだんごねだってる場合じゃないよ。

民族大移動

2014年05月26日 21時42分52秒 | 日常生活
めでたく、姪っ子ちゃんが生まれました。
久々に見る生まれたての赤ちゃんは「ちっちゃい!!」の一言に尽きました。
恐る恐るだっこをしてみましたが、まったくもって重さがない。
・・・あれ?私の手の中にちゃんと姪っ子ちゃんいるよね?
と思わず我が腕を覗き込んでしまうほどの軽さでした。
甥っ子君は本当にすくすくすくすく成長してたんだなぁと改めて実感できました。

さて。
明日からはしばらく妹さん、甥っ子君、姪っ子ちゃんが我が家にお泊りです。
ひっじょーに賑やか(だと思われる。というか確信してます。)な日々が始まります。
3人も人口が増えるため、
しかもそのうちのひとりがびっくりするぐらい寝相が悪いため
(甥っ子君と姪っ子ちゃんを並べて寝たら、
 姪っ子ちゃんがあっという間につぶされちゃう!)
父上、母上と慎重に部屋割りを検討しました。

しょうがない。
私のベッドを姪っ子ちゃんに譲りましょう。
でもって、甥っ子君と妹さんがベッドのすぐ隣に布団を敷いて、並んで寝るがいいよ。
私はしょうがないから、しばらく父上、母上のお部屋にお邪魔させていただきます。
3人で並んで寝ようぜー!

と、提案したところ、父上から本気で嫌な顔をされました。
普段は「ん。」と「うんや。」しか言葉を発することのない父上が
「いい。父さんは別の部屋に行く。」と(父上にしては)長文で意思表明。

父上の意思表明を聞いた母上が(半ば本気で)
「すぐにひとりで寝ようとするんやけん!
 ひとりがいいんでしょ!私と寝たくないってことでしょ!」
とかわいらしく(でも、かなり本気で)すね始めたため、慌てて再検討を開始しました。
あぶない、あぶない。

結局は父上が私の部屋でひとり寝ることに。父上大満足の結果です。
(感情をこれっぽっちも表に表さないというのに
 満足感がだだ漏れなのです。どゆことだ?と問いただしたい。)
残りのメンバーは和室で仲良く並んで寝ることになりました。
ただし、姪っ子ちゃんは、姪っ子ちゃん用の簡易ベッドを利用することに。
これで安心安全の夜を確保できるはず。
めでたし、めでたし。

・・・でも待てよ。と思ったわけです。
話を整理すると、

□両親の部屋に私がお邪魔させてもらう → 父上が嫌がる。
□父上が別の部屋で寝て、母上と私が同じ部屋を使う → 母上がすねる。
□母上と私だけでなく、妹さんたちも同じ部屋を使う → 母上納得する。

となるわけで、よくよく考えると、私が一番かわいそうな人なんじゃないかな・・・
話の流れだけ見ると、私の押し付け合いだよ・・・と、思ったわけです。

なんにせよ。
明日から賑やかな日々の始まりです。
妹さんには
「私、広い心とか深い愛情とかこれっぽっちも持ち合わせてないから
 甥っ子君と本気で喧嘩すると思うよ。」
と宣言しておきました。2歳児になんか負けない!

結局、お蕎麦を食べました。

2014年05月26日 19時22分00秒 | 日常生活
地元友達と晩御飯を食べに行きました。
「たまにはお魚食べたいねー。」と訪ねて行ったお店にて
これっぽっちも混んでいるように見えないのに
なぜか入り口にて足止めを食らうという状況を味わい、
気短な私は徐々に徐々に地味にイライラを募らせます。

なんですかー!
あの席もあの席もあの席も!この席だって!!
全部全部空いてるんじゃないんですかー!
せめて空いている席にお客さん通すぐらいしてくれたっていいんじゃないんですかー!
店員さんだって、あそこにもあそこにもあそこにもいるってのに!
なにゆえにこんなにまわってないですかー!
どゆことですかー!

わずか10分ほどの間に全然、地味ではないイライラ状態になったため
(地元友達の名誉のために付け加えると、地元友達は終始穏やかでした。
 でも、私は我慢ならんかった!ので!)
「よし、この店はやめて他のお店に行きましょう。
 こんなお店に入ったって、お食事スムーズに出て来ませんよ!」
と諦めてお店を出ました。

すぐ隣にはいつも満席御礼の焼肉食べ放題のお店。
「空いてるわけないですよね。」と言いつつも、ひとかけらの希望を胸に店へ向かうと
お店の前に立っていた店員さんが
「いらっしゃいませ!お二人様ですか?」
とにこやかに、そして元気に迎え入れてくださいました。

え?!もしかして今日は空いているのですか?!
でも、予約してないんですけど・・・。
と(珍しく)少し気弱にお伝えしたものの
「どうぞ!どうぞ!」と元気よく案内してくれる店員さんの姿に
空いてるんですね!
お肉食べられちゃうんですね!!
と喜び勇んで(しかも当初の目的「今日はお魚が食べたいね」をすっかり忘れて)お店の中に入りました。

「いらっしゃいませ!お二人様です!」
とやはり元気よく迎え入れてくれる店員さん。
以前、来たときにはぎっしり人が並んでいた入り口ですが、確かに今日は待ってる人が皆無なのです。

わーい!
念願のお肉ー!(当初の目的は魚だってのに。)
と素直に喜んでいると、店員さんがこちらを振り返り
「あのー。今日は予約のほうは・・・?」
と尋ねてきたのでした。

さっきから!
予約してないって!
言ってますよねぇ!?
それでも!
「いらっしゃいませ!」って迎え入れたのは!あなたですよねぇ!?

と叫びたい衝動をぐっとこらえ(いちおー大人なので。)
「してません。」
と答えたところ、元気な店員さんは
「少々、お待ちください。」
と奥に入り、しばしの時を経て戻って来ると
「すみません・・・。
 本日は、予約をされていないと、少々、お待ちいただくような状態でして・・・。」
と言ってのけたのでした。

かろうじて笑顔を貼り付けたままでいることに成功した36歳のいちおー大人は、貼り付けた笑顔で
「少々って、どのくらいですか?」と尋ね、
「ちょっと・・・正確にはわからないんですが・・・、最低でも1時間ぐらいじゃないかと・・・。」
という返答に、貼り付けた笑顔を完全に凍り付かせ、
「あ。じゃあ、いいです。」と伝えたのでした。

お店を出るや否や(すぐ後ろに店員さんがいたにも関わらず)

「じゃあ!なんで!
 あんなに元気よく!
 私たちを招き入れちゃったのかなあ!?と、私は問いただしたいわけですよ!」

と衝動のままに叫ぶ36歳のいちおー大人。
しばらくむしゃくしゃ叫んだ後、我に返り、おのれの猛々しさに若干、ひいたのでした。

だって、もうすっかりお肉を食べるつもりになってたんだもん。
(今更のぶりっ子仕様。ホントに今更だよ・・・。)


つまるところ、言いたいのは、「根は素直なんです。」ってことなのです。

ジョシが世界に必要な理由

2014年05月19日 22時56分06秒 | 100キロウォーク
□本日のポイント
 ジョシの笑い声は世界を元気にする(←大真面目です。)

ウォーキング練習に参加してきました。
今回の練習コースは「福智山から皿倉山縦走コース」。
要するに登山コースをみんなで歩こうぜ!という練習です。
小さいころ、父上に連れられて山登りをした記憶がある私は
懐かしい記憶が色々と呼び起こされて「山登り♪山登り♪」とわくわくしていました。

が。前日、準備のためにメールを改めて読み返してメール後半に
「終了予定時刻は18時」と書かれていることに気付き
「おや?なんか想像と違う・・・」とドキドキし始めたのでした。

だって、集合時刻が7時半なのに、解散が18時って・・・!
私の想像していた「やまのぼり」とは、かなり趣が異なるのです。
わたくし、野山の風景を楽しみながら
「あはは。今日も鳥の声が美しいね。」なんて語らいを楽しむ
どちらかというとハイキング的なイベントを想像していたのですが
練習開始早々に(10分経ってたかなー。経ってなかったなー。)
「うん。今日の練習は『やまのぼり』じゃなかった!
 『登山』だった!てか、最初から『登山』って案内されてたわー。」
と自分のうっかり具合というか、大雑把な理解で物事を進める生き様を
まざまざと目の前に突き付けられ、
「もうちょっと人の話をちゃんと聞こうか。いや、問題はそこだけじゃない!
 そもそも、物事に取り組むときはもうちょっと丁寧、かつ真摯に情報を
 受け止めなければならないのではなかろうか!」
と自分の生き方に改心を迫られたのでした。(←大げさ)

そんなこんなで予想と大いに異なっていた本格的登山でしたが
そしてお昼過ぎには「今日という日は終わらないんじゃないかな・・・。」
と遠い目になりかけましたが、それでも最後まで大いに楽しみました。
すっごく楽しかった!わたし、やっぱり山登り好きだわー!と思いました。

・・・とか言いながら体力ないので最初から最後までおおいにへばってましたが。
心の余裕が(ついでに言うと肺活量の余裕も)皆無だったため
一日のほとんどを無言で過ごしてしまい、おそらく周囲の方々には
私が練習を楽しんでいたなんてみじんも伝わってなかっただろうなー。
でも、地味にひとりでちまちまと楽しんでました。

たとえば登山中の地面を踏みしめたときの足底の柔らかさとか
一面に敷き詰められた落ち葉を踏みしめた時の耳に心地よい音の響きとか
下界ではめったに見かけることのないシダ植物の元気な緑の色とか
シダ植物に光が差し込んでいる様子の美しさとか
鬱蒼と茂った木々によって作られた天然の日影トンネルの心地よさとか
ちらちらと差し込む木漏れ日が作り出す光のコントラストの美しさとか
そういったものにうっとりと見とれる・・・心の余裕はまったくなかったけど!
けれど、ちらちらと目や耳や触感など五感に訴えかけてくれる山の雰囲気を
心底楽しみました。気持ちがよかったな。
そして、山頂からの景色も苦労した分、美しさ倍増のよい景色でした。
特に鷹取山の緑が穏やかに広がる草原と
そこに垣間見える「城跡」の名残の石垣は、歴史の息吹を感じさせてくれて
とても美しいコントラストでした。趣深かったなー。あの緑の美しさは今も目に焼き付いています。

それにしても、自分の臆病者っぷりとバランス感覚のなさを久々に認識した山登りでした。
上り坂はまったくもって平気なのに、下りが怖くて怖くて
ついでに言うと、すぐ傍に急斜面があるだけで怖くて怖くて
へっぴり腰でしか降りられず。
普段、「ホントにびびりなんだから。」と2歳の甥っ子君を小馬鹿にしていた自分を思い出し、
「びびりはうちの家系の影響だったのかー!」と申し訳ない気持ちになったのでした。
下り坂になるたびに前方を歩くメンバーたちから遠く引き離され
私が迷子にならないようにすぐ傍をついてくれていた方々には迷惑をかけっぱなしでした。
それなのに、私のスピードが落ちるたびにすぐ後ろからキャップが静かに
「落ち着いて。焦らんでいいけんね。自分のペースを守って慎重に歩いて。」
と穏やかないい声で励ましてくれるので、うっかり泣きそうになりながら全力で甘えてしまいました。
お中元を贈った方がいいんじゃないかな。というぐらい甘えっぱなしの下り坂。

また、練習仲間の皆様がプチ休憩で再会するたびに
「すごいよ。初めてなのにちゃんとついてきてるもん。」とか
「自分のペースをちゃんと守れるっていうのはすごいことだ。
 絶対、登山に向いていると思う。」とか
「マイペースでちゃんと歩くんだもん。根性あるよね。」とか
褒めて褒めて褒めて褒めて伸ばしてくれるのです。
120%褒め言葉を吸収するこの私が!
受け止めきれないかも・・・というぐらいの褒め言葉をたっくさんかけてもらえました。
しみじみと、「生きていくうえで優しさって必要だな。」と思った休日の昼下がり。
褒め言葉が与えてくれる活力の大きさを体感しっぱなしで
「私もほんの少しは周囲の人に優しさを見せなきゃ・・・」という気になりました。
(が。「無理なものは無理!私の中の引き出しにはこんなに優しさ用意されてない!」
 とその日の夜にはすっぱりきっぱり「ないものはない!」と諦めました。)

そして!
ジョシの話し声、笑い声、相槌に元気をもらいっぱなしの一日でした。
肺活量のなさゆえに山を登りながら会話を楽しむなんて夢のまた夢で
まったく会話に入ることができませんでしたが、ジョシの楽しそうな会話が
すぐ近くで聞こえるだけでこんなにも幸せな気持ちになるんだなー
とあったかい気持ちになり、
「ジョシの声は笑い声や話し声だけでなく、悲鳴や叫び声ですら!
 この世界に元気と勇気と明るさを与えてくれるんだよね!」
と痛切に実感し、とにかく世界にジョシは絶対に必要!と力強く思ったのでした。

とにもかくにも楽しくてきつかった練習が無事に終了。
登山ゾーンが終わった瞬間は思わず膝から崩れ落ちるぐらいに疲れ切ってましたが
その後の15分程度の平地ゾーンのウォーキングはめっちゃんこ楽しみました!
すっごくすっごくすっごく楽しかった!
人と話しながら歩くってこんなに楽しいものなのかー!と目から鱗が落ちる思いでした。(今更・・・。)
その日初めて笑いながら周囲の方々と会話を楽しみながら歩き
「お話しながら歩くって楽しい!人生に会話は必要だよ!」
と迫りくるメール社会に小倉の端っこから憂いを覚えたのでした。(今更・・・。)

最後の最後には皿倉山のケーブルカーにも乗れて大大大満足!の一日でした。
でもって。
絶対、絶対!山の風景や空気感を覚えているうちに
「となりのトトロ」と「もののけ姫」を見返すぞー!と決意したのでした。
今ならあの映画の何気ない風景カットや風のそよぎまで30倍は楽しめるはず。

【アニメ】進撃の巨人

2014年05月13日 23時18分45秒 | テレビ鑑賞
従兄弟が「絶望的な気持ちになるからぜひ見てみて」とおススメしてくれた
(改めて思い返すとヒドイ進め方だな。)「進撃の巨人」をようやっと鑑賞。
見終えて「なるほどね・・・。」とため息をついたのでした。

今や社会現象にもなりつつある人気作品ですが、物語は謎に満ちていて
アニメ作品の最終回では、張り巡らされた伏線がまったく回収されませんでした。
それでも特に不満を感じなかったのは、私がこの作品に対して
「謎の解明」を求めていなかったからなのかな、と思いました。
私にとって、この作品は「デフォルメされた現代社会」そのもので、
描かれているのは、「考えることをやめて、楽な方向に流されている私」の姿でした。
「どうあがいても無駄。何も変わらない。
 だったら、変に頑張らず、この壁の中で今を楽しんで生きたほうがいい。」
そう思ってしまう私の弱さを目の前に突き付けられた気がします。

考えて行動することには勇気が必要とされる。
判断することによって、自分自身にも責任が生じてしまう。
その怖さ、不安を丁寧に描いた上で、それでも
 「考えることをやめるな。」
 「自分で考えて行動するんだ。」
と自分自身を鼓舞する主人公の姿に作者の問いかけが重なる印象的な作品でした。

また、「正解」を求め、考えて考えて考え抜く主人公に
 「どれだけ考えて行動しても、正解なんて分からない。」
 「どちらに動いても犠牲が生じる可能性はある。
  考えて行動するということは、
  その犠牲を受け入れる覚悟が必要とされるということなんだ。」
といった厳しい姿勢に耳につまされる作品でした。

私は、今を何も考えずに生きているけれど、
私が、「今何も考えず、世の中の流れに身を任せている」ということも
今の社会に大きな影響を与えている。
何も考えない私ですら、今の社会を確かに形成している。
人間の(私たちの)敵は「巨人」だけではない。
もっと言うならば「巨人」ではない。のかもしれない。
人間を脅かすものはいつだって、私たち人間なのかもしれない。

そういったことに思い至ることのできる作品でした。

最終回で挿入されていた示唆にみちた「壁」の話は静かな怖さに満ちた話だったな。
シーズン2もぜひ放送されてほしい。
この世界観にどういった決着をつけるのか。
未来にかすかな希望を見せてくれるのか。
楽しみに待ちたいと思います。

北九州のディテール展/北九州文学館

2014年05月12日 23時11分37秒 | 舞台(キャラメルボックス)
■北九州のディテール展
■北九州文学館

ずっと行きたいと思っていた「北九州のディテール展」。
図書館の本を返却したついでにようやっと見に行くことができました。

すばらしかった!
実は知る人ぞ知る(私は知りませんでした)全国でも珍しい名建築の集積地、北九州。
明治から現代まで100年以上にわたって、著名な建築家たちがこの地をおとずれ、
それぞれの才能を投入してくれているんだそうです。(パンフレットからの受け売り。)
全国の建築家の卵たちが見学に来ることも多いという数々の建造物のこだわりどころが
モノクロの写真で紹介されています。

本当に「ディテール」に的を絞った写真なので、よく知っている建造物にも関わらず
「こんなところ、あったかしら?」
「これ、いったい、あの建物のどの部分なんだろう?」
と戸惑うこともしばしば。
その疑問はすぐ隣で流されているスライドショーによって氷解します。
「あの建物にはこんなこだわりがあったのかー。」
「あの建物のあんなところにこんなかわいらしいポイントが!」
と驚いたり、嬉しくなったり、誇らしくなったりする写真展でした。
モノクロ写真だからこそ、シンプルにその建造物の美しさを堪能できました。

普段、気にも留めたことのなかったような箇所に改めて目を留めて
世の中には知らないから見逃していることがたくさんあるんだな、
ということに改めて思いを馳せた展覧会でした。
知ることで世の中の風景はどんどん興味深くなるし、面白くなる。
「新たに知ったこと」「知ったから見えるようになった風景」が人生をますます豊かにしてくれる。
そう思えた展覧会でした。

タケノコ掘って蕎麦食べる

2014年05月05日 10時33分40秒 | 日常生活
会社の先輩ご一家さんが小倉に遊びに来てくれました。
なんでも
「のりちゃんの妹さんとゆっくり会いたいっちゃんねー。
 あとね、タケノコがすっごい好きやけん、タケノコ掘って、
 その掘ったタケノコを食べたいったい。」
んだとか。

承知しましたー!
と返事をし、妹さん一家にタケノコ掘りを打診したところ、
快く「いいよー!」と回答が戻ってきたため、連休を利用してタケノコ掘りツアーへ。
参加者は、先輩ご一家3名(先輩さまに先輩さまの奥様、ちびっこくん。4歳になったばかり。)と
妹さん一家3名(妹さんに義弟君、もうすぐ3歳の甥っ子君)、そして私の幼馴染。
なんとも奇妙な顔ぶれの8名。

幹事は私でしたが、私がしたことといえば、ぐーぐる大先生で行く場所をちょいちょいと調べたぐらい。
前日になって、幼馴染から届いたメールの
「午後からでもタケノコ掘りできるところってあるんだねー。
 誰か知り合いの山?普通は午前中ぐらいしかできんやろ?」
という質問におおいに動揺するへたれっぷり発揮で、なんとも不安いっぱいのツアー開始です。

そして、その不安は大いに的中してしまい。
目的地についた瞬間、目に飛び込んできた「本日のタケノコごはんは終わりました。」という看板。
なんと・・・。タケノコごはんはもう終わり?
なんならその場全体が「本日の営業は終了」といった雰囲気。

・・・えっと。タケノコ掘りはまだできるんですよね?

とおそるおそるお伺いしたところ、
「もうすぐ終わりやけん、あと50分で出て来てもらわないかんけどね。
 それでよかったら、もう終わりやけん、入園料なしで入っていいよ。」
という回答が戻ってきました。
やったー!入園料なしー! と喜んだほうがいいのやら
え?!もう終わり?! と、嘆き悲しんだほうがいいのやら
なんとも微妙な気持ちで山に入り(でも、入園料なしには大喜びしました。だって総勢8名なのです。
単純計算で2400円分お得なのです。えらいこと得した気分。)たけのこを探し始めました。

30分後。
たけのこ掘りというものは、山に入ったからといってすぐすぐできるものではない、ということを心の底から実感しました。
難しい・・・。
「今が旬」という感じの大きさのタケノコを探すのってものすごーーーーーーーーーーく難しいっ。
たけのこ「掘り」の経験すらできないまま、うろうろと山の中を散策するだけで、終了時間間近に。

もっとも男性陣はなんやかんやで懸命にたけのこを掘っていました。
でもって、たけのこ掘りにはえらいこと体力が必要なのだということを実感していました。
めちゃ筋肉を使ってた・・・。
「たけのこを掘る」っていうのは大変なんだなぁ・・・と思い、
今度からいただいたタケノコを食べる際は心して感謝しようと決意したのでした。

なにより「たけのこが巡ってくる幸せ」をきちんと認識しよう、と決意しました。
北九州に住んでいると、3月の終わりから5月の始めにかけて、
必ず「たけのこのおすそわけ」が巡り巡ってくるのです。
なんならたけのこ巡りすぎて、若干、「またたけのこ?」という気持ちになるときもあるぐらいなのです。
あれらのたけのこが我が家にたどりつくまでには、どなたか見知らぬ方々のこういった努力があるわけで。
もう絶対に!「また、たけのこ?」なんて言いませんからー!という気持ちになったのでした。

そんなわけで、先輩ご一家には
「ぜひ、また来年。今度はたけのこ「掘り」ではなく、
 たけのこ茶屋でたけのこを「食べに」来てくださいませー!!」
と懇願しながら、門司港へ向かい、瓦そばを堪能しました。
たけのこを食べるつもりが、なぜか瓦そば・・・。まったく世知辛い世の中だぜ。

それにしても、へたれ幹事っぷりがすばらしい休日でした。
結局、たけのこ園までのナビも我が家のかわいいラパンちゃんが搭載しているナビではなく
北九州の街並みを熟知している幼馴染の的確な指示のもとに動いたし
「たけのこ食べられないんだったら、何食べる?」となったときは
妹さんが懸命に「このお店は?」と提案してくれたし
お店が決まった後も、黄金週間なので混雑がひどくないか、お店に電話して確認してくれたし
お店に着いたら、先輩のおくさまがみんなのお世話をしてくれるし。
「せっかく北九州に来たんだったら、ぜひここの豚まんを食べてみてくださいませー。」
とお伝えした豚まん屋さんは2軒とも売り切れているし。
ともすれば、「役立たず!」とののしられても仕方がないレベルです。
ののしられなかったとしても、自分の不甲斐なさを落ち込んでもしかたがないレベル。

次こそは。
次に先輩が小倉を訪れるときには、今度こそ!
きちんとナビゲートしますから!と力を込めて先輩にお伝えすると
「でもなー。小倉に来る用事がなかなかないっちゃんねー。
 以前は小倉に知り合いがおったけん、定期的に来よったんやけど、もうその知り合いもおらんくなったし。」
と小倉再訪を渋られました。

・・・もしもーし?
小倉には。
小倉にはまだ私がいますよー!!
私も先輩の「知り合い」ですよー!!!

先輩の中で私が一体、どういったカテゴリに位置しているのか、ちょっぴり気になる春です。
もしかすると、知らないほうが幸せなのかもしれません。

欲望は果てしない

2014年05月05日 09時46分15秒 | 日常生活
連休中日に地元友達グループで呼子&有田陶器市ツアーへ行きました。
幹事持ち回り制で遊びを企画しているため、今回も私は集合時間に集合場所へ集まるだけ。
あとはぜーんぶ幹事にお任せの楽ちんツアーです。
あとはぜーんぶ幹事にお任せ!にも関わらず、
・陶器市行きたい!
・柿右衛門の作品見たい!
・源右衛門の窯元行きたい!
・メインストリートはお店がたくさんありすぎて、
 何がいいのやらどれがいいのやらてんで分かんなくなるから
 できれば卸団地のほうを重点的に見たい!
と、希望だけはいっぱい出しました。わがまま言いたい放題。
寛大な友人たちに甘えっぱなしの日帰りツアーです。

というわけで、まずは第一目的地の呼子へGO!
ドライブが苦手なので、道中睡魔にかなりの頻度で襲われましたが
地元友達ふたりが後部座席から
「いつ寝ると思う?」
「いや、もう寝てると思う。・・・まだか。
 でも、この調子だったらあと3分ぐらいかな。」
「もう少し起きてるんじゃない?」
てな具合にひそひそと私の様子を見守ってくれたため、
負けてなるものか!!という気持ちに襲われてがんばることができました。
おもしろがってくれるトモダチサマ、ありがとう。
毎度のことながら運転手さま、ごめんなさい。

と、謝りながらたどりついた「呼子と言えばこのお店が一番人気でしょ!」というお店の前には、
なにやら長蛇の列が見えるような・・・。えっと・・・この行列は一体?蜃気楼なのかな?
おそるおそるお店に入り(お店の前の行列は蜃気楼ではありませんでした。みんな実在してた!)
「今、どのぐらい待ちですか?」
とお伺いしたところ、「このぐらいの行列は慣れっこでい!」といった風情の店主さんからぶっきらぼうに
「うーん。今、100組待ちかな。大体・・・2時間から2時間半待ちになるんじゃないかな。」
と言われ、しょんぼりとお店を後にしたのでした。
2時間も待てないー!まして、2時間半なんて!

黄金週間の経済効果というものを体感することができたのでした。

幸いなことに、友人たちみんなが
「そんなに待てないよね!
 呼子まで来たんだもん。どこのイカだって同じぐらい美味しいよね!
 すぐ食べられるところに入りたいよね!」
という意見で一致できたため、修学旅行生だって入れるんじゃないかな?というような
広い座敷を有するお店で1秒たりとも並ぶことなく、おいしいイカを堪能することができました。
「待ち時間ゼロで食べられた」という満足感が「美味しさ」を1割増しにしれくれた気がしないでもない。
けれど、久々に食べたイカ尽くしの定食はイカが甘くて柔らかくて、本当に!美味しかったのです。幸せ♪

あまりに美味しくて幸せだったので、若干、満足度が強すぎて
「もうこれで旅が終わってもいいんじゃないかな?」
という気持ちに傾きかけましたが(お腹がいっぱいになって動くのが面倒になった、とも言う。)
初志貫徹派の友人たちが「よし!有田に行くよ!」と目的を思い出してくれました。


有田の陶器市は行くとやっぱり面白くてテンション高まってしまい
気が付くと有田にいた時間のほぼ8割はひとりでお店めぐりをしていたような・・・。
たまに友人と遭遇しては
「どこおったと?」と驚かれたり
「神出鬼没すぎるやろ。」と呆れられたり
「もう!のんちゃん!」と怒られたり、最終的には
「寂しくなったら探すんだよ」と言い聞かせられたりしながら
(更に言うならば、それらをすべてにこにこと聞き流しながら)大好きな陶器市を楽しみました。

・・・迷惑すぎる。

それにしても、柿右衛門作品は相変わらず美しくて、見ているだけで幸せな気持ちになりました。
あの乳白色の色合いと優しさがにじみ出ている植物の絵柄が大好きです。
とうてい手が出せないお値段だし、
どう考えても粗忽者、かつ、物の取り扱いが荒々しい私が手元に持ってはいけない作品ではありますが
でも、見るたびに「やっぱり好きだなぁ・・・」としみじみ思います。

また行きたいなー。
今度はちょっぴり人が少なめ(らしいと聞く)秋の陶器市に行きたいな。
と思いながら、有田を後にしたのでした。

あ!後はイカでおなかがいっぱいになりすぎて小城羊羹を買えなかったのがとてつもなく心残りなので
(食べ物を見るのもイヤになるという体たらく。
 このところ、欲望に身を任せて、ついつい限界を超えて食べがち。気を付けなければ・・・。)
次は絶対にお昼ご飯を食べる前に小城羊羹をお土産に買ってやるのです。

北海道満喫ならず

2014年05月01日 23時51分11秒 | 日常生活
黄金週間の人出を狙って、私の愛してやまない地元百貨店に北海道展がやってきました。
なんやかんやで春夏秋冬来ている気がしないでもない。
もういい加減「珍しい」とは言い難い気がしないでもない。
けれど、北海道が来るんだったら、
そりゃ南の島の人間として行かずにはいられないのです。

というわけで、妹さんと北海道展へ。
試食のてんぷらを全種類食べて
試食のチーズケーキも2種類いただいて
試食のハスカップクッキーを2種類食べて
試食のいくらを頬張って
試食のチーズケーキをまたもやぱくついて
試食のカニカマサラダを食べて
・・・若干、おなかいっぱいに。
回転焼とかソフトクリームとか食べたかったのに。無念です。
なんなら海鮮丼なんかも食べたかった。

で、大好きなポテトチップスチョコレートを妹さんから
「え?!そんなに?!」と驚かれながら3箱ほど購入し。
(でも、1箱1日でなくなるのです。「食後」のデザートなのに。
 カロリー半端ないと思われるのに。危険・・・。北海道が遠くてよかった!)

ゴールデンウィークに遊び歩いてばかりいるお詫びも兼ねて
父上様と母上様にどさんこ焼きをお土産として購入し。
(お店のお兄さんがとても気さくな方で、知らない人には警戒心を露わにする私も
 にこやかにお話できました。なんでも学校前にある学生を対象としたお店なので
 ゴールデンウィークやシルバーウィーク、夏休み、など長期休暇の時期にしか
 物産展に出られないんだとか。そのお店のスタンスも好きー!
 常連さんになりたーい!と思いました。が、北海道。遠すぎるよ・・・。)

合間合間に試食を探しながら会場をうろうろしていると(食べ過ぎ。)
妹さんが「前回も試食して気になってたから、カニカマサラダ買おうかなー。」
と決意したので、売り場へ向かいました。
なんでも、乾燥したカニカマ(やその他いろいろ)がパックになっていて
水でもどすと、簡単にサラダができるんだとか。
さすが主婦。お菓子ばかり購入したり試食したりしている姉(=わたし)と違って
地に足をついたものを購入するよね、と尊敬しながら試食をぱくり。
うん。確かに美味しい。

売り場には店員さんがひとり。
御年おそらく70歳ほどの「お母さん」というよりは
「おばあちゃん」と声をかけたくなる日本の古き良き「お母さん」という感じの方です。

そして、値札は2枚。
 100g 1,080円(値段はうろ覚えです。)
 300g 2,180円(値段はうろ覚えです。)

妹さんはしばし迷ってから、お母さん(=売り場の店員さん)に
「300グラムくださいなー。」
と声をかけたのでした。

お母さんは「はいはい。」と返事をし、
「これねぇ、100グラムがこの値段やろ?
 300グラムやったら、この値段やろ?
 でもね、300グラムが2袋入って、それにさらに100グラムの袋が
 ひとつおまけについて、それで5000円なんよー。
 これやったら、2000円以上お得なんよ。」
と補足説明。

確かにお得!
とはいえ、妹さんは3人家族なのです。
しかもひとりはちびっこ。
賞味期限もあることだし、そんなに大量には食べられないわけで。

「うーん。やっぱり300グラムのほうをください。」
と再度、お伝えしたのでした。

すると、お母さんは「うーん。」と唸り、再度、説明を始めました。
「困ったねぇ。
 あのね。これ、100グラムでこの値段でしょう?
 300グラムでこの値段でしょう?
 でね、この300グラムの袋が2つ入って、それに100グラムの
 袋がおまけについてるこのパックだったらね、2000円もお得なんよ?
 どうする?」

・・・え?
いやいや、「どうする?」も何も。300グラムくださいなー!
と、再度、訴える妹さん。

「うーん。」と固まるお母さん。
「もう1回、説明しようか?」と始まる本日3回目の説明。

でも・・・3人家族なんです。
300グラムしかいらないんです。
と意外にも譲らない妹さん。(でも、にこやか笑顔。)

「うーん・・・。どうしようかねぇ。」と悩むお母さん。

いやいやいや!!
なぜに売り子さんが悩んでるのー?!
「どうしようかねぇ?」って「売らない」という選択肢もあるってことー??
と、その傍らで会話の流れにおおいに戸惑う姉。(完全に傍観者。役立たずです。)

「300グラムもらえませんか?」と懇願する妹さん。
と、「うーん。」とやっぱり色よい返事をしないお母さん。
商品をね、包んでももらえてないものね。手にも取ってもらえてない。

これは・・・。
これは、もう今回はあきらめるしかないんじゃない?
とこっそり小声で耳打ちをする姉。(短気なんです。待てないんです。)

「そうだねぇ。」と力なく返事をした妹さんは
それでも未練たっぷりようご様子で
「じゃあ、今回は諦めます・・・」としぶしぶ口にしたのでした。

でもさ。
でも、さすがに「諦める」って言ったら、売ってくれるんじゃないのかな?
と思っていた私をあざ笑うかのように、お母さんはお母さんでとてもとても残念そうに
「そうねぇ。残念やねぇ。」
と私たちを送り出したのでした。

「なんで売ってもらえなかったのか、まったく分かんないんですけど!
 意味がわからん!じゃあ、あの100グラム1000円とか
 300グラム2000円とかの値札を張らんどけばいいのに!」
と、ちょっぴり憤り気味の妹さん。(でも、温厚なので笑顔。)

気短の姉は、他人事なので面白がることができました。
他人事なのにも関わらず、腹立たしさが混在する面白さではありました。
「面白い」と「腹立たしい」が6:4で混在している感じ。
他人事だったので、僅差で面白さが勝ったかなー。

もっとも、今現在のわたくしは、黄金週間中ゆえにたいそうご機嫌ではあるのです。
通常時であれば、他人事だろうがなかろうが、
目を三角にしてお怒りモードに突入していたかもしれませんが
黄金週間中の今は、「どんと来い!」とにこやか笑顔で受け止められます。



すごいな。黄金週間。