イズミル便り

IZMIR'DEN MERHABA

PATLICAN(パトゥルジャン=茄子)

2008-09-19 00:59:59 | 料理

台風一過のような今日のイズミル湾。

水曜日から温度が下がると天気予報、ものすごく期待していたのに昼間は暑くて暑くて嘘つきー!と思っていました。夕方ちょうどイフタルの頃に上空が曇り始め、突然ものすごい雷・稲光!こちらへ近づいてきたと思ったらあっという間に、本当にあっという間に暴風雨となった昨日のイズミル。1時間続いたらさっと止みましたが、一気に気温が下がって空気のにおいまで秋のにおいが。日本ならいっせいに虫が鳴き出すなあなんて思っていました。

前日の同じ時間に比べて今日の気温は10度以上下がっています。極端すぎるこの気温の変化です。いよいよイズミルにも秋の訪れ?秋→秋茄子?とやっぱり連想するものはラマザン中にもかかわらず食べ物です。



日本の茄子紺色に色よく揚がったナスの煮浸し、も懐かしいけれどトルコにも茄子料理はたくさんあります。今日は私の好きな茄子料理ベスト3をご紹介。



夏も後半になるとパザルにはこのようなでっかい茄子が並びます。どのように調理すればよいのかわからず今まで買ったことがなかったのですが、今年勇気を出して買ってみると肉厚の茄子の美味しいこと!すっかり病みつきになって今年の夏は何キロ買ったことでしょう。


餅網はもちろんMADE IN JAPAN!


私は皮を剥くというよりも、スプーンで実をかき出します。

この大きな茄子、パザルのお兄さんによると肉が厚いのでkozleme(キョズレメ=焼き茄子)に向いているとのこと。さっそく焼き茄子のサラダを作ってみました。餅網でじっくりと身が柔らかくなるまで焼き、焦げた皮をむいたら包丁でたたき、にんにく入りヨーグルトと塩で和えます。これだけでも美味しいですがピーマンのみじん切りやクルミを入れると更に美味しい。にんにく入りヨーグルトバージョン以外にも焼き茄子にトマト、きゅうり、玉ねぎなどお好みの野菜を細かく切って混ぜ合わせ、酢、塩、胡椒、醤油、オリーブオイルで和えたサラダもお気に入りです。



次は前回も書きましたが、義妹の家でご馳走になったイフタルメニューでKARNIYARIK(カルヌヤルク=おなかの割れ目)と言うすごい名前のお料理。
茄子を揚げ、別のフライパンで玉ねぎ、ピーマン、トマトなどのみじん切りと挽肉を炒めて味付けしたものを名前の通りナスのおなかに開けた割れ目に詰めてオーブンで焼きます。鍋で煮てもできますが、私はオーブンで焼いたほうが味がしっかりするので好きです。


普通の茄子で作るときは1本丸ごと使いますが、大きな茄子は半分に切りました。


オーブンに入れる前に水で溶いたサルチャ(トマトペースト)をまわしかけます。

KARNITARIKに似たお料理でPATLICAN OTURTMASI(パトゥルジャンオトゥルトマス=ナスを座らせたもの?)。これは茄子を一口大に切って揚げたものをオーブン皿に並べ、その上にKARNIYARIKに詰めた挽肉の炒め物をのせて焼きます。





茄子、挽肉の炒め物を2回繰り返して重ねます。



どちらも結構油たっぷりのお料理ですが、ナスはやっぱり揚げたものが好きです。対策としては揚げる前にできるだけ長い時間水につけ十分水を吸わせると揚げた時に油を吸わなくなるのだそうです。ただし揚げる前にしっかり水気拭いておかないとキッチンに、そして顔や手にまで油がはねて大変なことになります。


    ※詳しいレシピをご希望の方は私のトルコ料理バイブル
    「TULAYのトルコ料理」肉料理編にレシピがあります。

    http://www.asahi-net.or.jp/~qk5h-oosk/
    ただしいずれもオーブンではなく鍋で作っていらっしゃいます。

《追記》
ナスの皮に含まれるナスニンとはアントシアニン系色素の一種でポリフェノールの一種です。ナスニンには強力な抗酸化作用があり、ナスニンの抗酸化作用はブロッコリーやほうれん草より強いと言われています。ナスニンは喫煙やストレスなどによって体内に発生し、ガンや生活習慣病のもとになる活性酸素を抑え、またコレステロールの吸収を抑える作用もあります。
また、ナスニンは眼の網膜にあるロドプシンの再結合に働きかけるため、眼精疲労の回復に役立つと言われています。ナスニンを摂取するには、茄子を皮ごと食べる必要があります。ただしナスニンは水に溶けやすいので、煮物やみそ汁など、汁も食べられる料理が効果的です。
 

    「健康マトリックス」http://kenko.it-lab.com/info.php/108/より。





本日21時過ぎの外気温。涼しい涼しい~♪
    






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