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ミンコット荘に死す レオ・ブルース

60年前に書かれたイギリス作家のミステリー。おそらく訳が原文に忠実なのだろうが、登場人物の発言が芝居がかっていたり、皮肉たっぷりだったりで、とにかくイギリスの小説という雰囲気が随所に満ちている。特に、探偵役の主人公が関係者の証言を集めて回る場面などでは、もう少しストレートにしゃべってくれないと肯定しているのか否定しているのか判らないといったケースも散見されるが、こうした回りくどい描写や雰囲気を全部取り払ってしまったら、それはそれで味気ないものになってしまうんだろうなぁと思う。全体を通じて、良くも悪くもイギリスらしいミステリーを堪能できた気がする。ミステリーの内容としては、流石に60年前の作品という感じで、似たようなトリックの作品を読んだことがあるが、本書の書かれた時期を考えれば、当時としてはかなり斬新なアイディアだったのだろう。全体を通して、良くも悪くもイギリスらしいミステリーを堪能できた気がする。(「ミンコット荘に死す」 レオ・ブルース、扶桑社ミステリー)

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