山形県手をつなぐ育成会 日々徒然なること

育成会の事、関係ないことも勝手につぶやきます

3.11  あれから4年経ちました

2015年03月11日 | 災害
3月11日、冬に逆戻りしたようなお天気になっています。

今から4年前のあの日も、雪が舞って肌寒い日でした。
療育訓練センターの歯科を予約していたので、
お昼前には養護学校に次男を迎えに行き、予定通りに歯科と床屋さんを終え、
帰りの道中に激しい揺れに遭いました。

渋滞し始めた道路をなんとか走り、自宅についたら停電していました。
情報を得るためにカーナビのテレビを付けたところ、
これは映画?と思えるような津波の映像に呆然としてしまいました。
その時初めて、とんでもないことが起こっている事に気が付きました。
そんなことが昨日のことのように思い出されます。

次男はその年、養護学校を卒業することになっていましたが、
学校は卒業式までお休み、卒業式の日だけ登校しました。
当然、卒業を祝う会も中止、教室でひっそりとお弁当を食べて帰ってきました。
お母さん仲間とは
「あの大震災の年に卒業したんだ!と、絶対忘れない年になるね」
などと話をしていましたが、その通りになりましたよ・・・( 一一)

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あの年の5月に、夫は多賀城市へ炊き出しに行きました。
7月には私も本人さん支援者さんたちと一緒に荒浜のようすを見てきました。
道路の瓦礫は片付けられていたものの、それ以外の瓦礫は散乱していて、
その壮絶な風景に言葉を失いました。

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あれから4年、思うように復興は進んでいないという報道が
テレビのニュース番組でここ連日放送されています。
地元に帰ることを諦め、避難している他県にそのまま定住を決める人も
増えているそうです。

わたしたちは、今でも何かできることがあるのだと思いますし、
災害に対する備えも、今一度確認しておく必要がありますね。


ご訪問ありがとうございます(F)

東日本大震災から1001日目→障がい者の15%が犠牲になった自治体あり

2013年12月05日 | 災害
 東日本大震災、昨日(平成25年(2013年)12月4日(水))で、1000日目。
 各地でそれを追悼する行事が行われた。また、新聞も特集を組んで東日本大震災を振り返っている。
 この大震災は、障がい者をはじめとする弱者に対して、大きな被害もたらしたことが明らかになっている。
 大震災による障がい者の死亡率は、2倍から2.5倍だったというのが定説になっている。

 以下の日本経済新聞の記事は、衝撃的だ。障がい者の15%以上の犠牲者が出た自治体(宮城県女川町)もあった。

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【引用始め】

http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG30005_Q2A730C1CR0000/
日本経済新聞 2012/7/30 10:54
 
東日本大震災の障害者死亡率、全体の2.5倍 逃げ遅れた可能性

 宮城県の沿岸13自治体で障害者手帳所持者の3.5%にあたる1027人が東日本大震災で亡くなり、死亡率が住民全体の2.5倍に上ったことが30日、分かった。障害者支援団体「日本障害フォーラム宮城」の資料から共同通信が集計した。大半が津波による溺死とみられる。死亡率が15%以上の自治体もあり、沿岸部に住む多くの障害者が津波から逃げ遅れた可能性がある。

 福島県でも沿岸10自治体で100人を超す障害者が死亡。フォーラム宮城は「震災被害を検証し、障害者ら要援護者の避難態勢を見直す必要がある」としている。

 同様に津波被害を受けた岩手県沿岸部については、県が犠牲者数をまとめておらず、数字を把握できていない。

 フォーラム宮城は宮城県のデータを基に、障害者の犠牲者数を調査していない仙台市と亘理町を除く13自治体の数値をまとめた。

 それによると、今年3月時点で13自治体の住民62万6926人のうち震災犠牲者数は8499人で、死亡率は1.4%。一方、震災前の障害者手帳所持者は計2万9185人(複数の手帳を持つ重複所有者含む)で、1035人の死亡が届けられたが、重複を除く実数は1027人。

 障害者全体の死亡率は3.5%で、手帳の種類別では、身体障害者が3.9%と、精神障害者の3.1%、知的障害者の1.5%より高かった。

 最も死亡率が高かった自治体は女川町で手帳所持者520人のうち81人が死亡し15.6%。南三陸町は13.3%だった。

 福島県沿岸10自治体では、津波をかぶった住宅密集地が少なかったこともあり、障害者手帳所持者の死亡は119人、死亡率は0.46%。

 フォーラム宮城の株木孝尚事務局長は「自然災害はみなに平等に訪れるが、人的被害の結果は平等ではなかった」と話している。

【引用終わり】

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 以下は、河北新報の記事。逃げ遅れた多くの障がい者が犠牲になっている。
 障がい者別では、肢体不自由が圧倒的に多い。いざとなったら肢体不自由のある人をいかに避難させるか、対策がなされているのだろうか。

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【引用始め】

http://www.kahoku.co.jp/spe/spe_sys1071/20120924_01.htm
河北新報 2012年09月24日月曜日

焦点/岩手、宮城、福島3県 障害者1655人犠牲

障害者手帳所持者の死者数と死亡率


 岩手、宮城、福島3県で障害者手帳所持者1655人が東日本大震災の犠牲となったことが、各県の調査などで分かった。障害者手帳の所持者全体に占める死亡率は1.5%で、全住民の死亡率(0.8%)の2倍近くに及んだ。災害時に障害者を社会でどう支えるのか、重い課題が浮き彫りになった。(門田一徳、西村悠里)

◎手帳所持者死亡率1.5%、全住民の2倍

<宮城最多1103人>
 3県の7日までの調査を基に集計した。障害者手帳所持者が犠牲になったのは沿岸37市町村のうち31市町村=表(略)=。死亡率は家屋倒壊や津波など震災が直接要因となった人数から算出。福島県の全住民の死亡率は、直接死と震災関連死を合わせた人数を基にした。
 県別の手帳所持者の犠牲者数は、宮城が1103人と突出し、岩手は436人、福島は116人。死亡率は岩手が3.3%(全住民死亡率2.2%)で、宮城1.6%(同0.6%)、福島0.4%(同0.5%)だった。
 被害の大きかった宮城を障害別にみると、肢体不自由519人、聴覚障害75人、視覚障害69人など身体障害が県全体の約9割を占めた。知的障害は62人、精神障害は65人だった。
 市町村別で、犠牲者が最も多かったのは石巻市の397人。次いで気仙沼市の137人、宮城県南三陸町125人、陸前高田市123人の順だった。
 死亡率が10%を超えたのは15.6%の宮城県女川町と12.6%の南三陸町の2町。全住民の死亡率と比較すると女川町(5.7%)は2.7倍、南三陸町(3.4%)は3.7倍に達した。
 女川町は「犠牲者の多くは在宅の障害者」と推測する。南三陸町は「津波被害に遭った特別養護老人ホームで多くの高齢者が亡くなり、障害者の死亡率を押し上げた」と説明する。
 被災自治体では、集団移転などによる新たな居住地が見通せず、「避難対策を具体的に検討できる段階でない」(南三陸町)という。

<自主的に対策>
 重度の障害者を在宅介護する家族や医師の中には、自主的に防災対策を検討する動きも出ている。仙台市泉区で7日にあった「障がいのある子どもたちの防災勉強会」には、在宅介護する家族や医療、福祉関係者ら約60人が参加した。
 勉強会を呼び掛けた宮城県拓桃医療療育センター(仙台市太白区)の田中総一郎医師は、地域の避難訓練を障害者や高齢者を交え日常的に実施していた石巻市牡鹿地区で、要援護者の犠牲が少なかったことを報告した。
 その上で「地域の避難訓練に加わることで、どこにどのような障害のある人がいるのか地域に認知される。勇気が要ることかもしれないが、ぜひ参加してほしい」と呼び掛けた。


2012年09月24日月曜日

【引用終わり】

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 東日本大震災から1001日目。新しい朝を迎え、それぞれの生活が始まる。みんな今ある課題に向けた取り組みを黙々行う。それが精一杯の現実がある。
 それぞれが今やるべきこと、やらなければならないことを誠実に行う。
 それが、大震災で犠牲になった人たちに報いることになる。
 今から、障がい者が大震災に遭遇しても犠牲にならないための方策とはどんなことか。その備えをする。そうすれば、多くの人たちにとっても役立つ方策になるはずだ。

◆断水解除は市町村によりバラつき・・・

2013年07月26日 | 災害
連日、断水情報をお知らせしておりますが、
大江町、村山市、河北町ではほぼ全域で復旧しているようです。
まだ、濁りがあり飲料水として本当に利用できるの?
というような声もあるようですが・・・

天童市、上山市、寒河江市ではまだ断水している地域があります。
私がいる天童市では、JRの線路を境に東側にある地域では
断水は解除されてきているようですが、西側の地域では
まだ断水が継続されています。
私の自宅がある所は、しっかりどっぷり西側にありますので
依然としてポタリとも水がでません
今日は暑くなりそうですし、また雨の予報も入っていますので心配です。
天童市では、復旧した地区からは給水所は閉鎖されてきていますが、
西側には新たに4ヶ所も給水所が増えています。
いつになったら蛇口から水がでるんだろ~~~

今回から村山広域水道の状況もご覧いただけるようにしました。




それにしても断水の復旧に市町村ごとにかなりのバラつきがあります。
天童市は未だ約半分の地域で断水が解除されておりません。
それは、水の供給をどこからしているかという事に関係があるのだそうです。
天童市は、村山広域水道から100%の供給だそうですが、
今回断水にならなかった山形市や、東根市などは他にも水源を持っている
ということだそうです。
断水が早い時期に解除になっている所でも、他に水源を持っているようでした。
山形市などは、村山広域水道からの供給は20%だけなのだそうで、
山形市独自で浄化施設がありバックアップできているからだとの話もネットで見ました。

村山広域水道の情報をみますと、上流で降雨があるとまた濁度が上がって
いるのがよく分かります。
これからまた雨の予報も出ておりますので本当に心配です(F)

◆断水・一部通水した地域もありますが、また大雨の予報↓↓

2013年07月25日 | 災害
昨日のブログですが、断水の話題を投稿したところ驚くようなアクセス数がありました。
それだけ、断水で困っている方が多いという事なのでしょう。

ということで、こちらでわかる範囲ではありますが、本日も断水情報を掲載したいと思います。
個人的な話題も入りますが、あしからず

昨日事務局に入ってきた話題です。
・家族でお風呂を求めて温泉施設に出向いたところ、駐車場にも入れないくらいに混み合っていた。
・中山町の温泉施設に行ったのだけれど、洗い場の順番待ちの列が
すごいことになっていて驚いた。
やはり、今朝の新聞をみたら事実のようでした。

山形市の「スーパー銭湯テルメ」では、満杯の駐車場の写真が掲載されていて
記事を読むと、100名もの人が順番待ちをしていたという事でした
コインランドリーも大変な混雑だという事も載っていました。

実は、私も昨日は仕事帰りにコインランドリーで洗濯して帰ろうと思っていたのですが
あまりの混雑ぶりに、諦めて帰ったのでした
それではと、いったん自宅に帰り夕食を済ませコインランドリーが閉まる1時間前
くらいに、今度は東根市のコインランドリーを目指し出かけたのですが・・・
駐車場には10台以上の車が・・・中をのぞくと人がぎっしり
諦めの良い私は、すぐ諦めて帰ってきました

本日の情報としては、一部の地域で通水を開始し始めているという事です。
(残念ながら、我が家の地区はその一部の地域には該当しておりません
ただ今後、また大雨の予報なども出ておりますので、今通水している地域も
再び断水するおそれがありますので、どうぞご注意ください。



こうしてみると全域で断水解除になっているところも見受けられますね。
ただ、通常通りの水量ではないと思われますので、みなさま節水にご協力くださいね。

東根温泉では、近隣の地域の断水が復旧するまでは、日帰り温泉施設だけではなく
  宿泊施設でも日帰り入浴ができるように配慮してくれることになったそうです。

西川町水沢温泉では、28日までは割引料金で入浴できるように決めたそうです。

未だ、断水が復旧していない地域の方はご利用になってはいかがでしょうか。
それにしても、飲料水は全県下で不足しているわけではないですし、
コンビニやスーパーで手に入れることも、またお茶などで代用することもできますが
トイレや洗濯などの生活用水が不足すると、こんなに大変なのだなぁ~と
改めて感じています(継続中・・・
今後の雨がまたひどくならないことを願います(F)



◆再びの大雨・・・さらに断水継続

2013年07月23日 | 災害
先週の18日に記録的な大雨で様々な被害が出ている山形県ですが
昨日22日もまた大雨により、各地で避難勧告や避難指示がだされました。

先日の雨により地盤が緩んでいたところにまた雨が降りましたので
土砂崩れによる災害への心配もましてきました。

今日は雨も上がり気温もあがりそうな予報が出ております。


事務局から見た今朝の小白川町近辺


ですが、先日の大雨の影響で村山地区の複数の市町村で断水となっており、
徐々に復旧してきた地区も、再び断水となりました。

各地区の断水情報クリックをどうぞ

本日23日(火)の状況
天童市の知的障害者福祉サービス施設
「天童ひまわり園」と「きらり」は断水のためサービス提供を停止しております。
明日からについては、今後の情報により検討するとのことです。

「のぞみ学園・のぞみ光の家」では、先日断水の前に溜めておいた水があるということと
保護者研修があり、本日はなんとか通常開設しているようすです。
ただ、明日からについては断水が復旧しない限りは休園になるだろうとのことです。

村山市の多機能型事業所「わっしょい」は通常通り開設しております。
放課後ディ「おひさま」も楯岡特別支援学校が休校になっていないので通常通り開設いたします。


今後の断水の状況がどうなるかということで福祉施設のサービスもなかなか
難しくなっている状況のようです。
日照りが続くと断水になるという事は常識なのでしょうが
こんなに雨がふり、水の量は問題がなくても水の浄化作業が追い付かなくて
断水になるということがあるのだなぁ・・・と勉強になりました。
食事の方は何とかするとしても、トイレや洗濯、あとは清潔を保つための
お風呂やシャワーが使えないということは、誰にとっても本当に大変なことです。
一日も早い復旧を願います(F)

◆避難指示・避難勧告

2013年07月19日 | 災害
昨日、山形県内は激しい雨と雷で各地で様々な被害がでました。
土砂崩れや、河川の氾濫、住宅の浸水、行方不明者も出ています。
みなさま方の地区はいかがでしたでしょうか。

昨日、パソコンに向かっていたら友人から携帯にメールが入り
確認してみたところ、ウチの息子がお世話になっている施設がある地区に
避難勧告が出されて、福祉施設の利用者と職員さんが避難したと
ニュースでみたけど、大丈夫なの?という内容でした。

ニュースを見ていない私は「マジで
とだいぶ焦ってしまったのですが、今電話してもかえって迷惑だろうし
何かあったら逆に連絡があるだろうと思い、連絡せずにおりました。

夕方のニュースの時間には、チャンネルをほうぼうに合わせながら
施設の様子が出ないかと見ていましたが、全国のどこの放送局も
山形県内の被害のようすを映し出していました。
大江町では河川が氾濫し、数軒の家が孤立してしまったり、
鶴岡の方では土砂災害で道路が通れなくなっていたり、
舟形町では行方不明者まで出ているとの事で、凄まじいものでした。

ようやく、園長の顔がアップで映り、施設のようすも放送されました。
私が見た時には、避難していた利用者と職員さんたちは
1時間前に施設に戻ってきたという情報でしたので、本当に安心しました。

安心したと同時に、本当に職員さんたちは大変だったろうなぁ・・・と、
感謝の気持ちでいっぱいになりました。
ウチの息子のように、初めての場所やごちゃごちゃと人がいるような場所が
苦手なかたを、避難所へ誘導することは、本当に大変なことだと思うからです。

東日本大震災の時も、被災地の施設の職員さんたちはご自分の命だけではなく
利用者の命も守らなくてはならず、被害にあっているご自宅へ戻ることが
出来なかった方もたくさんいらっしゃったとお聞きしておりました。

今回の事は、そこまでではなかったにしろ職員さん方は利用者の安全確保に
奔走して下さっていたのだと思います。
本日連絡を入れたところ、まだ後処理はあるのでしょうが
利用者さんたちは通常通りに生活できているようで、
本当に職員さんたちの対応に感謝しております。

ただ、天童市と河北町などは断水になっており、給水車が出ております。
雨は止み天気もよくなってきましたので、早く元通りの生活が
出来るようになることを願います(F)


断水、給水情報←クリックをどうぞ





夜勤支援体制の確保

2013年03月18日 | 災害
 大災害を経験した障がいのある人を取り巻く関係者にとって、
 命を守る取り組みは最優先課題である。
 当然、グループホームに住む知的障がいのある人は、
 その住まいの場が安全・安心の場でなければならない。
 そうした意味で、避難訓練は欠かせない。
 知的障がい者の避難訓練のあり方を検討した報告書の内容を紹介している。
 その第6回目。
 ここで区切り付けて最終回とする。

 グループホームにおいて、夜勤体制をどのように確保するかは大きな問題である。
 以下にその問題が指摘されている。  
 
******************************************************

【引用始め】

http://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/cyousajigyou/jiritsushien_project/seika/research_09/dl/result/06-03c.pdf

グループホームにおける知的障害のある人の避難訓練に関する検討

平成21年度厚生労働省障害保健福祉推進事業
(障害者自立支援調査研究プロジェクト)

2.知的障害のある人の防災と避難訓練に関する課題の整理

 -主として障害のある人のグループホームに関して

 光増 昌久

1)はじめに

 障害のある人のグループホームには、夜間の宿直者、夜勤者の義務付けはない。
 しかし夜勤支援が必要な入居者がいる場合は
 夜勤支援の体制を確保する事で夜間支援体制加算が請求できるが、
 夜間支援体制を確保している住居に
 全て宿直者、夜勤者が配属されているわけでない。
 見回り、宿直、夜勤、遅出勤務、早出勤務など必要に応じた支援が行われている。
 北海道から「土砂災害危険箇所に設置されている社会福祉施設等について」が届いた。
 当事業所の一体型のグループホームが
 急傾斜と土石流の危険箇所に所在しているとの通知で、
 「集中豪雨時や雪解け時期において地盤のゆるみに特に注意するとともに、
 利用者の安全確保について万全を期するため、
 避難訓練計画の策定や避難訓練の実施など
 防災体制の再点検を行うようお願いします。」との記載であった。
 このように日常的に地域で生活する上での安全確保は多方面にわたる。
  
【引用終わり】

*******************************************************

 グループホームが危険箇所に設置されてしまったら。
 設置後の調査や、自然災害にあってはじめてそれがあきらになる。
 山のそばだったり、海辺の近くだったり。
 今回の津波被害にあった福祉施設もかなりあった。
 高齢施設が風光明媚な海辺に建てられたといったこともあったはず。
 また、山の近くに建てて豪雨が原因で土石流にのみこまれた施設もある。
 設置されている地域の特性に合わせた防災体制が必要だ。
 そのためにも、最悪のケースを考えて、備えをしておくことである。 
 (ケー)


グループホーム入居者の緊急避難

2013年03月17日 | 災害
 大災害を経験した障がいのある人を取り巻く関係者にとって、
 命を守る取り組みは最優先課題である。
 当然、グループホームに住む知的障がいのある人は、
 その住まいの場が安全・安心の場でなければならない。
 そうした意味で、避難訓練は欠かせない。
 知的障がい者の避難訓練のあり方を検討した報告書の内容を紹介している。
 その第5回目。

 以下は、緊急時におけるグループホームの避難状況である。
 世話人がいない夜間時に、緊急避難を無事できた事例である。  
 
******************************************************

【引用始め】

http://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/cyousajigyou/jiritsushien_project/seika/research_09/dl/result/06-03c.pdf

グループホームにおける知的障害のある人の避難訓練に関する検討

平成21年度厚生労働省障害保健福祉推進事業
(障害者自立支援調査研究プロジェクト)

2.知的障害のある人の防災と避難訓練に関する課題の整理

 -主として障害のある人のグループホームに関して

 光増 昌久

1)はじめに

 昨年春、硫化水素による自殺事故が当事業所の近くで起きた。
 宿直者のいない女性のグループホームの入居者は、
 消防署の車によるサイレント緊急アナウンスにより
 入居者と助け合いながら避難した。
 避難場所は高台の小学校グランドであった。
 急いで避難したので玄関の下駄箱の上に置いてあった
 懐中電灯と携帯電話を忘れたので、
 夜間支援の職員には連絡できなかったと明朝報告を受けた。
 暗い中、地域の人の後をついてグランドまでたどり着いた。
 グランドでは住民が集まっていて、同じ町内に住む世話人さんと会えて、
 避難解除後は世話人さんに送っていただいた。
 少し離れていたケアホームには、夜間支援の宿直者がいた。
 ここの入居者は宿直者とグランドまで避難した。
  
【引用終わり】

*******************************************************

 グループホームに暮らして平穏な日々が続くことを期待するのだが、そうばかりといえないのが現状である。
 上記のような事例は、何度も起きるわけでないが、いざ起きれば被害にまきこまれる可能性も大きい。
 互いに協力して助け合いながら秩序正しく避難できたのは幸いだった。
 消防などによる協力が効を奏している。
 常日ごろから地域との関係を密にして、何かがあれば協力をえられることようにしていることが重要だ。
 そして、入居者の避難訓練も定期的に実施していなければならない。
 そうした日常的な活動の積み重ねが、いざ問題が生じたときに適切な行動をすることができる。
 (ケー)


グループホームの火災

2013年03月16日 | 災害
 大災害を経験した障がいのある人を取り巻く関係者にとって、
 命を守る取り組みは最優先課題である。
 当然、グループホームに住む知的障がいのある人は、
 その住まいの場が安全・安心の場でなければならない。
 そうした意味で、避難訓練は欠かせない。
 知的障がい者の避難訓練のあり方を検討した報告書の内容を紹介している。
 その第4回目。

 グループホームの火災予防のために、様々な見直しが図られてきた。
 それが、次のとおりである。  
 
******************************************************

【引用始め】

http://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/cyousajigyou/jiritsushien_project/seika/research_09/dl/result/06-03c.pdf

グループホームにおける知的障害のある人の避難訓練に関する検討

平成21年度厚生労働省障害保健福祉推進事業
(障害者自立支援調査研究プロジェクト)

2.知的障害のある人の防災と避難訓練に関する課題の整理

 -主として障害のある人のグループホームに関して

 光増 昌久

1)はじめに

 2010年3月15日、札幌市で起きた
 認知症高齢者グループホームの火災は、全国に衝撃を与えた。
 繰り返し起こるグループホーム等の火災に関して、
 防災面、消防設備、避難訓練、夜間支援体制等の様々な問題が
 火災が起こるたびに見直されている。

 障害児施設は毎月避難訓練が義務付けられている。
 障害のある人が利用している入所、通所施設も避難訓練が定期的に行われている。
 避難訓練は火災だけではない。
 地震、台風、豪雨等により土砂災害など様々な災害に対処する必要がある。

【引用終わり】

*******************************************************

 ちょっとした不注意が大火災を招きかねない。
 大火災が大惨事につながる。
 こうしたことを繰り返してはならない。
 備えあれば憂いなし。
 防災には細心の配慮が必要となる。
 運営者、支援者、利用者、地域の協力も含めてそれぞれが責任ある防災活動を常日ごろから行うことである。
 災害に対する備えによって、最小の被害に止めることができるようにすることだ。
 (ケー)


定期的な避難訓練

2013年03月15日 | 災害
 大災害を経験した障がいのある人を取り巻く関係者にとって、
 命を守る取り組みは最優先課題である。
 当然、グループホームに住む知的障がいのある人は、
 その住まいの場が安全・安心の場でなければならない。
 そうした意味で、避難訓練は欠かせない。
 知的障がい者の避難訓練のあり方を検討した報告書の内容を紹介している。
 その第3回目。

 法でも、国による行政指導でも、定期的な避難訓練の必要性がうたわれている。
 それについては、以下のとおり。  
 
******************************************************

【引用始め】

http://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/cyousajigyou/jiritsushien_project/seika/research_09/dl/result/06-03c.pdf

グループホームにおける知的障害のある人の避難訓練に関する検討

平成21年度厚生労働省障害保健福祉推進事業
(障害者自立支援調査研究プロジェクト)

1.はじめに

 障害者自立支援法のグループホーム・ケアホームの指定基準にも
 非常災害に備えるため、定期的に避難、救出その他必要な訓練を
 おこなわなければならない、と記載されている。
 3月17日付け厚生労働省障害保健福祉局障害福祉課の事務連絡でも
 定期的な避難訓練をおこなわなければならない、と記載されている。
 消防団や近隣住民との連携状況も改めて今回の火災の教訓として受け止めたい。

【引用終わり】

*******************************************************

 住まいの場において、普通の暮らしを維持していくには、常日ごろの安全管理を怠ってはならない。
 安全計画を作成し、計画的に避難訓練をおこなうなど日常的に火災等に対する構えを持っておくことだ。
 その場合、グループホーム内で対応するだけでなく、地域の協力も考慮することが大切である。
 自分たちだけでは困難な状況を想定し、事前に地域にも理解・協力してもらえる関係もつくっておく必要がある。
 (ケー)


グループホームの消防設備・避難訓練

2013年03月14日 | 災害
 大災害を経験した障がいのある人を取り巻く関係者にとって、命を守る取り組みは最優先課題である。
 当然、グループホームに住む知的障がいのある人は、その住まいの場が安全・安心の場でなければならない。
 そうした意味で、避難訓練は欠かせない。
 知的障がい者の避難訓練のあり方を検討した報告書の内容を紹介している。
 その第2回目。
 昨日の第1回目では、「目次」のみの紹介であった。

 以下には、認知症高齢者や、知的障害者のグループホームの火災が3例出ている。
 消防設備が不十分であった。  
 
******************************************************

【引用始め】

http://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/cyousajigyou/jiritsushien_project/seika/research_09/dl/result/06-03c.pdf

グループホームにおける知的障害のある人の避難訓練に関する検討

平成21年度厚生労働省障害保健福祉推進事業
(障害者自立支援調査研究プロジェクト)

1.はじめに

 障害のある人が地域で完全に快適に暮らすことは重要な事である。
 しかし、自然災害をはじめ地震、風水害、火災など
 地域で暮らすことでの災害はどこでも起こる可能性がある。
 障害のある人と援助者で作る日本グループホーム学会も
 2006年1月の長崎県大村市の認知症高齢者の
 グループホーム「やすらぎの里」で起きた火災、
 2008年6月神奈川県綾瀬市の知的障害者グループホーム
 「ハイムひまわり」の火災について現地調査をし提言してきた。
 2010年3月13日、札幌市北区の認知症高齢者グループホーム
 「みらいとんでん」の火災では7名の方がなくなった。
 スプリンクラーをはじめ消防設備の設置猶予期間の事故であった。
 障害者のグループホーム等も消防法、建築基準法の見直しの中にあって、
 高齢者のグループホーム以上に様々な問題を抱えている。
 高齢者のグループホームと一緒の基準では地域で暮らす事が
 住居の面で難しくなる事例も出てきている。
 一方では火災などをいち早く察知し、にげる事を学習し、
 避難訓練で応用することも 重要なことである。

【引用終わり】

*******************************************************

 グループホームにおける火災で何人もの焼死者を出すなど犠牲者が出ているケースがある。
 その原因は消防設備の不備だけではない。
 日常的な火の管理の徹底をこころがけることだし、避難訓練も定期的に実施しておくことである。
 火災に対する日頃からの対策を怠らないことが大切だ。
 (ケー)


知的障害のある人の避難訓練

2013年03月13日 | 災害
 本日は、平成25年(2013年)3月13日(水)。
 東日本大震災の発生(平成23年(2011年)3月11日)から、2年目が過ぎた。

 知的障がいのある人にとって、グループホームが安全・安心の場でなければならない。
 そうした意味で、避難訓練は欠かせない。
 知的障がい者の避難訓練のあり方を検討した報告書が発行されている。
 これから連続して、本報告書に関する内容を紹介する。
 その第1回目。

 どんな内容が盛り込んであるかまずは「目次」から。
 次のとおりである。 
 
******************************************************

【引用始め】

http://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/cyousajigyou/jiritsushien_project/seika/research_09/dl/result/06-03c.pdf

グループホームにおける知的障害のある人の避難訓練に関する検討

平成21年度厚生労働省障害保健福祉推進事業
(障害者自立支援調査研究プロジェクト)

1 はじめに ……………………………… 5 
 
2 知的障害のある人の防災と避難訓練に関する課題の整理
   -主として障害のある人のグループホームに関して   6
 1)はじめに ………………………………………… 6
 2)グループホーム等の事業所指定基準から … 6
 3)地域との連携 …………………………………… 8
 4)指定基準と避難訓練 …………………………… 8
 5)避難訓練の課題 ………………………………… 8
 6)夜間防災体制加算に関して …………………… 9
 7)夜間支援体制加算に関して …………………… 10
 8)防火体制に関して ……………………………… 10
 9)防災センターでの体験 ………………………… 11

3 「障がいのある人たちが住むグループホームなどの
  避難訓練に関する緊急調査」報告    12

4 知的障害のある本人に向けた防災・避難訓練(火災)に関する福祉と教育との連携
   ―全国特別支援学校アンケート調査からの検討   19
 1)アンケート調査対象 …………………………… 19
 2)アンケートの目的 ……………………………… 19
 3)アンケート期間 ………………………………… 19
 4)アンケート回収数 ……………………………… 19
 5)防災(火災)アンケートの結果 ………………… 19
 6)考察・提言 …………………………………… 22  

5 知的障害のある人の「防災センターでの防災(防火)体験」に関する検討・検証
  ………………………………………… 24 
 1.はじめに ………………………………………… 24
 2.防災センター体験の協力者 …………………… 24
 3.防災体験の実際【東京】 ………………………… 24
 4.防災体験の実際【札幌】 ………………………… 29
 5.各地域の防災センターの比較 ………………… 33
 6.まとめ ……………………………………………… 34

6 火災に関するソーシャルスキルトレーニング教材の作成………35
 1.はじめに ………………………………………… 35
 2.場面設定について ……………………………… 35
 3.視覚教材の提示の仕方 ………………………… 35
 4.各場面、住居環境に応じた自主作成の視覚教材を!  35

■SST教材「知的障害のある人の避難訓練のためのソーシャルスキルトレーニング」
  ………………………………………… 36 

 まとめ ………………………………………………… 52

■資料編 …………………………………… 53
 資料1 特別支援学校対象 ……………………… 54
  「知的障害のある本人に向けた防災・避難訓練(火災)に関する調査」(アンケート依頼文)
 資料2 特別支援学校対象 ……………………… 55
  「知的障害のある本人に向けた防災・避難訓練(火災)に関する調査」(アンケート回答用紙)
 資料3 特別支援学校対象 ……………………… 58
  「知的障害のある本人に向けた防災・避難訓練(火災)に関する調査」(アンケート集計結果)
 資料4 大西一嘉 氏(神戸大学大学院建築学専攻)作成“ GH・CH防火チェック”スライド
  ………………………………………………………… 70
 資料5 オリロー 避難はしごの使用例 ……… 74
 資料6 北海道 札幌市民防災センターパンフレット  75
 資料7 インターネットで検索できる全国防災センター等のリスト 76

分担研究・協力者一覧 ……………………………… 77

【引用終わり】

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 グループホームで火災が発生して死者がでたといった報道をよく見かける。
 しっかり防火設備を設置し、常日ごろから避難訓練を実施することが必要だ。
 上記の報告書においては、その課題を明らかにしている。
 対策を立案する上で参考になる資料である。
 (ケー)


2015年国連防災国際会議を開催

2013年03月12日 | 災害
 本日は、平成25年(2013年)3月12日(火)。
 東日本大震災の発生(平成23年(2011年)3月11日)から、ちょうど2年目が過ぎた。
 今後の復興機運をより一層盛り上げなければならない。
 そのためにも、障がい者があの時、どんな大変な状況におかれたか、ふりかえっている。
 藤井克徳氏のレポートから引用する。
 その第7回目。本レポートの最終回である。

 2015年には国連防災国際会議が開催される。
 JDFの支援活動が本会議に反映することを願っている。
 JDFは国際的にも注目されている支援活動ともいえる。
 そして、JDF(日本障害者フォーラム)による支援活動に関して、課題を次のようにまとめている。
 
******************************************************

【引用始め】

http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/intl/un/un_expert_group_meeting_120420_fujii.html

 東日本大震災と被災障害者
 高い死亡率と生活支援を阻んだ背景に何が、当面の課題を中心に
 報告者:藤井克徳
 (日本障害フォーラム幹事会議長)

 国連専門家会議「ICTと障害-アクセスと共生社会、すべての人のための開発へ」
 特別セッション「障害とアクセスを組み込んだ自然災害・緊急事態への対応と政策」
 共催:国連経済社会局、国連広報センター、日本財団
 期日:2012年4月20日 9:30~11:30
 会場:日本財団ビル2階

5.今後の課題

2)当面の課題

A,被災障害者への生活支援

 仮設住宅(みなし仮設住宅含む)の修繕
 移動支援
 雇用・就労支援(雇用の場の確保、作業所での仕事確保など)
 自営業支援(はり・灸・マッサージの休業等への支援)

B,東京電力原発事故に伴う補償問題への対処(障害者の不利益解消)

3)JDFの課題

A,国への提言・要望

B,被災地帯のニーズへの対応(支援員の派遣、調査活動など)

C,支援活動の記録化(ドキュメンタリー映画の制作、報告書など)

D,長期的な支援活動前提としての資金調達

 報告の終りにあたり、私共JDFの報告を含めて、
 本専門家会議の成果が、
 来たる7月3日・4日に外務省が宮城県仙台市において開催する閣僚級国際会議に、
 さらには2015年の国連防災国際会議につながることを期待する。

【引用終わり】

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 JDFでは、民間ならではの柔軟で、現場に一番近い立場によるきめ細かな支援をすくい上げている。
 被災地の障がい者が復興するまでしっかりと見守り続けてくれる。
 頼りになる組織である。
 (ケー)


復興政策への障害者の実質参加

2013年03月11日 | 災害
 本日は、平成25年(2013年)3月11日(月)。
 東日本大震災の発生(平成23年(2011年)3月11日)から、ちょうど2年目になった。
 障がい者があの時、どんな大変な状況におかれたか、ふりかえっている。
 藤井克徳氏のレポートから引用する。
 その第6回目。

 東日本大震災における被災障がい者の検証が、国レベルにおいて十分検証されたとはいえない。
 今後、次に予測される東南海大震災に関する対策のためにも、検証を怠ってはならない。
 また、復興政策において、障がい者も参加して意見を述べる機会が必要である。
 それについては、以下に述べられている。

******************************************************

 【引用始め】

http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/intl/un/un_expert_group_meeting_120420_fujii.html

 東日本大震災と被災障害者
 高い死亡率と生活支援を阻んだ背景に何が、当面の課題を中心に
 報告者:藤井克徳
 (日本障害フォーラム幹事会議長)

 国連専門家会議「ICTと障害-アクセスと共生社会、すべての人のための開発へ」
 特別セッション「障害とアクセスを組み込んだ自然災害・緊急事態への対応と政策」
 共催:国連経済社会局、国連広報センター、日本財団
 期日:2012年4月20日 9:30~11:30
 会場:日本財団ビル2階

5.今後の課題

1) 基本的な課題

 当面は、今般の東日本大震災の復興政策が問われようが、
 同時に、早晩避けられないとされている東南海大震災を含めて
 次なる自然災害への備えが求められる。
 「大規模震災と障害分野」という観点から、
 国と自治体を中心に、また民間との連携の下で、
 少なくとも次の諸点の検証や検討が必要となろう。

A,国による「東日本大震災と障害者」に関する検証

 死亡者・行方不明者の正確な把握

 震災発生直後からの生活実態
 (ライフライン途絶下、避難所、仮設住宅、県外避難など)
 既存の震災政策の有効性(災害時要援護者名簿精度、個人情報保護法など)

b,国及び自治体における復興政策への障害者の実質参加

 政府に新設された復興庁における障害分野への体制整備

 国、都道府県、市町村での復興政策への障害者参画

 【引用終わり】

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 「日本の広さは地球の陸地全体の0.25%にすぎない。
 それでも世界で起きるマグニチュード(M)6.0以上の地震の20%が日本で発生している。
 震度5弱以上の比較的大きな地震は1年間に平均16回起きている。」
 (産経新聞、平成25.3.10)

 こうした事実がわかっていても自分の身に大地震が見舞われるかといったことは、半信半疑で暮らしている。
 次のような事実を聞かされると驚かされる。
 さもありなん。

 「災害は忘れた頃にやってくる、と夏目漱石の親友でもあった寺田寅彦は言い
残しています(書物の中にはそう明記されたものは見当たりません)。が、忘
れないうちに、そうそう何度も悲惨な大災害に見舞われたら、それこそたまっ
たものではないぞ寺田。
 三陸海岸周辺では、もうしばらくは大丈夫だろう、という次第で、津波で流
された家の跡地に、そろりそろり、また一軒、さらに陸続と家屋が建て始めら
れています。」
(日垣隆 全文責任執筆「ガッキィファイター」2013年3月10日号、通巻 第437号より)

 風化ということばを言い表す現象は、被災地でさえ起き始めている。
 防災に関する障がい者の声が届くよう積極的な発言が、今こそ必要だ。
 ここで声をあげ続けないと障がい者に関する防災施策がなされないままに、わすれさられる。
 (ケー)


◆東日本大震災から2年

2013年03月10日 | 災害
ここ数日は気温が上昇し、あんなにあった雪もどんどん減ってきました。


やっぱりお日様の力ってすごいですね


明日で東日本大震災から2年になります。
先週あたりから震災関係のテレビ番組が増えてきて
特集番組も組まれているようです。

以前に見た映像もありますが、新たに出てきた映像などもあるようで
改めて、あの時の地震の規模と津波の規模が尋常ではなかったことが判ります。

そして障がいを持つ人々には、津波から逃れても避難所問題が山積していました。

あの震災から1年経った頃に一つのドキュメンタリー映画ができました。

障害ゆえに、地震や津波から身を守れず、また必要な情報も得られない・・・。
「ここではとても生活できない」「周囲に迷惑をかけるから」と、
多くの障害者が避難をあきらめざるを得なかった。
そうしたなかで避難所に入った障害者を待ち構えていたのは・・・。
『作品紹介文章より抜粋』


逃げ遅れる人々
東日本大震災と障害者


ホームページにリンクしますクリックしてください。

作 品 紹 介クリックをどうぞ

作品のダイジェスト版クリックをどうぞ


私も見たことが無いのですが、大変興味深いです。

この映画とは別ですが、宮城県育成会が発行した記録冊子
「あの日々に感謝そして明日へ 東日本大震災の支援活動記録」
全日本手をつなぐ育成会の室津さんが、震災対策本部宮城分室室長として
活動していた頃に実際に被災した方々から聞いた言葉が
実際に障がい者の避難所生活の困難さを物語っているのだと私も思いました。

一部抜粋します
「福祉避難所から追い返された」
「近所の人から『あなたの家の子ども(障害のある人)が死ねばよかったのに』と言われた」
「寒空の下、障害のある子供を連れて食糧配給に並べなかった」
「避難所で迷惑になるくらいなら、被災した自宅にいた方がいい」
ここまで

避難所にいるという事は、みなさん普通の精神状態ではありません。
今の山形県の避難所の状態で、上のような事がおきないと言えるのでしょうか。

障がい者の家族は、そこにいる方々と同じ困難の他に
障がいのある本人の状態や服薬や体調、周りの方への配慮等々・・・
さまざまな事が更にのしかかってきます。
今一度、地元の要援護者の避難所がどうなっているのか
要援護者の名簿に自分の家族は登録されているのかを
確認する必要があるように思えます(F)