水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

ヒーロー

2018年05月17日 | 学年だよりなど

  学年だより「ヒーロー」


 心に残るツイートを読んだ。〈TAKERU/TK2/YUU〉さんと、車いすの息子さんとが、数日間の東京遠征をした帰りのことだ。GW中だが、新幹線はわりとすいていた。


~ 〈TAKERU/TK2/YUU〉 よし! 新大阪! しかし新大阪の駅構内がもんすごい混雑で、車椅子が全然進めない。ゴールデンウィークはもう何年も外出してなかったから、14年ぶりぐらいにゴールデンウィークの洗礼受けた感でもお出かけ車椅子ユーザーにたくさん出会って、手をふったり挨拶したり。同じ車種の車とかに出会った時みた(2:47 - 2018年5月5日) ~


 しかし在来線の電車は満員。何台か見送ってみたものの、状況は変わらない。


~ 新大阪からのJRは、超満員。ドアから少し進んだとこのつかまりどころなしの場所に車椅子をとめる。めちゃくちゃ揺れてその度に人が車椅子に圧をかける。息子氏涙目、必死で車椅子に覆い被さって息子を守っていたら、突如浪花のおっちゃんが現れた!(20:14 - 2018年5月5日) ~


 周囲の人も、決して車いすを押しのけようとするつもりはなかっただろうが、超満員の電車では、自分の後ろからの圧はいかんともしがたい。しかし1人のおっちゃんが車内の皆を動かした。


~ 「兄ちゃんも姉ちゃんものいたらんかい!そのもたれるとこに車椅子おかしたれや!ほれ、車椅子の兄ちゃんこっちこいや!ここ入れ」「いや、おっちゃん嬉しいけども、少しも身動きできひんのよ、無理や、ありがとう」と丁重に断りしたら (20:16 - 2018年5月5日) ~


~ 「遠慮せんでええて、無理ちゃうで、ほれ!そこの若いのん!てっとうたれや!」て、いきなり大学生風お兄さんが指名され、周りの人が少しずつゆずりスペースができ、息子の車椅子は見事にもたれかかりのスペースにおさまった! その後、何人かの若い人が、年配者や赤ちゃん連れに席を譲りだし (20:18 - 2018年5月5日) ~


~ そのあと最初はイヤな顔する人もいたのに、何人かの若い人たちが、年配者や赤ちゃん連れに席を譲りだし、めちゃくちゃユニバーサルな車内になった! (20:21 - 2018年5月5日) ~


 学校説明会のたびに学校長が語る「文武両道」の話を、みなさんはおぼえているだろうか。
 「文」はもちろん勉強のこと、「武」とは、けっして運動だけではなく、文化活動でも、生徒会活動でもいい、勉強以外のことも一生懸命やろう、ただし「文・武」両面でよい結果をあげること自体が目的ではない。そのがんばりを通して、「他人(ひと)にやさしい男」になろうという話だ。
 文武両道は目的ではない。手段なのだ。
 先のツイートを読んだ人たちから、「カッコいいとは、こういう事やな~!」「おっちゃんすごい!自分だったらって考えたら万が一思うことはできたとしても行動はできないだろうな。でもそんな人になりたい。」と多くの声が寄せられる。

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二者択一

2018年05月14日 | 学年だよりなど

  学年だより「二者択一」


 「北辰で最高いくつまでいった」「○○高校併願だったけど、本番の日だけやらかした」という会話が耳に入ってくることがある。それを聞いている人たちも、内心「まだ、そんなこと言ってるのか」と思いながら、「頭、いいんだね……」などと忖度しつつ、「イタいやつ」という思いが顔に表れないようにしているのだろう。
 大人でもいそうな気がする。「あの(有名な一流)企業の最終面接まで行ったんだけどさぁ」と合コンで言ってる男。大学にはまちがいなくいた。「○○大学にB判定まで行ってたんだけど」「ほんとは○○大行くつもりだったんだけど」……。


~ メンタルが強い人は、二択に強い人です。
 ボール交換をするとき、交換したボールを、即バッグにしまう人は、メンタルが強いです。
 とりあえず、ボウラーズベンチの上に置いておき、もう1個を投げてから、判断するという人は、メンタルが弱くなります。
 ボウリングは、ひたすら二択の連続です。
 ピザのように、ハーフ&ハーフはできません。
 どちらかを、選ばなければならないのです。
 もう一方がどうだったかは、後になっても、分からないのです。
 最も弱いのは、Aを選びながら、「やっぱりBだったかな」と迷うことです。
 どちらが、正しいかは、分かりません。
 自分の選んだ方が正しかったということを、全力で証明すべく努力することです。
 正解率は、事前にあるのではなく、事後の努力で決まるのです。
    (中谷彰宏「メンタルで勝つ方法」ボウリングマガジン4月号より) ~


 今、自分が居る場所は、自分で選択した結果だ。
 毎日をどんなふうにすごしてきたか、どんな勉強をしてきたか、AとBとがあったとき、どちらを選んできたか。
 そのような日々の選択の積み重ねの結果として現在がある。
 何か不思議な力がはたらいて、強いられたものではない。
 その結果を自分のものとして受け入れ、今の自分を正しいものにするための努力が必要だ。
 一つを選ぶということは、同時に一つを捨てるということでもある。
 限られた時間をどういかせるかは、自分が何を捨てるかによって結果的に決まる。
 この世の中の、ありとあらゆることを経験しつくすことのできる人はいない。
 現実問題として、文武両道を高いレベルで達成した先輩は、それ以外の普通の遊びは捨てていた。
 ある「こと」で大成功をおさめた人は、その「こと」以外はすべて捨てていた。
 捨てることを覚悟という。

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勉強の超基本システム(2)

2018年05月10日 | 学年だよりなど

    学年だより「勉強の超基本システム(2)」


4 わからない時はわかるところまでもどる
 わからなくなったら、どの時点でわからないかをまず発見する。そこから再スタートすればいい。それがわからない時は先生に相談すればいい。病気と同じで、症状と進行具合いが明らかになれば、治療法は見いだせる。
 勉強ができるようになる人は、自分の何ができていないか、どこがわかっていないかを把握する。 できない人は、「英語ができない」「全然わからない」などと漠然とした言葉を発する。

5 やることを書き出す
 やりたいこと、やるべきことをすべて書き出す。そして、やったことはどんどん「赤」でチェックしていく。赤チェックの入り具合いで、残された時間と、やるべき量との関係が視覚で一瞬にして把握できる。人を不安にさせるのは、全体像が見えないことだ。かりに全体量が圧倒的に多くても、視覚によって全体像を把握できてしまえば、覚悟が生まれる。
 できる人は、やるべきことを少しずつ消していく。
 できない人は、まとまった時間ができたら、一気にあれこれやろうと考える。

6 やったことを記録する
 その日にやれたことを記録しよう。みなさんは、自分がどれくらいの量をどれくらいの時間でこなせるかの判断ができる状態ではない。記録を蓄積していくことで、2年3年になるにつれて、自分で勉強計画が立てられるようになる。
 まずは、Classiに記録する習慣をつけることだ。まだ記録してない人は今日からはじめなさい。最初は時間だけでもいい。難しくはないはずだ。こんな小さな作業を毎日やれるかどうかの差が、二年半後には驚くほどの差になる。『4プロセス』の何番から何番まで、『Vintage』の何番から何番まで、というように具体的に記録できるようになると、なおよい。
 できる人は、ちょっとしたことでも書き残していく。
 できない人は、大事なことも書かない。

7 要るものは貼る・不要なものは捨てる
 必要なプリントはノートに貼って保存するのが基本だ。みなさんにとっては、ノートが「情報の集積地」である。だからはさみとノリは常備しておく。 
 できる人は、その場ですぐに切り貼りする。
 できない人は、あとでやろうとして、いつのまにかなくしている。

0(ゼロ) ノート・教科書を用意する

 できる人は、授業が始まるときにはノートが開かれている。
 できない人は、授業がはじまってからロッカーにとりにいく(その行為が他人に迷惑をかけていることに気づいていない)。

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勉強の超基本システム

2018年05月07日 | 学年だよりなど

    学年だより「勉強の超基本システム(1)」


 高校レベルの勉強が「できる・できない」の差は、頭の「良い・悪い」ではない。
 情報処理能力の差だ。
 「自分は勉強が苦手だ」「そもそも能力が足りない」と口にする人がいるが、その実態は、勉強のやり方を知らないか、勉強したことがないかだ。
 つまり、情報を処理する仕方を身につけていないか、経験がないかということである。
 基本的な道具を用意し、その使い方を身につけさえすれば情報処理能力は身につく。
 みなさんが、どの程度その力を身につけているかは、もしくはこの先身につけていけるかは、教室に行けばすぐにわかる。
 チャイムがなった段階で教科書が出ているか、ノートが開いているか、シャープペンを手にしているかどうか。その様子から判断して、まずはずれることはない。
 かりに勉強ができるようになりたいと思った場合には、どうすればいいだろう。
 毎日数時間の猛勉強をすることではないし、頭を根本的に良くしようとすることではない。
 ハードとしての「脳」は変わらないからだ。そのスペックの何十分の一しか使えていない「脳」という奇跡的な所有物を、ほんの少しだけ有効利用すればいい。
 そのためには技術がいる。それは運動で言えば、ストレッチ、キャッチボール、素振りといった基礎メニューに属する。やること自体難しくは見えないが、毎日やらないと身につかない。

1 ノート・教科書・副教材に日付を書く
 何にでも日付を書く。たとえば数学の問題を解いたら、解いたページ、もしくは解いた問題番号の傍に日付を書く。英語のテキストを読んだ時は、読んだ日付を書いておく。
 この記入によって、どこをやってあるのかやってないのか、どれくらい繰り返したか、または繰り返しが浅いのかをチェックができる。人間の記憶は、時間の流れで整理される。

2 「できたチェック」「できなかったチェック」をする
 「できない」・「わからない」を、「わかる」・「できる」に変えていくのが勉強だから、どこが「できない」・「わからない」のかを明らかにするのが、勉強の第一歩である。
 例題や練習問題を解いて、解けた問題には「できたチェック」をする。できなかった問題は「できなかったチェック」をする。そして「できなかったチェック」のついた問題の理解と練習に、自分のリソース(資産)を投入する。

3 暗記は繰り返し
 人間の脳には、「短期記憶」のコーナーと「長期記憶」の棚とがある。インプットされた情報は、いったん「短期記憶」のコーナーに置かれる。その棚に置かれた情報に繰り返しアクセスしていると、脳が「この情報は大切なんだな」と判断し、「長期記憶」の棚に移動する。
 短期お預かりコーナーに置かれた情報は、一日以内に再アクセスがない場合、半分以上が失われる。インプットした情報に、できるだけ短期間に繰り返しアクセスすることを暗記という。

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GW後半

2018年05月06日 | 演奏会・映画など

GW後半のライブ

5月3日
 練習後、伊奈学園定期演奏会の夜の部へ。3日、4日の二日間で四公演。2500席のソニックがほぼ毎回埋まる集客は、プロの団体では考えられない。全国にはこんな吹奏楽部がいくつかある。市立柏さんとか淀工さんとか。
 新入部員を加えると、今年はじめて部員数が300名を越えたと紹介されていた。人数で対抗するには(しなくていいんだけど)「男祭り」勢が総出動しなければならない。宇畑先生は全部員のなまえを覚えられるのだろうか。たぶん覚えてらっしゃるのだろうなあ。それだけでもすごい。
 演奏を聴きながら、なるほど、部員数×練習時間の総和が、演奏会の集客力と一番高い相関関係を示すんだろうなと思った。
 課題曲のマーチを二曲とも聴けたが、演奏直前の基礎合奏とこのマーチだけでも、関係者だったら元が取れるクオリティだ。
 音がきれいすぎて「気持ちわるい」くらいで、一瞬誰か音程すこしずれてないか? と思えた瞬間がまれにあるとほっとする。
 ポップスはういういしくてほっとできた。おバカになれる度合いでは本校も充分対抗できるから、そっちはもっと充実させていきたい。

5月4日
 浦和高校定期演奏会。2、3年生24名でのステージは伊奈学園さんとは対照的だが、全員でなんとかしてやろうとするあつい思いはひしひしと伝わってくる。劇のキャストも時に演奏にまわりやりくりしている様子を見ながら、30人踊ってても30人吹いてることができるうちは、ありがたいことだと思った。今年はまた「男祭り」で一緒になれるのが楽しみだ。
 来月、総文祭の壮行会で演奏させていただく埼玉会館に久しぶりに行けてよかった。

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