■ 今年最後のブックレビュー 12月の読了本はこの4冊。
『漱石の長襦袢』半藤末利子/文春文庫
夏目漱石の孫で半藤一利さんの奥さんの著者が夏目家の人びとを描く。
『幕末史』半藤一利/新潮文庫
文藝春秋の専務取締役などを経て作家になった半藤さんの本が新潮社から出るというのもおもしろい。でもないか・・・。江戸末期から明治へ。大きく歴史が動いた時代を半藤さんが講義する。この時代に関する本をもう少し読みたい。
『美しい日本の私』川端康成/講談社現代新書
雲を出でて我にともなふ冬の月
風や身にしむ雪や冷めたき 明恵上人
形見とて何か残さん春は花
山ほとぎす秋はもみぢ葉 良寛
歌を引いて日本人の美意識を、感性を語る。