透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

カレーフェスティバルで優勝

2017-06-07 | F ダムカレー


信濃毎日新聞6月7日付朝刊

 今日(7日)の朝刊にこの記事が載っていた。記事によると、黒部ダムカレーが、ご当地カレー日本一を決める「よこすかカレーフェスティバル2017」で初優勝したという。同フェスティバルは今月の3、4日に横須賀で開催され、約5万1千人の来場者があったというからすごい。

参加したのは大町駅前の豚のさんぽ、ここのダムカレーはとてもボリュームがある(過去ログ)。優勝を祝してここの黒部ダムカレーを食べに行こう!


 


ブックレビュー 1705

2017-06-07 | A ブックレビュー

■ 5月に読んだ本は4冊。

『恋歌』朝井まかて/講談社文庫
『ぬけまいる』朝井まかて/講談社文庫
『痛覚のふしぎ 脳で感知する痛みのメカニズム』伊藤誠二/講談社ブルーバックス
『人はどのように鉄を作ってきたか 4000年の歴史と製鉄の原理』永田和宏/講談社ブルーバックス

朝井まかてという作家については名前も知らなかったし、むろん作品を読んだこともなかった。樋口一葉の師として有名な歌人中島歌子を主人公にした『恋歌』(直木賞受賞作)と江戸娘三人組のお伊勢参り騒動記『ぬけまいる』とは作品の雰囲気がかなり違う。意識的に書き分けているのだろう。

樋口一葉に関する本を何冊か読んでいるので中島歌子という歌人の名前は知っていた。が、商家の娘として育ち、十八で水戸の藩士に嫁ぐも夫が天狗党の志士であったために投獄されるなど凄絶な人生を送ってきた人だということは『恋歌』を読むまで知らなかった。

歌子は獄中にあって、役人に向かって次のように言う。**「惜しむらくはこの水戸藩でありましょう。内紛で有為の人材を死なせ、無辜の妻子を投獄し、この血染めの土地の上にいかなる思想を成就されるおつもりですか」** この言葉が一番印象に残った。歌子の何というか、負けん気の強い、筋を通す、そのような性格が出ている。このくらいの言葉をぶつけるくらいの気概がないと・・・。

江戸のアラサー三人組が突如お伊勢参りに繰り出した。ハラハラ、ドキドキもある『ぬけまいる』。

ブルーバックスを読むことはあまりないが、5月は2冊続けて読んだ。たまたま読みたい内容の本がブルーバックスだった。『痛覚のふしぎ』、**体内で起きている痛みのメカニズムを解説。**とカバー裏面にある。そう、この本を読むことにした動機はこの解説を読みたかったから。でも途中からは痛みを「解決」してくれる本が読みたくなった。

『人はどのように鉄を作ってきたか』は製鉄法の技術史。机上の研究ではなく、実際に鉄を作ってみるという実践的な研究を通じて知り得たことを具体的にかつ詳細に書いている。

火の見櫓のリング式ターンバックルはどのようにつくられていたのか、という疑問から、鍛接という言葉を知った。さらに鉄のつくり方を知りたいと思い、この本を読んだ。鉄は実にデリケートで温度や炭素量などの条件をかなり厳密に整えないと、上手くできないことが分かった。温度計すらなかった時代から現代までの製法について一通り分かる本。