透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

ユニバーサルデザインについて考えるの巻

2008-04-10 | A あれこれ

 ユニバーサルデザインとは、要するに小さな子供でもお年寄りでもハンディのある人でも、とにかく誰でも不自由なく普通に利用できるような製品、情報などのデザインのことです。当然建築も対象です。

先日、私の両親(老親)のところに「後期高齢者医療被保健者証」が送付されてきました。

名刺サイズのカードに印刷された文字は細かすぎて読めません。このカードのデザインをユニバーサルデザインという観点から採点すると得点は全く出来ないでしょう。0点です。このカードのデザイン、発行には多くの人たち、そう優秀な役人が関わっているはず。75歳以上のお年寄りが使うのにこの文字は細かすぎないか、などということを気にするような人はいなかった、あるいはいたかも知れませんがそのような指摘をする機会がなかった、あってもしなかった。そのいずれかでしょうね。

お年寄りは大切な物をきちんと保管しておくという傾向が強いのではないでしょうかね、夕方親の所に行ってこのカードの提示を求めたのですが、引出しにしまったというこのカードがなかなか見つかりませんでした。他の書類の間にでも入り込んでしまったらまず見つかりません。従来の保険証のサイズ(文庫本くらいのサイズでしたか)でもよかったのではないでしょうか。ポケットにも納まりますしね。

何故こんなに小さなサイズにしたのでしょう・・・。送料をケチった? なるほどそうかも知れません。

「これまでの国民健康保険証などと材質や大きさが違うため、ダイレクトメールと勘違いしたり、保険証と気付かずに捨ててしまうお年寄りが多い」と新聞が報じています。当然ですよね。ユニバーサルデザイン評価でO点(もちろん私の採点ですが)のカードですから。



この本にユニバーサルデザインの7原則が紹介されています。

1 誰にでも公平に使用できること
2 使う上での自由度が高いこと
3 簡単で直感的にわかる使用方法になっていること
4 必要な情報がすぐ理解できること
5 うっかりエラーや危険につながらないデザインであること
6 無理な姿勢や強い力なしで楽に使用できること
7 接近して使えるような寸法・空間となっていること

必要な情報が分かりやすく正しく伝わるようなデザインを!