今なにしてる         (トミーのリペイント別館)

カメラ修理などについてご紹介します。
富塚孝一
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Zuiko 20mm+25mm+40mmの巻

2017年04月25日 19時30分03秒 | ブログ

その前に。日曜日は良いお天気でしたので、FS1を磨いて町内一周をやっていたんですね。すると、突然エンジン停止。あ~また抱き付いちゃったかなぁ? もう、リングのストックが無いのに・・

 

すぐに戻ってシリンダーを開けて見ます。それほど大きなダメージはありませんが、排気ポート側に薄く縦すじがありますね。果たして「抱き付き」だったのか、予備タンになっただけなのか? しかし、ボアアップをしたエンジン(特に2サイクル)は焼付きやすくなります。圧縮を下げたり、ハイオクにしたりと色々対策をしても安定しません。クランクのオイルシールから二次空気を吸っているかな? 週末にフライホイールを分解して点検してオイルも高性能のものに変えてみるか。ヨーロッパ製の50cc仕様の新品シリンダーを所有しているので、それに交換した方が良いかもね。

で、腕時計の予定だったのですが、到着が遅れているようですのでレンズのメンテナンスをします。まず、40mm f1.4。レンズもきれいで程度は良さそうですが、絞り羽根の作動が重いです。

 

マウント側のネジはきつく固定されていて、この時点では未分解と思いました。

 

しかし、分解してみると、ヘリコイドグリスがオリジナルのホワイト系の上から茶色のヘリコイドグリスを追加されていました。多分、前側から塗布したのでしょう。絞りユニットはすべて洗浄します。

 

次は25mm f2.8の貴重なレンズですが、このレンズも曇りやカビが多いのです。後玉(2枚)の全部の面にカビが発生しています。特に後玉の内側はアメーバ状のカビです。

 

これです。ホルダーにレンズががっちりとはまり込んで出て来ません。

 

 

中玉の2枚は曇るものが多いです。軽微なものは清掃出来ますが、手遅れのものはガラスが曇ります。

 

ズイコーレンズは組立がきついですが、この個体もマエワクが固着していて外れません(でした)。

 

絞りリングの動き(回転)が非常に渋い。レンズの清掃だけであれば分解する必要がない鏡胴を分解してみると・・絞りリングを回転させた時にロッさせるピンが緩んで脱落寸前でした。

 

受け側のネジが完全に壊れていてねじ込んでも留まりません。接着で耐ってくれるか・・。

 

最後は20mm f3.5。これは問題のあるレンズです。三段ロケットの組立式になっていますが、画像のように、このレンズが曇ります。清掃の出来る曇りではなく、ガラス自体が曇る持病です。で、このレンズ。撮影画像の部分でピント精度が違うという症状があるとのことでした。

組立ネジ部が荒れていると思いませんか? 過去に何度も分解を受けているのです。レンズを観察すると周辺部分の墨塗りが補修されています。(艶が違う)レンズの部分にも塗料がはみ出していて、工場製では絶対にありえません。断定はできませんが、過去に曇りによりレンズ研磨を受けているようです。

その他、共通してヘリコイドガタがあって、これもPEN Zuikoの持病ですが、ヘリコイドグリスの抜けとヘリコイドガイドの摩耗が原因ですので完治は難しいです。まぁ、レンズも年々コンディションを落としています。

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