ジッタン・メモ

ジッタンは子供や孫からの呼び名。
雑読本の読後感、生活の雑感、昭和家庭史などを織り交ぜて、ぼちぼちと書いて見たい。

〔読後のひとりごと〕【慕いつづけた人の名は】随筆随談選集 ③小沢 昭一 晶文社

2006年03月30日 | 2006 読後のひとりごと
これは交友録というよりは交遊記というべきか。小沢が慕いつづけた人は、文人・正岡容や映画監督・川島雄三、そして「東京やなぎ句会」の面々。「ありました。いいですなぁ、まさしく銀座だっ」といった風な「小沢昭一の小沢昭一的心」の文体調で語った80年代から90年代前半のエッセー集。 . . . 本文を読む

〔読後のひとりごと〕【第一線棋士!】青野 照市 清流出版 

2006年03月17日 | 2006 読後のひとりごと
伊豆高原に居を構え、鷺宮定石を編み出し、四十代後半でA級に復帰して在位4期と立派な戦績を持つ青野棋士。まさに「中年の星」の輝きだが、陶芸からクラシック音楽と幅広く人生を楽しみ、将棋の海外普及にも力を入れている熟年の星であることもこのエッセー集で知った。 . . . 本文を読む

〔読後のひとりごと〕 【ネットは新聞を殺すのか】青木日照 湯川鶴幸 NTT出版

2006年03月14日 | 2006 読後のひとりごと
最後のニューヨークタイムズ紙の発行は2018年とハーバード大学のギルバード教授が”予言”したと本書。あと12年後だ。日本の新聞社の流れを1970年代から10年ごと体験的にたどると、10年後の2015年ごろの日本の変容も読める気がする。 【ネットは新聞を殺すのか】変貌するマスメディア                            青木日照 湯川鶴幸 NTT出版  1975年 . . . 本文を読む

〔読後のひとりごと〕【日本買い】中西 享 PHP

2006年03月10日 | 2006 読後のひとりごと
2006年の株式売上高の半分を外資が左右している時代。事実、2月に入って落ち着きの無い株価の乱れは外資の売り越しが多い中で現象とも言える。 【日本買い】中西 享 PHP バブル崩壊を経て、企業の価値は株の持ち合いや系列グループなどの評価で計れる時代ではなくなった。外資は将来収益への期待値に企業の価値がありと踏んだ時にすばやく行動を起こし投資を仕掛ける。この本は昨年、共同通信加盟新聞紙面に「 . . . 本文を読む

〔読後のひとりごと〕【街道をゆく 16】 司馬遼太郎 朝日新聞社

2006年03月07日 | 2006 読後のひとりごと
 折に触れて司馬遼太郎の「街道をゆく」シリーズを読み直している。巻16は「叡山の諸道」。 【街道をゆく 16】 司馬遼太郎 朝日新聞社 司馬遼太郎は、比叡山を一山をあげての学林の場として評し、その土地柄については「論湿寒貧」ということばを紹介している。学僧の問答が盛んな叡山は湿度が高く、海抜800メートルの山上の冬はことのほか厳しい。「貧」は天台学徒の清貧をあらわすこ . . . 本文を読む

〔読後のひとりごと〕【戦中派 動乱日記】山田 風太郎 小学館 

2006年03月02日 | 2006 読後のひとりごと
これは昭和24年1月1日から翌25年12月31日までの山田風太郎、25歳の日記である。国鉄の首切り、下山、三鷹、松川事件や朝鮮戦争も勃発した動乱の時期にあたる。風太郎はお医者さまの見習生として循環器や伝染病などの専門書を読む一方、「眼中の悪魔」を書いて作家クラブ賞なども受賞。そして本をよく読んでいた。 【戦中派 動乱日記】山田 風太郎 小学館  風太郎の読後感想で気になったとこ . . . 本文を読む