【ぼちぼちクライミング&読書】

-クライミング&読書覚書rapunzel別館-

EPI処分

2020年01月31日 14時58分15秒 | 身辺雑記
EPI等のガスカートリッジ12本を処分した。
最近、キャンプすることも、テント山行もしなくなった。
先日の台湾でのクライミングもホテルに宿泊。(しかも、1人1部屋!)
かつての城ヶ崎・一碧湖バンガローを考えると、昔日の感がある。

そんなわけで、余分に買っておいたカートリッジ、使いさしのものなどが溜まっていた。偶発で暴発したら、と不安に思っていて、早期処分を考えていた。
好日山荘に電話したら、「引き取りサービスはしていません、各自処分お願いします」、と。さらに、「穴を穿ける時には、水のなかで行ってください。火花が散る危険があるから」、と。

そんなとき、『広報』でスポット回収の記事を見た。
特定の日、決められた時間と場所にカートリッジを持って行くと処分してくれる。
こうして、やっと、処分完了した。
しかも無料、ありがたいことだ。

「街道をゆく~台湾紀行」司馬遼太郎

2020年01月30日 19時15分26秒 | 読書(台湾/中国)
「街道をゆく~台湾紀行」司馬遼太郎

台湾理解のための入門書、スタンダードと思う。
内容は興味深く、とてもおもしろい。
なにより、著者の台湾に対する愛情を感じる。

P42
台湾の多数派は、むろん根っからの本島人(本省人)である。多数はとはいえ、被支配層で、ながらく発言権が弱かった。それどころか、弾圧されたり、殺されたりした。
当然ながら本島人は大陸系をきらう。英語で言う場合に、みずからを台湾人(タイワニーズ)と言いたがる。両者は文化までちがうのである。

P37
長老派教会には、牧師がいる。
が、特徴として、信徒からえらばれた長老によって運営される。

P45
(前略)儒教は、多分に私の体系である。仁をやかましくいう。仁は私人である為政者の最高徳目で、それが人格ににじみ出るのが徳であった。(私に対する公の思想が法家思想で、古代の秦が採用して失敗して以来、中国には根づかなかった)

P84
儒教の根幹は孝である。孝はもっともかがやかしい私だが、公ではない。

春秋戦国時代について
P56
櫓の国から孔子が出、また墨子も出た。
墨子は孔子とは正反対に、身分制の否定者だった。
人は平等であり、たれもが天の臣である、とした。さらには天の本質は愛であると言い、人たる者は天に見習って万人を公平無私に愛さねばならないといった。むろん、キリストがうまれるはるかな以前である。
その上、墨子は技術者であり発明家であった。
また韓からは韓非が出て、法治主義を説いた。
楚からは老子が出た。その積極的な虚無主義を、宋から出た荘氏が発展させた。
この沸きたつような多様性の時代を後世"諸子百家”とよんだ。

李登輝さんの言葉
P86
「植民地に対しては、宗主国というのは、自国のいいところを見せたがります。シンガポールに対する英国もそうでしたし、台湾における日本もそうでした」

尾牙(ベエゲ)について
P96
むかしは店で、店主夫妻が使用人たちをご馳走した。もし店主夫妻がやめてほしい使用人がいる場合鶏料理の頭をその人のほうにむけるそうである。

P112
香港や東南アジアの華僑は工業を好まず、手っとり早く金もうけができる金融業や不動産業、相場を好むものでる。
台湾人が、武骨にも製造業を好むというのは――邸永漢氏は日本人の影響だというが――きわだった特徴といえる。

P156
客家とは、本来"よそ者”という意味である。大陸や台湾、あるいは世界の各地に住みつつ、客家語とその文化を共有することで同族であることを認識している。(有名な客家は、洪秀全、孫文、鄧小平、リー・クアン・ユー(Lee Kuan Yew)、李登輝)

P161
梅県は広東客家の名邑(めいゆう)で、いまでも台湾をはじめ世界中の客家の名士でここを祖籍とする人が多い。

P217
オランダ人の貿易のしかたは、同時代の競争相手の英国人のそれよりも、はるかにすぐれていた。
そのひとつは、調査にあった。その地は、何を産し、何を必要としているか、ということをしらべるのである。

P222
大陸中国にあっても、孫文は好まれている。
が、"国父”としては台湾にとられた印象がなくもない。
そのせいかどうか、大陸では作家の魯迅がかつがれる。

P256
媽祖信仰は、大きく分ければ道教に分類される。
道教は、いうまでもなく漢民族の土着宗教である。
教義的厳格さのない大らかな宗教で、神や精霊の力を借りるシャーマニズムの要素も持っていれば、幻術、妖術をつかう鬼道という側面もある。

P285
清朝は、政治の力で"古代”を人工的に再生産してアジアに停滞をもたらした王朝である。清史はおもしろいが、現代の幸福のためには、あまり役立たない。

【ネット上の紹介】
「国家とはなにか」をテーマに、1993、94年に訪れた台湾を描いた長編。蒋家の支配が終了し、急速に民主化がすすみ、歴史が見直されようとしていた。著者は台北、高雄、台東、花蓮などを訪ねる。「台湾」という故郷を失った日本人もいれば、「日本」という故郷を失った台湾人たちもいた。巻末には当時の李登輝総統との歴史的な対談「場所の悲哀」も収録している。
流民と栄光
葉盛吉・伝
長老
でこぼこの歩道
歴史の木霊
二隻の船
李登輝さん
続・李登輝さん
南の俳人たち
老台北〔ほか〕

九份と『千と千尋』

2020年01月28日 18時50分40秒 | 映画(一般)
昨晩、「千と千尋の神隠し」を観なおした。(個人的には、この作品が一番観なおし率が高い)この街のモデルが台湾の九份と言われている。(元々、金鉱山の街で日本統治時代が最盛期だった、と言われている)
映画を観ていて、現地バスでの情景を思い出した・・・たまたま、日本人団体ツアー客のバスに乗り合わせたのだ。

――そのツアー・ガイドの方は現地・台湾の高齢の方だった。
ガイドさんは、少したどたどしい日本語で説明していた。
「九份は金鉱で栄えた、やがて掘り尽くして衰退した・・・しかし、今は宮崎先生のおかげです」

この説明を、私が意訳するとこうだ。
「九份は宮崎駿監督『千と千尋』の舞台のモデルと言われるようになり、日本人観光客が大勢来て金を落としてくれる、かつての金鉱で栄えた時のように、街は再び金を生み出すようになったのだ、ありがたいことだ」

【備考】
九份の街は、実際のところ、日本人観光客だけでなく、地元台湾の方々も大勢訪問されている。『千と千尋』の影響もあるが、1989年、それまでタブー視されてきた二・二八事件を正面から取り上げ、ヒットした映画『悲情城市』ロケ地となったことにより、脚光を浴びたから。だから、九份人気は、必ずしも『千と千尋』のみの影響ではない。(byWikipedia参照)・・・でも、1部の店では『千と千尋』グッズが売られ、千尋やカオナシの絵が飾られ、ジブリ音楽が流れ、日本人ガイドさんが「ここが湯婆婆の館と言われている店です!」、って説明したりしているのも事実だ。

【参考】以下、ジブリ公式サイトより
●ここが、舞台といえるもの 作品名 場所
おもひでぽろぽろ山形
海がきこえる高知・吉祥寺など
平成狸合戦ぽんぽこ多摩ニュータウン
コクリコ坂から横浜・新橋

●大いに参考にした場所 作品名 場所
天空の城ラピュタイギリス・ウェールズ地方
となりのトトロ埼玉県所沢市近郊
魔女の宅急便スウェーデンのストックホルム、バルト海のゴトランド島ヴィスビーの町
紅の豚アドリア海沿岸
耳をすませば京王線の聖蹟桜ケ丘駅周辺(東京都多摩市)
もののけ姫屋久島、白神山地
千と千尋の神隠し江戸東京たてもの園
猫の恩返し横浜元町
ハウルの動く城フランス・アルザス地方、中央アジア
崖の上のポニョ広島県福山市鞆の浦
借りぐらしのアリエッティ青森県盛美園、小金井市はけの小路、武蔵野公園と野
【リンク】

2019年ベスト

2020年01月27日 21時08分49秒 | 読書(ベスト)
昨年の読書を振り返って、2019年ベストと言うか、印象に残った作品を選んでみた。
必ずしも、昨年出版された作品ばかりじゃないけど、あくまでも『昨年読んだ』、ってことで、個人的ベストだ。

「私が誰かわかりますか」谷川直子
「信太郎人情始末帖」シリーズ 杉本章子
「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」ブレイディみかこ
「へぼ侍」坂上泉
「寄席品川清洲亭・シリーズ」奥山景布子
「紅子」北原真理
「宝島」真藤順丈

「家族のゆくえは金しだい」信田さよ子

2020年01月26日 21時15分23秒 | 読書(家族)
「家族のゆくえは金しだい」信田さよ子

P243
家族の愛はお金とは無縁だというまぼろしを、多くの例とともに白日のもとに晒そうと試みた。

P139
カウンセリングの現場で、絆、自立、依存、さらには愛情という言葉は現実的対応においてほとんど意味をもたない。理念としても無意味であると言い切ってもいい。愛情豊かに接しましょう、自立させましょう、などというのはうわべだけ触れていればいい人たちのお題目に過ぎない。

P154
AC(アダルトチルドレン)という言葉がもたらしたものは大きいが、そのなかでも最大のポイントは、家族のなかに加害・被害があるということを、被害を受けてきた子どもの立場から宣言したことだった。いわば親から被害を受けた当事者による自己定義の言葉なのである。

【ネット上の紹介】
“愛と絆”だけでは乗りきれません。持てる世代の親と、無職の子ども。依存症者とその家族。経済的DV…。リアルな事例から現代日本を浮かび上がらせ、実践的な打開策を満載。
はじめに 家族のゆくえとお金
1 家族の肖像―カウンセリングの事例をもとに(母からの不穏な宅配便
兵糧攻めとアディクション
僕はパスタのゆで方に命を懸ける
親からの借金リスト)
2 時代の鏡としての家族(戦後七〇年、何が変わったのか
家族における権力関係への気づき)
3 家族をとらえなおす(愛の幻想がついえた後に
高齢化社会の現実
いくつかの提言―必要なのは絆や愛ではなく、お金に対するルール形成
この国で「家族でいる」ということ
あとがきにかえて―近くて遠い家族、遠くて近い家族)

「屋根うらの絵本かき」ちばてつや

2020年01月25日 18時59分56秒 | 読書(マンガ/アニメ)
「屋根うらの絵本かき」ちばてつや

イラスト、マンガ、文章で綴る、ちばてつや氏自伝。

P43
「あしたのジョー」に登場する紀子という娘の実家は、この時のわが家がモデルになっている。

アンパンマンのやなせたかしさんの話
P154
「人間はね、おなかがすいたときが一番つらいんだ。平和を語るのも大事だけど、目の前にいる空腹の人を助けてあげることが、まず大切なんだよ」

P156
2010年に東京都青少年健全育成条例が改正され、漫画やアニメの性描写が規制された。こうやって表現を厳しく制限しようとする動きが時々出てくる。
僕は植物に例えるのだが、上から一律に網を掛けるのは土壌に除草剤をまくようなものでよくない。そんなことをすればほかの可憐な植物もすべて元気をなくして枯れてしまうだろう。

お世話になった徐さんを訪ねて満州を再訪する話は感動する。
ここは実際読んでみて。P136―139

【ネット上の紹介】
漫画家ちばてつやは、どのように誕生したのか。戦争時の体験やデビューの経緯、「あしたのジョー」など名作の裏話など、画業60年の著者がイラストと文章で縦横に語る自伝集。

「源平六花撰」奥山景布子

2020年01月24日 18時37分01秒 | 読書(歴史/時代)
「源平六花撰」奥山景布子

平家にまつわる女性達を描いている。
文章が美しく、読後感も良い。
これが一作目とは恐るべき実力。(それにしても、後に、幕末落語家群像を描くことになるとは誰も予想出来なかったでしょう)

P171
私は白拍子の静さまではございません。信太の森に棲処いたします、はい、狐でございます。

建礼門院について
P225
波間に漂う女の髪を、荒々しい手が引き掴む。
「そちらは女院におわしまする。非礼は赦されぬぞ」

P240
母さま、父さま。
私(わらわ)は、何故、今、生きているのでありましょう。
(建礼門院は気になる人物だ。大原に行ったら、寂光院に立ち寄りたい)

【ネット上の紹介】
矢を射た男と、扇をかざした女。男は女を欲し、女は海に囚われた。落日の平家をめぐる女人たちを華麗な筆致で綴る第87回オール讀物新人賞受賞作収録の処女短編集。

台湾・龍洞(Long Dong)資料編

2020年01月23日 18時22分10秒 | 台湾2019/2020
年末年始に行った台湾について、思い出すことを、記載する。
航空券12/29ー1/8:¥63,820円、ジェットスターアジア
 HISにて購入・・・自分でネット購入したらもっと安くなるかも?
宿泊12/29ー1/3チェックアウト、6泊:28,501円、Hua Du Hotel、基隆
宿泊1/3ー1/8チェックアウト、4泊:20,475円、CF Kite Homestay、九份
 (CF Kiteは、観光&ハイキング用)
 ホテル公式サイトより、エキスペディア経由の方が安かった。早期割引?
岩場:龍洞(ロンドン)に行くバス停は・・・
 ホテルに近いのは『市政府』。(8:30にはホテル出発、岩場まで40分くらいかかる)(観光で九份に行くなら8:15にはホテルを出る必要あり、但し、こちらは本数多し)
 龍洞のMusic Hallに行くなら『龍洞』
 龍洞のBack Doorに行くなら『佛祖廟』
換金:現地空港で4万円を現地紙幣に換金し、帰国時、2,800元残った。
【内訳】
JP¥40,000円 
Rate 0.2655
10,620元
手数料30元
Net Amount 10,590元
 *4万円÷10,590元=およそ3.8倍。
 *「地球の歩き方」2020版ではレート3.4となっていたが・・・。
 *市内の銀行で換金したらもっと安くなるかも?
 *航空券とホテル代は、別途、日本で支払い済み。
 *1日3,000円、10日で3万円あれば、観光も含めて生活できる。
 *屋台で食べずに、毎食レストランで食事したら、この限りにあらず。
easy cardは便利、これなくして台湾の生活と観光は成り立たない。バス、鉄道、コンビニ等、全てこのカードでやりとりできる。細かい小銭に煩わされずにすむ。
購入方法は、コンビニでカードを買ってチャージしてもらうだけ。セブンイレブンが親切。ファミマにはカードがなかった。現地コンビニは、セブンイレブンほど親切ではない。例えば、セブンイレブンで熱い飲み物を買うと火傷しないよう紙でくるんでくれる、パンを買うと温めてくれる。
 *最初、2,000元をeasy cardにチャージ、さらに後ほど1,500元追加チャージ、帰国時800元ほどカードに残った。(1日300元弱・・・岩場往復のみなら、少なくてOKだけど、コンビニでパンやビールを買ったりする分を見込んでおく必要あり)
バスは安くて便利。基隆バスは無料Wi-Fiが使える。(台北市内のバスはダメだった、空港電車は30分だけ無料Wi-Fi可能)
台湾の地図は南北が逆になっている。最初宿泊地を探す際に「えっ?」、となった。
電話のかけ方、スマホの使用方法を日本で確認しておくと無駄な課金がなくなる。
登山口には、『静かに登ってください、喧嘩をしないでください』、と注意書きがある。(つまり、大声で喧嘩する方がいる、と)
地名は現地名で覚えておくと便利、乗る際に、駅員さんやバス運転手さんに確認する必要があるから。
 基隆・・・キールンで通じるが、車内放送はジーロンと言っていた。
 九份・・・ジォウフェン
 陽明山・・・ヤンミンシャン
 金瓜石・・・ジングアーシー
 瑞芳・・・ルイファン
 士林・・・シーリン
雨がやたら多い。登れなくても辛抱できる精神力か、あるいは、観光する柔軟性が必要。
服装は日本の秋くらいを想定するとよい。直射日光があたる岩場は暑いので、日陰を探して登ることになる。岩の乾きは早い・・・雨の翌日でもOK。

【参考資料】
ロクスノ#54
トポ:Rock Climbing Taiwan
ガイドブック:地球の歩き方(台北&台湾)
ガイドブック:台北低山散歩

【おまけ】
*おいしかったのは・・・
小籠包(シャオロンバオ)、胡椒餅(フージャオピン)、鍋貼(グオティエ)、芋圓(ユィユエン)、阿蘭の草餅。(パイナップルケーキと粽(ゾン)を食べなかったのが残念)
*ビールは、パイナップル味のものが、おいしかった。色々試してみて。

【疑問】
早朝、街を歩くと昨夜の屋台のゴミがあるが、カラスがつついていない、カラスがいない?日本なら、カラスの大群がゴミをあさって収拾がつかない、と思う。どうやって駆除してるのだろう?

「ひねもすのたり日記」③ちばてつや

2020年01月21日 19時51分53秒 | 読書(マンガ/アニメ)
「ひねもすのたり日記」③ちばてつや

ちばてつやさんのマンガエッセイ第三弾。
引揚げの時に、徐さんに大変世話になる・・・「地獄に仏」状態。
以下、詩人のアーサー・ビナードさんの指摘――
「ちばさんのキャラクターにはジョーや城太郎など「ジョ」という名前が多いですねー。徐さんに関係あるんじゃない?」
著者は創作ストレスにより、心の病になるが、キャッチボールにより立ち直る

【ネット上の紹介】
『ちかいの魔球』誕生秘話を収録!高校生にして貸本漫画家としてデビューしたてつや少年。紆余曲折がありながらも順調な漫画家人生を歩み始めたように見えたてつやだが、寝不足と体調不良から背中を這う「赤い虫」の幻影に悩まされるように。一方、マンガ界では週刊少年マンガ誌が創刊、大変革の波はてつやの漫画家人生をもまた大きく変えていく。少年から青年へ。千葉徹彌が「ちばてつや」となるその軌跡と現在の自身が交錯する、自伝的フルカラーコミック。

権現山996m~ホッケ山~蓬莱山1,174m

2020年01月20日 19時04分35秒 | 登山&アウトドア(関西)
権現から蓬莱まで縦走し、小女郎峠から下山した。
蓬莱山山頂
【コメント】
雪はさっぱりない・・・いったい今年の冬はどうなってるの?

【データ】1
JR堅田駅-(バス)-平バス停(ここから歩き)-アラキ峠-権現山996m-ホッケ山1050m-小女郎峠-小女郎ヶ池-小女郎峠ー蓬莱山1174m-小女郎峠-JR蓬莱駅
権現から蓬莱まで縦走し、小女郎峠から下山した。

【データ】2
タイム:4時間55分
距離:10.6km
上り:837m
下り:1,225m
消費カロリー:2186kcal

スタート9:24「平バス停」
権現山10:46-10:51
ホッケ山11:12
小女郎峠11:38
蓬莱山12:04
小女郎峠12:35
ゴール14:20「JR蓬莱駅」

「台湾少女、洋裁に出会う」鄭鴻生

2020年01月19日 21時25分10秒 | 読書(台湾/中国)
「台湾少女、洋裁に出会う」鄭鴻生

1930年代の台湾、日本の婦人雑誌を見て洋裁を知り、夢中になる。
日本人が経営する店で洋裁を実践から学び、やがて洋裁学校を経営するまでになる実話。日本統治下から、戦後の復興、経済成長の歴史も背景として語られる。著者・鄭鴻生は、主人公の女性の息子。資料を駆使して、淡々と語られ、好感が持てる文章だ。(翻訳も読みやすい、「台湾海峡一九四九」の訳者と同じ天野健太郎氏だ)

日本留学を決意する
P102
切符は、例の専売局で仕事をしていたおじに頼んで買ってきてもらったという。綴り式で、値段は32円。小冊子みたいなそれは、台南駅から基隆駅までの鉄道、基隆駅から九州の門司港までの船、そこからの東京市内までの鉄道の切符がセットになっていて、経由地に着くたびに1枚もぎとられた。

P216
現在台湾に住む客家人は、人口の15%弱と言われる。

P217
台湾で広く話されている「台湾語」は、中国大陸より移民してきた漢民族の多数を占める福建南部の方言(閩南語)だが、台湾のなかでも各地で細かい差がある。

【ネット上の紹介】
もうひとつの“カーネーション”がここにあった!『主婦之友』『婦人倶楽部』…日本統治下の一九三〇年代の台湾で、日本の婦人雑誌に魅了された少女は、親の反対を押しきって、洋装店の見習いとなり、やがて台南に自ら洋裁学校を開校する。母が息子に語った“小さな近代史”
序―六〇年の洋裁人生
目覚めのころ 1931‐36
学びのころ 1936‐44
戦中戦後の混乱を生きる 1944‐53
独立のころ 1953
夢中で仕事をしていた 1953‐60
路地裏で花開く洋裁学校の全盛期 1960‐74
終わりの季節―1974‐94
終わりに―最後の盛装

「圓朝」奥山景布子

2020年01月18日 07時58分50秒 | 読書(歴史/時代)
「圓朝」奥山景布子

名人・三遊亭圓朝の生涯。
もともと歴史と落語に造詣が深い著者の面目躍如。

P132
「おーせーふっこってなんだい?」
「さあ。公方さまがいなくなるって噂だが」
「まさか。そんな天地がひっくりけぇるようなこと、あるもんかい」
「お江戸も薩長のものになるってのは本当かい」
「冗談言っちゃいけねぇ。そんなことがありゃ、お天道さまが西から上がらぁ」

P165
「ううん。お前さんたち、『三教則』って知ってるか」
「聞いたことはありますよ。確か、敬神愛国、天理人道、皇上奉戴、でしたっけ」
 簡単に言えば、朝廷を敬い、行儀良くせよ、ってことだと(後略)

【備考】
さて、圓朝は多くの新作落語を創ったが、それには理由がある。
以下、Wikipediaより――
あまりの巧さに嫉妬され、師匠の2代目 三遊亭圓生から妨害を受けた。具体的には、圓朝が演ずるであろう演目を圓生らが先回りして演じ、圓朝の演ずる演目をなくしてしまうのである。たまりかねた圓朝はこれなら他人が演ずることはできないだろうという自作の演目を口演するようになり、多数の新作落語を創作した。

【誤植】P87
――姓は・・・・・・萩原だ。
「荻原」の字面を見ていて、(以下略)
(最初が「萩」で後が「荻」になっている・・・・・・「千と千尋」じゃあるまいし、わざと間違えた、ってことないと思うけど)

【ネット上の紹介】
裏切り、怨念、なんのその!「牡丹灯籠」「真景累ヶ淵」など数々の怪談、人情噺を残し、江戸と明治を駆け抜けて、芸能の怪物となった三遊亭圓朝。しかし、その実人生は「まさか」の連続だった。師匠に嵌められ、弟子は借財まみれ、放蕩息子は掏摸で逮捕。売れない修業時代から、名人にのしあがった晩年まで不屈の魂に燃えた“大圓朝”の堂々たる一代記。

「検事の信義」柚月裕子

2020年01月17日 18時30分46秒 | 読書(小説/日本)
「検事の信義」柚月裕子

ひさびざの「佐方貞人・シリーズ」最新刊、4作目。
次の4編が収録されている。
「裁きを望む」
「恨みを刻む」
「正義を質す」
「真義を守る」

P140
意見を求められた検察官は、「不許可」か「しかるべく」のどちらかの返答をする。不許可は、保釈を認めない。しかるべく、は裁判所の判断に任せる――保釈しても構わない、という意味だ。

P125
「人には感情があります。怒り、悲しみ、慈しみ。それらが事件を引き起こす。事件を起こした人間の根底にあるものがわからなければ、真の意味で事件を裁いたことにはならない」

【ネット上の紹介】
任官5年目の検事・佐方貞人は、認知症だった母親を殺害して逮捕された息子・昌平の裁判を担当することになった。昌平は介護疲れから犯行に及んだと自供、事件は解決するかに見えた。しかし佐方は、遺体発見から逮捕まで「空白の2時間」があることに疑問を抱く。独自に聞き取りを進めると、やがて見えてきたのは昌平の意外な素顔だった…。(「信義を守る」)

「犯人に告ぐ 紅の影」(3) 雫井脩介

2020年01月16日 21時13分21秒 | 読書(小説/日本)
「犯人に告ぐ 紅の影」(3) 雫井脩介

シリーズ3作目だけど、ベクトルは落ちない。
見事な出来栄えだ。
犯人側の行動や心理が描かれて深みが出ている。

P171
現実をどうするか、それは実現可能か不可能か・・・・・・それが思考の大部分を占めるようになった。どう転ぶか分からないような遠い未来のことは考えても仕方ないし、まして家庭などという、何が正解か分からないようなものに、エネルギーを割いてかかずらう気にはなれない。

【ネット上の紹介】
依然として行方の分からない“大日本誘拐団”の主犯格“リップマン”こと淡野。神奈川県警特別捜査官の巻島史彦はネットテレビの特別番組に出演し、“リップマン”に向けて番組上での対話を呼びかける。だが、その背後で驚愕の取引が行われようとしていた!天才詐欺師が仕掛けた大胆にして周到な犯罪計画、捜査本部内の不協和音と内通者の存在―。警察の威信と刑事の本分を天秤にかけ、巻島が最後に下す決断とは!?

ポンポン山

2020年01月13日 19時28分01秒 | 身辺雑記
ポンポン山に登ってきた。
本山寺の新しくなった樒。
さて、今回は、登山がメインではない。
上の写真は神峯山寺。
今日は、毎年恒例、神峯山寺の『厄除けぜんざい』の日。
神峯山寺公式サイトで確認して、日程を空けておいた。
厄年は終わったけど、縁起物なので、食べておきたい。
ちなみに、甘酒は無料。ショウガが入っていて、ぴりっと辛い。