【ぼちぼちクライミング&読書】

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「見上げた空の色」宇江佐真理

2019年08月31日 19時33分46秒 | 読書(エッセイ&コラム)
「見上げた空の色」宇江佐真理

2015年11月に、乳癌で亡くなられた宇江佐真理さんのエッセイ。

P146
人は五十を過ぎたら無闇にがんばるべきはないと思う。
(そうなんだよなぁ・・・でも、つい足掻いてしまうのも人情)

P357
近藤さんの著書によれば、原発事故で国が避難の目安にした年間の被爆線量は20ミリシーベルトだそうだ。
 ところが胸部CT検査の被ばく線量は1回10ミリシーベルトにもなる。
(聞くところによると、放射能と放射線は違うそうだ。放射線は身体に留まらず、突き抜けるから・・・神経質になる必要はない、と。専門家の方に確認してみて)

乳癌レポートより
P370
諦めて、覚悟していながら、心の底は寂しくてならないのだ。死ぬこと怖くないけれど、ただ訳もなく寂しい。この寂しさを埋める術を私は知らない。じっと堪えるしかないようだ。

【ネット上の紹介】
江戸の魅力、創作の秘密から闘病記まで 髪結い伊三次捕物余話シリーズなどで人気の時代小説作家によるエッセイ集第二弾。函館在住の主婦でもある筆者の日々のあれこれ。
第1章 まだ書いている
第2章 住めば都
第3章 人生、用事
第4章 見上げた空の色
第5章 今帰仁村の雷桜
第6章 わが心の師匠

「神さまたちの遊ぶ庭」宮下奈都

2019年08月30日 08時08分30秒 | 読書(エッセイ&コラム)
「神さまたちの遊ぶ庭」宮下奈都

本書を読むのは3回目。
毎回思わぬ発見があり、読むと幸せな気分になる。
だから、また読み返したくなる。
「山村留学」のため、一家5人で北海道に移り住んだときの1年間の記録。
場所はトムラウシの麓。

P39
 むすめも新小学四年生として今年の目標を述べた。
「みんなと仲よくなりたいです」
 一学年が百人近くいる前の小学校で言ったらちょっと嘘くさかったかもしれないが、ここでなら現実味がある。小学生は全員で十人だ。もしかしたら、ほんとうにみんなと仲よくなれるかもしれない。

P59
山を下りて町まで出ると、一軒だけ本屋さんがある。文房具屋さんと酒屋さんも兼ねた、小さな本屋さんだ。雑誌が主で、背の低い文庫の棚がひとつ。単行本は、一冊しか置いてなかった。本屋大賞をとった本だ。いつかこの本屋さんに私の本が置いてあったらうれしいだろうなあとしみじみと妄想する。しみじみと無理だと思う。(その後、トムラウシで書いていた小説「羊と鋼の森」が本屋大賞を受賞し、この本屋・相馬商店に置いてもらう夢がかなう・・・これはすごいことだ。しみじみ思う)

トムラウシの学校の先生の話
P166
「この学校の子は、友達のつくり方がわからないんです。ここにいると、みんなはじめから友達だから」

【初回読んだときの感想】

【再読したときの感想】


「トムラウシ山遭難はなぜ起きたのか」羽根田治

2019年08月28日 20時15分28秒 | 読書(山関係)
「トムラウシ山遭難はなぜ起きたのか」羽根田治/飯田肇/金田正樹/山本正嘉

アミューズ社によるツアー登山。
2,009年7月13日~7月17日、4泊5日、料金152,000円。(食料持参、無人山小屋利用)
参加者15人、ガイド3人、合計18人。
そのうち、参加者7人+ガイド1人、合計8名死亡。
悪天候による低体温症が原因。
生存した10名のうち、5名が自力下山、5名がヘリで救出。
明暗を分けたのは何か?

P65
取材したかぎりでは参加者の装備にこれといった手落ちは見られなかった。防寒具にしろ雨具にしろ、誰もがしっかりしたものをひととおり持っていたようである。ただし、それを充分活用していたかどうかとなると話は別だ。

P166
疲労凍死という言葉は、低体温症に完全に置き換えるべきだと考えている。

P170
低体温症の症状は早期から脳障害を発症することがわかった。(中略)
「キャー、キャーという奇声」「意味不明な言語」「呂律の回らない言い方」「赤ちゃん言葉」などを発している。(中略)
この段階で的確な手当をしないと、以後、急激に症状は悪化するものと思われる。

P188
1989年10月8日、北アルプス・立山の真砂岳付近で中高年パーティーが悪天候(吹雪)に見舞われて、10命中8名が低体温症で死亡した。

同じ日程で、無事、東大雪荘に到着したパーティーもある。
P210
「自分たちの席の隣に、食べられることのない18人分の食事がありました」と――。

今後の対策、具体例が書かれている
P259
①ザックは最低12キロを余裕を持って歩けること
②1日に10時間程度は余裕を持って歩けること
③3日間連続で余裕を持って歩けること
という3つの能力を事前にトレーニングしてきて下さい。またこの条件を満たす自信のない方は、参加をご遠慮下さい。
(このような条件を示すべし、と。ツアー登山は、ガイドに依存しがちになる。このような明示により、多少とも意識が高まるのではないか、と)


【参考リンク】
トムラウシ山遭難事故 - Wikipedia

【ネット上の紹介】
2009年7月16日、大雪山系・トムラウシ山で18人のツアー登山者のうち8人が死亡するという夏山史上最悪の遭難事故が起きた。暴風雨に打たれ、力尽きて次々と倒れていく登山者、統制がとれず必死の下山を試みる登山者で、現場は衆らの様相を呈していた。1年の時を経て、同行ガイドの1人が初めて証言。真夏でも発症する低体温症の恐怖が明らかにされ、世間を騒然とさせたトムラウシ山遭難の真相に迫る。
第1章 大量遭難
第2章 証言
第3章 気象遭難
第4章 低体温症
第5章 運動生理学
第6章 ツアー登山

マルチパン

2019年08月26日 20時02分03秒 | 身辺雑記
マルチパンを買った。
現在使っているフライパンが焦げ付いて困るから。
ストーンマーブル24㎝、フライパンと鍋、両方使える。
ふた付き3,980円、カインズにて。
箒も買った、278円。
現在の箒は、毛が抜けて困るから。
これは先週買った体重計。
以前の体重計は20年くらい前のものだから。
新しい体重計で測ったら、体内年齢46歳、と出た。(喜んでいいのか?)

「慈雨」柚月裕子

2019年08月24日 12時37分42秒 | 読書(小説/日本)
「慈雨」柚月裕子

警察を定年退職した神場は、妻と四国・巡礼の旅にでた。
霊場を巡りながらも、現在起こっている幼女殺害事件が気になり、部下と連絡をとる。
16年前の事件と酷似していたから。
アームチェア探偵ならぬ、お遍路刑事である。
妻、娘、部下とのやり取り、お遍路で出会う人々との描写がいい。

p172
「お遍路さんのはたいがいは、心になんか重たいもんを抱えていなさるけんど、あんたもそうなんじゃろ」
(中略)
「人生はお天気とおんなじ。晴れるときもあれば、ひどい嵐のときもある。それは、お大尽さまも、私みたいな田舎の年寄りもおんなじ。人の力じゃどうにもできんね。(後略)」

【ネット上の紹介】
警察官を定年退職した神場智則は、妻の香代子とお遍路の旅に出た。42年の警察官人生を振り返る旅の途中で、神場は幼女殺害事件の発生を知り、動揺する。16年前、自らも捜査に加わり、犯人逮捕に至った事件に酷似していたのだ。神場の心に深い傷と悔恨を残した、あの事件に―。元警察官が真実を追う、慟哭のミステリー。

「起き姫 口入れ屋のおんな」杉本章子

2019年08月21日 21時02分49秒 | 読書(歴史/時代)
「起き姫 口入れ屋のおんな」杉本章子

杉本章子さん晩年の作品。
夫の浮気が原因で、実家に戻ったおこう。
しかし、兄嫁の存在により、安らぐことができない。
家を出て口入れ屋の修行を始める。


宇江佐真理さんに匹敵する実力、と思う。
特に「家族」がテーマになると、実力が発揮される。
巧いもんだな、と感心する。
また、「家族」の確執って、現代も江戸も同じだな、とも思う。

【ネット上の紹介】
江戸のおんなを描いて「不世出の名人」と評された作家による最後の傑作!夫が浮気相手と子まで生したことに嫌気が差して、おこうは婚家を離れた。実家に戻っても安息は訪れない。奉公人の周旋や仲介をする口入れ屋の女主人に雇ってほしいと必死で頼んだのだが。単行本未収録の「ふたたびの浮き世」も掲載

「検事の死命」柚月裕子

2019年08月20日 07時07分54秒 | 読書(小説/日本)
「検事の死命」柚月裕子

佐方貞人の検事時代を描いた連作ミステリー。
佐方貞人シリーズ3作目。

「心を掬う」
「本懐を知る」
「死命を賭ける」―事部編
「死命を決する」―公判部編
2作目に匹敵する面白さだ。

P171
同じ痴漢でも、下着の中に手を入れたり胸を鷲摑みにしたりすると強制わいせつ罪に問われるが、衣服の上から身体を触った程度では、適用される法令は迷惑防止条例違反だ。

【ネット上の紹介】
郵便物紛失事件の謎に迫る佐方が、手紙に託された老夫婦の心を救う(「心を掬う」)、感涙必至!佐方の父の謎の核心が明かされる「本懐を知る」完結編(「業をおろす」)、大物国会議員、地検トップまで敵に回して、検事の矜持を押し通す(「死命を賭ける」―『死命』刑事部編)、検察側・弁護側―双方が絶対に負けられない裁判の、火蓋が切られた(「死命を決する」―『死命』公判部編)。骨太の人間ドラマと巧緻なミステリーが融合した佐方貞人シリーズ。刑事部から公判部へ、検事・佐方の新たなる助走が、いま始まる!

「検事の本懐」柚月裕子

2019年08月19日 19時35分02秒 | 読書(小説/日本)
「検事の本懐」柚月裕子

佐方貞人の検事時代を描いた連作ミステリー。
佐方貞人シリーズ2作目。

「罪を押す」
「樹を見る」
「恩を返す」
「拳を握る」
「本懐を知る」
私は学生時代の恩を返すため広島に行く「恩を返す」が好み。
1作目より面白く感じた。

P75
小野が犯したのは、留守の家を狙っての空き巣ではなく、十人が在宅しているとわかったうえでの居空きだった。

P192
仮を返せば、恩が返せるわけじゃない

【ネット上の紹介】
12万部突破の法廷ミステリー『最後の証人』主人公のヤメ検弁護士・佐方貞人の検事時代を描いた連作ミステリー、待望の文庫化です。出所したばかりの累犯者が起こした窃盗事件の真実を抉る「罪を押す」。県警上層部に渦巻く嫉妬が、連続放火事件の真相を歪める「樹を見る」。同級生を襲った現役警官による卑劣な恐喝事件に、真っ向から対峙する「恩を返す」。東京地検特捜部を舞台に、法と信義の狭間でもがく「拳を握る」。横領弁護士の汚名をきてまで、約束を守り抜いて死んだ男の真情を描く「本懐を知る」。

「最後の証人」柚月裕子

2019年08月19日 07時17分54秒 | 読書(小説/日本)
「最後の証人」柚月裕子

傑作法廷ミステリー。
ホテルで起きた刺殺事件。
密室ゆえ、圧倒的に不利な状況。
これを覆せるのか?
当初、単純な男女間の愛憎のもつれと思われた。
裁判が進むに従い、過去の事件が絡んでくる。
佐方貞人シリーズ1作目。

【ネット上の紹介】
元検察官の佐方貞人は、刑事事件を専門に扱うやり手弁護士だ。そんな佐方の許に、かつて在籍した地検の所在地で起きた殺人事件の弁護依頼が舞い込む。高層ホテルの一室で起きた刺殺事件。物的証拠、状況証拠ともに、依頼人が犯人であることを示していた。男女間の愛憎のもつれが引き起こした悲劇。世間やマスコミの誰もが、依頼人に勝ち目はないと見ていた。しかし佐方の、本筋を見抜くプロの勘は、これは単純な事件ではないと告げていた。敗戦必至の弁護を引き受けた佐方に、果たして勝算はあるのか。やがて裁判は、誰もが予想しなかった驚くべき展開をみせる…。

「日本国憲法の二〇〇日」半藤一利

2019年08月17日 15時14分27秒 | 読書(昭和史/平成史)
「日本国憲法の二〇〇日」半藤一利

敗戦から日本国憲法成立までを追った作品。
著者の個人的な体験を織り交ぜながら描かれる。
「15歳の東京大空襲」の続編、と言える。

進駐軍が来たとたん鬼畜米英、八紘一宇と言っていた人たちは?
P92
小泉八雲がいっているように、日本人の思想とか主義とかは「心理的な祭りようの衣装」にすぎなかったらしい。

「リンゴの唄」
P136
歌った並木路子は、松竹少女歌劇の新人である。3月10日の空襲で、みずからも火に追われて隅田川に飛び込む羽目となり、危うく溺れるところを救助されたのであるという。一緒に川に飛び込んだ母は遺体となって浮かんだ。父も南方で殉職死、次兄は千島列島で戦死。「並木君、君に明るく歌えというのはつらいのだが・・・・・・」と作曲家の万城目正がいったとか。

戦後百人一首
P223
忍ぶれど色に出にけりわが暮らし銭が無いかと人の問うまで
蚤しらみうつりにけりないたずらに十円出して長湯せしまに
敗戦の嵐のあとの花ならで散りゆくものは道義なりけり

P237
戦後東京の、いわゆるパンパンの発祥は有楽町といっていいらしい。それは銀座四丁目の地下鉄構内から、であるという。
「終戦間もなく、この構内売り場口、また入口に、モンペ姿に下駄穿きという格好で、はじめ二、三人の女が、ここを根城にタバコの闇売りをしていたが、場所柄とて売り上げがいいので、他の女が目をつけるようになり、いつの間にか二、三十人の女が集まってきた。ところが、これら闇タバコ売りの二、三が、通行の外人、日本人に売春をするようになり、果ては、その風が全部の女に蔓延してしまった。そして、ついに収入の多い売春が本業になってしまったのである。やがて、地下鉄がオフ・リミットとなり、商売ができなくなると、彼女たちは相ついで、有楽町ガード下へ移動し、ここにラク町パンパンの創世となったわけだ」

【ネット上の紹介】
8月15日、敗戦の日から、新憲法誕生まで。「漱石先生ぞな、もし」「ノモンハンの夏」の著者が見た、日本の原点!これくらいの歴史常識をもっておいても無駄にはならないと思う・・・・・
「三月十日」の章
昭和二十年八月(1)―「涙滂沱」の章
昭和二十年八月(2)―「国体護持」の章
昭和二十年八月(3)―「総懴悔」の章
昭和二十年九月(1)―「青い眼の大君」の章
昭和二十年九月(2)―「記念写真」の章
昭和二十年九月(3)―「憲法改正示唆」の章
昭和二十年十月(1)―「天皇制打破」の章
昭和二十年十月(2)―「天皇退位論」の章
昭和二十年十一月(1)―「近衛失格」の章〔ほか〕

洗濯機

2019年08月17日 14時53分49秒 | 身辺雑記
老朽化により、洗濯機を買った。
今まで使っていたのは、20-30年くらい前の二槽式だったので、全自動にしたいな、と。
買ったのは、パナソニックNA-FA80H6
67,020円-▲ポイント2,437円=64,583円(リサイクル料含む)
これに給水2型ニップル3,240円+洗濯機足下駄2,980円
この機種は旧タイプなので安くしてもらった。(つまり売れ残り)
新機種はNA-FA80H7のはず。(毎年6月くらいに新型がお披露目されるらしい・・・おそらく12万円以上すると思う)
ところで、FA80H6の80というのは8kg用ということ。
6kgや7kgでも良かったのだが、たまたまこれが旧タイプで残っていたから。
特に新機種にこだわってないし、1年前の旧タイプでも十分OKだ。
午後1:00pm頃、業者がきて設置してくれた。
さっそく、今日しなくてもいいTシャツ、ズボン、バスタオルなどを洗濯した。
音が静かで嬉しい。
インバーターでDD(ダイレクトドライブ)だからか?
それとも、今までのがうるさすぎた?

「あきない世傳金と銀」(7)高田郁

2019年08月14日 20時52分02秒 | 読書(歴史/時代)
「あきない世傳金と銀」(7)高田郁

シリーズ7巻目。
前巻で舞台が江戸に移動した。
その後が描かれる。
江戸での商いはうまく行くのだろうか?
どのような工夫をこらすのだろうか?
当時の世相と経済事情も語られて興味深い。

P171
大坂と江戸、例えば江戸の証人が大坂の品を大量に買った場合、双方の土地の両替商を使い、手形により代金が決済される。また、江戸の大店の呉服商は京に仕入れ店があるため、京への送金は為替手形で行う。それに比して、江戸から大坂への送金は何かと厄介だった。
 おまけに「金建ての江戸」と「銀建ての大坂」のはずが、呉服の値段は銀と決まっているため、一層、混沌としてしまうのだ。

【ネット上の紹介】
大坂天満の呉服商「五鈴屋」の七代目店主となった幸は、亡夫との約束でもあった江戸に念願の店を出した。商いを確かなものにするために必要なのは、身近なものをよく観察し、小さな機会を逃さない「蟻の眼」。そして、大きな時代の流れを読み解き、商いに繋げる「鶚の目」。それを胸に刻み、懸命に知恵を絞る幸と奉公人たちだが―。ものの考え方も、着物に対する好みも大坂とはまるで異なる江戸で、果たして幸たちは「買うての幸い、売っての幸せ」を実現できるのか。待望のシリーズ第七弾!

「うちの子が結婚しないので」垣谷美雨

2019年08月13日 20時51分16秒 | 読書(家族)
「うちの子が結婚しないので」垣谷美雨

千賀子の娘は28歳。
彼氏がいる様子も無い。
30歳になっても未婚だったらどうしよう。
そこで、親同士が子供の代わりに見合いをする「親婚活」を始める。
そこには、様々な親子の姿があった。
垣谷美雨作品なので、ユーモアを交えながら、エンターテインメントとして、読ませる内容になっている。

【ネット上の紹介】
老後の準備を考え始めた千賀子は、ふと一人娘の将来が心配になる。 28歳独身、彼氏の気配なし。自分たち親の死後、娘こそ孤独な老後を送るんじゃ……? 不安を抱えた千賀子は、親同士が子供の代わりに見合いをする「親婚活」を知り参加することに。しかし嫁を家政婦扱いする年配の親、家の格の差で見下すセレブ親など、現実は厳しい。果たして娘の良縁は見つかるか。親婚活サバイバル小説!

「山溪カラー名鑑 日本の山」山と溪谷社/編

2019年08月12日 21時37分44秒 | 読書(山関係)
「山溪カラー名鑑 日本の山」山と溪谷社/編
東北の山
戸隠・妙高の山
戸隠山1904m
白馬大雪渓
千沼ヶ原の湿原と三角山

「15歳の東京大空襲」半藤一利

2019年08月11日 20時12分36秒 | 読書(昭和史/平成史)
「15歳の東京大空襲」半藤一利

半藤一利さんの少年時代、特に戦争末期が語られる。
そして、あの東京大空襲の時に、どう行動したのか?

P18
「国民学校令」が公布され、小学校が「国民学校」と改称されたのが昭和16年3月のことです。

P156
とにかくものすごく強く北風が吹いていました。風にあおられた火の塊が、街から街へ、荒れ狂って飛んできます。それに真っ黒な煙のうず巻き。いわば道路は火と煙の洪水なのです。何十本もの火炎放射器でもしかけたように、ものすごい火の塊が地面を吹きとばされてころがってくる、空からかぶさってくる。
 その中を逃げるわけです。

P163
戦争が人間の本性にどれほど深く食いこんでいるか、わたくしたちはいまの世界の動乱やテロ行動をみるにつけ日々それを実感させられています。ですから、単に戦争の外形的な悲惨さ、非情さ、残虐さを強調するだけではいけないのです。それだけでは、平和を守りえないことは歴史が証明しています。ですから、自分たちの日常生活から戦争につながるようなことを、日々駆逐する、そのほかにいい方法はないのです。

【ネット上の紹介】
昭和十六年、東京下町の向島。いまや少年少女も戦士となり、すべてが戦争にくみこまれる激動の日々が幕をあけた。本書は、戦時下に必死に生きた一少年が、何を考え、喜び、悲しみ、どう生きぬいたかの物語である。
プロローグ 真珠湾攻撃と日本人―昭和十六年
第1章 悪ガキと忠君愛国―昭和十七年
第2章 軍国訓練と中学生―昭和十八年
第3章 鬼畜米英と防空壕―昭和十九年
第4章 「盲爆」と本土決戦―昭和二十年(1)
第5章 三月十日と焼死者―昭和二十年(2)
エピローグ 天皇放送と煙草一本―昭和二十年(3)