【ぼちぼちクライミング&読書】

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「エマ」再読

2016年05月31日 19時55分22秒 | 読書(マンガ/アニメ)

「エマ」を再読した。
先日10巻まとめ買いをしたので、しばらく飾っておいた。
ちょっと1巻だけ読み返しておこう、と。
すると、途中で止められない。
結局10巻とも読み返した。
う~ん、やっぱり面白い。
当時の風俗もよく調べてある。
改めて感心した。

エマとターシャが出逢うシーン
2巻から3巻にかけてが一番好きなところ。
(昔から「都落ち」が好きなのかも知れない)


吉野朔実さん追悼記事

2016年05月30日 20時57分34秒 | 読書(マンガ/アニメ)


4月20日、吉野朔実さんが亡くなられた。享年57歳。
桜庭一樹さんが追悼記事を書いておられる。(2016.5.29朝日新聞)
次の3点が挙げられている。
フラワーズコミックス<br> 記憶の技法 小学館文庫<br> 恋愛的瞬間 〈第1巻〉 少年は荒野をめざす 6巻
私は、漫画作品より、文章によるエッセイを面白く感じた。
角川文庫<br> お母さんは「赤毛のアン」が大好き 角川文庫<br> お父さんは時代小説(チャンバラ)が大好き 


「現代ヒマラヤ登攀史」池田常道

2016年05月29日 08時58分17秒 | 読書(山関係)


「現代ヒマラヤ登攀史8000メートル峰の歴史と未来」池田常道

新書で285ページ、コンパクトな割に読むのに時間が掛かった。
それもそのはず。
8000m峰のデータがびっしり詰まっている。
資料だけでない、そこからドラマが見えてくる。
生と死のドラマである。

P284
 本書は、隔月刊誌「岩と雪」の98号(1983年3月)から112号(1985年10月)まで、112回にわたる連載記事に大幅な加筆訂正を施したものである。
(中略)
 改めて『現代ヒマラヤ登攀史』を書く気にさせたのは、ネット時代のヒマラヤ情報が数字ばかりで語られる傾向が強いからである。それぞれの山には尊重されるべき歴史があり、現代の8千メートル峰登山者もその土台の上に自分たちの登山があることをもっと意識してもらいたい。昨今続出している頂上の取り違えなど、無知をさらけ出す以外の何物でもない。ガイドやシェルパが設置した固定ロープの終点を「頂上」と解して、誇らしげにブログに発表するなど、ほとんど想像を絶する。

新しい情報も盛り込まれている。
P196
 2013年6月の夜半、ディアミール側ベース・キャンプがパキスタン・タリバン運動(TTP)の武装集団に襲われ、登山者10人と現地スタッフ1人が銃撃されて死亡するという事件が起こった。TTPの声明では、米軍の無人攻撃機による同派幹部殺害に対する報復だと言うが、犠牲になった外国人の国籍はウクライナ、中国、スロヴァキア、リトアニア、ネパールで米国人はいなかった。襲撃者はいちいち登山者のパスポートを確認して国籍を確かめ「ビン・ラーディンの仇」と呼号していたという。

なお、この事件については「ロクスノ」#061,P94,ON THE SCENEに詳しい。
…・こちらも単行本化されることを希望する。
海外に行く限り、現地の政情、日本との関係をきちんと把握する必要がある。
「登りたい」って思いだけで登れる訳ではない。
登山界にもグローバル化の波が押し寄せている。

【感想】
仮に登山がスポーツであるとするなら、これほど致死率の高い行為があるだろうか?
それも練習と経験を積んで熟達者となっても死亡率は高い。
生と死の境目を見極め、ぎりぎりの線を見切ろうとするからであろう。
普通に登っても、満足感が得られないから。
成功すれば、さらに危険度が増したルートを選択していく。
練習を積み、技を磨いて死に近づいていく。
なんと理不尽なことか。

普段は臆病すぎるほど慎重に、いざという時は、大胆に。
このタイミングを極め、尚且つ運の良いものが生き残るのだろう。

【ネット上の紹介】
1950年のアンナプルナ初登頂から60年を経た今日に至るまで、ヒマラヤ登山はどのように変遷し、どこに向かっていこうとするのか。『岩と雪』元編集長による8000メートル峰登攀史の集大成。

[目次]
マウント・エヴェレスト
K2
カンチェンジュンガ
ローツェ
マカルー
チョー・オユー
ダウラギリ1峰
マナスル
ナンガ・パルバット
アンナプルナ1峰
ガッシャブルム1峰
ブロード・ピーク
ガッシャブルム2峰
シシャ・パンマ


石牟礼道子さんインタビュー記事

2016年05月27日 21時10分06秒 | 読書(エッセイ&コラム)


水俣病と熊本地震。人災と天災の違いはある。
「ただ、語り伝えることの大切さは共通しているのではないでしょうか」

「人間の能力には寿命と同じように限りがあります。人類と言って思い上がらず、生類の一員と思って自然に学び、後の代に伝えていくしかありません」(2016.5.24記事)


「エマ」

2016年05月26日 20時16分19秒 | 読書(マンガ/アニメ)

先日、古本屋に行った。
運が良ければ、絶版となっている本が見つかったりする。
欲しい本が、格安で入手出来たりする。
なるべく本を増やさないようにしているが、それでも買ってしまう。
まぁ、そんなもんでしょう。

「エマ」全10巻を1400円で売っていた。
買うしかない!


掃除人・キリコシリーズ

2016年05月25日 20時51分38秒 | 読書(小説/日本)

人気の掃除人・キリコシリーズ。
このシリーズも、 先日発売された「モップの精は旅に出る」で最終巻。
私は、このシリーズを気に入っている。
著者のインタビュー を、次に掲載しておく。(2016/5/9朝日新聞・夕刊)


キリコの活躍が始まったのは1997年。(中略)
初登場時のキリコは10代でポケベルを持っていた。
物語とともに年を重ねたが、それでも20代。
「いまの流行を取材して書くことは出来ますが、私との感覚的なずれはどんどん広がっていく。おしゃれなキリコちゃんを魅力的なままでいさせてあげたいんです」


「B面昭和史1926-1945」半藤一利

2016年05月24日 20時35分44秒 | 読書(ノンフィクション)


「B面昭和史1926-1945」半藤一利

昭和史をB面=草の根レベルで振り返ろう、って企画。

P20
 12月30日 宮中大奥(女官)のお局制度廃止に決定――東京日日新聞。
いまになると、この決定は新天皇の強い意志によるものであったことが明らかになっている。
 ともあれ、その昭和元年は、12月25日から31日までの1週間しかない。
(昭和元年生まれの人は少ない…当時満年齢ではなかったから、生まれてすぐ2歳になって不憫であろうと、昭和2年1月生まれにして届けたそうだ)

P39
日本最初の地下鉄、上野―浅草、2.2キロ
「人間がモグラになった」

P98
「のらくろ」の本名は、“野良犬黒吉”である、と。
「僕は、のら犬の黒つまり『のらくろ』というものであります」

P378
昭和16年頃の替え歌
 どんどん どんがらりと どなり組
 まわして頂戴 ヤミ物資
 教えられたり 教えたり

同じく昭和16年10月30日、
浅草寿町の本法寺境内に「はなし塚」が建立される。山ほどある演目のなかから花柳ダネ(明烏、居残り佐平次、廓大学、子別れ、品川心中、付け馬、つるつる、六尺棒など35種)、妾ダネ(権助提灯、星野屋など4種)、間男ダネ(紙入れ、包丁など6種)、艶笑ダネ(疝気の虫、不動坊、宮戸川など7種)、残酷ダネ(後生鰻)の計53種の古典落語をすべてここに葬ったのである。
 上からの命令にあらず、落語協会の自粛によるというのであるから、ちょっと首をかしげたくなる。花柳ダネこそが芸のみせどころと思うのであるが、それを高座にのせないことが聖戦遂行や大政翼賛のためになるというのであろうか。もう日本人みんなわけのわからないままに集団催眠にかかっていたというほかはない。

落書きパロディ
P435
「足らぬ足らぬは工夫が足らぬ」
 ↓
「足らぬ足らぬは夫が足らぬ」
男が戦場にかり出されて、町は女子どもばかり、と。「贅沢は敵だ」→「贅沢は素敵だ」に匹敵するパロディだ)

P449
有名なフレーズ「撃ちてし止まん」が古事記からきている、と。
神武天皇の御製
「みつみつし 久米の子らが 垣下に 植ゑしはしかみ 口ひびく 吾は忘れじ 撃ちてし止まん」

P464(昭和18年)
「米機を撃つなら、英機を撃て!」などと大書きしたビラが、電信柱やガード下の壁に貼り付けられているのを見かけるようにもなった。この場合の「英機」とは東条英機首相のことであったのであろう。

P529(昭和20年の冗句)
「戦争はじまっていらい、
○増産されたもの=法律とお金、歌わぬ音楽とシラミ
○減産されたもの=物資、食料と親切心
○不明のもの=大和魂あるいは必勝の信念」

特攻隊員の残した川柳
P555
 慌てし者小便したいままで征き
 万歳がこの世の声の出しをさめ
 父母恋し彼女恋しと雲に告げ
(川柳とは言え、一般の詩歌と同じで、胸にせまるものがある)

【感想】
正史からもれた巷の雑学ネタが満載。
約600ページの厚さ、読みごたえがあった。
ところで、「B面昭和史1926-1945」という事は、戦後史篇も出る、ってことか?
楽しみに待っている。

【ネット上の紹介】
国民はいかにして戦争になびいていったのか?政府や軍部の動きを中心に戦前日本を語り下ろした『昭和史1926‐1945』(=A面)と対をなす、国民の目線から綴った“もうひとつの昭和史”

[目次]
プロローグ 一週間しかなかった年―昭和元年
第1話 「大学は出たけれど」の時代―昭和二~四年
第2話 赤い夕陽の曠野・満洲―昭和五~七年
第3話 束の間の穏やかな日々―昭和八~十年
第4話 大いなる転回のとき―昭和十一年
第5話 軍歌と万歳と旗の波―昭和十二~十三年
第6話 「対米英蘭戦争を決意」したとき―昭和十四~十六年
第7話 「撃ちてし止まむ」の雄叫び―昭和十七~十八年
第8話 鬼畜米英と神がかり―昭和十九~二十年
エピローグ 天皇放送のあとに


「野田ともうします。」(7)柘植文

2016年05月23日 21時06分14秒 | 読書(マンガ/アニメ)


「野田ともうします。」(7)柘植文

野田さんも大学卒業、という事で、シリーズ最終巻。
残念な気もするが、だらだら続けるより、これでいいのかもしれない。
笑いを取るってのは、(涙を誘うより)難しい。
著者は、今までにない主人公を創造し、笑いを追求した。

野田さんをはじめ、脇役もユニークであった


【ネット上の紹介】
海に行ってみたり、パンドラの匣を開けてみたり、指名手配犯とそっくりだったり…。地味系だけど好奇心旺盛な野田さん、今日も絶好調。ゆるゆる読めて、フフッと笑える野田さんのワンダフルライフ、ついに卒業の日を迎えます。海に行ってみたり、パンドラの匣を開けてみたり、指名手配犯とそっくりだったり…。地味系だけど好奇心旺盛な野田さん、今日も絶好調。ゆるゆる読めて、フフッと笑える野田さんのワンダフルライフ、ついに卒業の日を迎えます。 


阿武山

2016年05月21日 20時22分17秒 | 登山&アウトドア(関西)

久しぶりに阿武山に登ってきた。

山頂間近

途中に古墳もある(藤原鎌足との説あり)

古そうな道標


老後の資金

2016年05月19日 20時38分41秒 | 身辺雑記

人生90年、と言われる昨今。
いったい老後に対して、いくら準備する必要があるのか?
所説あって、困っている。 
以下、朝日新聞2016.5.7記事

「平均的な夫婦の場合、60~90歳までの老後資金の目安は約1億円といわれているね」
「ええっ!?そんなに?」
「慌てないで。ただし、そのうち6600万円ぐらいは、公的年金でカバーできる。だから、差額の3千万円程度を夫婦で目標にするといいね」

公的年金を過度に信用したプランで大丈夫?
病気をしたり、介護を受けたりしたらどうなの?
理想は、『ぴんぴんコロリ』だけど。
何パーセントの人が、健康な状態から「ぽっくり」死んでいるだろう?
・・・統計を取って欲しい。

【参考リンク】
老後の費用


「名づけそむ」志村志保子

2016年05月18日 21時13分31秒 | 読書(マンガ/アニメ)

「名づけそむ」志村志保子

名前にまつわる短編集。
志村志保子さんは、こういう『テーマ』を与えられると、やたらいい仕事をする。
自由に描くより、制限がある方が、表現力が増すようだ。
今回も楽しませてもらった。







【リンク】
一部、試し読み出来る。
次にリンクしておく。
立ち読み

【おまけ】
昨日「はじめての猫」を紹介した。
本日は、「名づけそむ」。
未だかつてない快挙、である。
同月に2冊も、志村志保子作品が刊行されるとは!
ただ、悲しいことに書店を廻っても棚にない。
結局2作とも取り寄せた.

【ネット上の紹介】
志村志保子という「文学」。「名前」を持つすべての人に捧ぐ、10の物語。娘を捨てた母と、母に捨てられた娘?―。その邂逅は希望か、悲しみか。「名前は子供への最初のプレゼントだとは、よく言ったもんね」 18年前に夫と娘を捨て、男と逃げた三津江(51)。パート先の文具売り場で、結婚を控えた娘と再会するが―?。〈第1話〉 「私は一生、男の人に愛されることも、名前を呼んでもらえることもないんだろう」 恋人いない歴=年齢の愛子(29)。駅のホームで自殺未遂と誤解された現場を、知り合いの男子高生に目撃されてしまい…?〈第2話〉 あなたの心に優しく爪を立てるような―?。痛みと癒し、そして救いのオムニバスストーリー。 

「 はじめての猫」志村志保子

2016年05月17日 20時28分43秒 | 読書(マンガ/アニメ)
「はじめての猫」志村志保子

友人の付き合いで、猫の譲渡会に参加。
元気よく遊ぶ猫たち・・・その中で1匹だけテンションが低い猫がいた。
自分を見るような思いをしたのか、急に飼いたくなる。

猫を飼うことで、生活が一変する。

大きな展開も事件も起こらないが、
読み終わって温かな気分になる作品だ。

【ネット上の紹介】
平凡な毎日を静かに送る、平凡なひとりの20代女子、澤口江衣子さん。そんな平穏な彼女はある日友達のすすめから、猫の譲渡会に行きどうしても気になる猫と出逢ってしまった…。猫との出会いから平凡な毎日が大きく変わっていく感動のビューティフル・ストーリー。


夏への備え

2016年05月15日 09時17分22秒 | 身辺雑記

夏に備えて、メンテを行った。

汚れていたので、すだれを変えた

ウチのお婆さんは、よく虫に噛まれる。
溝にネットをかぶせて、蚊が湧かないようにした。
蚊の行動範囲は、諸説あるようで、50m~150m?
いずれにせよ、我が家だけ対策しても意味ないかも。(気休めでも、出来ることはしておきたい)


スズメの子

2016年05月13日 21時13分20秒 | 身辺雑記

先日、スズメの子を拾った。
巣から落ちたのだろうか。
飛べないようなので、 庭に置いた。
うろうろしていたが、 しばらく留守にしたら、いなくなっていた。

未熟な証拠・・・くちばしが黄色いのが分かる。 


中央公論 130巻 3号

2016年05月12日 20時28分20秒 | 読書(エッセイ&コラム)


中央公論 130巻 3号 1588通号 20160301日号

今回の「新書大賞」はレベルの高い作品が多い。
そこで、1位以外の作品がどうなのか、チェックしてみた。

国立歴史民族博物館・松木武彦教授が、池田常道氏の「現代ヒマラヤ登攀史」を挙げている。
さすが、お目が高い。
私もチェックして、そのうち読もうと思っていた作品だ。
曰く、「メジャーなレーベルからの出版ならもっと注目を集めていたはず」、と。