<大斎原 おおゆのはら>
熊野本宮大社においては、神域のすべてが、
「撮影禁止(社務所での許可が必要?)」区域です。
そのため、載せられる写真が限られてしまうのですが、
幸い書いておきたい話の大半は、
旧社地である「大斎原(おおゆのはら)」
の周辺に集中しています。
明治22年に発生した大水害により、
社殿の大半が流失した本宮大社は、
その後残った社を高台へと移しました。
もともと社殿が建てられていたのは
熊野川・音無川・岩田川が合流する中州で、
現在は「大斎原」と呼ばれています。
今では川の形が変わってしまいましたが、
以前の大斎原は「3つ」の川が出会う地点で、
川と川とが交わり渦を巻いていたそうです。
渦が生まれる場所は「異界」への入り口でもありました。
2つのみならず3つの川が流れ込むこの場所を、
古代の人々は「神の坐る地」ととらえていたのでしょう。