治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

解けなかった二つの疑問

2017-09-20 12:40:46 | 日記
さて、「発達障害は治りますか?」を作った時点で、私の中には神田橋先生がおっしゃっていることで解けなかった疑問が二つありました。

一つは「資質を開花させる」ということです。

これは、先生(や愛甲さん)の言い方だとありがちな「自閉っ子天才説」みたいなのと区別がつかず、長年私にとってはどっちかというと取り上げたくない話題でした。

でもじょじょに、「資質」とは「欠点」も含むのだとわかってきました。
そうなるとがぜん理解する気が出てきて

「資質の開花」こそ「治る」近道だと思うようになりました。

そしてそれを理解するために作った本が
「脳みそラクラクセラピー」
「10年目の自閉っ子、こういう風にできてます!」であり

自分自身の資質の開花の結実として書いた本が

「発達障害、治るが勝ち!」です。

そしてこの週末の出版記念講演会ではもう一つの疑問

「症状は自己治療」についてわかってきたことをすべてご披露します。

自己治療たる症状を二次障害と取り違える。そして間違った扱いをする。

これが「早期診断・早期介入」を効果のないものにしている、とわかってきたのです。

じゃあ自己治療を放っておいたほうがいいかというと
放っておかないほうがいいのです。
そして放っておかないための方策は、七年前よりずっと豊富になっているのです。

それがわかってきました。

しゃべっていい、という事例も引っ張りながら、それをご説明し

「一次障害・二次障害」を洗い直し

効果のある発達援助を考えたいと思います。

レジュメは今のところこんな感じです。レジュメっていうかメモ書きですが。当日配るかどうかわかりませんので、いらっしゃる方はこの記事をブックマークしておいてください。

夜の部のレジュメは、長いので打ち出してお配りするのではなくデータで送ろうと思います。
入金確認した方から今夜くらいから送り始めますね。
よろしくお願いいたします。

=====

出版記念講演会 メモ書き


本日のテーマ
一次障害と二次障害を洗い直し効果ある発達援助につなげる

「発達障害は治りますか?」を作った時点で残った大きな疑問ふたつ
・資質を開花させる
・症状は自己治療

それを七年かけて解いてきた

・資質を開花させる→理解に至った
その途上で作った本
「脳みそラクラクセラピー」「10年目の自閉っ子、こういう風にできてます!」「発達障害、治るが勝ち!」

・症状は自己治療
 が本日のテーマ。
 最近になってわかるようになってきた。

・浅見自身の資質のとらえ方→「発達障害、治るが勝ち!」につながった。

・日本の教育のDNA(資質)、があったうえでの特別支援教育の広まり
特別支援教育のマスプロ教育化→ベルトコンベヤーに乗せるための支援→発達には効果がないものになっている

→「早期診断早期介入」が「支援の必要性を減じること」につながらないのが現状なのはなぜか?

「発達援助」を望む側として留意しておきたいこと
→支援ではなく接待になっている現実

マスプロ特別支援教育・成人支援の原則
一次障害 治らない
二次障害 周囲の理解で防ぐ→本当か?

二次障害はメイドインジャパン?

併存症状(二次障害ではない)
社会不安 睡眠障害 感覚過敏  不安 うつ


神経発達障害→神経を発達させればいい
(「人間脳の根っこを育てる」)

脳内生きづらさ(保護者・支援者には多いが一般人には少ない)→理解されにくい
胎児性の愛着障害なり恐怖麻痺反射なりに収れんできる
(「愛着障害は治りますか?」 「人間脳を育てる」)

感覚過敏などは一次障害のはず
社会の理解は関係ない

一次障害と二次障害の洗い直し
「生まれつきの」という意味の洗い直し
(「人間脳の根っこを育てる」)

自己治療、ならば出した方がいいのか?
イエスでありノー

事例:他人を「ずるがる」人の悩みと愛甲さんの答え

自己治療が起きたときの周囲の対応法を考える(周囲はかなり迷惑をこうむる)
従来型の対応:薬物、言葉以降のアプローチ

二次障害の拡大解釈・過小解釈に気をつける
(家族不和・腰痛などを例に)

支援者にお願いしたいこと

各家庭でできること

最新の画像もっと見る