スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

農林水産大臣賞典黒船賞&ライプニッツの意志作用

2015-03-17 19:19:35 | 地方競馬
 半数以上の馬には勝機がありそうだと思えた第17回黒船賞
 先手を奪ったのはサクラシャイニー。マウンテンダイヤが並び掛けていきましたが,コーナーワークで差が開きました。その間にダノンレジェンドが2番手に並ぶところまで追い上げ,セイクリムズン,ドリームバレンチノ,タイセイレジェンド,タガノジンガロ,ジョーメテオという順で追走に。ハイペースでした。
 3コーナーでダノンレジェンドが単独で2番手に。マウンテンダイヤは一杯で,ドリームバレンチノが3番手。逃げたサクラシャイニーはコーナーで後退。直線入口ではダノンレジェンドが先頭で,ドリームバレンチノが追い掛ける形。しかし直線に入ると前にいたダノンレジェンドが差を広げて優勝。2馬身差の2着にドリームバレンチノ。直線で内目から追い上げたタガノジンガロが半馬身差で3着。
 優勝したダノンレジェンドは前走のカペラステークスに続いて重賞連勝。斤量がやや有利,先行できる脚質から,有力候補の中でも上位に位置づけられた馬。逃げたときの方がよい結果を残していましたから,そうでない展開でも結果を出せたのは大きな収穫であったと思います。直線が短いコースでの重賞では,今後も侮れない存在でしょう。
 騎乗した丸田恭介騎手,管理している村山明調教師は黒船賞初勝利。

 第三部定理二から分かるように,一般に精神mensが身体corpusを運動motusに決定するdeterminareことは不可能です。ですから,ライプニッツGottfried Wilhelm Leibnizの意志作用volitioが,スピノザを訪問するという身体の運動の原因causaであるということはありません。つまりこの意味でライプニッツの意志作用が訪問するという身体の運動の十全な原因causa adaequataの一部を構成すると僕は主張するのではありません。これはあくまでも,ライプニッツの精神のダイナミズムに関連してのことです。したがって第二部定理九を援用する方がよいでしょう。
 スピノザとライプニッツは,会見する以前から,書簡でのやり取りを行っていました。またライプニッツは『エチカ』の内容に強い興味を抱いていました。こうしたことから類推すれば,実際に訪問する以前から,ライプニッツの精神のうちに,訪問の表象像imagoがあったということ,いい換えればライプニッツがスピノザを訪問することを想像していたことはだれにも疑い得ないと思います。そして第二部定理一八により,その想像はほかの表象imaginatioへと変移していったことも確実です。
 この変移がどのような変移であったかは,ライプニッツ以外には不明です。ですから僕は思惟属性Cogitationis attributumの下でライプニッツの訪問を考えた場合に,部分的原因causa partialisであり得るといい,部分的原因であったと確定的ないい方はできなかったのです。そして原因であり得たというのは,たとえば以下に示すような場合です。
 第三部定理一二とか第三部定理一三というのは,第三部定理六第三部定理九から帰結します。したがってこれは人間の精神の現実的本性に属します。なので,ある人間の精神mens humanaを現実的に構成する観念ideaは,その現実的本性actualis essentiaを増大するものが多くを占めます。あるいは現実的本性を減少させるものを阻害するものが多くを占めます。そこでもしもライプニッツの精神のうちにスピノザの表象像が生じたとき,ライプニッツの完全性の移行が大なる完全性perfectioから小なる完全性への移行transitioであるなら,ライプニッツは現実的本性からその表象を排除するように決定されます。しかし史実から考えれば,そうしたことがライプニッツの精神のうちでたびたび生じたとは,少なくともある時点までは困難だと思うのです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする