スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

竜王戦&結果

2007-11-14 20:00:31 | 将棋
 1勝1敗のタイで向かえた竜王戦五番勝負第三局。今日は中継サイトが読み込めなかったので,kuroumaさんの中継で手順を追いました。ライブ中継と謳っているわけですから何らかの対処をしてほしいところです。
 佐藤二冠の封じ手は▲3九玉。まあ普通の手ですが個人的には少し意外でした。この後,48手目の△4三銀引で後手の駒組みは飽和状態。ということで50手目に△7四歩と,後手の渡辺竜王から仕掛けていきました(渡辺竜王はこのあたりは苦しいと思っていたようです)。ここから中盤の戦いですが,控室の検討ですとどうも先手の方が有利に進めていたようです。
 先手が端を攻めた後,76手目に△2八角成。この後,81手目の▲1四歩から91手目の▲1八歩まで端の折衝が続きましたが,ここは後手が一方的に得をしていると思われ,この辺りが勝負の分かれ目となったのではないかという気がします(ここではまだ互角だそうです)。
 この後,98手目の△7六香に先手は▲同飛と切っていきましたがやや駒不足(この後,110手目に△6四金と角も取ったところで渡辺竜王はようやく好転したと思われたとのこと)。後手は116手目に△6四龍と切り,△3七桂と寄せに出ました。先手の最後の反撃は手順を見る限りでは形作りに近い(実際はそうでもなく125手目の▲4九歩が受けの勝負手。ここで実戦の△1四歩は最善手だったのですが,渡辺竜王は必ずしも読みきっていたわけではなく,△同桂成も勝ちと思われていたようです。そちらを選んでいたらもっと戦いが続いたと思われます。112手目の△6六龍の局面はかなり差があるように感じられたのですが,その後の決めに生き方に少し乱暴なところがあったか,実際にはそんな大差ではないのかもしれません)ものがあり,そのまま後手の勝ちになっています。投了以下,▲同歩なら△3九角,逃げるのは△2八金で詰み。途中の解説などは後で()内に追記します。
 このふたりの対局はこのところ後手ばかりが勝ちます。これで渡辺竜王の2勝1敗。第四局は21日と22日に指されます。

 競輪は明日から一宮記念が始まります。地元の中部勢に北日本が対抗する形でしょうか。

 ある思惟の様態,あるいはここでのテーマだけに即していうならある精神が,それが思惟の様態であるということだけを根拠として,それが原因となって生み出される結果としての思惟の様態というのがどういうものであるのかということを考えるためには,僕は第二部公理三に訴えるだけで十分ではないかと思っています。ここで,思惟の様態のうち第一のものは観念であるということが明らかになっているからです。
 もう少し具体的に考えてみます。この結果として生じる思惟の様態が,ある観念以外の何かであると仮定してみます。ここでは分かりやすくある感情,たとえば欲望であるとしてみましょう。
 欲望という感情は,漠然としたものではなく,必ず何か具体的なものを伴っています。スピノザのようになりたい,あの人と付き合いたい,ラーメンが食べたい,などのようにです。そこでたとえばラーメンを食べたいという感情について考えれば,この感情はラーメンの観念があることによって成立し得ます。もしもラーメンの観念がなければラーメンが食べたいと欲望することは不可能ですからこれはそれ自体で明らかでしょう。このような意味において,思惟の様態のうちで第一のものは必ず観念であるといえるのです。いい換えれば,もしもある知性あるいは精神のうちに,何らかの観念以外の思惟の様態が実在するならば,必ずそれと同時にその思惟の様態に関係するような観念も実在しているということになるのです。
 したがって,精神を原因として生じる思惟の様態は,観念であると考えてよいだろうと思います。もしもそれが観念ではないと仮定したとしても,その観念以外の思惟の様態と同時に,それに関係しているある観念があるということは明らかだと思うからです。
コメント (2)
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