スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

北京五輪日本選手応援競輪&本性と実在性

2007-08-26 23:11:14 | 競輪
 北京オリンピック日本選手応援競輪の決勝(動画)。並びは岡部-竹内の北日本に鈴木,平原-阿部-川村の関東,前前自在の加藤に西川で,宮越が単騎でした。
 鈴木選手がSを取って岡部選手の前受け。4番手に平原選手が入り,7番手に加藤選手で宮越選手は最後尾で周回。残り3周のバックから加藤選手が上昇すると岡部選手はすんなりと下げて加藤選手が誘導の後ろに。残り2周のホームに入ると平原選手が上昇,加藤選手は平原選手だけを入れて番手戦を挑みました。打鐘でも平原選手は誘導を切りませんでしたが,ホームに入って宮越選手も追い上げ,番手が3人での競りになるとようやく発進。大外の宮越選手は下がりましたが加藤選手と阿部選手の番手戦はなかなか決着がつかず,バックに入ると平原選手からかなり離れてしまいました。ここで岡部選手が捲り発進。平原選手の番手にも入れる形でしたがそのまま一気に捲りきってしまい,ゴールはこのラインの3人による僅差の勝負になりましたが,岡部選手が1着,竹内選手が2着,鈴木選手が3着と,並びのままの決着になりました。
 優勝した福島の岡部芳幸選手は意外にもこれが今年になって初めての優勝。これは協賛競輪なので意味合いが少し異なりますが,GⅢという意味では昨年12月の名古屋記念以来の優勝となります。捲りが得意な選手ですから,予想通りといえばそうですが今日は隊列が短くなったのが最大の勝因。番手戦の決着が長引いたのも幸いしました。逃げた平原選手もかなりの力があると思うのですが,現状ではまだ岡部選手の方が上回るようです。

 同じ属性attributumに属するほかのものの本性natura,essentiaあるいは実在性realitasをすべて含んでいるということが,無限の性質のひとつに数え上げられるということですが,このとき,無限infinitumであるものに含まれなければならないものについては,それを同一の属性に属するほかのものの本性と考えても,また実在性と考えても,どちらでも同じことであると僕は思っています。というのは,ある事物の本性というのと,その事物の実在性というのは,同じ事柄を別の観点から示したものにすぎないと僕は考えているからです。そこでこのことについての僕の考え方を簡単に説明しておきます。
 まず,事物の実在性というのを,僕はある力potentia,その事物が実在する力と考えます。この根拠を『エチカ』に訴えるなら,たとえば第一部定理一一の第三の証明で,スピノザが事物が存在するということを力とみなし,逆に存在しないことを力と反対の意味で無力とみなしていること,また,第三部定理七などで,力を実在の継続と関連付けていることがあげられます。
 ところで,その事物をしてその事物が実在することを定立するものは,第二部定義二によって,その事物の本性essentiaであるということになります。したがって,事物の本性というのを,ある形相的formalisなものであるとみなすとすれば,その事物の実在性というのは,その形相的にformaliterみなされたものが有している力のようなものではないかと思うのです。つまりあるものを単に形相的な側面からみたとき,そのものがある事物の本性とみなされるなら,そのものが有する力という観点からみられる場合には,それはその事物の実在性とみなされると僕は考えているのです。よって,無限である事物に含まれていなければならないものは,同一属性に属するすべてのものの本性であると考えても実在性であると考えても,同じことだろうと思うのです。
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