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スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

倉敷藤花戦&第一部定義四

2006-11-28 22:59:14 | 将棋
 倉敷藤花戦は昨日,終りましたが,今日は清水市代倉敷藤花が1勝1敗のタイに追いついた26日の第二局を回顧します。先手が挑戦者の斎田晴子女流四段で,9手目に早めに▲5七銀と上がってからの四間飛車。これに対して清水倉敷藤花は急戦を挑み,30手目に△6五歩と仕掛け,36手目に△6二飛で右四間飛車にしました。工夫したという印象ですが,あまりうまくいったとはいえないのではないかと思います。その後,57手目の▲7三歩成を△同飛と取って飛車交換。ここから互いに龍を作って長い中盤戦となりました。そして形勢が一方に傾いたとはいえないままかなりきわどい終盤戦に突入。おそらく120手目の△5六角が攻防の好手で,やはりきわどいながらもここからは清水倉敷藤花の勝ちになっているものと思われます。その後の先手の攻めを凌ぎつつ,先手玉を徐々に寄せていき,最後は受けなしに追込み,即詰みに討ち取って一手勝ちを果たしました。なかなかの熱戦で,好局だったのではないかと思います。
 明日からは竜王戦第四局が始まります。第三局の逆転勝ちを生かすためにも,渡辺竜王としてはここで対戦成績を五分に戻しておきたいところでしょう。順当なら後手の佐藤棋聖の一手損角換りが予想されます。

 ここで問題になっているのは,複数の実体が存在し,かつひとつの実体の本性が複数の属性によって構成される場合の,各々の実体が有する属性の共通性です。したがって,実体の定義である定義三は,定理五の立場が名目的であるという点ではこの問題に関係していますが,むしろ実体についてのスピノザの考え方よりも,属性についての考え方の方がより重要であろうと思われます。そこでまず,属性の定義をみておくことにします。これは第一部定義四です。「属性とは,知性が実体についてその本質を構成していると知覚するもの,と解する」。これまでも,スピノザの哲学では実体の本性についてはそれをとくに属性というというような仕方で,この定義四には簡単に触れてきたことが何度もありますが,こうして全文を紹介するのは初めてです。また,この定義はそれ自体でもいくらかの疑問を抱えているのではないかと思われますので,まずその部分から考えていくことにします。
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