スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

女流王位戦&老人に席を譲る場合

2006-10-14 22:29:52 | 将棋
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 12日に指された女流王位戦の第二局。
 後手の石橋女流四段のごきげん中飛車で,これはまあ予想された戦型でした。29手目に清水女流王位が▲2四歩と仕掛けて戦いに。しかしその後,37手目に▲4六歩と打たなければならないようではうまく攻めたという感じでもなく,このあたりはむしろ石橋四段の作戦勝ちになっていると思われます。ただ,清水王位はどちらかといえば終盤型の棋士なので,このくらいは許容範囲なのかもしれません。実際,この将棋も逆転するのですが,具体的に石橋四段のどの手が悪かったのかとなると,判然としません。
 石橋四段の自戦解説だと,50手目の△4三金は疑問手だったようですが,ここで逆転しているとは思えないです。将棋はここから清水王位が金銀を進出させて押さえ込みにいったのに対し,石橋四段は74手目に△3七歩成と1枚目のと金を作り,続けて△4八歩成と2枚目のと金を作りました。普通,押さえ込みにいく将棋の場合は,どこかに穴が開いてしまうと脆いもので,ここでは後手が優勢のように思えるのですが,もしかするとこの将棋の場合には違ったのかもしれません。清水王位はその後も駒を前進させて,石橋四段の飛車角に働きを与えず,最後はさらにと金を作られ玉を裸にされましたが,即詰みに討ち取って2連勝としました。第三局は24日です。

 明日は秋華賞です。前々から素質を買っているニシノフジムスメ◎に期待します。相手はオークス勝ち以来のカワカミプリンセス○で,能力はこれが一番かもしれません。ローズステークスが鮮やかだったアドマイヤキッス▲がその次,さらにアメリカンオークスでいい競馬をしたアサヒライジング△,オークス2着のフサイチパンドラ△,桜花賞馬のキストゥヘヴン△は,純粋な能力は高いと思いますが,ここも距離が長いとみて最後に。

 具体的な例を挙げて考える方が分かりやすいと思います。
 そこで今,ある人が,満員電車で老人に席を譲ることを決意(意志)し,実際にその行動をとったとします。この人のこの意志は,純粋にこの人の中からのみ出てきたわけではありません。なぜなら,この人のこの意志が生じるためには,この人が電車に乗り,その電車が満員(空席がないという意味)で,さらにこの人の前に老人が乗ってこなければならなかったからです(今はその方が分かりやすいと思えるので,スピノザ流の思惟と延長の厳密な区別を抜きに話を進めます)。
 実際,これらの条件のどれひとつが欠けたとしても,この人のこの意志は生じなかった筈です。ということは,こういった条件の一つひとつが,この人の意志の部分的原因であるといえるわけです。そしてこれはあくまでもひとつの例にすぎず,人間が意志をする場合には同じことが必ずいえると思うのです。したがって,当時の僕の自由ということの考え方からして,僕が人間には自由(意志)がないと考えたのは当然だといえます。
コメント
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