曽我部絵日記

曽我部昌史の写真絵日記

安養(アニャン)市にいく1:活動編 その2

2006-10-09 | インポート

 9月23日 


中間プレゼン。チームごとの発表。コミュニケーション不足なチームの、不安そうな雰囲気がこっちにも伝わってくる。8チームでのグループワークなのだけれど、作業しやすいチーム分けではなく、とにかく、国籍や出身校がバラバラになるように組み合わせたので(バラバラになることだけを目指した)、コミュニケーションのハードルは、当然高い。がんばってくれ。
昼食後、APAPのプロジェクト(屋外型のミニアートテーマパークみたいなもの)を見て回る。途中学生とはぐれたものの、なんとか合流。アニャン中心街の怪しく広い屋台的市場を見学する。


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コンテナ内プレゼン。


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ディディエ・フォスティノの作品。実作ははじめて見る。

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東京ピクニッククラブ(太田浩史さんとかのユニット)の飛行機型の芝生。芝生の隣で、シートを広げてくつろぐ親子連れがいたりして。


 9月24日 


午前中、学生たちの作業をながめ、ゆっくり目の昼をとった後、ソウルAXを見に行く。渋谷にある渋谷AXのソウルバージョンで、基本計画まではみかんぐみでやったんだけれど(というより、構成はほぼ、渋谷のまま)、その後、知り合いの地元建築家の人に依頼し、竣工後、完成した建物は見ていなかったのだ(正確に言うと、いつの間にか完成していた)。
何となくの場所を覚えているつもりだったので、何の準備も無く電車に乗ったのだけれど、路線図をながめ、しばし呆然。適当に行って、タクシーで修正(ソウルのタクシーは安い)。なんとか明るいうちに到着。予想通りのものができていたが、周りを含め、一気に開発されていた。バブルだ。


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ソウルAX(なぜか、melon-AXっていう名前だった)



 9月25日 


最終案プレゼン日。いくつかのチームにちょっとした亀裂が生まれつつあるようだけれど、すでに突っ走っているチームもある。で、午後は一部の学生とソウル大の美術館へ。レム・コールハースの設計。いかにもな感じだが外観は微妙。学生たちは、本物のレムははじめて、とはしゃいでいる。初々しい。建物名はMOA(MUSEUM OF ART)。OMAを意識したのか、それにしても、堂々としたネーミングだ。


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電子辞書とインクカートリッジとサツマイモ。なんだか今回のワークショップの象徴だ。


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MOA



 9月26日 


外国にいるのだけれど、携帯も普通にかかってくるし、メールがいつも通りに受けられるので、原稿などの細かい仕事がたまっていく。今日は学生たちが頑張る日だろう、ってことで、ぼくはホテルで仕事、と頑張ってみたものの、緊張感が続かず、近所に髪を切りに行く。韓国の床屋はプラスアルファのサービスがすごいっていうか怖いっていうはなしだったんで、覚悟(期待?)をして行ったんだけど、割とすんなり髪を整えてもらって終了。


またホテルに戻って仕事、と頑張ってみたんだけれど、すぐあきて、ふと思い立って、ソウルで活躍している建築家の友人(CHOI MOON-GYU)に連絡してみたくなった。連絡先など控えてなかったんだけれど、ネットで探していたらほどなく事務所を発見。急遽、訪ねることにした。ソウルまで電車に乗って、彼の事務所を見学して、なぜか彼のクライアントたちと彼のスタッフたちとの会食(っていうか宴会)に混ざって盛り上がり、最終日前日でなければなあ、と後ろ髪を引かれる思いで、アニャンに帰還。どうやら、この頃、学生たちは大変だったみたい。


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彼(CHOI MOON-GYU)の事務所は一軒家。


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作品の乗っている雑誌などをもらった。



 9月27日 


最終日。いろいろあったものの、夜8時にプレゼンがスタート。韓国語と日本語のバイリンガルで1チーム5分で準備していたんだけれど、急遽途中に英語通訳が入ることになり、グググッと時間が押してしまった。でも、まあ、作品はなかなかおもしろかったんじゃないか。中村さんのスタジオのアニャンクリック(映像作品)もかなりおもしろかった。プレゼン完了が夜10時。打ち上げ会場到着が10時半くらいだっただろうか。1次会終了(2時半くらい)で、ぼくたちは退散。何しろ、翌日の授業があるので、朝8時半金浦発の飛行機にのることにしていたんだけれど、アニャンからだと、朝5時半前に出発だった。


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屋外プレゼン会場(人数少なくないか?)


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学生たちが壇上でプレゼン


まあ、いろいろあったけれど、楽しかった。ハングルも読めるようになったし(読めると格段と街が歩きやすくなる)。でも、韓国に長くいると、体重が増えるな。ということで、次回は食べ物編。