Sightsong

自縄自縛日記

渋谷毅@裏窓

2016-03-28 08:52:29 | アヴァンギャルド・ジャズ

新宿ゴールデン街の裏窓にて、渋谷毅のピアノソロ(2016/3/27)。

Takeshi Shibuya 渋谷毅 (p)

ゴールデン街だから当然ここも狭いバーで、渋谷さんのソロはいつもすぐ予約で一杯になる。客は10人、そのうち2人が立ち見、2人がバーカウンターの中で立ち見。わたしはというと、ピアノの真横に密着する席。至近距離で渋谷さんの指を視ながら、浅川マキの家にあったピアノから骨伝導のように音が伝わってくるという、これ以上ない条件である。

渋谷さんは、いつもの衒いのない態度で、いつもの曲を弾いた。「いつもの」であってもクリシェにならない、それが渋谷毅の魔術である。進んではゆるりと止まり、また進むピアノ。スムーズに動き、さまざまな和音を発する渋谷さんの指を凝視した。

曲は、「Misterioso」、「In a Sentimental Mood」、「Prelude to a Kiss」、「I Let a Song Go Out of My Heart」といったスタンダード。「Body and Soul」において洒脱に「Traumerei」を混ぜたりもした。そして浅川マキが歌っていた「My Man」。最後は「Lotus Blossom」で締めた、と思いきや、もう1曲「無題」または「Beyond the Flames」。こんな沁みる曲を弾くなんて反則である。

ゴールデン街は外国人観光客で溢れかえっていた。愉快というか不思議というか。

iphone 6s

●参照
渋谷毅エッセンシャル・エリントン@新宿ピットイン(2015年)
渋谷毅オーケストラ@新宿ピットイン(2014年)
渋谷毅オーケストラ@新宿ピットイン(2011年)
渋谷毅+津上研太@ディスクユニオン(2011年)
渋谷毅+川端民生『蝶々在中』
カーラ・ブレイ+スティーヴ・スワロウ『DUETS』、渋谷毅オーケストラ
渋谷毅のソロピアノ2枚
見上げてごらん夜の星を
浅川マキ『Maki Asakawa』
浅川マキの新旧オフィシャル本
『浅川マキがいた頃 東京アンダーグラウンド -bootlegg- 』
『ちょっと長い関係のブルース 君は浅川マキを聴いたか』
浅川マキが亡くなった(2010年)
浅川マキ DARKNESS完結
ハン・ベニンク キヤノン50mm/f1.8(浅川マキとの共演、2002年)
浅川マキ『闇の中に置き去りにして』(1998年)
浅川マキ『アメリカの夜』(1986年)
浅川マキ+渋谷毅『ちょっと長い関係のブルース』(1985年)
浅川マキ『幻の男たち』 1984年の映像
浅川マキ『ふと、或る夜、生き物みたいに歩いているので、演奏家たちのOKをもらった』(1980年)
オルトフォンのカートリッジに交換した(『ふと、或る夜、生き物みたいに歩いているので、演奏者たちのOKをもらった』、1980年)
『恐怖劇場アンバランス』の「夜が明けたら」、浅川マキ(1973年)
宮澤昭『野百合』


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