西宮市議会議員 しぶや祐介の活動日記

「子育てするなら西宮」「文教住宅都市・西宮」「住み続けたいまち西宮」の実現を目指す西宮市会議員のブログ。

このままだと学校ガチャ・担任ガチャが頻発し続ける。重要なのは、全ての学校が一定水準以上のオンライン教育を実施することです!

2022-02-25 09:33:25 | 夢はぐくむ学びのまちを実現するために

この機会に改めて、考えるべきなのは、今回ウクライナに侵攻したロシアと日本は国境を接しているということ。
そして、それ以外にも中国や北朝鮮という国とも国境を接していることだと思います。 
「憲法9条を守れ!」「戦争反対!!」も一つの理念なのでしょうが、それだけではどうにもならない国際政治の現実を目の前に突き付けられているという事実に背筋の凍りつく思いでいます。
今回の事の推移を、台湾とのことを念頭に、隣の大国は格別の興味を持って見守っているであろうことを考えると、余計のこと…

という話は措きまして、まずは情報共有を一件。
新型コロナウイルスの感染者に対する通知、
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●一昨日までは、すべての患者に「就業制限等通知書」を発行し、送付していた
→昨日からは、希望者に対して「療養期間確認通知書」を発行するという形に運用を変更した
-----
のだそうです。
国も含めて、現場負担を軽くするための取組が遅まきながら進められているということでしょうね。
市からの説明書類は、こちら。
  ↓


そして、ここからが本題、代表質問のご報告の続きです。
今日は昨日のブログでご紹介した、市とのやり取りを踏まえての私からの意見ですよ。
それでは、どうぞ。

◇◇◇◇◇◇◇◇
「できていない学校・学級があったことは事実。ただ少しずつだが前に進んでいるし、今後もそのために努力する。それは『個別最適な学びと、社会につながる協働的な学びの充実』についても同じ」という趣旨と受け止めました。
コロナ禍の中、学校の負担が大変なものであったことは想像に余りあります。
多くの先生方が、なんとか少しでもよい形で子供たちの教育環境を守ろうとしてくださっていたことも私なりに理解しています。

問題なのは、市の現在の姿勢では、
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●やる気のある学校・学級はどんどん前に進む。
→でも、じっと首をすくめて嵐が過ぎるのを待っている学校・学級はそのまま。
→そして、それが問題になることもない
-----
ことだと私は考えています。

オンライン学活では不十分です。
そしてオンラインを利用した授業は、やらなければ出来るようにはなりません。
実施に当たってのハードルは市が学校と協力して責任をもって解消する。
それを前提に、必要な場合、あるいは希望する家庭には授業風景を撮影して動画を配信する。
これを最低限、全ての学校で実施する。
そうした姿勢を、市として明確に示すべきです。

私は、市の教育行政に最も欠けている視点は「学校の自主性尊重」という美名のもとに、頑張る学校・学級は頑張る。
でも頑張らない学校・学級は頑張らないし、それで何の問題もない、という現状を放置していることだと思っています。

市は、多くの市民の希望に応えられる内容を最低ラインと定め、各学校がそれを提供するよう責任をもって進めるべきです。
これができなければ「個別最適な学びと協働的な学び」もやる気のある所は積極的に取り組むが、そうでないところでは何もない。
そして学校・学年・学級間での格差がどんどん拡大していく。
昨今、はやりの言い方で言うと学校ガチャ・担任ガチャが頻発する。
そうした事態が起きるはずです。

私と教育委員会が目標・理想としているところは大きくは違わないと思っています。
学校任せではなく、市として明確な方針を示すこと、責任をもって、その実現に向けた取組を推進するよう要望します。
◇◇◇◇◇◇◇◇

と、ここまでが議場で述べた内容です。
なお教育委員会事務局と学校の関係は、会社における本社と支社(もしくは営業所)のような上下の形ではありません。
むしろ、どちらも対等(場合によっては、学校の方が上)というのが制度上の考えでもあり「全校・全市で統一的に!」というのが、そう簡単ではないであろうことも私なりに理解しています。
とはいえ、同じ制度の建付けの下、実際にしっかり前に進めている自治体も存在します。

私には、西宮市の学校・教員の質が、そうした先進的な自治体と比べて低いとは思えませんし、西宮にはできない固有の理由があるとも思えません。
だからこそ「市として統一的な対応を取るべき!取らなければならない!!」という意思が、現在の市政に根本的に欠けていることこそが最大の問題だと思えてならないんですよね。
だからこそ、この問題、今後も継続して取り組んでまいります。
コロナが収まれば、それで終わりというような話ではないですよ!

あと、時間の関係で取り上げることができなかったものの、気になったのが
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本市におきましては『主体的・対話的で深い学び』のためには、教員と子供との言葉によるキャッチボールを大切にした対面指導を重視しており、国も同様の考え方を示しております。
現在、学校では各家庭の協力のもと、教職員による感染防止対策を徹底したうえで、『学校に持ち込まない、学校内に広げない』を基本に教育活動を継続しており、子供たちの学びの保障に努めているところです。
-----
というあたり。
学校・教育委員会が、そういった思いを持つのは、もちろん自由です。
でも、いわゆる不登校児童の数が激増し、少なからぬ家庭が自主休校という選択肢を取ってさえいます。
少なくとも現在の状況において、必ずしも対面指導を望む家庭ばかりではないというのは紛れのない事実だと思うんですよね。
ならば多様性やらなんやら言っている教育委員会・学校は、それを自らが姿勢で示すべきであるはず。
にも拘らず、こういった姿勢から一歩も出ようとしない辺り、より根深い問題だと感じています。

教育に唯一絶対の正解などない。
だからこそ、現状を向上させるため普段の取組が必要。
この根本を忘れず、引き続き、様々な課題に取り組んでまいります。
それでは今日のブログは、これにて失礼いたします。

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市内で確認された新型コロナウイルス感染症の患者数は以下でご確認いただけます。
 ↓
市内の感染状況@西宮市HP

市立学校・幼稚園・保育所や市立病院等での新型コロナ感染者確認状況、市内でのクラスター発生等、最新の情報は以下でご確認頂けます。
 ↓
記者発表資料・市長記者会見@西宮市HP
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西宮市のオンライン教育の現在地。まずは現在の状況と、市の認識を共有させていただきます。

2022-02-24 09:53:01 | 夢はぐくむ学びのまちを実現するために

今日からの西宮市議会は、一般質問。
今議会ではコロナによる市役所業務の逼迫を受けて、代表・一般質問の持ち時間を1/3削ることになりました。
代表質問は削減が決まってから作成を開始したので、そこまで影響はなかったんですよ、私的には。
ただ一般質問の方は、特にうちの会派の場合、気合を入れて、かなり早くから準備している議員さんが多いんですよね。
なので持ち時間52分のつもりで準備していたのが、直前になって「34分で!」てのは、かなり厳しい…
それもこれも現在の状況を考えると、やむを得ないことだとは思いつつ。。。
 ↓


という話はさておき、早速の代表質問のご報告ですよ。
ちなみに代表質問とは
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●予算編成にあたっての市長の現状認識・問題意識や考え方等が施政方針という形で示される
⇒各会派の幹事長級がその内容を受けて、会派を代表して質問を行う
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というものです。
今日は、その中から、おそらく多くの方が関心をお持ちと思われるコロナ下での学校教育についての質疑の前半部分をば。
それでは、どうぞ。

◇◇◇◇◇◇◇◇
学校教育について『多様な子供たちの資質・能力を育成するため、これまでの教育実践と最先端ICTのベストミックスを図り、「GIGAスクール構想」に基づく個別最適な学びと、社会につながる協働的な学びの充実に取り組んでまいります』とありました。

【質問①】
しかしながら実際には、この緊急事態においてもオンライン学活さえ実施できなかった事例を複数確認しています。
市は、このような実態について、どうお考えでしょうか?
 ↓
【答弁①】
コロナ禍において、学級閉鎖など臨時休業が発生した時に、オンラインによる学びの支援を行う準備として、家庭と学校をつなぐオンライン学活の試行実施を、小学校、中学校、義務教育学校のすべての学級で行いました。
また、ハード面においても、インターネット回線を増強するとともに、「Web会議システム」の研修やオンラインによる学習支援例の提示、実践事例などを共有し、臨時休業等の2日目には支援が開始できる体制を整えてまいりました。
9月議会においても、「オンライン学活はストレスなく実施可能であると見込んでいます」と答弁いたしました。

今回の第6波における状況については、学級閉鎖の数の多さや当該学年の教員の感染等により、学級閉鎖初日にオンライン学活をはじめ、支援が実施できる学校もある一方、体制を整えるのに日数を要する学校もありましたが、現在、すべての学校からオンラインによる学活を含め、学習支援を行っていると報告を受けております。

しかしながら、学校・学級によって内容に差があることも事実です。
今後はこのようなことがないよう、学級閉鎖時には早期のオンライン学活を実施するよう各校を指導するとともに、今回の状況を把握し、取組みが十分でない学校に対して、円滑に実施できるよう、指導主事を派遣するなど、サポートしてまいります。

【質問②】
なぜコロナ禍の発生後、2年近くが経つにもかかわらず、感染不安から登校を控えたいと考えている方々はもちろん、不登校児童生徒への支援という観点からもオンライン授業という選択肢を示すことができないのでしょうか?
 ↓
【答弁②】
本市におきましては「主体的・対話的で深い学び」のためには、教員と子供との言葉によるキャッチボールを大切にした対面指導を重視しており、国も同様の考え方を示しております。
現在、学校では各家庭の協力のもと、教職員による感染防止対策を徹底したうえで、「学校に持ち込まない、学校内に広げない」を基本に教育活動を継続しており、子供たちの学びの保障に努めているところです。

しかし、新型コロナウイルス感染症の影響から、やむを得ない理由により登校できない児童生徒や不登校児童生徒の学習支援として、国はICTの活用を促しておりますが、現在、コロナ不安による欠席は、オンライン授業を受けた場合であっても出席停止として扱うこととなっております。
教育委員会としましても、オンライン授業を含めたICTによる支援例を各校へ示しており、これまでの対面指導に加え、ICTによる課題配付やデジタルドリル、授業配信を含め、各校の実情に応じた選択肢が複数用意できるよう支援しております。

議員ご指摘の、オンライン授業の選択肢を示せていない学校があることも承知しておりますが、この度の第6波の状況下において、小学校で16校、中学校で7校、義務教育学校、特別支援学校でオンライン授業が取組まれており、他の学校においても、ICT活用や電話連絡など様々な手法を用いて支援しております。
今後は、先行事例を活かし、すべての学校で学習支援としてのオンライン授業が選択できる体制を整え、児童生徒の実態に応じた学習支援が提供できるよう、引き続き、研修の充実と運用サポートに注力いたします。

【質問③】
今後、各校において「これまでの教育実践と最先端ICTのベストミックスを図り、「GIGAスクール構想」に基づく個別最適な学びと、社会につながる協働的な学びの充実」を実現するため、どのような取組を推進していく考えでしょうか?
 ↓
【答弁③】
「GIGAスクール構想」への取組み全般については、現在、改訂作業を行っている「GIGAスクール・スタートパッケージ」に基づいて順次進めてまいります。
個別最適な学びや協働的な学びを実現するためには、これまでの日本型教育で重視してきた探求的な学習や多様な他者との協働において、ICTを活用した取り組みが重要と考えております。
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●一人一人の児童生徒の進度に応じた学習を進めることができる「デジタルドリル」
●プレゼンテーション機能やコラボレーション機能を用いて、表現的・協働的学習活動を展開することができる「授業支援ソフト」
●個人が作成した資料を、グループでリアルタイムに共有し、学級全体で交流することも効率的に進めることができる「Web会議システム」
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等を導入し、個別最適な学びと協働的な学びの実現をめざしております。
そのために、指導主事が各校を訪問し、研修会を実施するなど、支援の強化に努めてまいります。
またICTを効果的に活用した実践例を教職員に随時発信し、様々な取り組みを紹介しておりますが、その事例を「個別の活用」、「協働の活用」に分類し、表にするなど工夫をし、教員への周知を図ってまいります。
◇◇◇◇◇◇◇◇

と、ここまでが質問と、それに対する回答の内容です。
次回は、ここまでのやり取りを踏まえて、私からの意見要望をご報告する予定です。
それでは今日のブログは、これにて失礼いたします。

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市内で確認された新型コロナウイルス感染症の患者数は以下でご確認いただけます。
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市内の感染状況@西宮市HP

市立学校・幼稚園・保育所や市立病院等での新型コロナ感染者確認状況、市内でのクラスター発生等、最新の情報は以下でご確認頂けます。
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記者発表資料・市長記者会見@西宮市HP
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コロナ禍に伴う、給食の廃棄ロス低減のための取組開始!&丹波少年自然の家の廃止(?)が決定しました!!

2022-02-22 17:02:15 | 主張・広報と活動のお知らせ

お陰様で本日の代表質問、無事、終了しました。
お気にかけていただいた全ての方々に感謝です!

というわけで、本来であれば代表質問のご報告に入りたいところですが、一回パス。
ちょっと、報告したい話があったもので。

◇◇◇◇◇◇◇

まずは
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●コロナの影響で急遽、学級閉鎖となる事例が多発している
⇒これに伴い、学校で大量の給食食材の廃棄ロスが発生している…
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という話。
あまりに勿体ないので「例えば、こども食堂やフードバンク等で有効に活用してもらうことはできない?」と、教育委員会と適宜、協議・調整など行ってきていました。
でも「学校に配送した後の食材を、別の場所に配送しなおす手段がない…」ということで、なかなか前に進まなかったんですよね。

が、この度、給食物資を各学校に配送してくださっている事業者さんのご協力を得られることになったそうで。
流れとしては
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学校で利用しない(=このままなら廃棄になる)食材のうち、根菜類や加工食品、肉・魚といった比較的、保存しやすいものを選別
 ↓
配送事業者が最終便で倉庫に持ち帰り
 ↓
配送事業者が、社会福祉協議会に倉庫内の物資の内訳・量等を連絡
 ↓
社会福祉協議会が、つながりのあるこども食堂・児童養護施設に連絡
 ↓
希望するこども食堂・児童養護施設の関係者が、配送事業者の倉庫に取りに行く
-----
という流れとのこと。

先週金曜日からスタートしたとのことですが、他自治体を見ても、かなり先進的な取組と言ってよいと思います。
一方で、こうなってくるとパン・牛乳といったあたりが対象外なのを、なんとかできないものか…と思いますね。
また警報発令に伴う給食中止の際の食材も、なんとかできないものかと。
 ↓
【ご参照】
学期始めと終わりの、給食が出ない期間を短くすると共に、警報発令日も状況によって給食が出るようにする。こういう小さな見直しが大切です!@2021年7月のブログ
 ↑
いずれにしましても、この話、事業者さんのご協力と担当部署の頑張りがなければ前には進まなかったと思います。
心から感謝ですね!

◇◇◇◇◇◇◇

次に、丹波少年自然の家事務組合の解散が決定しました、というお話。
既にメディア等で紹介されたこともあり、ご承知の方もいらっしゃることかと思います。
 ↓
「丹波少年自然の家」運営の組合解散へ 10市町が合意 費用負担折り合えず@2022/2/7付・神戸新聞WEBニュース

なお、これを報告する昨日配布された用紙は以下の通り。
ここまでの経緯を考えると、普通なら委員会での報告くらいありそうなもんですが、紙ぺら1枚配布で終わりなんですね。
そもそも、話がまとまらなかったからこそ解散することになったわけで「円満に解散」と表現する感覚がよく分からん…
また解散するにしても、施設の撤去費の負担割合をどうするか等、今後、整理しなければならない問題もあるはずなのですが、はてさて。
 ↓


この件、
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●昭和53年に阪神6市1町と丹波10町(現在は阪神7市1町+丹波市+丹波篠山市)で建設費や土地を負担し、事務組合を設立して設立された「丹波少年自然の家」という施設がある
→尼崎市が、関連する自治体で構成される「一部事務組合」から脱退する意向を示した
→西宮市が調整役となり、各市の副市長級で複数回協議したものの、事態に進展はなかった
→その後、継続して協議はしていたものの…
-----
というお話ですね。
 ↓
【ご参照】
感無量。市も「西宮の負担の大幅減額が大前提。それができなければ脱退も考えます!」という意思を公式に示しました!!@2021年1月のブログ

なお、この施設がなくても、西宮市立学校で行われている自然学習的なものは問題なく今後も開催できる旨、教育委員会も確言しています。
なので、その点についてはご安心して頂いてよろしいかと。
芦屋市とのごみ焼却場統合の話でもそうですが、つくづくと複数の自治体が絡むこういう話、そう簡単に思い通りに進むものではないですね…
この件、ここまでの展開に私も大きく関係していますし、強い関心を持って今後の展開を見守ってまいります。
 ↓
【ご参照】
決裂するべくして決裂した、芦屋市とのごみ処理場統合話。次に考えるべきは、市内に2つあるごみ焼却施設を1つにまとめることです!@2021年1月のブログ

という、ご報告的な話がメインの内容でした。
それでは今日のブログは、これにて失礼いたします。

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市内で確認された新型コロナウイルス感染症の患者数は以下でご確認いただけます。
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市内の感染状況@西宮市HP

市立学校・幼稚園・保育所や市立病院等での新型コロナ感染者確認状況、市内でのクラスター発生等、最新の情報は以下でご確認頂けます。
 ↓
記者発表資料・市長記者会見@西宮市HP
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他病院に比べて著しく経営状況の悪い中央病院に、今ほどの人員が必要なのか?そこを検証するべきでしょ?

2022-02-21 14:40:14 | 市民に信頼される公正で効率的な行政と議会

多くの方からご意見頂いていた、「今、どこの学校で、何学級の学級閉鎖が起きているかが分からない...」という話。
西宮市HPトップ→「新型コロナウイルス感染症関連情報」をクリック→「学校園の情報」をクリック→「市立学校園の臨時休業・学級閉鎖等」の「本日の学級閉鎖情報 ○月×日現在」をクリックして頂くと、確認できるようになりました。
内容はこんな感じ。
 ↓

 ↑
やや時間はかかりましたが、必要な情報が分かりやすい形で開示されるようになったこと、良かったと思います。
ご意見をお寄せ下さった皆様、業務が逼迫する厳しい状況の中、真摯に対応して下さった担当の方々に心から御礼申し上げます。

さて本題。
いよいよ明日に迫った代表質問、準備も概ね整いました。
というわけで、それまでに終わらせたかった昨年12月議会での一般質問のご報告も今日がラストですよ。
お題は西宮市立中央病院の経営改善のための取組に関する内容です。
それでは早速始めます。
 ↓
□□□□□□□□
【質問③】
市は医師・看護師の増員をはじめとする体制の充実が医業収入の増加につながり、ひいては経営状況を改善させると言ってきたが、実際には医業収益は向上せず、経費の増加という弊害ばかりが目立つ。
収益向上ばかりを言うのではなく、人件費削減をはじめとする経費削減に取り組むべきと考えるが、市の見解は?

◇参考資料(再掲)◇

 ↓
【答弁③】
経費削減につきましては、平成28年4月に診療材料の購入・管理の一元化、いわゆるSPD制度を導入し、業務の合理化による職員の負担軽減とコスト削減を図ってまいりました。
既存の診療材料よりも安価な同種同効品がある場合は積極的に切り替えを推進し、その結果、この5年間で2,600万円のコスト削減となりました。
また、後発医薬品やバイオシミラーの利用も推進しており、後発医薬品の利用率については、令和2年度で86.6%と高い数値になっております。
さらに電気・ガスについて、2年度から契約方法を見積もり合わせから入札に切り替えたことにより、前年度に比べ1,600万円のコスト削減ができました。
今後も引き続き同取組を継続するとともに、更なる経費削減に向けて院内で検討を重ねてまいります。

最後に人件費の抑制についてですが、給与水準に関しましては、地方公営企業法の全部適用時に平均で7%引き下げる中央病院独自の給与制度を導入し、令和元年度からは更に平均2%引き下げる制度を導入しております。
令和3年4月時点で、看護師・医療技術職の平均給与は平成25年度時点から約10%減となっており、約半数の職員が制度改正により、昇給がストップした状況となっております。
従いまして、現時点での給与削減は職員の士気にも影響を与え、離職につながる恐れがあるため困難と考えておりますが、病院の統合も見据え、給与のあり方については検討してまいります。

一方、人員数に関しましては、平成26年から看護体制を急性期病院として一般的な7対1体制に移行し、看護体制の充実を図ってまいりました。
また、診療報酬上の加算がある医師事務作業補助者や看護補助者についても、医師や看護師の負担軽減のため積極的に採用を行ってまいりました。
さらに医師数についても、診療科数が多いことなどから他病院と比較して充実した体制となっております。
他の公立他病院と比較して人員数が多い点については、改めて直近の公立他病院の状況や業務量等を部門ごとに比較調査し、人員数の適正な管理に努めてまいります。
 ↓
【意見要望③】
経費削減の取組のうち、資機材に関する内容についてです。
「平成28年4月に診療材料の購入・管理の一元化」「を導入し、業務の合理化による職員の負担軽減とコスト削減を図っ」た「結果、この5年間で2,600万円のコスト削減とな」ったとのことでした。
これは私が提案した内容を実行したものであり、その他の内容も含めて、資機材の購入等に関する経費削減のための取組を進めていることについては一定評価します。
 ⇩
【ご参照】市政報告41号@2015年3月発行


一方で、人件費に関連した答弁は、様々な面から非常に問題が多いと受け止めています。
これまで取り組んでこられた内容は、一定理解できるものだと私も思います。
しかしながら問題なのは、それでも現在の中央病院職員の給与水準は県立病院職員より高いということ。
そして2025年度には市立病院と県立病院の統合病院が開設予定であり、それまでに現在の給与のあり方・水準を整理しなければならないということです。
その点を十分認識して、必要な取組を進めていただきたい。
要望します。

人員数に関しては
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●診療報酬上の加算がある医師事務作業補助者や看護補助者についても、医師や看護師の負担軽減のため積極的に採用を行ってまいりました
●医師数についても、診療科数が多いことなどから他病院と比較して充実した体制となっている
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との答弁でした。
繰り返しになりますが、2025年には統合病院が開設される予定であり、それまでに現在の人員体制を整理しなければなりません。
そもそも他病院に比べて著しく経営状況の悪い中央病院が、これほど潤沢な体制を保持する必要があるのか?
この単純な事実にこそ目を向けるべきです。
「他の公立他病院と比較して人員数が多い点については、改めて直近の公立他病院の状況や業務量等を部門ごとに比較調査し、人員数の適正な管理に努めてまいります」とのご答弁でした。強い危機感と問題意識を持って、改善に努めていただきたい。 
□□□□□□□□

私が議員にならせていただいた約17年前の時点で、既に経営状況の著しい悪さが問題になっていた西宮市立中央病院。
その後も一向に良くなる兆しがないまま、今に至っています。

この病院の単独移転の可否が、大きな争点の一つとなった市長選挙が行われたのが8年前のこと。
さまざま思うことはあるものの、その結果があればこそ県市の病院統合が実現するのは紛れもない事実。
やはり、トップがどうなるかは大きい意味を持つのだと思います。

今年3/27投開票という日程で、西宮市長選挙が行われます。
一人でも多くの方に、そのことに興味と関心を持って頂ければと思います。
それでは今日のブログは、このへんで失礼します。

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市内で確認された新型コロナウイルス感染症の患者数は以下でご確認いただけます。
 ↓
市内の感染状況@西宮市HP

市立学校・幼稚園・保育所や市立病院等での新型コロナ感染者確認状況、市内でのクラスター発生等、最新の情報は以下でご確認頂けます。
 ↓
記者発表資料・市長記者会見@西宮市HP
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JR福知山線の脱線事故の際、救急搬送を一件も受け入れなかった中央病院。そりゃ、救急受入に否定的と思われても仕方がないわけで。

2022-02-17 17:23:11 | 市民に信頼される公正で効率的な行政と議会

最近の夜の楽しみは、これ。
佐野史郎氏の冬彦さんもそうやけど、野際陽子氏の演技見て、毎晩ひょえ~...と思いながら、やめられません。
ほぼホラーですね、これは。。。
 ↓


さて本題、12月議会で行った一般質問のご報告の続きです。
来週火曜日には次の議会質疑の機会を頂いてるのに、まだ終わってないというのがえらいこっちゃ…ですね。。。
というわけで早速、始めます。

□□□□□□□

【質問①】
中央病院は救急搬送の受入に消極的という声を耳にする機会が多くある。
こうした声に対する、市の見解はどうか?
 ↓
【答弁①】
当院では救急搬送患者の受入れに関して、時間外での2次救急については、市内の医療機関による輪番制度に参加し週1回担当するとともに、小児救急については、尼崎市と芦屋市との3市広域による輪番制度に参加し週2回担当しております。
輪番にあたっていない時は、内科等専門医の未配備や他の輪番病院への配慮等から、救急搬送の受入れ要請に対して担当の輪番病院を案内しているケースがあり、そのことが、令和元年度の病院事業経営審議会において議論となりました。
このような対応が、関係機関等に「消極的」と捉えられた一因ではないかと思われますが、一方では、救急応需率を下げていた要因でもあったことから、当時の院長より救急搬送患者が当院での診療履歴がある場合や、患者本人が当院への搬送を望む場合は、輪番でなくても受け入れるよう医師に指示し、救急応需の促進を図りました。
また、担当する医師によって救急搬送患者の受入れに差がないよう、時間外救急受入れ基準を策定し、令和2年1月より試行も含め実施しており、これらの取組の結果、救急応需率はコロナ禍以前では約85%まで向上いたしました。
当院としましては、救急搬送患者の受入れが消極的であるとは考えておりませんが、そのような声もしっかりと受けとめ、できる限りの受入れ対応に努めてまいります。
 ↓
【意見要望①】
令和元年度の病院事業経営審議会において議論となったこと、それを受けて様々な取組がなされてきたとのことでしたが、対応が遅すぎ、危機感がなさすぎると強く感じています。

2005年のJR福知山線脱線事故の際、中央病院は救急搬送を一件も受け入れなかったことで大きな問題になりました。
 ↓
福知山線脱線事故の日、西宮市立中央病院はなにをしていたか。@2005年5月のブログ
 ↑
その際、救急搬送の受入に対する姿勢についても多くの指摘がなされました。
その後も長年にわたって、救急搬送の受入に消極的であるとの指摘がなされ、一般的にも広くささやかれてきたにもかかわらず、こうした声に対する反応が著しく鈍いこと、それがこれほど巨額な赤字を計上し続ける一因となっていることを、市は強く認識し、深く反省するべきです。
「当院としましては、救急搬送患者の受入れが消極的であるとは考えておりませんが、そのような声もしっかりと受けとめ、できる限りの受入れ対応に努めてまいります」とのことでした。
そうであるならば、そのことを、しっかりと関係者にも周知徹底し、何より、それを裏打ちする実績を重ねるべきです。この点、強く指摘しておきます。

そのうえで、この件に関連して、もう一点、医師の構成について意見を申し上げます。
資料⑥をご覧ください。
 ↓

 ↑
中央病院の医師の年齢構成は60代6人、50代14人、40代18人、30代12人、20代3人と、40代中頃の部長級以上の医師が半分以上を占め、それより若い医師は少なくなっています。

部長級以上の医師の多くは専門医・指導医等の資格を持ち、豊富な経験に基づいた診療・手術を行っており、中堅若手医師への指導ができるという強みがある一方で、体力的な面から当直勤務などが厳しいという現状があるとも聞きます。
中央病院が、救急搬送の受入に消極的との印象を持たれている背景には、こうした人員構成や、それが生む実態も影響しているのではないでしょうか。

医師の人事は、大学医局の采配による面が強く、病院当局の力のみで対応できるものでないことは一定理解します。
しかしながら
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●部長・中堅・若手のバランスが取れた医療体制を構築し、業務の効率化・サービスの向上・病院収支の改善を実現すること
→なにより市民にとっての医療環境向上に貢献する病院を実現すること
-----
は市立中央病院の経営陣に課せられた使命です。
「病院当局では決められない…」で終わるのではなく、こうした点にも目を向け、大学医局に意見を述べ、人員構成の見直しに取り組んでいただきたい。
強く要望します。

【質問②】
医業収益の増大という観点からは、救急搬送患者の入院化率や救急応需率の向上をはじめとする病床稼働率向上が重要と考えるが、市の見解は?
そのための具体策は?
 ↓
【答弁②】
令和2年4月に改定しました「経営改革プラン」では、医業収益、特に入院収益を上げるために病床稼働率8割の達成を主たる目標に掲げております。
病床稼動率を上げる、つまり入院患者数を増やすためには、新規入院患者数の増加と、適正な在院日数の確保を図る必要がございます。
当院の入院患者の経路は、救急搬送と診療所からの紹介が主となっておりますが、救急搬送患者の受入件数や紹介率については、経常利益が生じている近隣の公立病院のレベルまでには至っておりません。
経営改革プランでは、新規入院患者獲得のための主な取組として、救急搬送患者の受入強化と紹介患者数の増加、地域包括ケア病棟の効率的な運用を挙げております。

1つ目の救急搬送患者の受入強化につきましては、救急搬送患者の約4割が入院につながっていることから、救急受入れ基準の遵守について院内への周知徹底を図るとともに、不応需が生じた場合は、職員間での情報共有や、担当した医師に対する指導助言を推進することにより、経営改革プランの目標である応需率90%を目指しております。
2つ目の紹介患者数の増加につきましては、紹介患者の約2割が入院につながっていることから、紹介元となる診療所を積極的に訪問し、当院メリットの周知を図るなど、診療所医師との連携強化を推進しております。
また、新たな取組としまして、患者情報について当院とかかりつけ医師とが共有し、診療所からの受入要請に円滑に対応できるよう体制づくりも進めてまいります。
3つ目の地域包括ケア病棟の効率的な運用については、これまで同病棟は、主に院内転棟に限定しておりましたが、経営改革プランでは運用を見直し、在宅患者など院内転棟以外の患者についても受入れ対応することといたしました。
現在、同病棟はコロナ専用病棟となっており本来の利用ができておりませんが、コロナが一定落ちついた際には、在宅患者の受入れ等についても対応し稼働率向上に努めてまいります。
 ↓
【意見要望②】
医業収益向上のための取組について縷々、述べていただきました。
内容自体に異論はありませんが、問題なのは是が非でもそれを達成しなければならないという強い信念と問題意識をお持ちなのかが分からないという点です。

中央病院の経営状況は民間病院であれば、明日倒産しても全くおかしくないというレベルです。
加えて、公立だから仕方がないというのではなく、他の公立病院と比較しても悲惨な状況にあることは質問で述べ、資料でも示した通りです。
 ↓

2015年に、単年度の資金不足解消を目標とした経営改革プランが示されました。
その際、私が改革プランの位置づけを確認したところ、当時の病院改革担当部長は
-----
●今回の経営改革プランは必達目標
●前回の新改革プランは、国のほうから黒字化というところがあって、先に結論ありきだったが、今回の経営改革プランは、現状の資源でどれだけやっていけるのか、現状の医療環境でどれだけやっていくのかというところから積み上げたものである。そういった意味でも、達成可能であり、達成しなければならない目標だと考えています。
-----
と答弁されました。
ところが実際にはプランに示された内容が実現されることはなく、今に至っています。
もちろん様々、理由があることは一定理解しますが、こういうことが何度も繰り返されてきたのが中央病院の歴史です。
言葉で言うだけなら簡単ですし、なんとでも言えます。
覚悟をもって、答弁で挙げた内容に取り組んでいただきたい。
要望します。

□□□□□□□

質疑自体はもうちょい続くのですが、これ以上は長くなりすぎますね…
というわけで今日のブログは、このへんで。
それでは失礼いたします。

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市内で確認された新型コロナウイルス感染症の患者数は以下でご確認いただけます。
 ↓
市内の感染状況@西宮市HP

市立学校・幼稚園・保育所や市立病院等での新型コロナ感染者確認状況、市内でのクラスター発生等、最新の情報は以下でご確認頂けます。
 ↓
記者発表資料・市長記者会見@西宮市HP
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指定ごみ袋制度の導入は7/1からに延期されました&代表質問のご案内など。

2022-02-16 14:41:00 | 主張・広報と活動のお知らせ

本日は、純粋な広報ブログですよ。
以下、お付き合いください。


「4/1からは西宮市がデザインを指定したゴミ袋に入れないと、回収してもらえませんよ!」ということで、広報も含めて進められていた指定ごみ袋導入の話ですが
-----
●新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響により、海外の製造工場における生産の縮小、船便などの運⾏の停滞など、袋の製造及び物流に遅れが生じている
→4月の時点で指定袋を購入できず、ごみを出したくても出せない状況に陥る事態が発生しかねない
→6月末まで、指定袋以外の袋で排出されたごみについても従前どおり収集する
-----
との広報がなされました。
要するに、4/1開始予定だった指定ごみ袋制度の導入は7/1まで延期されることになりました!という話ですね。
詳しくは西宮市HPをご覧ください!、と案内しつつ、このタイトルはどうかと。
「指定ごみ袋制度の導入を7/1まで延期します!」的な感じで、もっと分かりやすくできないもんですかね…
 ↓
令和4年4月から事業系指定ごみ袋制度が始まります@西宮市HP

しかもトップページのバナーに、こんなん残ってるし…
しかし、ほんま。。。
ということで、訂正依頼しておきました。
 ↓



来週2/22(火)の午前11時前から出番を頂いた代表質問。
昨日行われた市長の施政方針を受けて、会派を代表して行う質疑ということになりますね。
本日12時が質問通告の締切となっており、先程、以下の内容で通告しました。
 ↓
■■■■■
1.「はじめに」について
①行政経営改革について(一)
②行政経営改革について(二)

2.「Ⅱ 子供・教育」について
①保育所待機児童について
②生活困窮世帯の子供の生活・学習支援について
③GIGAスクール構想と、コロナ下における学習保障について

3.「Ⅲ 福祉・健康・共生」について
①民間の活動主体に対する支援について
②健康ポイント事業について

4.「Ⅴ 環境・都市基盤、安全・安心」について
工業用水道事業について

5.「Ⅵ 政策推進」について
①情報発信について
②給与制度について
■■■■■

一般質問とは違い、向こうが投げてくる球を打ち返す形にならざるを得ないんですよね、代表質問って。
なので個別のテーマについて、思いっきり掘り下げたやり取りはしにくいんですよ、正直なところ。
とは言うものの、今だからこそ取り上げなければならない課題や、腹に据えかねている話もあり、実のあるやり取りにできるよう努めます。
当日は、西宮市議会HPの議会中継でもご覧いただけますので、よろしければ是非ご覧ください。
 ↓
西宮市議会×議会中継


毎年恒例の、阪神タイガースが西宮市民を対象にした特別優待を実施するとのこと。
「今はそれどころではない…」という気持ちの方もいらっしゃることと思いますが、4月頃には今の状況がグッと落ち着いてくれていることを願いたいところですね。
直接、市政とは関係ありませんが、情報として共有させていただきます。
 ↓


というわけで雑駁ながら、今日のブログは、このへんで。
それでは失礼いたします。

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市内で確認された新型コロナウイルス感染症の患者数は以下でご確認いただけます。
 ↓
市内の感染状況@西宮市HP

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医業収益が42億円/年しかない病院に、25億円もの資金投入が必要という経営状況は異常でしょ!?できることは、何でもしていかないと…

2022-02-14 10:14:35 | 市民に信頼される公正で効率的な行政と議会

知人のNPO法人が「コロナの影響で食べ物の調達が困難なご家庭へ、食材・必要物品購入等のサポートを行います」という活動を始められたので情報提供。
一人でも多くの、こうした支援を必要としている方のもとへ情報が届くこと、心から願います。
自治体としても、こうした方々を対象とした支援は行われてはいるわけですが、そこにもおのずと限界はあるんですよね、残念なことですが…
現状を見かねての、こうした活動、本当に頭が下がります。
私も、自分の持ち場で、自分ができることに精一杯、努めていかなければなりませんね!
 ↓


さて本題、12月議会で行った質疑のご報告の続きで、お題は西宮市立中央病院についてですよ。
それでは早速始めます。

◇◇◇◇◇◇◇◇

市立中央病院の経営改善についてです。
皆様ご承知の通り、中央病院は慢性的な赤字経営が続いています。
資料④をご覧ください。
 ↓

 ↑
2019年度実績で見ると、同病院の市からの負担金を除く医業収益は42億3千万円。
医業収益が42億円しかないため、市から経営を成り立たせるための繰入として、収益的収支で9億6千万円もの負担金・補助金が投入されています。
また、これ以外にも、医療機器購入のために発行した企業債償還などを行う資本的収支において16億円が繰り入れされており、合計で25億6千万円もの資金投入が必要となっています。
年間の医業収益が42億円しかない病院の経営を成り立たせるために、25億円もの資金投入が必要という経営状況は異常です。
2025年度に県立西宮病院との統合が予定されていますが、コロナ禍以前の経営状況に戻れば、統合実現までに80億円近い資金投入が必要となる恐れがあります。

再三、指摘されてきたことですが、経営状況改善のためにできる限りの手を打たなければなりません。
そこで今回の質疑では、類似公立病院との経営比較資料を基に中央病院の経営上の問題点を見ていきます。
なお先程示した数字もそうですが、数値はコロナの影響が本格化する前の2019年度決算であるため、現在のコロナ下における状況とは異なる部分もあります。
しかしながら中央病院が抱える根本的な問題を明らかにするためには、むしろコロナ前の状況を基にした比較が望ましいと考えるため、同時点の数値をもとに検証を進めてまいります。

もう一度、資料④をご覧ください。
 ↓


中央病院の医業収益は42億3千万円。
類似公立病院の平均47億5千万円に比べて5億2千万円も低くなっています。
その大きな原因は入院収益で、類似病院の29億6千万円に比べて、中央病院は24億4千万円と5億円以上も低くなっています。
外来収益は中央病院が15億3千万円、類似病院も15億3千万円と同水準であること。
その一方で、病床稼働率すなわちベッドの埋まっている率が類似病院の75.2%に対して、中央病院は65.2%と10%も低いことからも、同病院の経営状況が著しく悪い原因の一つが入院収益の低さにあることは明らかです。

さて中央病院の入院収益が低い要因ですが、私はその一つに、救急搬送の受入に対する姿勢の問題があると考えています。
救急搬送患者の多くは入院に移行することから、救急搬送の受入状況は入院収益に大きく影響します。
ところが、他の救急受入病院や消防関係者から「中央病院は救急の受入に消極的」という声を聞く機会が少なからずあります。
また中央病院関係者と医療に対する専門的な知識を持つ委員とで構成される「西宮市病院事業経営審議会」でも同様の内容が厳しく指摘されています。
これは大きな問題です。

また病院職員の多さと、それに起因する人件費の高さも問題です。
資料⑤をご覧ください。
 ↓

 ↑
職種によって増減はあるものの、100床当たりの職員数で見た場合、類似公立病院の平均値が135.2人なのに対して、中央病院の職員数は146.8人と11.6人、1割近く多くなっています。
その結果、中央病院の医業収益は42億3千万円と類似病院平均に比べて5億2千万円も低いにもかかわらず、人件費は類似病院の平均31億9千万円と比べて2億3千万円も高い34億1千万円となっています。
過去、中央病院は人員体制を充実させることで医業収益の増が見込まれ、ひいては経営状況も改善すると主張してきましたが、実際にはそうなっていません。
そもそも外来収益は類似病院並み、入院収益は著しく少なく、病床稼働率も極めて低い中央病院で、ここまで潤沢な人員配置が必要なのか?
強く疑問に思います。

◇◇◇◇◇◇◇◇

と、ここまでが前振りですね。
次回以降で、この内容についての具体的な質疑について、ご報告させていただきます。
それでは今日のブログは、これにて失礼いたします。

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市内で確認された新型コロナウイルス感染症の患者数は以下でご確認いただけます。
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市内の感染状況@西宮市HP

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一番の違いは「これまでは感染者が一人でも出たら即、学級閉鎖!」だったのが、そうではなくなったこと。教育委員会からの文書について、解説します!

2022-02-10 12:30:33 | 安心して暮らせる安全なまちを実現するため

以前から「学級(もしくは施設)の閉鎖・公表についての考え方が学校・幼稚園と保育所・育成センターで異なるのでは???」という疑問をお持ちの方が多くいらっしゃると感じていました。
実際そうした面があったんですよね。

従来、学校・幼稚園については
-----
●学級で一人でも感染者が発生した場合は即、学級閉鎖。感染者が発生した旨の情報も公開。
(ただし感染者が発症前2日間は学校園に来ていないなど、定義上、濃厚接触者が存在しない場合は除く)
→学級閉鎖したうえで、濃厚接触者を調査
感染者が1人のみの場合は3日程度の学級閉鎖、複数の場合は5~7日程度の学級閉鎖
-----
という運用になっていました。
閉鎖期間が長期間に及ぶのは、単に業務の逼迫に伴い、調査に時間がかかっているということだけでなく、感染拡大の可能性も考慮して設定された市の学級閉鎖に関するルールによる面があったということですね。
 ↓
【以前、市HPに掲載されていた運用】


一方で、保育所・育成センターについては
-----
●感染者があった場合、感染防止策(マスクの着用、換気、手洗い、消毒など)がきちんと取られていたかを確認
(ただし感染者が発症前2日間は施設を利用していない等、定義上、濃厚接触者が存在しない場合は除く)
問題が無ければ「濃厚接触者なし」と判断して、そのまま施設の運営を続行(閉鎖はしない)
●一時に多くの陽性児童が確認された場合などは保健所に相談
→保健所と相談した結果、判断に時間がかかる場合や、一斉検査をする場合などは臨時休所
→その場合、公表
-----
という運用になっています。

学校園では感染者が確認された場合、ほぼ自動的に施設が閉鎖され、感染者が発生したことも公表されるし、閉鎖期間も複数日に及ぶことになる。
一方で、保育所・育成センターについては感染者が発生しても、即時、施設停止になるわけではないということですね。
確かに、こりゃ両方の施設に子供を通わせている保護者であれば、混乱するのも分かるよな…と。

そんな中、昨日、西宮市教育委員会から保護者に対して、今後の「臨時休業及び学級閉鎖等について」という文書が発出されました。
色々と書いていますが、要するにこれまでとの一番の違いは「これまでは一人でも陽性者が確認されたら即、学級閉鎖していた。が、今後はそれだけでは学級閉鎖はしない!」ということ
いわば学校園における学級閉鎖の基準が、大きく育成センター・保育所寄りに変わるということですね。
しかし、も少し分かりやすい文書にできないもんですかね、これ…
 ↓
【教委発出文書の該当部分】


一方で、これだけだと様々な事情から感染不安を抱える方にとって、より不安な状況になるという面もあると思います。
そういう観点からは、感染不安から登校を控える方々に対してもオンライン対応を進める方針を明確に示すことがきわめて重要だと思っています。
が結局、今回の文書でも「学級閉鎖や、感染及び濃厚接触者になった児童生徒に対しては」オンライン対応を進めていく、という話に留まっているんですよね。
何度も主張も指摘も続けているところですが、ここらへん、本当になんとかならないものか…と思います。
 ↓


と色々と思うところはありつつ、取り急ぎのご報告でした。
それでは本日のブログは、これにて失礼いたします

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会派を代表して、質疑を行う機会を頂きました。出番は2/22の11時前から1時間程度。しっかり準備して臨みます!

2022-02-09 19:43:26 | 主張・広報と活動のお知らせ

3月27日投開票の市長選挙を前に「市長公約の進捗状況」が公開されたのですが、そうか『市役所改革』『待機児童ゼロ』『情報「フルオープン」』あたりが全部「達成 もしくは 概ね達成」なんや…
う~ん、私には到底そうは思えないのですが。。。
 ↓
市長公約の進捗状況の公表について @西宮市HP


とは言うものの、もう一方の候補者の公約も、う~ん…
 ↓

 ↑
私も、高齢者交通助成復活への要望が強いことはよくよく認識しています。
が、この制度、「交通事業者が、割引購入証を持ってきた対象者に対応し、所定の手続きを行うこと」を前提としていたことから、鉄道事業者における人員・体制効率化の流れもあり、
-----
●鉄道会社から、令和2年度以降は対応できない旨、連絡があった
●市内のコンビニエンスで対応(=ICカードへのチャージ)できないか協議したが、受けてもらえなかった
-----
という経過があり、今後、同事業を継続することは困難...という結論になったものです。
いくら、市が制度を復活させたいと言っても事業者側の協力が得られなければ事業の復活はできないわけで、正直なところ、きわめて実現困難だと思うんですよね…

加えて、その内容は「70歳以上の方は、10,000円のプリペイドカード等の購入やチャージに対して年間5,000円の補助を受けられます!」というもの。
内容・金額からも、これで「高齢者のフレイル防止に効果があるか?」と問われると、正直、甚だ疑問だと思います…
(一方で、費用対効果という観点からも、金額をバンバン増やすことには賛同しかねます)
 ↓
【ご参照】
事業者の協力が得られない以上、「高齢者交通助成事業」の見直しは避けられない。ならば、この機会に「健康ポイント制度」を検討するべきです!@2020年1月のブログ

しかし、ほんま、悩ましい。。。


と、ここまでは前振りで、ここからが本題ですよ。
2/15から始まる3月議会の最重要議案は、2022年度の行政推進の根本となる予算案。
これを編成するにあたっての市長の現状認識・問題意識や考え方等が施政方針という形で示され、各会派の幹事長級がその内容を受けて、会派を代表して質問を行います。
これが代表質問というやつですね。
昨年は議長在任中のためできませんでしたが、今年は2年ぶりに機会を頂くことになりました。
私の出番は、2/22(火)の午前11時前からの予定です。
  ↓


 ↑
なお上にも書いてある通り、例年、代表質問の持ち時間は1会派90分でしたが、市業務の逼迫を受け、今年は60分に削減されることになりました。
残念ですが、この状況ですし仕方ないな…と。
その分、より濃縮された内容にできるよう頑張ります!

という広報をメインとしたブログでした。
それでは本日は、これにて失礼いたします。

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保育所事務のICT化に取り組むことを約束した西宮市。おむつの廃棄も併せて、追いかけていきます!

2022-02-07 11:54:05 | すべての人にやさしいまちを実現するために

-----
●事務仕事を減らすことで、保育士が園児と直接向き合う時間を増やすことができる
→これは保育の質を向上し、子供たちの健やかな育ちを支援することにつながる
→あわせて、保育士にとっての職場の魅力向上にもつながるはず
-----
という観点から、保育士の事務負担軽減のため、業務のICT化を進めるよう求めた12月議会での質疑。
本日ブログでは前々回の内容を受けて、その具体的な質疑についてご紹介します。
以下、どうぞ。
 ↓
【ご参照】
事務作業を減らすことで、保育士が園児と直接向き合う時間を増やすことができる。業務のICT化を進めるべきです!@前々回のブログ

■■■■■

【質問①】
事務負担の効率化と、より質の高い保育の提供を実現するため、先行事例について調査するとともに、ICT化を積極的に推進するべきと考えるが、市の見解はどうか?
 ↓
【答弁①】
現在、市ではDX推進指針を踏まえ、市立保育所の業務効率化に向け、職員の事務処理や保護者の利便性向上の観点から問題点の洗い出しに取り組んでおり、その解決手段の一つとしてICTに期待しているところです。
例えば、議員ご指摘の登所・降所時間の管理や日々の保育記録の作成にICTを活用することで業務の省力化につながり、より保育に注力できる時間を生み出すことが可能となるほか、午睡時のチェックに導入することで安全性の向上が図れるなど、様々な場面において、保育の質の向上につながる効果が得られるものと考えております。
今後につきましては、業務効率化に向けた課題の抽出と改善策の検討を進めるとともに、先行事例の調査などを通じて、保育所業務におけるICTの効果的な活用についても検討していきたいと考えております。

(再掲×参考資料)

【質問②】
公立で先行してICT化を進め、効果が見られた場合には、私立保育所等に対する導入支援も検討すべきと考えるが、市の見解はどうか?
 ↓
【答弁②】
保育所等におけるICT化推進のための補助制度は、既に国において整備されており、市もその一部を負担する仕組みとなっているところですが、費用面の支援のみならず、具体的な実践を通じて得られた気付きやノウハウをお伝えしていくことも、市の役割ではないかと考えております。
このようなことから、今後、市立保育所における業務効率化の一環としてICTの活用を試みる場合には、併せて効果検証を行い、そこで得られた情報や成果を広くお示しすることで、私立保育所等における取組の一助となるよう努めてまいります。

【まとめて意見要望】
業務効率化のための手段としてICTに期待していること、具体的な手段についても「保育の質の向上につながる効果が得られるものと考えて」いるとしたうえで、
-----
●業務効率化に向けた課題の抽出と改善策の検討を進めるとともに、先行事例の調査などを通じて、保育所業務におけるICTの効果的な活用についても検討していきたい
●今後、市立保育所における業務効率化の一環としてICTの活用を試みる場合には、併せて効果検証を行い、そこで得られた情報や成果を広くお示しすることで、私立保育所等における取組の一助となるよう努めてまいります。
-----
との答弁でした。
高く評価します。

保育の質の向上は勿論のこと、保育士にとって魅力的な職場環境の確保という観点からも、ICT化の推進は大きな可能性を秘めています。
ご答弁頂いた内容を踏まえ、前向きに取り組みを進めていただくよう要望します。

■■■■■
という内容です。
「おむつの持ち帰りを見直すべきでは?」という話についてもそうでしたが、こういう形で、前向きに対応を検討して頂けるとよいですね。
ここからは、おむつの話も併せて、しっかり進捗を追いかけてまいります。
 ↓
【ご参照】
8割近くの保護者が、保育所でのおむつ処分を希望していることが明らかになりました。当然この結果を踏まえた対応が必要です!@2021年11月のブログ

というわけで今日のブログは、このへんで。
それでは失礼いたします。

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市内で確認された新型コロナウイルス感染症の患者数は以下でご確認いただけます。
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市内の感染状況@西宮市HP

市立学校・幼稚園・保育所や市立病院等での新型コロナ感染者確認状況、市内でのクラスター発生等、最新の情報は以下でご確認頂けます。
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記者発表資料・市長記者会見@西宮市HP
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