西宮市議会議員 しぶや祐介の活動日記

「子育てするなら西宮」「文教住宅都市・西宮」「住み続けたいまち西宮」の実現を目指す西宮市会議員のブログ。

事業者の協力が得られない以上、「高齢者交通助成事業」の見直しは避けられない。ならば、この機会に「健康ポイント制度」を検討するべきです!

2020-01-30 08:20:54 | すべての人にやさしいまちを実現するために

「教育格差」読了。
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●就学前の段階から、保護者はもちろん周囲の人間関係・住環境等々、様々な面で教育格差が存在し、それは結果として現れる子供の学力にも大きな影響を及ぼしている
●本来、公教育には、こうした経緯を経て生まれる学力格差を縮小する役割が期待されているが、実際には、そうした役割を果たすことが出来ていない
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という内容を、豊富な資料・根拠に基づいて述べたこの本、色々と考えさせられました。
感想としては、まさに帯に書いてある通り「読後感は重いが説得力は半端ではない」に尽きますね...
様々な知見を得つつ、自分がなすべきことを考えていかねば...と改めて、思います。

さて本題、今日は「高齢者交通助成事業」のお話など。
昨日開催された健康福祉常任委員会で、この事業の今後について説明がありました。
ちなみに「高齢者交通助成事業」とは
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●「毎年4月1日現在、70歳以上で引き続き1年以上西宮市に在住されている方」を対象に
●「電車・バスのICカードやタクシーのプリペイドカード、回数券を購入又はICカードにチャージをする際に割引が受けられる『高齢者交通助成割引購入証』(割引券が綴られている小冊子)を年に一度交付します」という事業で
●助成割合は全体の半分、助成金額の上限は「年間5,000円」
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というものです(「 」内は西宮市HPより引用)。
要するに「70歳以上の方は、10,000円のプリペイドカード等の購入やチャージに対して年間5,000円の補助を受けられます!」という制度ですね。

この制度は「交通事業者が、割引購入証を持ってきた対象者に対応し、所定の手続きを行うこと」を前提としています。
ところが、鉄道事業者における人員・体制効率化の流れもあり、
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●鉄道会社から、令和2年度以降は対応できない旨、連絡があった
●市内のコンビニエンスで対応(=ICカードへのチャージ)できないか協議したが、受けてもらえなかった
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という経過があり、今後、同事業を継続することは困難...という結論になったそうです。
昨日の委員会では、こうした経過を受けて、今後の市としての考え・方針が示されました。
その内容は
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●より効果的な健康づくりの事業として、制度を早急に見直す必要がある
●高齢者の社会参加を促進し健康寿命の延伸につながる事業を検討していく
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というもの。
経緯が経緯である以上、この展開はやむを得ないものと受け止めています。
また今後の方向性についても、そうあるべきやわな...と思っています。

そもそも同制度は「高齢者の外出を促し、社会参加を図ってもらうことで、より健康に過ごしていただくことを目的」としています(「 」内は常任委員会での市配布資料より引用)。
そういう趣旨から見ると、現在の「高齢者交通助成事業」には
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●ICカードへのチャージを可能としているため、単に物品購入に利用されているだけという事例も少なからずあると思われる
 →実際に健康増進効果があったのか疑問...
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という見方もあります。
ならば、現在の状況を「本来の目的に合致する制度を構築する、よい機会!」と受け止めた方が、前向きだと思うんですよね。
個人的には、この機会に「健康ポイント制度(←ウォーキングをしたりトレーニングジムに行って運動をしたり、あるいは定期的に健康診断や保健指導を受けるなど、健康の維持・増進のための活動に対してポイントを付与する制度。ポイントがたまると景品やクーポンなどの特典と交換できるというメリットがあるため、やってみようという動機づけになり、続けていく上でのモチベーションにもつながる。)」の導入に向かうといいと思うのですが、そこらへん、どないでしょ???
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健康ポイント制度とは?健康無関心層を動かす自治体の取り組み@ヘルスケア通信

一層の高齢化が進む中、高齢者の健康づくりにつながる施策展開の重要性は言うまでもありません。
引き続き、今後の展開を見守ると共に、必要な指摘・提案等、行ってまいります。
それでは本日のブログは、これにて失礼いたします。


「うっかりしてて、すんません...」で納得できるわけがない。この問題、今後もしっかり追及していきます!@商工会館の建替問題

2020-01-27 12:48:32 | 市民に信頼される公正で効率的な行政と議会

3月実施の大会に向けた消防団の訓練に加え、今シーズン最後のおもちつき&来月から受入予定のインターン生の面談等、予定てんこ盛りだった週末。
が中でも広報したいのは、西宮を舞台にした映画「にしきたショパン」のこと。
 ↓
https://motion-gallery.net/projects/nishichopin

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こちら知人が出演していることもあり、土曜日にフレンテホールで行われた試写会に行ってきました。
で、なんというか映像とか音楽とかが、とてもきれいな映画でした。
プロデューサーさんが試写の前に仰っていた「どの一瞬を切り取っても心に残る映像」という意味が何となく分かるような。

しかしピアノ弾ける人とか、ほんとすごいな...
ドレミつけなきゃ楽譜も読めない私としては、尊敬しかありません。。。

さて本題、一般質問のご報告の続きです。
今日で、長かった商工会館×建替えに関する質疑は終了ですよ。
それでは、どうぞ!

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【質問】
市の産業文化局長が「建替検討委員会」にオブザーバーとして出席しているにも拘らず、議会への説明さえないまま唐突に、商工会議所から商工会館の建替計画が発表された。
この点に対する市の見解はどうか?
 ↓
【答弁】
市から議会への説明がないまま、商工会館の建替計画が発表されたことに対する市の見解についてですが、商工会館建替えに関する商工会議所の委員会へのオブザーバー参加については、平成28年8月に商工会議所が「西宮商工会館あり方検討特別委員会」を設置した際に、会館建替えの検討状況を共有しておきたいとの意向で、市に対して委員会への参加依頼があったものです。
市としては、それ以降継続的に産業文化局長がオブザーバーとして参加しており、委員会での検討内容を十分に把握できる立場にあったことから、商工会議所が会館の建替えに関して一定の方向性を定めた段階などにおいて、議会に対して報告すべきであったと考えております。
本年6月には、商工会議所が「新西宮商工会館基本計画」を策定し、商工会館建替えの概要が明らかになりましたが、その後の報告も遅れ、市議会への報告が11月まで遅れてしまったことについては、丁寧さを欠いた結果となり、大変申し訳なかったと反省しております。
 ↓
【意見・要望】
そもそも「平成28年8月に商工会議所が『西宮商工会館あり方検討特別委員会』を設置した際」から「継続的に産業文化局長がオブザーバーとして参加しており、委員会での検討内容を十分に把握できる立場にあった」にも拘らず、示された計画内容に、これだけ多くの問題があるのは異常です。

市から議会への説明がないまま、商工会館の建替計画が発表されたことについて
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●「商工会議所が会館の建替えに関して一定の方向性を定めた段階などにおいて、議会に対して報告すべきであった」
●「本年6月には、商工会議所が『新西宮商工会館基本計画』を策定し、商工会館建替えの概要が明らかになりましたが、その後の報告も遅れ、市議会への報告が11月まで遅れてしまったことについては、丁寧さを欠いた結果となり、大変申し訳なかったと反省しております」
-----
との答弁でした。
うっかりしていて、すみませんでしたという感じの答弁ですが、私にはむしろ報告を遅らせ、隠し、既成事実化しようとしていたように思えてなりません。
かつて西宮北口駅構内の観光案内施設での現金紛失を糊塗・隠蔽しようとした産業文化局である以上、尚更です。
 ↓
【ご参考】
「ええ、店の売上金がなくなったことは事実です。でも、それと店を閉めたことは関係ありません!」←・・・そんなもん、誰が信じるかい!!!@2017年12月のブログ

現局長はもちろん、前産業文化局長である政策局長にも今後、このような疑惑を持たれないで済むようにしていただきたいと強く願います。
産業文化局に関しては、他にも極めて重大な問題があり、今後、会派として継続的に追及していく考えでおります。
その際には誠実に、市長仰るところの「オープン」な姿勢で臨むよう強く求めておきます。
 
商工会議所が「地域内の商工業の改善発展を推進していく使命を持つ公共的団体」であることは言うまでもありません。
だからこそ「将来、商工会議所が過大な負担を抱えることにならないよう、計画見直しに市が関与」し、適切な規模の建替計画へと見直すべきです。
市には「将来にわたって安定した商工会議所の経営が確保されるよう」にする大きな責任がある。
そのことを改めて強く認識し、責任を持って、今後の具体的な行動に移して頂きたい。

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ちなみに「産業文化局に関する、大きな問題!」については、同じ会派のたかの議員が絶賛・調査&調整中。
私も適宜、様子を見て、会派として対応していかねば!と決意を新たにしています。
しっかり追及していきますよ~(^^)v

というわけで今日のブログは、このへんで。
それでは失礼いたします。


【提案実現】保育所ごとの待機児童数を、市HPで確認できるようになりました!

2020-01-24 11:12:58 | すべての人にやさしいまちを実現するために

今日は、ちょっとうれしい話があったので、そのご報告ですよ。
ちょっと聞いてやってくださいな。

以前、ブログで
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●本市では保育所待機児童が、きわめて重大かつ深刻な問題になっている
●一方で、個別の園を見ていくと、定員に空きがある園も存在する
 →けれども、そうした個別の園の状況は園もしくは市に直接問い合わせない限り、分からない...
●これをネット上で確認できるようにしてはどうか?
 →現に他市では、そうしている事例もある!
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という内容を取り上げました。
具体的な内容は、こちら。
 ↓
保育所の空き状況を、リアルタイムで伝えること。これも子供が通える場所を探す保護者にとって、重要な支援策だと思うわけで。@2019年6月のブログ

所管部署が投げかけを真摯に受け止め、対応を進めてくれた結果、本日から各保育所の待機児童の状況を、西宮市HPで確認できるようになりました。
イメージは、こんな感じで、各園をクリックすると待機児童の状況が確認できます。
 ↓


「気になる!実際に見てみたい!!」という方は、是非こちらの「リンク 地図情報」から、どうぞ。
 ↓
保育所等の空き状況@西宮市HP

可視化されることの意義って、とても大きいと思うんですよね。
保育所を探している保護者にとって利便性は向上するし、戦略が立てやすくなる部分もある。
1日10件程度の問い合わせがあるそうなので、所管課にとっての負担軽減にもつながるはず。

提言を真摯に受け止め、実現に向けて積極的に動いてくれたこと、大変うれしく受け止めています。
こういう風に動いていただけると、こちらとしても遣り甲斐ありますね。

あとは、しっかり広報に努めて頂くことかな...と。
もちろん、及ばずながら、私も広報に努めます。
一方で、より根本的な問題にである待機児童問題の解決に向けてもさらに取り組んでいかなければなりませんね。

というわけで、簡単なご報告でした。
それでは今日のブログは、このへんで失礼します。


方針を明確化&契約更新の条件に方針を反映させる考えを明確にしたこと。ここが最大のポイントです!@商工会館×建替

2020-01-23 12:00:47 | 市民に信頼される公正で効率的な行政と議会

やっぱりNHK大河は、戦国時代がしっくりきますね。
しかし『AIを使って投稿文を解析・点数化した上で、「高評価」「中立」「低評価」の3つに分類した』とか、すごい時代やな...
 ↓
視聴率好発進の大河「麒麟がくる」 高評価7割 「大塚」さん登場に歓喜 AIでSNS解析@yahooニュース


さて本題、一回、飛ばしてしまった一般質問のご報告の続きです。
前回までの流れは、
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●商工会議所が公表している建替計画の根拠となっている収支の資料について、具体的な内容を質疑!
 ⇒市側も、指摘された問題を、全面的に認めた...
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というところですね。
というわけで、今日は、その続き的な話をば。

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【質問③】
計画では、市からの金銭的補助は、県の補助金支給が行われた場合に市も同額を補助する、いわゆる随伴補助5000万円のみとされている。
仮に今後、商工会議所が市にこれ以外で何らかの支援を求めた場合、市はどのように対応する考えか?
 ↓
【答弁】
~前略~
現時点では、これら補助金等の交付以外の経済的支援について、商工会議所から具体的な要望は聞いておらず金銭の支給については基本的に県の随伴補助5000万円を限度とする考えですが、例えば会館建設期間中の仮移転先の確保等、必要に応じて他の支援のあり方などについて、今後、商工会議所との協議の中で検討していく予定です。
 ↓
【再質問】
(前々回ブログまでの質疑も踏まえ)「建替えに当たっての収支予測が妥当なもので」なければ将来、商工会議所の経営自体に大きな悪影響を及ぼしかねません。
市から商工会議所への金銭的支援について「基本的に県の随伴補助5000万円を限度とする考え」との考えが答弁で示された以上は尚更です。
そこで一点、再質問します。
「新商工会館の建設に係る収支予測について、算定の根拠がより精緻なものとなるよう商工会議所に求め、将来にわたって安定した商工会議所の経営が確保されるよう、早急に商工会議所と協議して」いくとの答弁でした。
どのように協議を進めるのか?
市の見解を伺います。
 ↓
【答弁】
商工会議所に対しては、今後とも先程答弁した内容に沿って、協議を進めてまいります。
また商工会館建替に関して、今後、商工会議所から、現在の土地・建物の使用貸借契約に基づき、事前協議書が提出される予定です。
継続的に市の用地を使用するにあたり、市の承認に基づく契約の更新が必要となるため、この協議書に対して、先程の答弁内容を踏まえ、土地の無償使用に関する条件や経済的支援の限度に対する市の基本的な考え方などについて、市の方針を回答してまいります。

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ポイントは
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●まずは事前協議書の提出が必要となる
 ⇒答弁で示した内容を踏まえ、市としての方針を示すことになる
 ⇒それがない限り、使用貸借契約の更新はできない!
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という点が、明確にされたことかと。
市として、こうした方針を示した以上「とにかく、がむしゃらに既成事実化を図る!」的なことも出来なくなるはずですし。

というわけで、今日のブログは、このへんで。
それでは失礼いたします。


共働き世帯を意識した教育行政のあり方の推進。「子育てするなら西宮」を歌うなら、この観点をこそ大切にするべきです!

2020-01-20 10:52:15 | 夢はぐくむ学びのまちを実現するために

ここのところ続けている、商工会館の建替えについてのブログは
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●見る立場(角度)によっては、かなり過激
●立場に関係なく、内容がややこしい...
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と感じている方も多いのかな...と感じるご意見を複数頂いておりまして。
もちろん誰に何と言われようが、ご報告自体は最後まで続けるのですが、ちょっと一休み。
というわけで今日は、もうちょい軽めの話ですよ。

土曜日に放映されたテレビ番組「OSAKA LOVER 大阪人の新常識」で、尼崎が「今、人気の町」的な感じで取り上げられていまして。
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お隣・西宮の市会議員として色々と思いつつ見たわけですが、確かに最近、尼崎市が行う教育分野の施策に興味深いものが多いんですよね。
というわけで今日は、その中から、ごくごく小さいかもしれませんが気になった話について。

きっかけは今年の1/8、友人のSNSでの投稿でした。
ザックリまとめると、その内容は
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●本日、西宮市で暴風警報が発令された(昨日、始業式を迎えたばかりなのに...)
●休校になると
 →午前7時の時点で警報が出ていたら、待機(この時点で少なくとも給食がなくなる)
 →午前8時までに解除されたら、8:55までに登校
 →午前9時までに解除されたら、9:55までに登校
 →いずれも、登校しても、午前中で終了
ということになる(←この対応内容は、学校によって異なる場合があります)。
●保護者は警報がいつの時点で発令・解除されたかを調べ、子供に伝えなければならない...
(↑これも、学校でのミマモルメの導入の有無等によって変わってくる部分はあろうかと思います)
●この一連の流れは、特にフルタイムで共働きの家庭にとっては、極めて厳しい。
 突然、昼食の準備が必要になるわけでもあるし。。。
●と思っていたら、尼崎市では「台風の到来など事前に警報発令が予測できるような状況では前日に学校の休校の判断を行う」というニュースが流れてきた
●これ、西宮市でも導入するべきでは???
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というもの。
その後、尼崎の教育行政に携わる知人の投稿を介して、尼崎市の教育長の投稿も拝見することができました。
以下、引用。
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学校教育法施行規則では、休校判断は校長がするとされていますが、この規則ができたのは昭和22年です。
天気予報の精度も悪く、通信手段もままならない中で、あらゆる判断は学校がすることが最適だった時代です。

今、天気予報はスーパーコンピュータでシミュレーション予測をし、その精度はかなり上がっています。また、SNSが普及して、他都市や他の学校の情報もすぐに拡散します。

このような中では、見通しを持って、出来るだけ早く休校判断をしていくことが大切です。

最近は、台風が来る前日に全校休校判断をする自治体も増えてきますが、その判断についての基準を持ち合わせていない場合も多く、教育委員会がその場その場で判断してきている状況があります。

今回の基準策定と公表は、翌日に警報が出ることが明らかな場合に早めの判断をすることを明確にし、その判断基準を公表することなどにより、学校関係者や市民の方々から見て予見可能性を高めることが最大の目的です。
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とても素晴らしいと思うんですよね、この問題意識。
というわけで西宮市教育委員会に問題提議したところ、前向きに受け止めてくれ、現在、具体的な検討を進めてくれています。
こうした取組は積極的にマネするべきですよね!

というわけで具体的な進捗等あれば、またご報告させていただきます。
それでは今日のブログは、これにて失礼いたします。

 


「ご指摘の通り、建替え計画の基となっている収支予測はおかしい...」と認めた西宮市。なんで、こういうことが起きるかと言うと。。。

2020-01-18 08:58:30 | 市民に信頼される公正で効率的な行政と議会

数学なんて、すっかり触れる機会もなくなってしまった私ですが、この本は秀逸。
帯文句の「中学生は決して読まないでください。」は、お笑い芸人でいうところの「押すなよ!押すなよ!」みたいな感じで、むしろ「中学生こそ読むべき!」という感じですかね???
個人的には「数学って、いまいち苦手...」な中学生にこそ、お勧めかと。
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さて本題、一般質問のご報告の続きです。
今日は、これまでの前段を踏まえての商工会館×建替の具体的な質疑についてのご報告ですよ。
それでは、どうぞ。

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【質問①】
市は所管事務報告で「営利を目的としない土地の利用を前提に、無償で土地を貸し付ける」方針を示した。
この方針と、商工会議所が示した計画には大きな齟齬があると考えるが、市の見解はどうか?
 ↓
【答弁①】
「財産の交換、譲与、無償貸与等に関する条例」第4条では、普通財産は、公共的団体が公益事業の用に供するときは、これを無償又は時価よりも低い価額で貸し付けることができるとしております。
商工会議所は、商工会議所法で定められた市内で唯一の地域総合経済団体であり、地域内の商工業の改善発展を推進していく使命を持つ公共的団体です。
現行の商工会館は、ライオンズクラブ等の入居を含め、様々な公益事業の用に供されているものと判断しており、これまで無償で土地を貸与してきたものです。
今後、基本計画におけるタイムズの時間貸し駐車場など、新商工会館において公益事業とみなせない用に供することが確定した場合は、有償貸付の対象となり得るものと考えていますが、「新西宮商工会館基本計画」では、整備後の会館の利用方法について未だ確定していない部分が多い状況です。
したがって、今後は、土地の利用状況によっては有償貸付となる場合があることに留意しながら、商工会議所との協議を進めていきたいと考えております。
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【要望①】
「タイムズの時間貸し駐車場など、新商工会館において公益事業とみなせない用に供することが確定した場合は、有償貸付の対象となり得るものと考えてい」る。
「今後は、土地の利用状況によっては有償貸付となる場合があることに留意しながら、商工会議所との協議を進めていきたい」とのご答弁でした。
「整備後の会館の利用方法について未だ確定していない部分が多い状況で」あることは分かりますが、条件整理は出来るはずです。
単に「公益事業の用に供されている」からという理由で安易に無償貸与するようだと、福祉部局等において市の保有土地・建物を有償で貸与している事例と整合が取れなくなります。
そうした面も十分考慮して、この機会に誰もが納得できる形での整理を進めて頂きたい。
強く要望しておきます。

【質問②】
計画で示された収支予想には多くの問題があり、このまま計画を進めると将来、商工会議所が過大な負担を抱えることが懸念される。
そのようなことにならないよう計画見直しに関与すべきと考えるが、市の見解はどうか?
 ↓
【答弁②】
市としても、商工会議所の産業振興施策に果たす役割は重要であり、その活動拠点となる商工会館が安定的、継続的に確保されることの必要性は非常に高いものであると認識しております。
このため今後の商工会議所による建替え計画の進捗が着実なものとなるよう、建替えに当たっての収支予測が妥当なものであるかを確認していく必要があると考えております。

商工会議所の基本計画における収支予測については、基本的に過去5年間の収入・支出の平均額等を適用したとの記載がありますが、ご指摘のとおり、5年間の平均額と収支予測の数値との間に差額が生じており、現時点で、市として具体の数字の確認ができておりません。
会費収入の予測についても
、商工会議所が、中期計画に掲げている会員増の目標値との整合を図ったものと聞いており、近年の会費収入の推移からすると、その設定については再考の余地があるものと考えております。
また、テナントの入居や駐車場の管理等についても未定である部分が多いことなどから、市といたしましても、新商工会館の建設に係る収支予測について、算定の根拠がより精緻なものとなるよう商工会議所に求め、将来にわたって安定した商工会議所の経営が確保されるよう、早急に商工会議所と協議してまいります。
 ↓
【要望②】
資料⑤で示した内容については「テナントの入居や駐車場の管理等についても未定である部分が多い」。
 ↓


資料⑥で示した内容については「ご指摘のとおり、5年間の平均額と収支予測の数値との間に差額が生じており、現時点で、市として具体の数字の確認ができておりません」。
 ↓

資料⑦の内容については「近年の会費収入の推移からすると、その設定については再考の余地があるものと考えております」との答弁でした。
 ↓


要するに、建替計画の基となっている収支予測には明らかな問題がある。
にも拘らず、私が今回指摘するまで、こうした点が顧みられることはなかったということです。

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ちょっと異常だと思うんですよね、この状況。
これほど???な内容の計画が出てくるのって、おかしいですもの。
で、その背景には、計画の作成を主導した商工会議所の専務理事と常務理事(=事務局長)が市役所の重役OBであることも強く関与しているのではなかろうか???と思わずにはいられないのですよ。

というわけで、この話の続きは後日更新いたします。
それでは今日のブログは、これにて失礼いたします。


問題だらけの西宮商工会館×建替計画。このまま計画が進められたら、将来えらいことになるのは明白でしょ!?

2020-01-14 12:32:35 | 市民に信頼される公正で効率的な行政と議会

一昨日は消防出初め式へ消防団員として、昨日は来賓として甲子園球場で行われた成人式に出席してきました。
賛否両論、色々な意見を事前にお聞きする機会があったのですが、やっぱり甲子園球場での成人式ってのはいいな...と。
これこそ西宮市民でないとできない経験ですものね。
新成人の皆様、保護者の皆様、本当におめでとうございます。
新成人の皆様が、しなやかに力強く、未来を切り開いていってくれることに心から期待します!

 ↓


ところでメディア等で大きく取り上げられたこともあってか、SNS等で
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①成人年齢が18歳になったら、西宮市の成人式も18歳対象に行われることになるのか?
②甲子園球場での成人式は今年限りのものなのか??
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といった声をお見かけする機会があったのですが、
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①´成人年齢が18歳になっても、西宮市の成人式は「二十歳を祝う集い」に名称変更して、20歳を対象に行う
②´今後も西宮市の成人式(もしくは「二十歳を祝う集い」)は甲子園球場で開催される予定
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です。
ここら辺、過去ブログで西宮市教育委員会からの公式発表もふくめて掲載しています。
よろしければ、ご覧ください。

 ↓
【ご参照】
小連体・中連体に続く第3弾。来年から西宮市の成人式は甲子園球場で行われます!@2019年7月のブログ

さて本題、一般質問のご報告の続きです。
お題は商工会議所の建替えの話。
内容は「示された計画に、おかしな点が多すぎますよ...」というお話です。
それでは早速どうぞ!

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三点目は、商工会議所が示した収支計画の妥当性についてです。
もう一度、資料⑤をご覧ください。
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商工会議所は(一般テナント529千円/月+納税協会132千円/月)×12月として、年間793万円のテナント収入を見込んでおり、その前提として「入居率設定100%」、つまり常にテナントは満室で、空き部屋はないことを想定しています。
しかしながら現在入居している5つのテナントのうち、少なくとも2つは退去の意向があるという話も聞いています。
これが噂であったとしても常にテナントが満室であることを前提とした計画は楽観的に過ぎるのではないか?
二点目にあげた問題とも関係しますが、テナントに貸し出す分の土地代を市が商工会議所から徴収する必要はないのか?
疑問に思います。

収支計画に問題があるのは「会館・共済事業」だけではありません。
資料⑥に、商工会議所が「非収益事業」と位置付けている「会館・共済以外事業」のうち、会費収入を除いた収支予測をまとめました。
 ↓


収支計画には「会館・共済事業以外事業(非収益事業))の収入・支出項目は「原則、H27~H31年度(予算)の平均値が持続する想定」と記載されています。
ところが実際には、収入はH27~H31の平均値である381,606千円に対して382,253千円と高く、支出は同じく平均値である447,500千円に対して421,505千円と低く設定されています。
この内容を見ていると、収支予測が都合よく書き換えられているのではないか?と疑問に思います。

また会費収入の予測にも疑問があります。
資料⑦をご覧下さい。
 ↓


 ↑
平成21年度から平成30年度まで、過去10年間の会費収入は最高63,980千円、最低61,860千円。
年ごとの増減が大きい上、過去10年間、6400万円を超えた事例は一度もありません。
ところが「収支計画」では「会費収入」はH31年度6240万円とし以降、毎年40万円アップ。
令和5年度には6,400万円を突破し、最終的には6520万円に到達すると想定しています。
会費収入の予測も他の収入と同じく「H27~H31年度(予算)の平均値が持続する想定」とするべきですし、そうすると会費収入は62,558千円で推移させるのが妥当!ということになります。

商工会館の建替計画は、西宮商工会議所自身が解体・建設費用を負担することを前提としたものであり、計画に無理があった場合には将来、商工会議所の運営に深刻な影響が及ぶことが懸念されます。
行政には、このような事態が起こることのないよう、計画内容の妥当性を担保する大きい責任があります。
それでは以上の内容を踏まえて四点質問します。
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ね、どう見てもおかしいですよね???
というわけで次回以降のブログで、これまでの内容を踏まえての具体的な質疑の内容をご報告してまいります。
それでは今日のブログは、これにて失礼いたします。


西宮商工会館の建替えについて① ~これが昨年12月議会での一般質問のメインイベントです!

2020-01-10 13:22:27 | 市民に信頼される公正で効率的な行政と議会

昨日から十日戎スタート。
というわけで昨日は一日中、今日も午前中は浜脇消防分団に出動していました。
 ↓


昨日は、あまり人も多くなかったのですが、週末の今日夕方以降と明日はかなり混雑しそうな感じですね。
改めて、今年一年、多くの方の商売繁盛を願いつつ。


さて本題、昨年12月議会での一般質問のご報告の続きです。
今日から始める「商工会館の建替えについて」こそが12月議会での一般質問の私的メインテーマですよ。
それでは早速、始めます!

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11/13に行われた民生常任委員会において「西宮商工会館の建替えについて」所管事務報告が行われました。
大まかな内容は
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●商工会議所は法で定められた、市内唯一の地域総合経済団体であり、本市の産業振興施策に果たす役割は、きわめて重要
→その拠点施設である西宮商工会館が昭和41年の建設以降53年を経過し、老朽化が進んでいることから建替が必要
→建替事業を主体となって担うのは西宮商工会議所だが、市としても必要な支援を行うことを考えている。
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というものでした。
大きな方向性に異論はありませんが、個別に見ていくと、疑問に思う内容もあります。
そこで今回の質疑では、その中から大きく3点を取り上げます。

一点目は、商工会館の建替計画が、きわめて不透明な形で進められている、という点についてです。
現在の商工会館の土地と、建物の多くは市が保有しており、商工会議所に無償で貸与しています。
当然、既存建物を解体・撤去するためには市の承諾が必要です。
また建替計画が市の補助を前提としたものである以上、必要な事項を議会に報告すると共に、市としての方針を示したうえで計画を公表するのが当然です。
ところが商工会館の建替計画は、本年9/25発行の西宮商工会議所報10月号掲載の記事で、唐突に発表されました。
当該記事では「新西宮商工会館 令和4年の完成に向けスタート!!」と完成時期を明示すると共に、施設の配置など具体的な内容が示されています。
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商工会館の建替を検討する「検討特別委員会」には、市の産業文化局長がオブザーバーとして出席しているにも拘らず、商工会館の建替や関連して必要となる事項について、議会への報告が一切ないまま商工会議所から建替計画が発表されたのは異常です。

二点目は、市が所有している商工会館の土地の貸付条件についてです。
まず、商工会議所が「収益事業」と位置付けている「会館・共済事業」の内容を整理した資料⑤についてです。
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市は先月行われた所管事務報告において「営利を目的としない土地の利用を前提に、これまで同様、無償で土地を貸し付ける」考えを示しました。
一方で、商工会議所が基本計画で示した収支計画には「タイムズ24からの提案」として「時間貸し駐車場」による収入が年間876万円見込まれています。
これは明らかに「営利を目的とした事業」です。
また「一般テナント529千円/月×12月」として年間635万円の収益を見込んでいますが、市が無償貸与した土地を「一般テナント」に有償で貸し出すことは「営利を目的とした土地の利用」にあたらないのか、疑問に思います。

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どちらかと言うと、ここらへんは、まだ触りの部分。
まだまだ、いろんな話が出てくるので、次回以降もお付き合いくださいませ。

というわけで、今日のブログは、このへんで。

それでは失礼いたします。


新年のご挨拶×自覚を持って、職務に励んでまいります!

2020-01-05 15:21:36 | 市民に信頼される公正で効率的な行政と議会

遅ればせながら、新年あけましておめでとうございます。
本年も、多くの方からご信託頂き、活動している者としての自覚を忘れず、
・小さなことからコツコツと
・大きなことまでガッツリと
市政の改善に取り組んでまいります。

で、そんな新年一発目のブログです。
議員をやっていると、色々とご意見を頂く機会も多いわけですが、その中でも常に一定の割合を占めているのが、いわゆる苦情的なもの。
とりわけ一昔前には、ごみ収集車について「運転が荒い!」「態度が横柄or悪い!」的な意見を頂く機会が少なからずありました。
が、ここ最近、そういった話を耳にする機会がずいぶん減ったように思っています。
もちろん、あくまで個人的感覚ではありますが。
で諸々、要因はあろうかと思うのですが、その一つとして「見られているという自覚」的な話ってあるのかな...と。

ゴミ収集に従事する衛生作業員には制服が貸与されていますが、貸与される制服には名字が記載されています。
これ、一昔前なら考えられなかったことなんですよね。
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【ポロシャツ×ぼかし部分に名前が入っています】

【上着×こちらも同じ】

【昨年8月からは作業車両にも課名と運転手名を掲示!】


本人の自覚という意味でも、いわゆる苦情の来方という意味でも、こういう風に名前が表に出ていることによる効果は小さくないと思うんですよね。
そういう意味で、こうした取組みは、とても評価できるものだと受け止めています。
一方で、そういう取組を進めている部署って、むしろ環境局くらいのような。
もちろん職種によって、多くの方の目に触れやすい・触れにくいの違いもありますし、一概には言いにくいところではありますが。
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上にあげたのは市長事務部局だけですが、例えば、水道局の貸与制服にも名前はついていません。
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「執務時間中には名札を付けていますので...」という話ですが、作業中(=外出時)には名札を付けていないことも多いでしょう。
私自身、水道局職員についての苦情を頂くことも一定あるわけで、ここらへん見直したらどうなんやろうな...と。
「後から名指しで苦情が入るかもしれない…」と思うと、必然的に丁寧な対応や説明をしなければならない!という気持ちは強くなるはず。
多くの費用が掛かることでもないですし、より多くの職員が自覚を持つように促す取組、進めるべきだと思うんですよね。

もちろん私自身、職業が職業ですので、自分が意識していない場でも他の方から見られている場面があることは強く自覚しています。
またブログで述べた内容についても、多くの方にご覧頂いていること・それについて様々なご意見があるであろうことも、よくよく自覚しています。
だからこそ、ぶれずにきちんと、少なくとも自分では正論と思っている内容を述べていかなければなりませんね。

そんなこんなを含めて、今年も自覚を持って、しっかり働いてまいります。
本年も、どうぞ、よろしくお願いします。