美和山吹の川柳ブログ***「川柳歳時記」「川柳画」など。***

このブログを始めてから、11年がたちました。
「川柳歳事記」は、良い川柳を読む機会のない人のため載せています。

「川柳歳事記

2023-09-16 07:29:34 | 川柳マガジン
パン
捨てる国拾う国ありパンの耳
乾パンがリュックの底にある安堵
パン一つ食えぬ児が居る青い星
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「誹風柳多留

2023-09-15 07:50:05 | 解説
下女腰をいたゞくようにもんで居る
「いただくように」とは丁寧に揉んでいるということであろう。相手は主人だから丁寧に揉むのは当然だけれど、ここでは何かを期待して丁寧になっているのである。何を期待しているかは憶測の範囲であるが、小遣いをねだりたいのか、休みが欲しいのか。あるいはお手付きを警戒しているのだろうか。女心の期待にはこれ以上深く考えない方がいいかもしれない。
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「川柳歳事記

2023-09-15 07:47:58 | 川柳マガジン
正直
正直なカメラが写すしわとしみ
努力した証が結果連れてくる
手を掛けた花は正直咲き誇る

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「川柳歳事記

2023-09-14 07:51:01 | 川柳マガジン
イベント
世界から祈りが届く原爆忌
イベントに老いも若きも走り出す
出不精の腰を浮かせた祭り笛

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「誹風柳多留

2023-09-13 07:50:13 | 解説
下女を直すにつき縁者二人そり
直すとは正妻に直すということである。妻を亡くした主が、つい手近な下女に手を出して妊娠させてしまったのである。仕方なく正妻に向かえたということだが、これにはいろいろ反対もあったが、止むを得ない選択である。反り身になって対応したのは下女の父親と伯父さんあたりであろう。娘を傷物にされた、かわいい姪を泣かせたと、高く売りつけようとしたのではなかろうか。別の解釈もあるが私は素直に鑑賞するようにしている。
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「川柳歳事記

2023-09-13 07:48:17 | 川柳マガジン
パン
パンの耳切り捨て垣間見る老後
手作りのパンに能書き添えている
アンパンに郷愁がある昭和っこ
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「川柳歳事記

2023-09-12 07:30:00 | 川柳マガジン

車椅子乗ると見えないものも見え
アクセルが心の揺れを察知する
甘言に乗って背負った思いつけ

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「誹風柳多留

2023-09-11 07:36:58 | 解説
うれしさハうれしいが下女よめぬ也
下女が付け文をされたのだ。悲しいかな、彼女はそれが読めないのだ。これも川柳の約束ごとで、下女は字が読めないものと設定されている。しかし、この十一篇ができた安永5年(1776)と言えば、江戸の爛熟期で識字率も高かったはずである。江戸っ子の上から目線が気に入らない。
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「川柳歳事記

2023-09-11 07:34:58 | 川柳マガジン
一歩
あと一歩足らぬことばが誤解生む
裏付けて一歩も引かぬペンの先
あの時の一歩とどまり得た平和
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「川柳歳事記

2023-09-10 07:27:07 | 川柳マガジン

台帳に嘘八百が浮いている
友情を台無しにする保証印
台本が無くて躓く主役の座

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