川柳鑑賞

だまされた振りをしている昼の月
昼の月はボーっと出ている。それをまた、ボーっと見上げている私。よく考えてみると、あの時彼女はああいったが、本当はこういうことではなかったか。一応、頷いては来たが、彼女の本当の気持ちは別なのではないか。だまされた振りをしてその場をつくろうのも、ひとつの彼女への思いやりですね。

＊私はこの句を読んだ時に、昼の月というのは私(川柳を読んだ人)だと思った。
ところが、鑑賞を読むと、昼の月が出ていて、それをボーっと見上げている私がいることになっている。
だまされた振りをしているのは私ではないのか。
ということは、「振りをしている」で切れているということか。

自選句

叶うなら整形したい眉間皺
年齢は気にせず好きな色を着る
啀み合い嫌う境界線の草　
進藤まつ子

展示川柳

どっしりと暮らしに根付く妻の脚
K

柳誌

老残をうつす鏡がぼやけてる

川柳 穴埋め問題の回答

文房具（パソコンを含む）を詠み込む
＊どちらかというと、本来の使い方ではない。

○○キーポンで悲しみ消せないか　　　　　削除　　
シュレッダーあなたの○○を処刑する　　　過去　　　
ファックスで○からげんこつが届く　　　　　父　　　
消しゴムで消せる程度の○でした　　　　　恋　　　　　
○○の転がる先の選択肢　　　　　　　　　鉛筆　　　
幸せの定○に潜む不幸せ　　　　　　　　　規　

自選句

チャグチャグの祭りのための馬を飼い
まほろばのみちのく米と酒と歌
直箸で食おうじゃないか家族鍋
下谷環

展示川柳

待ち人は路傍の石になりすまし
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　T

柳誌

知恵の輪が時間つぶしに腕を貸し

長屋の川柳論

文房具（パソコンを含む）を詠み込む
＊どちらかというと、本来の使い方ではない。

○○キーポンで悲しみ消せないか　　　　　　　
シュレッダーあなたの○○を処刑する　　　　　
ファックスで○からげんこつが届く　　　　　　　
消しゴムで消せる程度の○でした　　　　　　　　　
○○の転がる先の選択肢　　　　　　　　　　
幸せの定○に潜む不幸せ　　　　　　　　　　　

自選句

略字化で意味が薄れて行く漢字
選手より選手育てる道を選る
大津波魚群は無事で居たのやら
小林寿寿夢