自選句(テーマ別)

笑い（５６句中の２４句）
わたくしが笑えば笑う日の人形
笑顔して私の朝を確かめる
美辞麗句紙に笑われたっていい
年輪を重ねて光るいい笑顔

川柳鑑賞

哀しさはてんやわんやの後に来る

悲しみの只中では、自分の責任をしっかりと果たさなければと動き回るのが精いっぱい。すべてが終わってほっとした時から、悲しみがドミノ倒しのようにやってきてしまうのですね。

＊私は両親を亡くした時も、喪主ではなかったので、それほど忙しくもなかった。
それと、もう十分生きたという感もあったので、葬儀が終わってみれば、それほど悲しみが続くということもなかった。
それだけ悲しい場面にあっていないということは、幸せだといえそうである。

柳誌

それなりの役で舞台に立ちつづけ

自選句

年輪が黙して語る人の道
真心は袱紗に包み控えめに
あどけなさ残してそのままプチトマト

久世高鷲

自選句(テーマ別)

笑い（５６句中の２０句）
しなやかに生きて笑顔をたやさない
笑う声聞き寄ってくる福の神
いまここで崩れたら鬼笑うだろ
桐の花母が笑ったように咲く


＊前回まで、２２句中と書いてきましたが、５６句の間違いです。
検索結果の、ページの終りまでを数え、次のページがあるのを見落としていたものと思われます。
すみませんでした。

柳誌

みの虫が風に揺られて夢を見る　　　下がる

自選句

超ミニに見惚れて石に蹴つまづき
真っ直ぐな胡瓜が抱いていた不満
美ら海も叫ぶ基地など真っぴらと
北出北郎

自選句(テーマ別)

笑い（２２句中の１６句）
ライオンに作り笑いは出来ません
泣いた数よりも沢山笑いたい
にもかかわらず笑わねば堕ちてゆく
うつされたと二人で笑う大欠伸

柳誌 題詠

リベンジの機会に燃える受験生　　　機会

自選句

鬼婆の可愛い頃を知っている
ライオンに作り笑いは出来ません
宇宙の旅人地球もぼうふらも
河内天笑