坂井えつ子の市議会ホーコク

2015年補選で初当選。2021年本選で三選致しました。市議会ホーコクや日々のことを発信しています。

はけと野川をこわす都市計画道路に対して、一歩踏み込んだ発言をした市長を評価。

2019-09-26 | 市議会(2019年)

 市議会は本会議。市長提案議案をすべて可決しました。

私は今回、予算特別委員長を務めていたので、議事の進行に徹していました&本会議での採決が終わるまでは発信を控えていました。一般会計補正予算(第4回)を、賛成多数で可決しました。

補正予算:可決
賛成:16(緑・つながる小金井1、自民・信頼4、公明4、みらい4、市民会議1、改革連合1、ネット1)
反対:6(共産党4、こがおも1、カエル会1)
退席:1(情報公開1)
※会派名は略称

予算特別委員会で、一番審議に時間を要したのは都市計画マスタープラン策定に要する経費でした。

市長が、都市計画マスタープラン策定において無作為抽出で3000人の市民アンケートを取る際に、3・4・1号線と3・4・11号線の両路線について別立てのアンケートを同封するという新たな見解を示したことから、質疑はそちらに集中しました。都市計画マスタープランに要する経費を削除する組替え動議も出るなど、見解が分かれたところでもあります。

わたしは委員長として議事運営しているなか、2路線に対して、市長が発言これまでより一歩踏み込んだ発言をしていることに注目していました。これまでよりも、ご自身のコトバで発言されていたようにも感じています。

一歩踏み込んだ市長発言:大きくは2点

◆「3・4・11号線については、環境への配慮や住民の理解が進展していないことから現時点では賛同できる状況ではない。3・4・1号線については、見直しを求めていきたいと考えている。」

◆この旨、10月の都知事との意見交換会で直接伝える。併せて、都知事の現場視察を求め、市民との意見交換の機会の継続及び運営方法の工夫など丁寧に対応するよう特段の配慮をお願いする。

◆さらに市長は、次のような答弁もしています。
「都が事業をして理解を得ようとすることは、当然事業主体ですから、あろうかと思います。その状況を地元の市長としてどう判断するか、根幹は市長ですから、その市長としての判断が一番重要であり、その地元の市長が了解していない事業化はできない」と。

市議会としては、市長に対して厳しい意見が続いていましたが、これまでの市長の発言からすると一歩踏み込み、「事業化させない」とい意志を示したと受け止めています。私は、これを評価し、引き続き”事業化させない”という姿勢を貫いてくださることを切に望んでいます。

 

以下、予算に対する賛成討論を貼り付けます(読み原稿なので、実際の討論と若干異なるところはあると思います)

 

 

 

議案第36号2019年度小金井市一般会計補正予算(第4回)に、賛成の立場から討論します。

本予算の質疑において、一番時間を要した都市計画マスタープランに要する経費にしぼって申し上げます。この経費は、20年後の小金井のまちの将来像を示す計画策定に要するものですので、必要な予算です。

 まず、アンケートについて。市長は、「都市計画マスタープランのアンケートとは別立てで、都市計画道路3・4・1号線、3・4・11号線に対するアンケートを作成し、2本立てでアンケートをとる」としています。両路線については、東京都が行ったパブリックコメントの結果を見てもあきらかで、反対や見直しという多数の意見や、市民が集めつづけた結果1万筆以上集まった署名を東京都に提出したことなど、市長はすでに出ている反対や見直しの民意をより重く受け止めるべきです。市長は、ひろく市民の意見を聞きたいと仰っていますが、ならば全市民に向けたアンケートを市独自で行うなら、もっと早い段階で決断すべきでした。

これを前提としつつも、現行マスタープランに、「3・4・11号線の推進が明記された経緯が不確か」であることから、次期マスタープラン作成の機会をとらえた現時点において、当該路線に対するアンケートを取ることは否定しません。条件をつけた是とします。つまり、アンケート作成にあたっては、都が行ったパブリックコメントの結果や、市議会が可決した東京都への意見書、10月の都知事との意見交換会で伝える市長の見解、などこれまでの経緯も含めて情報提供し、かつ読み手への負担とならない分量に留めることです。アンケートの作成は、建設環境委員等に情報提供するなど慎重に行うことを強く求めます。

そして、委員会では様々な質疑がありましたが、私は市長の答弁に注目しておりました。市長は、これまでの「両路線とも、地元への配慮を欠いた事業着手については両路線とも希望しない」という見解から一歩踏み込みこんだ答弁をしています。「3・4・11号線については、環境への配慮や住民の理解が進展していないことから現時点では賛同できる状況ではない。3・4・1号線については、見直しを求めていきたいと考えている。」という見解を10月の都知事との意見交換会で直接伝えるとしました。さらに市長は、次のような答弁もしています。「都が事業をして理解を得ようとすることは、当然事業主体ですから、あろうかと思います。その状況を地元の市長としてどう判断するか、根幹は市長ですから、その市長としての判断が一番重要であり、その地元の市長が了解していない事業化はできない、」と。

この一歩踏み込んだ見解を西岡市長自ら、都知事に伝える意義は大きく、自治体の長としての一歩踏み込み決断をされたことを評価しています。両路線が、第四次事業化計画の優先整備路線に選定されている現段階においては、都は事業化に向けた動きを続けるでしょう。市長として、事業化は認めないという意志を示し貫き続けることが、小金井の野川やはけ、地域コミュニティを守ることになります。事業化させてはなりません。一方で、市は独自で野川流域の動植物の調査を行い、現にある環境や生物多様性を守っていくことも必要だと考えています。

市長が一歩踏み込んだ、事実上、“事業化は認めない”という旨、直接、都知事に伝えると発言するまでに時間を要しましたが、小金井の環境やコミュニティを守りたいと粘り強く活動してきた市民の声が、ようやく市長に届き、市長の発言を引き出したのだと考えています。西岡市長は、10月の都知事との意見交換会では、市長の見解を漏れのないように伝え、併せて小金井の水や緑は大切な財産であり、将来世代に引き継いでいくのが小金井市の重要な責務である、という西岡市長の考えもお伝えいただきたいと、強く要望し、討論を終わります。

 


 

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