市田(いちだ)株式会社。中央区日本橋堀留町2-7。1987(昭和62)年頃
左写真が人形町通りからHARIO(旧ハリオグラス)の方へ入ってすぐのところで、 英松苑の向かいにあったビル(現・ファミール日本橋グランスイートプラザ)。写真左が「藤井毛織ビル(現・人形町デューブレックスR’s)」というが、その右のファサードが異なる3棟にみえるビルは地図ではまとめて「市田㈱」である。「本館、倉庫、新館」という区分けだろうか。新館は長く伸びてHARIOの角、大門通りまである。右写真は裏側。
本館の建物は昭和22年の航空写真にぼんやり写っているビルらしいが、震災復興がなった後の昭和10年代の建築のように思える。
「 いちだ」によると、創業は1987(明治7)年。市田商店といったかと思う。『大正元年日本橋地籍地図』に、田所町(堀留町2丁目の旧町名)の大門通りに面して「市田洋服モスリン店」がある。堀留町・富沢町・大伝馬町の界隈は明治中期からの織物問屋の大集積地だったが、市田はそのなかでは最大手の問屋だったらしい( 『織物問屋群生の史的背景と特徴―明治・大正の人形町通り界隈―』(白石孝「三田商学研究2003年6月」))。
どういう事情か判らないが、2008(平成20)年に「ツカモトコーポレーション」という会社に統合されて、その子会社になっている。
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