ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




明治座。中央区日本橋浜町2-31。1990(平成2)年5月27日

1958(昭和33)年3月に開場し、1990(平成2)年6月まで使われた旧明治座。当ブログ前回の歌舞伎座で吉田五十八(いそや)を知ったわけだが、彼の作品の中に「1958年 明治座復興増改築(東京都中央区/現存せず)」があり、これなら写真を撮っているので、ついでにそれを公開するわけである。閉場する1か月前の撮影だ。垂れ幕では「明治座5月薫風公演/花は散らない」の最終日で、次の上演は高橋秀樹の「桃太郎侍」。そして6月28日、高橋英樹特別公演をもって閉場となる。

元々、明治座は久松警察署の向かい側、浜町川に向いたところにあったが、関東大震災後、現在地に移って1928(昭和3)年3月に新装開場した。この洋風の劇場の写真は割とよく目にする。昭和20年3月10日の空襲で、明治座に逃げ込んだ人々が大勢焼け死んだことはよく知られている。何人の人が亡くなったのかはっきりしないようだが、『東京都の空襲被害データ』では、「明治座避難者数百名焼死」とある。中央区全体ではこの日の死者は1275人だ。
戦後の復興は、新田建設や浜田屋(料亭)が中心になって株式会社明治座を設立したことから始まる。松竹から所有権を譲り受け、劇場を再建して1950(昭和25)年12月に開場。この時の建物の写真をいまだに見ていない。それが1957(昭和32)年4月に漏電による火災で焼失。写真の建物は焼失した建物の基礎の上に建っているという。



明治座(南東側の正面)。1990(平成2)年5月27日



明治座(北西側の裏面)。1990(平成2)年5月27日

コメント ( 1 ) | Trackback ( 0 )



« 歌舞伎座/銀... 文明堂グリル... »
 
コメント
 
 
 
Unknown (都電通り`67)
2016-12-15 18:49:15
何時も拝見しております。ほんとに懐かしい町並みです。
私の中学生頃でしたかね~懐かしいです。
 
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。