Casa de lápiz:鉛筆庵

鉛筆庵に住む鍵盤奏者が日々の生活の徒然・音楽などを綴ります。

ハーモニー春号

2007-06-30 00:17:52 | 音楽
              
ハーモニー」は全日本合唱連盟の会報誌で、年4回発行されている合唱専門の季刊誌。
これ以外に合唱専門誌があるのかどうかは、知らないのだけれど・・本屋で見かけることもないし・・・徹底して合唱について書かれていてなかなか面白い読み物もあり楽しみにしている連載もありで、実は読むのを楽しみにしている私

この号でも「底抜けに歌が好きな民族、日本人」とか「合唱と声の話:パートと声の違い」など面白そうな記事が並んでいる。
しかし今回一番面白かったのは「ルネサンス・ポリフォニー合唱曲を歌うために」という連載。これは音楽史学者の皆川達夫氏が毎号書かれているのだが、時代背景を含め丁寧な解説と氏の熱い情熱が伝わってくる連載である。今回は教会旋法についてに言及し、なおかつ大層わかりやすく譜例を挙げて解説されている。
私にとって旋法というのはチェンバロの曲名でおなじみなのだけれど、例えば第4旋法といえばこんな感じ、とぱっと頭に浮かばないのが悩みの種、身体に染み付いてないからだよなぁ~。だから、整理されてわかりやすい旋法についての解説を探していた。この記事はそれを読みやすく、それでいて、とてもわかりやすく書かれていて感激した。いつか、この連載が一冊になったらきっと買う~!
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牡牛の血・・・ん?

2007-06-29 00:01:04 | 食・その周辺
友人に「これは、美味しいよ~」とお勧めされたのは・・・

はい、こちら!
         
エグリ ビカヴェール/EGRI BIKAVÉR:「牡牛の血」(すごい名前!)というハンガリーのワインでした。早速いただいてみましたが、飲みやすくて美味しい~
本番の後で・・・余計おいしいにゃ~
きれいな花を肴に・・・
                     
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プレステージ/THE PRESTIGE

2007-06-27 00:05:51 | 映画 は行
               *公式サイト
2006年/アメリカ/130分
監督:クリストファー・ノーラン
出演:ヒュー・ジャックマン、クリスチャン・ベイル、マイケル・ケイン、スカーレット・ヨハンソン、パイパー・ペラーボ、レベッカ・ホール

こ、これは!・・・
華麗なマジックの饗宴を「楽しむ」つもりで出かけて見事に裏切られた。マジックは登場人物の復讐劇の一要素に過ぎない。巧妙に仕組まれ、全編に張られる伏線。劇中の一言が後で「あ~、こういうことだったのか!」と思わせられること度々で、それらが全て自分の中で繋がり解決したかというと・・・実は自信がない。それ位、色々なことが絡み合い、こんがらがる。
暗いトーンの中で繰り広げられる、底知れない復讐劇に気持ちが暗くなる。表はあくまで華麗に、だからこそ余計にその裏に広がる人間の欲望、業、闇の深さ暗さが浮き彫りになる。マジックのネタも含めて、なんとも割り切れぬ後味の悪さが、心の底にどよ~んと溜まり、妙な疲労感を覚えた。復讐、報復という負のパワーの強さ、おぞましさを感じたからだろうか。一度落ちたら抜けられないこの復讐の連鎖から抜け出る術はないのだろうか? もう観てから大分時間が経っているんだけれども思いは結局そこに戻る。
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畳がないので・・

2007-06-25 00:09:48 | 日々の雑感・近況
我が家には和室、畳の部屋がない。狭いんだもん!普段はあまり感じないけれど、時折ふっと「あ~!畳~、ごろ~んとしたい!べたっと座りた~い!」と思う時がある。
で、手っ取り早い方法として随分前から気になっていた約120×60cmのギャッベを手に入れて、部屋にぺろ~んと敷いてみた。
厚みもあって、すわり心地&ごろ~んとした時の感じもよく・・いやあ、気に入りました。       
           
中に織り込まれているのは、動物、植物、そして人の姿など。こんな感じ↓   
      
駱駝に羊に植物~絵を眺めるのも楽しい。
たった約120×60cmの空間なのだけれど、何故か落ち着く感じに自己満足~。
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ほほえみの考古学展

2007-06-22 00:08:22 | 展覧会・建築・器
        *『Archaic Smile ほほえみの考古学展

会場:古代オリエント博物館(池袋)
会期:~7月1日(日)会期中無休
開館時間:10:00~17:00(入場は16:30まで)

池袋のサンシャイン・シティの7Fにあることだけは知っていた『古代オリエント博物館』。初めて訪れたこの博物館はにぎやかなビルの中に、そこだけしんと落ち着いた空間が広がる場所だった。

古代オリエント、古代地中海世界、インド、東南アジア、中国・朝鮮、日本と地域別に展示される様々な彫刻の顔に浮かぶ「ほほえみ」。
作品一つ一つに浮かぶほほえみを眺めていると、それを通して「文化」がこうして世界に伝播し、まるでその証拠としてほほえみが顔に刻印されたように思われてくる。そしてそこに浮かぶほほえみが私自身にも伝染したようで、ふっと気付くと口元が緩んでいた。(誰も見てないでしょうね、とあわてて周りを見回したりして・・・)また、楽器を手にしている作品が3点あったが、音色は聞こえないものの、その満足気な表情を眺めることでこちらも幸せな気分になってくる。

ほほえむ顔のえもいわれぬ表情に魅了され、そして同時にこんなにも世界はほほえみを待っているのだとつくづく感じた展覧会だった。
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花、輝く~

2007-06-21 00:00:06 | 自然
 
草生い茂る空地にそこだけ華やいでタチアオイが咲いていた。花の向こうの壁にこの辺りでは、よく見かけるベニヤに描かれた子どもが、こっちに手を振ってるように見える。ほんとは『子どもに注意』の意を込めた標識なんだけど・・・。(夜出会うとドキンとする)→この他の「子どもの標識
          
そして、清々しく白い百合も咲き始めた。
高い木にも花が咲く。濃い橙色の花を枝一杯につけているのは柘榴の木。
              
煙るようにほわほわ~、っと高い高いところでねむの花が夢見るようなピンクの花をやさしく開く。
         
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輝ける女たち

2007-06-19 00:11:59 | 映画 か行
               *公式サイト
2006年/フランス/103分
監督:ティエリー・クリファ
出演:カトリーヌ・ドヌーブ、エマニュエル・ベアール、ミュウ・ミュウ、ジェラルディン・ペラス、ジェラール・ランヴァン

題名通り全編女性の魅力に溢れた作品だった。
カトリーヌ・ドヌーブはもう彼女が登場した途端にその華やかさと圧倒的な存在感で思わず「はあぁ~」とため息。そしてミュウ・ミュウのやわらかで、ほんわかした魅力~この二人の女優を観られただけで、もうしあわせ~満足しました。
ただ、人間関係がちょっとばかり入り組んでいるので・・・ちょ、ちょっと待って!あなたはえっとーなんて話の進行を一時停止して、誰が誰であるか、その人間関係は?と確かめ確かめ考えてしまって・・・。
結局、人間関係の複雑さのように、その一人一人も一筋縄ではいかないのが人間なのねって、単純なコメディーとしてよりはもっとほろ苦さを感じちゃったなぁ・・・。
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朋あり、遠方より来たる、亦楽しからずや

2007-06-17 00:22:52 | 食・その周辺
『有朋自遠方来、不亦楽乎』

「朋」はあんまり遠くからでなく電車でやってきた~♪
CAVAを一本ぶら下げて~
           Codorníu /Reserva Raventós
クスクス料理をメインに作って食べよう~、楽しもう~ということで、早速料理に取り掛かったよ!!

<献立>
*ゴーヤのおひたし
*豆のピクルス(これは袋入り)
*サラダ(スモークサーモン・茗荷・レモン・ケーパー・アスパラガス)
*クスクス:A.羊肉、ひよこまめ、ズッキーニ、人参、ホールトマト、にんにく、玉ねぎ
       B.鶏肉、玉ねぎ、ホールトマト、エリンギ、赤ピーマン
   A.                       B.
   
A、Bのソースを適当にクスクスにだら~りと好きなだけかけていただくのです。
*カバ、赤ワイン:王様の涙(どちらもスペイン産でした)
*チーズ(山羊のチーズ)

何だか訳のわからん組み合わせの献立だけど、とにかく・・・
「美味しけりゃ」♪~ええねん~♪(ウルフルズ、ね)
今回、初めてゴーヤ食べました。美味しいけれど、噂通り苦いのねん!
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ゆり、色々~

2007-06-16 00:08:54 | 自然
百合といえば白、というイメージだったのだけれど近所で出会った百合たちはとおっても華やかな色でした。

この↑燃えるような紅色!!そこだけぱあっと明るく見えます

白にピンクの縁取りのある百合を見かけました。
               
真っ白な百合はこれからなのかもしれないなぁ~!
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語学講座で映画情報、また☆

2007-06-15 00:25:54 | 語学
毎月第2週のTVスペイン語会話では文化コーナーで「今月の映画」を紹介する。もしかしたら、と思って水曜夜にフランス語会話を見てみましたら・・・大当たり~

そのフランス語会話で今回紹介していたのは
諏訪敦彦監督作品の『不完全な二人』→*公式サイト
やっぱり語学講座だな、と思うのは紹介される映画の字幕がフランス語と日本語で表示され説明されていること。そしてこの日は諏訪監督のインタビューがあり、作品の中で使われている言葉についての話、会話上達には積み重ねること、なんて話も聞けました。

そして、スペイン語会話の「今月の映画」・・・待ってました~!!
ペドロ・アルモドバル監督作品『ボルベール/VOLVER』→*公式サイト
思わず「あっ、続きが見た~い!」
扱っている話は重そうだけれど、何となく不思議な面白さというか、明るさとでも言ったらいいのだろうか、が漂っていてその明るさにとても惹かれる。ペネロペがエストレリャ・モレンテの吹き替えでタンゴ「VOLVER」をフラメンコ風に歌っている場面が最後に流れされた。素敵だぁ~!!
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S.P.E.S.の楽譜(2)

2007-06-14 00:00:16 | 音楽
S.P.E.S.の楽譜についてclaraさんからご質問を受けたので、「S.P.E.S.の楽譜(2)」2003年、初めてのフィレンツェで一人ドキドキしながら訪ねたS.P.E.S.(スペース)体験記~♪

S.P.E.S.:Studio Per Edizioni Scelte
住所:Lungarno Guicciardini,9r.Firenze

これだけを頼りに2003年夏、暑い日差しの中をとことこ歩いた。
訪ねる前日にホテルで大体の場所を聞いたところ、ウフィッツィ美術館を起点として、この地区はそこから10分程の距離とのことだった。
サンタ・トリニータ橋を渡りアルノ川に沿ってただひたすら『Guicciardini,9r.』という表示を目を皿の様にして歩いていった。家の壁に『5』とかナンバーが出ているのでそれを辿っていくのである。案外直ぐに『S.P.E.S.』という表札が家に打ち付けてあるのに行き着いた。普通の家とパッと見変わらない、ショーウィンドウにひっそり飾られていた楽譜をのぞけば。
呼び鈴を鳴らすと中から眼鏡をかけた女性が現れた。「まだお休み中なんだけれど・・」と言いながらも中に通してくれた。外は暑いのに石の建物の中はひんやりして、天井高く仄暗く静まり返っていた。「日本からこちらの楽譜が欲しくてやってきた」と話すと、ふむふむと頷きながら「カタログの中で欲しい楽譜に印をつけてください。私は奥にいますからどうぞごゆっくり」とさっとカタログを渡してくれた。広い入口の部屋の円形のテーブルに座ってじっくり考えながらチェックをし終わると、次にはチェックされたそれらの楽譜をすべて持ってきてくれる。全部、その場で開けてほんとにいる楽譜なのか見極めてから購入するということなので、またまた時間をかけて確かめつつ選んだ。
こんな風に楽譜を購入したのは初めてだったので余計ここでのことは強く印象に残った。こうして手に入れた楽譜は、それらを手に取る度、単に楽譜としてだけではなく、こうした思い出もともにその底にひっそり決して色褪せることなく秘めているように思われる。

その時のカタログ(2003年版)
      
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実生の木

2007-06-11 00:08:26 | 自然
入間川の土手に生えている、この葡萄のように実をつけている木は何だろう?と写真を撮って確かめてみましたら、
これは・・・、どうも・・・、
「くるみ」のようです!
葡萄の房のようにまさに鈴なり!
           
そして、こちらは「杏」の木、これまた、ぎっしりの鈴なり状態~
 
桑の実は風が吹くとぼたぼたと道に落ちて、地面がその汁で黒く染まっている。

実生の木は楽しいなぁ~
あのね、杏と桑の実はともかく、クルミはもっとずっと山深い里に生えているのだと思い込んでました。考えを改めなくっちゃね

そして、みんなそれぞれきれいに、丸いのね~!!
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ツバメの巣

2007-06-10 00:01:09 | 自然
バス通りに面したお宅の軒下を通りかかると、サッと鳥の影が前を横切った。
何だろうと見上げたその先にあったのは・・・

ツバメの巣と雛鳥。
うはぁ~、何羽の雛がいるのだろう?
 
親鳥が何度も行ったり来たりする度に、巣の中はもう雛がピーピー鳴いて、大口開けて大騒ぎ
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数学者の休憩時間

2007-06-09 00:09:41 | 
             
最近、珍しく読んだエッセイ、藤原正彦著「数学者の休憩時間」。
新日曜美術館に出演していた藤原正彦氏の話があまりにも面白く、一体どういう人物なのだろうといたく興味をひかれたから。それで、彼が「国家の品格」の著者だと知りました・・・たはは!
彼の文章を読んでいると、行ったことない土地、時代なのにも関わらず目の前にその風景が見えてくる気がします。
この本の最後の「父の旅 私の旅」は、著者の父君である新田次郎が絶筆となった「孤愁ーサウダーデ」を書くに当り訪れたポルトガルを、息子である著者が同じ行程でたどって旅した話です。父親に対する彼の深い愛情、愛惜の念を痛いほど感ずるとともに、彼が描くポルトガルに強く惹かれました。ファドについての著述は臨場感に溢れ、「本物のファド」に出会うところでは思わずその歌を想像してぞくぞくしてしまいました。

そして、ポルトガルに対する彼の感じたことを読んで、不意にもう20数年前に岩波ホールで観た、しかもパンフを読み返したらそれが日本でのポルトガル映画初公開だった!というパウロ・ローシャ監督の「青い年」と「新しい人生」を思い出しました。筋より強く印象に残っているのは、そこに描かれていた暗い海、打ち寄せる波の音そして風の音、荒い波に揉まれる小船、小さな漁村の暗さ、貧しさでした。
驚いたのは、この本の中で何度も出てくるポルトガルに生まれ徳島で没した文豪モラエス、「孤愁ーサウダーデ」で新田次郎氏が描こうとしていたモラエスについてパンフの裏表紙に写真付きで掲載されていたんです!どんな人だったんだろうと興味をそそられていたので、それが目の前に現れた時にはほんと驚きました。その上、『ローシャ監督は、モラエスの生涯を描く「恋の浮島」の映画化を準備しています』と説明が付け加えられてました。どんな映画になったのでしょう?(右の写真の人物がモラエス)
  
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三重奏

2007-06-08 00:31:09 | 音楽
「三重奏/Trio」というと三種の独奏楽器による室内楽重奏だけれど、何といってもヴァイオリン・チェロ・ピアノによるピアノ三重奏~♪
            
上の楽譜はルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(Ludwig van Beethoven:1770年12月16日ごろ-1827年3月26日)のOp.97。これは彼の遺作の2曲を加えて9曲あるピアノ三重奏曲の中で最も有名なルードルフ大公に捧げられたことで『大公』と呼ばれている作品である。

普段の練習の時は当然ピアノだけで弾いているわけで、あとの2つのパートは楽譜を見ながら頭の中で音を鳴らしながら弾いている。3人が揃い、合わせをしてみて初めて3パートが実際に現実の音として空間を満たし、音楽として立ち上がってくる。

これはやっぱり名曲~弾き甲斐あるなんてもんじゃなくて、弾けば弾くほどその魅力が迫り、その難しさを肌で感じる。もう、くたくたになって合わせをした。

Op。97ということはピアノ・ソナタでいうと1814年の第27番ホ短調Op.90と次の28番イ長調Op.101の2曲に挟まれたところで作曲されたという作品である。27、28番のソナタを弾いていた時に恩師にとにかくトリオ、そして室内楽を聴くことを強く勧められ聴いていたが、年月が巡り今こうしてそのトリオを弾いてみるとその言葉の意味していたもの、その深さがその頃より一層深まっている気がするのだ。
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