気楽にとり(鳥&撮り)歩き

近場で身近な野鳥たちを観察しながら撮影しています。

「シギ・チドリ類ハンドブック」

2021年09月12日 | 鳥の本など紹介

今回は「シギ・チドリ類ハンドブック」をご紹介します。
バードウォッチャーの間で「シギチ観察 必携の書」とも称されるおすすめの一冊です。

著者は鳥類画家の氏原巨雄さん・氏原道昭 さん。
親子でシギ・チドリ類やカモメ類、カモ類などのイラスト図鑑を執筆なさっています。

このハンドブックには各シギの夏羽・冬羽・換羽中の羽衣が丁寧に描かれていて非常に参考になります。
日本で見られるシギ・チドリ類76種+今後日本に珍鳥として現れる可能性のある12種も掲載。
類似種との識別ポイントに重点を置いた解説でイラストを参照しながら確認できます。
新書判のコンパクトサイズでバックや上着のポケットに出し入れしやすい大きさです。
アウトドアでもすぐに取り出してページをめくれます。
いまは秋のシギやチドリの渡りの真っ最中。探鳥に出る際、必携のハンドブックです。








◆シギ・チドリ類ハンドブック  文一総合出版
https://www.bun-ichi.co.jp/tabid/57/pdid/978-4-8299-2185-2/Default.aspx
氏原巨雄・氏原道昭 著 / 新書判 / 66ページ


前回の蜜蜂と同じ日に撮影できたシギ
まずはソリハシシギ 1羽




しばらく私の方をじっと見つめた後 泥地を歩き回って採食を始めました。
上向きに反り返ったクチバシが特徴です。


タカブシギも1羽


ソリハシシギ (全長約23㎝)とタカブシギ (全長約21㎝)


もう1羽、草の陰に隠れてしまい識別できなかったシギ

ヒバリシギではないか?と思うのですが、確定できませんでした。

他はさらに遠くにイソシギ1羽 コチドリ2羽


ソリハシシギ(反嘴鴫)Terek Sandpiper  全長約23㎝
チドリ目シギ科ソリハシシギ属

タカブシギ (鷹斑鴫)Wood Sandpiper 全長約21㎝
チドリ目シギ科クサシギ属


最後まで見ていただきありがとうございました。

コメント (4)
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『鳥の箱舟』絶滅から鳥を守るプロジェクト

2021年08月24日 | 鳥の本など紹介

「この本に登場する鳥たちが生き残れるかどうかは、私たちしだいだ。
それにはフォトアークのような単純明快な形で、貴重な生き物を紹介することが大切だ。
彼らを救うにはまず存在を知ってもらわなくてはならない。」 ジョエル・サートレイ


写真家のジョエル・サートレイ さんは、生物と生息環境を救うために、
フォト・アーク(写真版ノアの箱舟)プロジェクトを開設。
動物園にいる希少種や普通種、野生動物の保護センターにいる動物、
民間コレクターのおかげで絶滅を免れた動物など 人間に保護されている動物の姿を
世界各地を訪ねて「動物の箱舟」として撮影しているそうです。

今回紹介する『鳥の箱舟』は、サートレイさん自身も強い思い入れがある鳥たちが主役です。
姿かたちも色も多種多様な鳥たちの写真約350枚、280種以上を収録。
世界各地の珍しい鳥、美しい鳥、変わった鳥、日本でも見られる鳥など、
おなじみの鳥からまだ知られていない鳥たちまで数多く紹介されています。



鳥たちの正面顔やクチバシ 足などのパーツが黒と白の背景に鮮やかに写し出されています。




神戸どうぶつ王国に飼育されているクビワコガモやハシビロコウも掲載されています。




『鳥の箱舟』で文章を担当したノア・ストリッカー さんの「はじめに」に記された内容は
野鳥撮影や動物園の鳥たちの観察、小鳥の飼育を通して私が感じた思いと重なる言葉が多く
読み返すたびに共感が深まります。


「鳥をクローズアップで見ると、人間にしかないと思っていた特徴
   ~表情、気分、個性~がちゃんとあることに気付く。
そんな解釈はただの擬人化で…(中略)…動物たちに勝手な考えを投影しているだけかもしれない。
けれども鳥は明らかに、人間に近い感情を出している。
それを否定するのは、人間にはできても動物には無理という先入観だ。
どうかこの本に出てくる鳥たちの感情を、思う存分読みとってほしい。」ノア・ストリッカー







※本書の売り上げの一部(1冊あたり30円)が PHOTO ARKプロジェクトに寄付されています。


PHOTO ARK 鳥の箱舟  絶滅から動物を守る撮影プロジェクト
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/product/18/041900007/

最後まで見ていただきありがとうございました。



コメント (2)
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「にっぽんのシギ・チドリ」

2021年08月09日 | 鳥の本など紹介

バードウォッチャーから「シギチ」の愛称で親しまれているシギ・チドリ類。

日本より北の繁殖地へ向かう春と、南の越冬地を目指す秋、年2回の渡りで日本に立ち寄る旅鳥です。
北半球の高緯度地域から赤道を越えて南半球へ 時に10000kmを越す驚異的な長距離飛行をします。
そんな「シギチ」たちにとって 日本は長い旅の重要な中継地になっています。
年々減少している干潟や干拓地、湿原や田んぼで食べ物を探し
休息をとってエネルギーをたくわえ 残りの旅路に備えます。

シギチの仲間は種類が違っているのに 羽色や体形が似通っていて見分けにくいことでも知られています。
私も最初の頃はさっぱり見分けられず 「シギチは敷居が高すぎて難しい」と敬遠していました。

観れば観るほど魅せられる独特の採食行動!
知れば知るほど驚かされる驚異の飛行能力!

気がつけば いつしかシギチの魅力に目覚め 
おぼつかないながらも何とか種類だけは見分けられるようになってきました。






キョウジョシギ(京女鷸)Turnstone 全長約24㎝
チドリ目シギ科キョウジョシギ属








オオソリハシシギ(大反嘴鴫)Bar-tailed Godwit 全長約39㎝
チドリ目シギ科オグロシギ属




オバシギ(尾羽鷸) Great Knot 全長約28cm
チドリ目シギ科オバシギ属




トウネン(当年)Red-necked Stint  全長約15cm
チドリ目シギ科オバシギ属

写真は在庫からの投稿です。


冒頭の写真の本「にっぽんのシギ・チドリ」 つい先日 8月6日に発売されました。
シギチたちのどこかマニアックな世界を、生き生きかわいらしい写真と読みやすいテキストでひも解くビジュアルガイド。
細かい文字の解説文と似たような写真が並ぶ野鳥図鑑では伝えきれないシギチの魅力がぎゅっとつまった一冊です。

◆「にっぽんのシギ・チドリ」 株式会社カンゼン出版社
http://www.kanzen.jp/book/b585741.html


※お小遣い稼ぎ目的のアフィリエイトではありません。
今回、本書を購入して初めて存在を知った出版社さんです。
これからも時々、私の好きな鳥関連の本や感銘を受けた本を紹介していこうと思います。

コメント (12)
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